仮免許の学科試験は、文章問題50問・30分で、45点以上(9割) で合格です。問題は都道府県警察が作っていて公開されていないので、本番の問題をそのまま集めた「過去問」はありません。ただし、どの範囲から何問出すかは 警察庁の通達(出題基準) で決まっています。
この記事では、その出題基準から見た「よく出る分野」と、正誤式の問題でよくあるひっかけの型、そして 2026年に入った2つの改正 をまとめます。
結論: 50問中33問が「運転の方法」、数字と例外で落とさない
- 仮免の学科は 文章問題50問(正誤式)・30分・45点以上 で合格。イラスト問題は出ない。
- 出題基準では、50問のうち 33問が教則の第5章「自動車や一般原動機付自転車の運転の方法」、12問が第1章(信号・標識・標示を含む共通の心得)。
- 正誤式なので、数字(距離・速度・時間)と例外(〜を除く) を入れ替えたひっかけが多い。
- 2026年9月1日から、中央線などがない一般道路の自動車の法定速度は 時速30キロメートル になった。古い問題集のままだと間違える。
仮免の学科試験の形
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問題 | 文章問題50問(正誤式)。イラスト問題は出ない |
| 時間 | 30分 |
| 配点 | 1問1点(50点満点) |
| 合格基準 | 90%以上(45点以上) |
| 範囲 | 国家公安委員会の「交通の方法に関する教則」の範囲内 |
50問を30分なので、1問あたり36秒 です。迷った問題に時間を使いすぎると、最後まで届きません。
出題基準から見た「よく出る分野」
警察庁の通達「学科試験の出題形式、出題範囲及び出題基準等について」(令和5年3月30日)は、仮免の50問を教則の章ごとに次のように割り振っています。
| 教則の章 | 仮免の問題数 |
|---|---|
| 第1章 歩行者と運転者に共通の心得(基本的な心構え・信号、標識・標示・警察官などの指示・道路でしてはいけないこと) | 12問 |
| 第4章 自動車や一般原動機付自転車を運転する前の心得(第1節 運転に当たっての注意・第2節 運転免許の仕組み) | 4問 |
| 第5章 自動車や一般原動機付自転車の運転の方法(第8節 駐車と停車を除く) | 33問 |
| 第6章 危険な場所などでの運転(第1節 踏切・第2節 坂道・カーブ) | 1問 |
| 合計 | 50問 |
第5章の33問には、安全な発進、自動車の通行するところ、歩行者の保護、安全な速度と車間距離、進路変更、追越し、交差点の通り方、オートマチック車の運転 が入ります。仮免の勉強は、この第5章と、信号・標識・標示を含む第1章を中心に組み立てるのが近道です。
一方、通達は次の範囲を 仮免の出題区分から除く としています。
- 第4章の 自動車の点検・乗車と積載・安全運転に必要な知識
- 第5章第8節の 駐車と停車
- 第6章の 夜間(灯火)・悪天候・緊急時の措置
第7章の高速道路と第8章の二輪車も、仮免の列には問題数がありません。これらは本免で出ます。
ひっかけの型 — 正誤式で落としやすい4つ
問題は公開されていないので、ここで挙げるのは「正誤式の問題でよくある作り方」です。教則を読むときに、どこが入れ替えられやすいかを意識すると取りこぼしが減ります。
1. 数字の入れ替え
距離・速度・時間の数字は、少しずらすだけで誤りの文になります。次のような数字は、数字だけを覚えるのではなく 「何の距離か・何の時間か」とセットで 覚えます。
- 交差点や横断歩道の手前での追越しの禁止の範囲
- 合図を出す時期(進路変更・右左折)
- 法定速度(一般道路・2026年9月からの30km/hの道路)
2. 「〜を除く」「〜のときは」の例外
教則は「〜の場合を除き」「〜のときは」と例外を書いていることが多く、その例外を落とした文や、逆に広げた文が誤りになります。原則と例外を1組で 覚えます。
3. 対象のすり替え
「歩行者」「自転車」「緊急自動車」「路線バス」など、誰に対する決まりか を入れ替えた文です。正しい内容でも、対象が違えば誤りになります。
4. 「必ず」「絶対に」の言い切り
教則が「〜しなければならない」と書いていないことを「必ず〜する」と言い切った文や、「できるだけ」を「必ず」に変えた文です。ただし、本当に義務の決まりもあるので、言葉の強さだけで判断せず、教則にその義務があるか で判断します。
