本免(普通免許の学科試験)は100点満点の90点以上で合格です。イラスト問題を全部取っても、落とせるのは文章問題10問までです。 前の晩に教則を全部読み直す時間はないので、出題基準で問題数が多い章から○×を解き、間違えた決まりだけを教則で確かめます。数字を入れ替えた問題に備えて、駐停車と速度の数字を見直し、前日のうちに卒業証明書の期限と試験場の受付時間を確かめます。
- 文章問題90問のうち、第5章(運転の方法)が35問、第1章(信号・標識など)が12問、第4章(運転前の心得)と第8章(二輪車)が11問ずつ(警察庁丁運発第46号)。
- 2026年9月1日から、中央線も車両通行帯も無い一般道路(往復の方向別に分離された道路などを除く)の自動車の法定最高速度は時速30キロメートル(道路交通法施行令第11条)。
- 卒業証明書は、卒業検定を受けた日から1年以内でないと技能試験が免除されない(道路交通法第97条の2第1項第2号)。
前の晩の○×は、ぴよパスの練習問題で無料で解けます。たとえば交差点で左折するときの問題やバスの停留所の近くの駐停車の問題から始められます。どれもぴよパスのオリジナル予想問題で、本試験の問題ではありません。
この記事は、警察庁の学科試験の通達(丁運発第46号・第135号)、道路交通法・施行令・施行規則(e-Gov法令検索)、警視庁・神奈川県警察・大阪府警察・北海道警察・高知県警察の案内を、2026年10月21日に確かめてまとめたものです。一夜漬けで受かるかどうかを示す公的なデータは見つかりませんでした。
一夜漬けで足りるか — 90点に届く条件
本免は文章問題90問(1問1点)とイラスト問題5問(1問2点・3つの文がすべて正しいときだけ点が入る)で、50分です。イラスト問題を1問落とすごとに、文章問題で落とせる数は2問ずつ減ります。
| イラスト問題の正解 | 文章問題で落とせる数 |
|---|---|
| 5問すべて | 10問 |
| 4問 | 8問 |
| 3問 | 6問 |
1つの章をまるごと捨てると、ほぼ届きません。第8章(二輪車)の11問を捨てただけで、文章問題で落とせる数を超えます。ぴよパスは、前の晩は新しい範囲を広く覚えるより、問題数の多い章の取りこぼしを減らすことを勧めます。
問題は都道府県警察が10種類程度のパターンで作り、5年程度で全面的に入れ替えます(警察庁丁運発第135号)。特定の問題の答えを丸暗記しても同じ問題が出るとは限らないので、間違えた問題は「教則のどの決まりか」で覚えます。
前の晩に解く順番 — 出題基準の問題数から
| 順番 | 教則の章 | 文章問題 | 前の晩にすること |
|---|---|---|---|
| 1 | 第5章 運転の方法 | 35問 | 交差点・追越し・駐停車・速度。数字と「〜してはいけない」の例外を確かめる |
| 2 | 第1章 歩行者と運転者に共通の心得 | 12問 | 信号の意味、標識・標示の区別 |
| 3 | 第8章 二輪車の運転の方法 | 11問 | 普通免許でも出る。仮免の範囲に無かったので手薄になりやすい |
| 4 | 第4章 運転する前の心得 | 11問 | 点検・乗車と積載・安全運転の知識。仮免の範囲に無かった節が多い |
| 5 | 第6章 危険な場所などでの運転 | 10問 | 夜間の灯火・悪天候・緊急時の措置(仮免の範囲に無かったところ) |
| 6 | 第7章 高速道路での走行 | 7問 | 最高・最低速度、本線車道への合流、故障したとき |
| 7 | 第10章・第11章 | 4問 | 事故のときの措置、自動車の所有者の義務 |
仮免の学科試験の範囲からは、駐車と停車・夜間の灯火・悪天候・緊急時の措置・点検・乗車と積載・安全運転に必要な知識などが除かれています(丁運発第46号の表の注。夜間は「第6章第3節夜間(2灯火)」と書かれています)。仮免のための勉強だけでは、本免で加わるこれらのところと、高速道路・二輪車の章が手薄になりやすいと考えられます。
見直す数字10個
数字を入れ替えた○×はつくりやすい形です。前の晩は、次の10個を言えるかを確かめます。全部の数字は本免の学科試験で覚える数字の一覧にあります。
| 決まり | 数字 | 根拠 |
|---|---|---|
| 交差点(駐停車禁止)と、交差点の側端・道路の曲がり角から | 5メートル以内 | 道路交通法第44条第1項第1号・第2号 |
| 横断歩道・自転車横断帯(駐停車禁止)と、その前後 | 前後5メートル以内 | 同第1号・第3号 |
| 安全地帯の左側とその前後(駐停車禁止) | 前後10メートル以内 | 同第4号 |
| バスの停留所の標示柱・標示板から(駐停車禁止・運行時間中) | 10メートル以内 | 同第5号 |
| 踏切(駐停車禁止)と、その前後 | 前後10メートル以内 | 同第1号・第6号 |
| 自動車用の出入口から(駐車禁止) | 3メートル以内 | 同第45条第1項第1号 |
| 消火栓・指定消防水利の標識から(駐車禁止) | 5メートル以内 | 同第4号 |
| 火災報知機から(駐車禁止) | 1メートル以内 | 同第5号 |
