- 大型二輪免許で乗れるのは、大型自動二輪車・普通自動二輪車・小型特殊自動車・一般原動機付自転車。普通自動車は乗れない。
- 普通免許など(原付・小型特殊を除く第一種免許か第二種免許)を持っている人は、試験場の学科試験が免除される。
- AT限定大型二輪の650ccの上限は、令和元年12月1日に無くなった。
原付・小型特殊しか持っていない人が試験場で受けると、学科試験があります(大阪府警の案内で95問・50分、90%以上で合格)。ぴよパスの普通免許の二輪車の運転の練習問題で、たとえば高速道路での大型二輪の二人乗りの問題や、二輪車に含まれる車の問題を解いてみてください。
この記事の条文は e-Gov 法令検索の道路交通法(2026年7月21日施行の版)・同施行令と同施行規則(2026年9月1日施行の版)で、手数料と手続きは警視庁・大阪府警・神奈川県警のページで、合格者の数は警察庁の運転免許統計(令和7年版)で、2026年10月25日に確かめました。
結論: 大型二輪免許の要点
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 乗れる車 | 総排気量400cc超(電動は定格出力20kW超)の大型自動二輪車。ほかに普通自動二輪車・小型特殊自動車・一般原動機付自転車 |
| 年齢 | 18歳以上(試験も18歳から) |
| ほかの免許 | 要らない(普通二輪が無くても取れる) |
| 教習所の技能(MT) | 普通二輪あり12時限・普通免許など31時限・免許なし36時限 |
| 教習所の技能(AT限定) | 普通二輪あり9時限・普通免許など24時限・免許なし29時限 |
| 試験場で直接(東京) | 手数料6,900円+取得時講習(普通二輪ありは不要、普通免許などありは12,900円、どちらも無ければ18,450円) |
| 適性試験 | 視力は両眼0.7以上かつ片眼0.3以上(深視力の検査は無い) |
| 二人乗り | 一般道は通算1年から、高速道路は20歳以上かつ通算3年から |
大型二輪免許で乗れるバイク
道路交通法施行規則第2条の表は、大型自動二輪車を「総排気量が〇・四〇〇リットルを超え、又は定格出力が二〇・〇〇キロワットを超える原動機を有する二輪の自動車(側車付きのものを含む。)」としています。400cc以下のバイクは普通自動二輪車で、普通二輪免許で乗れます。
道路交通法第85条第2項の表は、大型二輪免許で運転できる車を「普通自動二輪車、小型特殊自動車及び一般原動機付自転車」としています。大型二輪免許だけでは普通自動車は運転できません。逆に、普通免許では大型自動二輪車も普通自動二輪車も運転できません。
| 免許 | 乗れる二輪 |
|---|---|
| 大型二輪免許 | 大型自動二輪車・普通自動二輪車・一般原動機付自転車 |
| 普通二輪免許 | 普通自動二輪車(400cc以下)・一般原動機付自転車 |
| 小型限定普通二輪免許 | 125cc以下の普通自動二輪車・一般原動機付自転車 |
| 普通免許・原付免許 | 一般原動機付自転車(50cc以下と新基準原付) |
125ccまでのバイクの免許は原付二種の免許、普通二輪の学科は普通二輪免許の学科試験で説明しています。
年齢と、ほかの免許の要件
道路交通法第88条は、大型二輪免許を18歳に満たない者に与えないと定めています。第96条で、その年齢に満たない人は試験も受けられません。17歳6か月から試験を受けられる特例は、準中型免許と普通免許だけです。
大型免許(トラック)は普通免許などの経験が要りますが、大型二輪にはほかの免許を持っている要件がありません。普通二輪を飛ばして、いきなり大型二輪から取ることもできます。
教習所に通う場合 — 時限数
教習所の教習時間の基準は、道路交通法施行規則の別表第四で決まっています。1時限は50分で、上達の具合に応じて延長されます。
| 持っている免許 | MTの技能 | ATの技能 | 学科 |
|---|---|---|---|
| なし(原付・小型特殊だけの人も含む) | 36時限 | 29時限 | 26時限 |
| 普通免許・準中型・中型・大型、大型・中型・普通の第二種免許 | 31時限 | 24時限 | 1時限 |
| 大型特殊免許 | 31時限 | 24時限 | 4時限 |
| 普通二輪免許 | 12時限 | 9時限 | 0時限 |
| AT普通二輪免許 | 16時限 | 10時限 | 0時限 |
| 小型限定普通二輪免許 | 20時限 | 17時限 | 0時限 |
