結論:電気の資格は「第二種電気工事士」から3つの道に分かれる
電気の資格はたくさんあって、どれから手をつければいいか迷いますよね。結論から言うと、ほとんどの人の出発点は第二種電気工事士で、そこから先は大きく3つの道に分かれます。
- 技術を深める道:第一種電気工事士 → 電験三種(電気主任技術者)
- 現場を管理する道:電気工事施工管理技士/電気通信工事施工管理技士
- 省エネを担う道:エネルギー管理士
| 道 | 代表する資格 | こんな人向け |
|---|---|---|
| 技術を深める | 第一種電気工事士・電験三種 | 電気工事や設備保安の専門性を高めたい |
| 現場を管理する | 電気工事・電気通信工事施工管理技士 | 現場監督・管理職を目指したい |
| 省エネを担う | エネルギー管理士 | 大規模事業所のエネルギー管理を担いたい |
押さえてほしいのは次の3点です。
- 入口は第二種電気工事士。挑戦しやすく、上位資格すべての土台になる
- そこから深める・管理する・省エネの3方向に枝分かれする
- 大事なのは数ではなく、自分のキャリアの道に沿って積むこと
この記事では、まず出発点の電気工事士、次に3つの道それぞれの資格を、難易度と取る順番の目安とともに整理します。各資格の詳しい数字は、リンク先の専門記事で確認してください。
まずは第二種電気工事士から:すべての土台
電気の資格選びで迷ったら、第二種電気工事士から始めるのが王道です。理由は3つあります。
- 挑戦しやすい:合格率は学科でおおむね6割前後。勉強時間の目安は50〜100時間で、初学者でも十分狙える
- すぐ役立つ:一般住宅や小規模店舗などの低圧の電気工事ができるようになる
- 土台になる:配線理論・電気機器・法令といった基礎は、第一種電気工事士・電験三種・施工管理技士にそのまま生きる
つまり、第二種電気工事士は「それ自体が実用的」かつ「次のすべての資格への入口」という、コスパのいい一枚目です。ここで覚えた知識は放っておくと抜けていくので、合格後は新鮮なうちに次へ橋渡しするのがポイントになります。
第二種電気工事士の学科は、当サイトのオリジナル予想問題で実力を確認できます。
独学で進めるか講座を使うかは、次の記事で比較しています。
なお、第二種電気工事士に受かった直後の「次は何を取る?」をビルメン4点・上位資格・横展開の観点で具体化した記事もあります。
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技術を深める道:第一種電気工事士 → 電験三種
電気の技術そのものを突き詰めたい人の道です。第二種 → 第一種電気工事士 → 電験三種と進むのが定番のステップです。
第一種電気工事士は、第二種の上位資格です。第二種の知識と地続きで、配線理論・電気機器・法令の多くが共通するため、第二種の記憶が新鮮なうちに挑むと効率がいいのが特徴です。第一種を持つと、工場やビルなどの自家用電気工作物(高圧側)の工事まで対応できるようになります。
その先にあるのが電験三種(第三種電気主任技術者)です。電気系の資格のなかでも難関で、理論・電力・機械・法規の4科目を問われ、合格率は10%前後。ただし科目合格制で、合格した科目は数年間有効なので、働きながら1科目ずつ攻略できます。電験三種を取ると、電気設備の保安を監督する電気主任技術者になれ、評価も大きく上がります。
電気工事士が「現場で電気を扱う」資格なら、電験三種は「設備の安全を守る」資格。技術系のキャリアを積み上げたい人にとって、目標になる一枚です。年収の伸びも、年収記事で確認できます。
現場を管理する道:電気工事・電気通信工事施工管理技士
電気の現場を「作る人」から「まとめる人」へ進みたいなら、施工管理技士の道です。実際に手を動かす電気工事士とは役割が違い、工程・品質・安全・原価を管理して工事全体を完成させる立場になります。
この道には2つの資格があり、扱う工事で分かれます。
- 電気工事施工管理技士:受変電・電灯・動力など「電力」の電気設備工事の管理
- 電気通信工事施工管理技士:基地局・LAN・光ファイバなど「通信」の電気通信工事の管理
難易度の位置づけは、どちらも電気工事士より上、電験三種より下というのが一般的な見方です。1級は監理技術者として大規模な元請工事を、2級は主任技術者として中小規模の現場を担えます。建設業法で技術者の配置が義務づけられているため、有資格者は会社にとって欠かせない存在です。
電気工事施工管理技士とは|1級・2級の違いと取る価値を確認する →
電気通信工事施工管理技士とは|1級・2級の違いと取る価値を確認する →
「電力と通信、どちらの施工管理を選ぶか」で迷ったら、難易度・年収・選び方まで比べた記事が参考になります。
電気工事と電気通信、施工管理はどっちを取るべきか比較する →
省エネを担う道:エネルギー管理士
3つ目は、エネルギーの「使い方」を管理する道です。エネルギー管理士は、一定規模以上の工場などで省エネルギーの管理を担う国家資格で、エネルギーを多く使う事業所では選任が義務づけられています。
難易度は難関で、電験三種と並んで語られることも多い資格です。電気分野と熱分野のどちらかを選んで受験でき、電気系のキャリアを歩んできた人は電気分野で挑むのが自然です。省エネへの社会的な要請が高まるなかで、需要が安定しているのが強みです。
電験三種との違いや取る価値は、入門記事で整理しています。
エネルギー管理士とは|電験三種との違い・取る価値を確認する →
