この記事で分かること
- 第二種電気工事士 学科試験の出題分野と問題数の内訳
- 合格基準(全体60%以上・科目別足切りなし)
- 分野ごとの難易度評価と得点戦略
- 配線図40%の重要性と効率的な学習順序
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験方式 | 四肢択一(マークシート) |
| 総問題数 | 50問 |
| 試験時間 | 120分 |
| 合格基準 | 全体60%以上(30問正解) |
| 科目別足切り | なし |
| 合格率 | 約58.2% |
科目別の足切り制度がない点は、第二種電気工事士の大きな特徴です。苦手分野があっても、得意分野で挽回できる試験設計です。
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出題分野と問題数の内訳
| 出題分野 | 問題数 | 全体比率 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 配線図 | 20問 | 40% | 回路記号・複線図の読み取り |
| 電気基礎理論 | 8問 | 16% | 計算問題含む |
| 配線器具・工具・材料 | 8問 | 16% | 器具鑑別含む、暗記中心 |
| 電気工事施工方法 | 6問 | 12% | 工事種別・工法の知識 |
| 配電理論・配線設計 | 4問 | 8% | 計算問題含む |
| 電気機器・蓄電池 | 4問 | 8% | 機器の種類・特徴の暗記 |
| 法令 | 4問 | 8% | 電気工事士法・電技の暗記 |
| 鑑別(器具・工具) | 4問 | 8% | 実物写真から名称・用途を答える |
| 合計 | 50問 | 100% | — |
※出題数は試験回によって多少変動する場合があります。上記は公表されている標準的な出題傾向に基づく目安です。
分野ごとの詳細解説
配線図(20問・40%)
難易度:★★★☆☆(慣れで攻略できる)
試験全体の40%を1分野が占める、圧倒的な最重要分野です。配線図は「複線図への変換」と「回路記号の読み取り」の2つの力が問われます。
主な出題テーマ
- 単線図から複線図への変換(スイッチ・照明・コンセントの接続)
- 図面上の記号から器具の名称・仕様を読み取る
- 3路スイッチ・4路スイッチを含む複雑な回路の接続
- 電線本数・接続箇所の特定
- 電動機・コンセントの回路の読み取り
得点戦略
最初に着手すべき最重要分野です。配線図は「初見では難しく感じるが、反復練習で確実に得点できる」暗記・パターン習得型の分野です。20問中15問(75%)以上を目標にすることで、他の分野の失点を補えます。
電気基礎理論(8問・16%)
難易度:★★★★☆(計算が含まれる)
オームの法則・合成抵抗・電力計算などの計算問題と、電気の基礎理論の知識問題が混在します。
主な出題テーマ
- オームの法則(V=IR)を使った電圧・電流・抵抗の計算
- 直列・並列の合成抵抗の計算
- 消費電力・電力量の計算(P=VI、W=Pt)
- 交流回路の基礎(周波数・波形・RLC回路の概念)
- 導体・絶縁体の性質
得点戦略
計算問題が苦手な場合でも、理論の知識問題(暗記で対応できるもの)から確実に得点することで4〜5問は確保できます。計算問題は公式を3つ(V=IR、P=VI、Q=It)覚えるだけで大半に対応できます。
配線器具・工具・材料(8問・16%)
難易度:★★☆☆☆(暗記で得点しやすい)
スイッチ・コンセント・照明器具の種類と特徴、電気工事で使う工具・材料の知識が問われます。器具鑑別(写真から器具を特定する)も含まれます。
主な出題テーマ
- 配線器具(スイッチ・コンセント・照明器具)の種類と定格
- 電線・ケーブルの種類(VVF・VVR・IV線など)
- 電気工事用工具(ドライバー・ストリッパー・ボルトクリッパー等)の用途
- 器具・材料の写真から名称・用途を答える(鑑別)
得点戦略
暗記中心で計算問題がなく、短期間でも得点を積み上げやすい分野です。器具の写真と名称・用途のセットを繰り返し確認することで、6問以上(75%)を目標にできます。
電気工事施工方法(6問・12%)
難易度:★★★☆☆(理解と暗記が混在)
