電工2種の許容電流は、「いろ・にしち、にまる・さんご、にろく・しはち」で、1.6mm→27A、2.0mm→35A、2.6mm→48Aを思い出せます。ただし、この3値をすべての電線に当てはめると誤答になります。銅のIV単線・周囲温度30℃以下・がいし引きなどの単独施設という条件を一緒に覚えましょう。
この記事は第二種電気工事士の学科試験向けの暗記表です。許容電流、管内の電流減少係数、C種・D種接地の原則と例外を、短い覚え方と確認例で整理します。語呂は編集部が作った記憶補助で、規定そのものの名称ではありません。
許容電流の覚え方:太さと条件をセットにする
次の表は、600Vビニル絶縁電線(IV線)の銅単線を、がいし引き工事などで単独に施設する場合の値です。周囲温度は30℃以下を前提にしています。
| 導体の直径 | 許容電流 | 数字を戻すための読み方 |
|---|---|---|
| 1.6mm | 27A | いろ・にしち |
| 2.0mm | 35A | にまる・さんご |
| 2.6mm | 48A | にろく・しはち |
| 3.2mm | 62A | さんに・ろくに |
「いろ」は1.6、「にしち」は27というように、前半を直径、後半をアンペアへ戻します。小数点と単位まで書けたら、右2列を隠して、1.6・2.0・2.6・3.2の順に答えてみてください。
出典:経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」第146条・146-1表、146-3表、Panasonic「電線・ケーブルの種類と特性」。電技解釈では導体の種類、絶縁体、周囲温度、施設方法を分けて扱っています。
「2.0mm」だけで35Aと答えない
問題文では、太さの前後にあるIV・VVF・単線・心数・電線管・周囲温度を確認します。たとえばPanasonicの公開表では、周囲温度30℃以下のVVケーブル3心以下について、直径1.6mmは19A、2.0mmは24A、2.6mmは33Aです。単独施設のIV線の27A・35A・48Aとは区別します。
「mm」と「mm²」も別です。前の表の1.6mmは導体の直径で、断面積1.6mm²という意味ではありません。より線の公称断面積の表に、そのまま数字を移さないでください。
まずIV線1.6mmの許容電流を選ぶ問題、続いてIV線2.0mmの問題を解くと、太さの取り違えを確認できます。
電線管に入れる場合:本数と係数を対応させる
絶縁電線を同じ電線管に収める場合は、本数に応じた電流減少係数を使います。ここでは電技解釈第146条の146-4表から、3本以下〜15本の区分を整理します。同条ただし書に該当する場合などは別に扱います。
| 同一管内の電線数 | 電流減少係数 | 区分を戻す読み方 |
|---|---|---|
| 3本以下 | 0.70 | さんまで・ななまる |
| 4本 | 0.63 | よん・ろくさん |
| 5本または6本 | 0.56 | ごろく・ごろく |
| 7本以上15本以下 | 0.49 | ななから十五・よんきゅう |
出典:電技解釈第146条第2項・146-4表。語呂の数字だけでなく、「以下」「以上」と本数の範囲を残します。
計算例:周囲温度30℃で、IV銅単線1.6mmを同一管内に3本収め、上の係数を適用するなら、27×0.70=18.9Aです。これは係数を掛けた計算値です。整数表示の表と照合するときは、その表の端数処理も確認します。
温度条件を変えた問題で、単独施設の値を無条件に27Aと固定しないことも大切です。管内の本数と電流減少係数の問題で、0.63・0.56・0.49との対応を確認しましょう。
接地抵抗は「C十・D百」、例外は「0.5秒で500」
接地工事の種類と抵抗値は、まず「シーじゅう・ディーひゃく」で原則を覚えます。その次に、地絡時の自動遮断の条件を付けます。
| 接地工事 | 原則の接地抵抗値 | 低圧電路で地絡時に0.5秒以内に当該電路を自動遮断する装置を施設する場合 |
|---|---|---|
| C種 | 10Ω以下 | 500Ω以下 |
| D種 | 100Ω以下 | 500Ω以下 |