2026年の改正 — 古い問題集で間違えやすい2つ
9月1日: 中央線などがない一般道路の法定速度は30km/h
2026年9月1日から、道路交通法施行令第11条の改正で、自動車の一般道路の法定速度 が次のように分かれました(標識などで最高速度が指定されていれば、その速度が優先です)。
| 一般道路の区分 | 自動車の法定速度 |
|---|---|
| 中央線または車両通行帯がある一般道路、道路の構造や柵などで往復の方向別に分離されている一般道路、自動車専用道路など | 時速60キロメートル |
| 上のどれにも当たらない一般道路(中央線などがない、生活道路のような道) | 時速30キロメートル |
教則も、国家公安委員会の告示(令和8年第32号)で同じ日から改められ、生活道路では歩行者が優先という意識を持つことも書き加えられました。それより前に作られた問題集やアプリは、この改正が入っていないことがあります。中央線のない道路の法定速度を問う問題では、改正後の30km/hで判断してください。
4月1日: 自転車などの右側を通過するとき
2026年4月1日から、自動車などが 同じ方向に進む自転車などの右側を通過する(追い越す場合を除く) とき、自転車などとの間に十分な間隔がなければ、間隔に応じた安全な速度で進行 しなければならなくなりました(道路交通法第18条第3項)。自転車などの側は、できる限り道路の左側端に寄って通行します(同条第4項)。教則の第5章第3節「歩行者の保護など」に入った決まりなので、仮免の範囲です。
仮免の前にやること
- 第5章を中心に、教則を1周する — 通行するところ、歩行者の保護、速度、追越し、交差点を、数字と例外に印をつけながら読む。第1章の信号・標識・標示もここで。
- 正誤式の問題を数多く解く — 1問36秒で判断する練習。間違えた問題は、どの言葉が入れ替えられていたかを書き留める。
- 最後に50問・30分で通す — 時間内に解き切れるか、45点に届くかを確かめる。
ぴよパスの練習問題の使い方
ぴよパスでは、普通免許の学科試験(仮免・本免)のオリジナル練習問題を分野ごとに○×で解けます。本試験の問題の写しではなく、教則の範囲から独自に作った予想問題で、2026年の改正にも合わせています。
仮免の範囲に当たる分野:
仮免と同じ50問・30分で、章ごとの問題数も出題基準に合わせた模擬試験(仮免モード)は Premium の機能です。
まとめ
- 仮免の学科は文章問題50問・30分・45点以上で合格。問題は都道府県警察が作り、公開されていない。
- 出題基準では50問中33問が教則第5章「運転の方法」、12問が信号・標識・標示を含む第1章。
- 点検・積載・駐車と停車・夜間・悪天候・緊急時・高速道路・二輪車は、仮免の出題区分に入っていない。
- 正誤式のひっかけは、数字・例外・対象・言い切りの4つ。原則と例外を1組で覚える。
- 2026年9月1日から中央線などがない一般道路の自動車の法定速度は30km/h、4月1日から自転車などの右側を通過するときの決まりが入った。
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出典
- 警察庁「学科試験の出題形式、出題範囲及び出題基準等について(通達)」丁運発第46号(令和5年3月30日): https://www.npa.go.jp/laws/notification/koutuu/menkyo/menkyo20230330_46.pdf
- 警察庁「学科試験の適正な管理について(通達)」丁運発第135号(令和3年6月18日): https://www.npa.go.jp/laws/notification/koutuu/menkyo/menkyo20210618_135.pdf
- 道路交通法 第18条第3項・第4項、第97条第3項(e-Gov法令検索)
- 道路交通法施行令 第11条(e-Gov法令検索・2026年9月1日施行の版)
- 道路交通法施行規則 第25条(学科試験の方法と合格基準)
- 国家公安委員会告示 令和8年第32号(交通の方法に関する教則の改正): https://www.npa.go.jp/laws/kaisei/kokuji/20260717_kyousoku.pdf