2つ以上の免許を持っているときは、いちばん短い時限数になります。教習は始めてから9か月以内に終える決まりです。教習所を卒業すると、技能検定を受けた日から1年以内なら試験場の技能試験が免除され、取得時講習も要りません。令和7年に大型二輪の試験に合格した人(失効者などを除く)の97.9%が、指定自動車教習所の卒業者でした(警察庁の運転免許統計)。
試験場で直接受ける場合 — 流れと手数料
試験場で直接受ける(いわゆる一発試験)流れは、警視庁の案内では「適性試験、学科試験、技能試験の順序」です。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 適性試験 | 視力は両眼0.7以上かつ片眼それぞれ0.3以上、色の識別など。大型二輪に深視力の検査は無い |
| 学科試験 | 原付・小型特殊以外の第一種免許か第二種免許を持っている人は免除。ほかの人は90%以上で合格。東京・大阪は予約制 |
| 技能試験 | 予約制で、適性試験の当日は受けられない。1,500メートル以上を走り、70%以上で合格(減点式)。試験車は700cc以上(AT限定は警視庁で650cc) |
| 取得時講習 | 大型二輪車講習3時間と応急救護処置講習3時間。普通二輪を持っている人は両方不要、普通免許などを持っている人は応急救護が不要 |
| 免許証の交付 | 取得時講習を受けないと交付されない |
| 手数料(警視庁・免許証のみ) | 金額 |
|---|---|
| 受験料 | 2,800円 |
| 試験車使用料 | 1,750円 |
| 免許証交付料 | 2,350円 |
| 小計 | 6,900円(落ちたら受けるたびに受験料と試験車使用料) |
| 大型二輪車講習(3時限) | 12,900円 |
| 応急救護処置講習(3時限) | 5,550円 |
| 教習所の卒業者が受ける場合 | 4,200円(受験料1,850円・免許証交付料2,350円) |
試験の手数料(6,900円の内訳)は大阪府警・神奈川県警も同じ額で、大阪府警は講習の手数料も同じ額を案内しています(標準の額は道路交通法施行令第43条)。東京で大型二輪の技能試験を受けられるのは府中と鮫洲の試験場です。神奈川県警は、技能試験の前に「倒れている大型二輪車の引き起こし」と「8の字型」の押し歩きの事前審査をしています。
試験場で技能試験を受けて受かった人は、令和7年は41人(学科と技能)+1,319人(学科免除で技能)でした。受けた人数は公表されていないので、一発試験の合格率は出せません。
AT限定大型二輪
AT限定の大型二輪免許は、以前は650cc以下のAT車に限られていましたが、令和元年12月1日に施行された内閣府令の改正で上限が無くなりました。今のAT限定大型二輪免許で、AT車なら排気量に関係なく運転できます(警視庁「総排気量に制限はありません」)。それより前に「650cc以下のAT車に限る」条件が付いていた人も、条件は「AT車に限る」とみなされます。AT限定でクラッチのあるバイクには乗れません。
二人乗りの条件
| 走る道 | 二人乗りできる条件(道路交通法第71条の4) |
|---|---|
| 一般道 | 大型二輪免許を受けていた期間が通算1年以上 |
| 高速道路(高速自動車国道・自動車専用道路) | 20歳以上で、かつ通算3年以上 |
普通二輪免許を現に受けていて、その期間が通算1年(高速道路は3年)以上ある人などは、大型二輪免許を取ってすぐでも二人乗りできる例外があります(道路交通法施行令第26条の3の3)。ただし高速道路の20歳以上の条件は変わりません。首都高の都心環状線のように、年齢や経歴に関係なく標識で自動二輪車の二人乗りが禁止されている区間もあります。乗車用ヘルメットは、運転する人も乗せる人もかぶらなければなりません。
出典
- e-Gov 法令検索「道路交通法」(第71条の4・第85条・第88条・第90条の2・第96条・第97条の2・第108条の2)
- e-Gov 法令検索「道路交通法施行令」(第26条の3の3・第33条の5の3・第34条の5・第43条)
- e-Gov 法令検索「道路交通法施行規則」(第2条・第23条・第24条・第25条・第33条・第38条・別表第四)
- 警察庁「大型自動二輪車に関する規定の整備に関する留意事項について(通達)」令和7年3月21日(PDF)
- 警察庁「運転免許統計」
- 警視庁「運転免許試験一覧」
- 警視庁「二輪免許試験(直接試験場で受験される方)」
- 警視庁「AT二輪免許試験について」
- 警視庁「首都高速道路における自動二輪車の二人乗り規制について」
- 大阪府警察「大型二輪・普通二輪・大型特殊・けん引免許(試験場で直接受験される方)」
- 神奈川県警察「大型二輪免許(直接受験)の手続について」