出典:電技解釈第17条第3項・第4項。ここで比較しているのは同条の原則と0.5秒以内の自動遮断による扱いです。
「CはDより常に小さい」と覚えると、両方が500Ω以下になる条件で迷います。「C十・D百」は原則の語呂とし、「低圧・地絡・0.5秒以内・当該電路を自動遮断」まで言えたときに500Ωへ戻します。単に「漏電遮断器がある」とだけ覚えないでください。
また、機械器具の金属製外箱などについては、電技解釈第29条の表で、使用電圧が300V以下の低圧はD種、300Vを超える低圧はC種に区分しています。接地の省略や特例の条件が別にあるので、「どの機器でも必ず」という覚え方にはしません。
接地抵抗と絶縁抵抗は単位・不等号を分ける
接地抵抗のΩと、絶縁抵抗のMΩを同じ語呂に押し込むと、不等号も混ざります。接地抵抗の表は「以下」、絶縁抵抗の基準は「以上」と欄を分けてください。
| 低圧電路の使用電圧と条件 | 絶縁抵抗の基準 |
|---|---|
| 使用電圧300V以下で、対地電圧150V以下 | 0.1MΩ以上 |
| 使用電圧300V以下で、上記以外 | 0.2MΩ以上 |
| 使用電圧300Vを超える低圧 | 0.4MΩ以上 |
出典:電気設備に関する技術基準を定める省令第58条。開閉器や過電流遮断器で区切ることのできる電路ごとの基準です。「0.1・0.2・0.4」と唱える前に、使用電圧と対地電圧のどちらを読んでいるか確認します。
3路・4路は、操作場所の数と並びで区別する
「3路だから3か所」という対応ではありません。2か所から1つの照明を点滅させる基本構成では3路スイッチを2個使い、3か所ではその間に4路スイッチを入れます。
| 操作する場所 | 基本構成を言葉で戻す |
|---|---|
| 2か所 | 3路―3路 |
| 3か所 | 3路―4路―3路 |
覚える短文は「3路は両端、4路は間」。これは器具の組合せを思い出すための表で、施工用の結線図ではありません。図記号の形は、手元の教材の配線図で名称と対応させて確認してください。
出典:Panasonic「複数箇所で照明器具の電源の入り/切りができますか」。同ページは3路―4路―3路での3か所操作を説明しています。
確認練習:条件を変えて答え直す
以下はこの記事の数値から作ったオリジナルの確認例です。公式過去問ではありません。答えの列を隠して、数値と条件をセットで言えるか試してください。
| 問い | 答えと確認する条件 |
|---|---|
| 周囲温度30℃、単独施設のIV銅単線2.6mmは? | 48A。直径2.6mmと単独施設の条件を残す |
| 同じ電線管に4本収める場合の係数は? | 0.63。3本以下の0.70と区別する |
| 1.6mmのIV銅単線、30℃、管内3本の計算値は? | 27×0.70=18.9A。元の27Aをそのまま使わない |
| C種とD種の原則値は? | C種10Ω以下、D種100Ω以下 |
| 両方500Ω以下になる、第17条の条件は? | 低圧電路で、地絡時に0.5秒以内に当該電路を自動遮断する装置を施設する場合 |
| 使用電圧300V以下・対地電圧150V以下の絶縁抵抗は? | 0.1MΩ以上。接地抵抗のΩ・以下と混ぜない |
覚えにくかった行は、条件を表に書く暗記カードの作り方へ。数値を戻せたら、電工2種の練習問題で問われ方を変えて確かめられます。
紙の教材で配線図と一緒に確認する
図記号や配線図を紙面で見比べたい場合は、手元の学科教材と併用してください。語呂をメモするときも、本文の条件を省略しないことが大切です。
※価格・評価は変動します。購入前に版・刷と出版社の正誤表を確認してください。上記はAmazonアソシエイトのリンクです。
試験の構成と参照資料
電気技術者試験センターの学科試験のポイントでは、第二種は120分・50問、一般問題30問程度、配線図問題20問程度とされています。各区分の問数を毎回固定とみなしたり、この語呂の項目が毎回出ると決めたりせず、公式の出題範囲と合わせて使ってください。
法令・数値は2026年9月11日に照合。経産省の電技解釈は令和7年11月20日改正掲載版、省令は同日時点の施行版を参照しています。この照合日は、試験実施機関が定めた法令基準日を意味しません。