実際の電気工事で用いる施工方法・工事種別の知識が問われます。
主な出題テーマ
- 金属管工事・合成樹脂管工事・ケーブル工事の特徴と施工条件
- 接地工事の種類(A種・B種・C種・D種)と接地抵抗の数値
- 電線の許容電流と配線の太さの関係
- 電気工事の施工手順・注意事項
得点戦略
工事種別の条件と接地工事の数値を表で整理して暗記することが効率的です。4問以上(67%)を目標にしましょう。
配電理論・配線設計(4問・8%)
難易度:★★★★☆(計算が中心)
電線の太さ・電圧降下・幹線設計など、設計の観点から電気の知識を問う計算問題が含まれます。
主な出題テーマ
- 電圧降下の計算
- 幹線の太さと過電流遮断器の容量
- 分岐回路の設計(15A・20A・30A回路)
得点戦略
計算が苦手な場合は後回しにし、他の暗記分野を優先する戦略が有効です。4問中2〜3問の正解で十分です。
電気機器・蓄電池(4問・8%)
難易度:★★☆☆☆(暗記中心)
変圧器・電動機・蓄電池などの電気機器の特徴と用途が問われます。
主な出題テーマ
- 変圧器の原理・用途・電圧比と巻数比の関係
- 誘導電動機の種類と特徴
- 蓄電池・太陽光発電システムの基礎
得点戦略
暗記問題が中心のため、3問以上(75%)を安定して得点できます。
法令(4問・8%)
難易度:★★☆☆☆(暗記で対応できる)
電気工事士法・電気設備の技術基準(電技)・電気工事業法の主要規定が問われます。
主な出題テーマ
- 電気工事士でなければできない作業の範囲(独占業務)
- 電気工事士の義務・免状の携帯義務
- 600V以下の低圧設備に関する施工条件
- 接地工事の施工条件と数値
得点戦略
計算問題がなく純粋な暗記で対応できるため、直前期の集中学習で4問中3〜4問の確保が目標です。
合格するための得点戦略
戦略1:配線図20問で最大の得点を確保する
配線図(20問・40%)は試験合格の最大のカギです。この分野で15問以上を正解できれば、残り30問中15問(50%)を正解するだけで合格に到達します。配線図は練習量に比例して得点が上がる分野のため、早期から着手することが最重要です。
戦略2:暗記分野で確実に得点を積み上げる
器具鑑別・法令・電気機器(合計12問)は計算問題がなく暗記で対応できます。この3分野で9問以上を取れると大きなアドバンテージになります。
戦略3:計算問題への方針を早めに決める
計算が得意な方は電気基礎理論・配電理論を得点源にできます。苦手な方は「計算は半分取れれば十分」と割り切り、暗記分野と配線図に時間を集中させる戦略が効率的です。
得点シミュレーション(計算が苦手な場合)
| 分野 | 問題数 | 目標正解 |
|---|---|---|
| 配線図 | 20問 | 15問 |
| 配線器具・工具・材料 | 8問 | 6問 |
| 電気基礎理論 | 8問 | 4問 |
| 電気工事施工方法 | 6問 | 4問 |
| 法令 | 4問 | 3問 |
| 配電理論 | 4問 | 2問 |
| 電気機器 | 4問 | 3問 |
| 合計 | 50問 | 37問(74%) |
計算が苦手でも、配線図と暗記分野を丁寧に仕上げることで合格ラインを大幅に上回ることは可能です。
分野別難易度と推奨学習時間の配分
| 分野 | 難易度 | 推奨学習時間の配分 | 目標正解数 |
|---|---|---|---|
| 配線図 | ★★★☆☆ | 40% | 15問以上 |
| 電気基礎理論 | ★★★★☆ | 15% | 5問以上 |
| 配線器具・工具・材料 | ★★☆☆☆ | 15% | 6問以上 |
| 電気工事施工方法 | ★★★☆☆ | 15% | 4問以上 |
| 法令 | ★★☆☆☆ | 10% | 3問以上 |
| 配電理論・電気機器 | ★★★★☆ | 5% | 合計4問以上 |
まとめ
- 50問四肢択一・合格基準は全体60%(30問正解)。科目別足切りはない
- 配線図が全50問中20問(40%)を占める最重要分野。最優先でマスターする
- 器具鑑別・法令・電気機器は暗記中心で得点しやすい。短期間でも積み上げられる
- 計算が苦手でも配線図と暗記分野を固めることで合格ラインに到達できる
- 学習順序は「配線図 → 器具鑑別・器具 → 法令 → 施工方法 → 電気理論」が基本