技術を深める道(電験三種)と省エネを担う道(エネ管)は相性がよく、両方を視野に入れる人もいます。電気の保安と省エネの両面を押さえられると、設備・エネルギー分野で幅広く活躍できます。
難易度・勉強時間・期間の早見表
ここまでの資格を、難易度・勉強時間の目安・取得にかかる期間でまとめます。合格率や勉強時間は年度・個人差で変わりますが、取る順番とコスト感を判断する目安として使ってください。
| 資格 | 位置づけ | 難易度の目安 | 勉強時間の目安 | 取得期間の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 第二種電気工事士 | 入口・共通の土台 | やさしめ(合格率6割前後) | 50〜100時間 | 半年前後(学科+技能) |
| 第一種電気工事士 | 電工2種の上位 | 中 | 100〜150時間 | 半年〜1年 |
| 電気工事施工管理技士 | 電力の現場管理 | 中(電工士より上) | 150〜200時間 | 1年前後 |
| 電気通信工事施工管理技士 | 通信の現場管理 | 中 | 100〜200時間 | 1年前後 |
| 電験三種 | 電気の難関 | 難しい(合格率10%前後) | 500〜1,000時間 | 2〜4年(科目合格制活用) |
| エネルギー管理士 | 省エネの専門 | 難しい | 300〜600時間 | 1〜3年 |
取る順番の基本形は、第二種電気工事士を土台にして、自分の道に合わせて上を積むこと。技術なら第一種→電験三種、管理なら施工管理、省エネならエネ管という流れです。
電験三種への道のりについて注意点: 第一種電気工事士から電験三種に進む際は、配線理論・電気機器など知識が連続する部分がある一方、電験三種では微積分を使う計算問題や複雑な電気回路の解析が求められ、数学的難易度に大きな断絶があります。第一種に合格しても「電験三種も同じような難しさ」とは思わないことが大切です。科目合格制を使って1科目ずつ長期計画で攻略するのが現実的です。
ライフプランの目安: 電験三種まで進むなら第二種取得から3〜5年、施工管理技士(1級)取得には実務経験要件(第二次検定では3〜5年以上)が加わるため、受験資格の確認も並行して行いましょう。
自分はどの道?タイプ別の選び方
最後に、どの道が向くかをタイプ別に整理します。迷ったら、いま自分がやっている(やりたい)仕事に近い道を選ぶのが失敗しにくい鉄則です。
- 電気工事の現場で手を動かしたい → 第二種 → 第一種電気工事士
- 電気設備の保安・管理のプロになりたい → 電験三種(電気主任技術者)
- 現場監督・管理職を目指したい → 電気工事施工管理技士(電力)/電気通信工事施工管理技士(通信)
- 省エネ・エネルギー管理を担いたい → エネルギー管理士
- とにかく電気の仕事に入りたい → まず第二種電気工事士
複数の資格を組み合わせると、対応できる仕事の幅が広がって評価されやすくなります。たとえば「電気工事士+施工管理技士」なら作業も管理もでき、「電験三種+エネルギー管理士」なら保安も省エネも担えます。ただし、本業から遠い資格を闇雲に増やすより、一つの道で上位まで進んでから横に広げるのが、知識を使い回せて効率的です。
学習と講座:難関ほど第三者の力を借りる
電気の資格は、入口の第二種電気工事士なら独学でも十分狙えますが、電験三種・施工管理技士の第二次・エネルギー管理士など、上位・難関になるほど独学のハードルが上がります。とくに施工管理技士の第二次検定は施工経験の記述が必要で、独学だと自分の答案が合格レベルか判断しにくいのが弱点です。
難関資格では、動画講座や記述添削で効率よく弱点を埋める人も多くいます。SATは、電気工事士(第二種・第一種)、電気工事施工管理技士・電気通信工事施工管理技士など、電気系資格の講座を幅広く扱っています。
SAT 電気系資格の講座を公式サイトで確認する ※PRリンクです。受講前に対応資格・対応級・記述添削の有無・最新の講座内容・価格・対応年度を必ず確認してください。
各資格の講座の選び方は、それぞれの専門記事にもまとめています。
電気工事施工管理技士の通信講座おすすめと選び方を確認する →
ぴよきちメモ
電気の資格って、調べれば調べるほど種類が多くて、最初は「結局どれ?」となりますよね。でも地図にすると意外とシンプルで、入口は第二種電気工事士、そこから深める・管理する・省エネの3方向。これだけ覚えておけば迷いません。
ぼくのおすすめは、まず第二種電気工事士で電気の基礎と現場感覚をつかむこと。ここで覚えた配線や法令は、第一種でも電験三種でも施工管理でも使い回せます。逆に言うと、土台がぐらつくと上が積みにくい。だから一枚目は丁寧に。
そして、二枚目からは自分のキャリアの道に沿って選ぶこと。現場で手を動かし続けたいのか、管理職に上がりたいのか、保安や省エネのスペシャリストになりたいのか。そこが決まれば、取る資格も順番も自然と見えてきます。難関ほど時間がかかるので、やさしいものから着実に。数字や制度は年度で動くので、最後はかならず各試験の公式で確認してくださいね。
出典・参考
- 一般財団法人 電気技術者試験センター — 電気工事士試験・電気主任技術者試験
- 一般財団法人 建設業振興基金 — 施工管理技術検定
- 一般財団法人 全国建設研修センター — 電気通信工事施工管理技術検定
- 一般財団法人 省エネルギーセンター — エネルギー管理士試験








































































































