電工2種の暗記カードは、表に「問題の条件」、裏に「答え・単位・似た条件との違い」を書きます。「1.6mmはいくつ?」だけでは、IV線かVVFケーブルか、単独施設か電線管内かが分かりません。
この記事では、許容電流・接地抵抗の語呂一覧を覚えた後に使う、条件付きカードの例を示します。短い語呂を集める段階から、問題文に合う数値を選ぶ練習へ進めましょう。
そのまま書き写せる条件付きカード6枚
次の表は編集部作成のオリジナルの学習例です。公式過去問ではありません。左右の列を紙の表裏に分けるか、右の列を隠して使えます。
| 表に書く問い | 裏に書く答えと区別 |
|---|---|
| IV銅単線1.6mmを単独施設。周囲温度30℃での許容電流は? | 27A。「いろ・にしち」。電線管内やVVFの値に置き換えない |
| IV銅単線2.0mmを単独施設。周囲温度30℃では? | 35A。「にまる・さんご」。直径1.6mmの27Aと区別 |
| 同一の電線管に絶縁電線を4本収める場合の電流減少係数は? | 0.63。「よん・ろくさん」。3本以下は0.70 |
| C種・D種接地の第17条の原則値は? | C種10Ω以下、D種100Ω以下。「C十・D百」 |
| 第17条でC種・D種の接地抵抗を500Ω以下にできる自動遮断の条件は? | 低圧電路で、地絡時に0.5秒以内に当該電路を自動遮断する装置を施設すること |
| 使用電圧300V以下で対地電圧150V以下の低圧電路の絶縁抵抗は? | 0.1MΩ以上。接地抵抗の「Ω以下」と混ぜない |
根拠は電技解釈第17条・第146条と省令第58条です。係数は第146条の通常の適用範囲を前提とし、同条ただし書に該当する場合などは別に確認します。
語呂を言えても、単位や「以下・以上」が抜けたら、その部分を裏面に足します。「C十・D百」のカードだけを作って終わらず、500Ωになる条件も別カードにするのがポイントです。
表の条件を1つ変えると、同じ語呂で答えられる?
同じ答えを繰り返すだけでなく、条件を変えた問いと並べてみましょう。
| 条件の変え方 | 答えるときの確認 |
|---|---|
| IV単独施設の1.6mmを、同じ30℃で管内3本にする | 第146条の係数を適用する計算は27×0.70=18.9A。27Aのままにしない |
| 管内の電線を3本から4本にする | 係数は0.70から0.63へ。太さの表と本数の表を分ける |
| C種の原則値から、0.5秒以内の自動遮断条件が付く問いに変える | 低圧・地絡・当該電路の自動遮断まで満たせば、第17条では500Ω以下 |
| 使用電圧300V以下のまま、対地電圧が150Vを超える条件へ変える | 絶縁抵抗は0.2MΩ以上。使用電圧と対地電圧を取り違えない |
ここでの18.9Aは掛け算の結果です。整数表示の許容電流表を使う場合は、表に記載された端数処理も確認します。周囲温度が異なる問いにも、30℃の値をそのまま当てはめません。
「ブレーカは許容電流の2.5倍」と丸暗記しない
2.5倍という値には適用条件があります。すべての分岐回路に使える倍率として暗記カードへ書くと、通常の照明・コンセント回路の問題で混乱します。
電技解釈第149条第2項第二号は、電動機など起動電流が大きい機器だけに至る低圧分岐回路を別に扱っています。同号の過電流遮断器の規定には、電線の許容電流の2.5倍という値と、遮断器の種類・標準定格に関する条件が書かれています。「分岐回路」という言葉だけに倍率を結び付けないでください。
また、幹線の第148条にも、電動機等が接続される場合の3倍・2.5倍の規定があります。幹線か分岐回路か、何の電流を何倍するのかを先に区別します。倍率だけを書いたカードは、対象の回路と元になる電流を書き足してから使いましょう。
通常の分岐回路の太さを覚える場合は、第149条の149-1表を使います。同条第2項第二号・第三号に規定する回路などを除く区分から、最初の違いを取り出すと次のようになります。
| 分岐回路を保護する過電流遮断器 | 表の軟銅線の太さ |
|---|---|
| 定格電流15A以下 | 直径1.6mm |
| 定格電流15A超20A以下の配線用遮断器 | 直径1.6mm |
| 定格電流15A超20A以下で、配線用遮断器以外 | 直径2mm |
出典:電技解釈第148条・第149条、149-1表。同条には、同等以上の許容電流のある電線、MIケーブル、短い分岐部分などの別規定もあります。上の3行をすべての電路の設計表として使うものではありません。
この場合のカードは「20Aなら何mm?」では不十分です。「20Aの配線用遮断器で保護する、149-1表の軟銅線の太さは?」と、遮断器の種類も表面に残します。
電圧のカードは「交流」と「直流」を分ける
低圧の上限は、交流と直流で違います。両方を「600V以下」でまとめないようにします。
| 表の問い | 裏の答え |
|---|---|
| 交流で低圧に区分される上限は? | 600V以下 |
| 直流で低圧に区分される上限は? | 750V以下 |
出典:電気設備に関する技術基準を定める省令第2条。「低圧」という語だけを見て600Vに戻さず、交流・直流を読みます。
カードから問題へ:間違えた条件を1行戻す
カードを使った後は、次のように問題文で確かめます。
- 表だけを見て、答え・単位・条件を声に出す。
- 関連する四択問題を解き、各選択肢がどの数値と混ざっているか確認する。
- 間違えたら「4本を3本以下と読んだ」「0.5秒以内を見落とした」など、読み違えた条件をカードに追記する。
練習先はIV線2.0mmの許容電流、管内の電流減少係数、C種・D種の500Ωの条件です。さらに第二種電気工事士の問題一覧から別の出題形式にも進めます。
数値一覧を戻したいときは語呂合わせと条件の比較表、計算の手順で迷うときは計算問題対策を参照してください。
手元の教材と照合しながらカードを作る
紙の教材には、カードの元になったページも書いておくと、条件を確かめ直せます。配線図や図記号は、語呂だけに置き換えず教材の図と一緒に確認してください。
※価格・評価は変動します。購入前に版・刷と出版社の正誤表を確認してください。上記はAmazonアソシエイトのリンクです。
参照した電技解釈は経産省掲載の令和7年11月20日改正資料、省令は2026年9月11日時点の施行版です。同日はこの記事の照合日で、試験実施機関が定めた法令基準日ではありません。学科試験の公式の出題範囲も合わせて確認してください。