| 標識などで指定の無い一般道路の自動車の法定最高速度 | 60km/h。中央線も車両通行帯も無く、往復の方向別に分離されてもいない一般道路は30km/h(2026年9月1日から) | 道路交通法施行令第11条 |
| 高速自動車国道の本線車道の普通自動車 | 最高100km/h・最低50km/h | 同第27条・第27条の3 |
30km/hの決まりは2026年9月1日に始まったばかりです。それより前に作られた問題集やアプリでは、一般道路の法定最高速度を60km/hだけで説明していることがあります。
受かる気がしないとき
前の晩に「受かる気がしない」と感じたら、残り時間で次の順に確かめます。
- 章ごとに10問ずつ解いて、正答率の低い章を2つ選ぶ — ぴよパスは、全部の章を少しずつ見直すより、低い章から解き直すことを勧めます。
- 間違えた問題の決まりを教則で読む — 教則は警察庁のサイトのPDFで読める(2024年11月の版。2026年9月1日の改正などは改正告示で確かめる)。問題は教則の範囲で作る決まりなので(道路交通法第97条第3項)、間違えた理由は教則の文で確かめる。
- 文末まで読んで○×を決める練習をする — 「必ず」「すべて」のような言い切りの文は、例外が無いかを確かめてから答える。型は運転免許の学科試験のひっかけ問題にまとめています。
落ちても、卒業証明書が有効な間は技能試験が免除されたまま学科試験を受け直せます。受験料はその都度かかります(警視庁の案内)。受け直しの決まりは仮免に落ちたらの記事の「本免の学科に落ちたとき」にあります。
仮免の学科試験で「受かる気がしない」ときも考え方は同じです。仮免は文章問題50問・30分・45点以上(間違いは5問まで)で、50問のうち33問が第5章(運転の方法)です。前の晩は第5章から解きます。
前日に確かめる3つのこと
1. 卒業証明書の期限
技能試験が免除されるのは、卒業証明書が「技能検定を受けた日から起算して一年を経過しないもの」のときです(道路交通法第97条の2第1項第2号)。数え始めは卒業の日ではなく、卒業検定を受けた日です。神奈川県警察と北海道警察の案内も「検定合格の日」から1年としています。
2. 受験できる年齢と免許証の交付
2026年4月1日から、普通免許と準中型免許の運転免許試験は、17歳6か月以上なら受けられるようになりました(道路交通法第96条第1項ただし書)。ただし、18歳未満で合格しても、当日に免許証は交付されません(神奈川県警察・北海道警察の案内)。
3. 受付時間・予約・持ち物
受付の時刻と予約のしかたは試験場ごとに違います。
| 試験場 | 受付・集合 | 予約 |
|---|---|---|
| 警視庁(府中・鮫洲・江東) | 集合は午前受験が午前8時、午後受験が午前11時(電話で予約した人は試験場によって早い時刻がある) | 完全予約制。予約の時刻は来場の時刻で、試験の時刻ではない |
| 神奈川県警察 | 県内の教習所を卒業して初めて受ける人は午前8時30分〜9時、県外の教習所の卒業・再受験は午後1時〜1時30分 | 案内のページで確かめる |
| 大阪府警察(門真・光明池) | 予約した時間に受付。試験開始は午後0時45分 | 予約制 |
持ち物も試験場で違います。神奈川県警察は筆記用具(鉛筆又はシャープペンシル・消しゴム)を持参するよう案内し、高知県警察は免許センターの指定の筆記用具しか使えないと案内しています。警視庁の普通免許の案内では、本籍が記載された住民票の写し・本人確認書類・申請用写真(縦3cm×横2.4cm)・卒業証明書・予約の控えなどが必要です。当日の流れと4都府県の比べは本免試験の当日の流れと持ち物にまとめています。
不正な手段で試験を受けると、試験の停止や合格の取消しのほか、1年以内の期間、試験を受けられなくなることがあります(道路交通法第97条の3)。
例題(オリジナルの○×)
- 本免の学科試験でイラスト問題を全部正解すれば、文章問題は10問まで間違えても合格できる。
- 2026年9月1日から、標識などで最高速度が指定されていない一般道路では、自動車の法定最高速度はすべて時速30キロメートルになった。
- 教習所の卒業証明書は、卒業した日から1年間有効である。
- 火災報知機から3メートル以内の場所は駐車禁止である。
答え: 1 ○(80点+10点=90点)・2 ×(30km/hは中央線も車両通行帯も無く、往復の方向別に分離されてもいない一般道路など。中央線や車両通行帯のある一般道路は60km/hのまま。道路交通法施行令第11条)・3 ×(卒業検定を受けた日から1年)・4 ×(火災報知機は1メートル以内。3メートルは自動車用の出入口)。
練習問題と模擬試験
前の晩の○×は、普通免許の学科試験のページから分野ごとに無料で解けます。本免と同じ文章問題90問・50分で通して解く模擬試験(本免モード)は Premium の機能です。模擬試験にはイラスト問題は入っていないので、本番ではイラスト問題5問の分の時間を残して文章問題を解く必要があります。
まとめ
- 本免は90点以上で合格。イラスト問題を全部取っても、落とせるのは文章問題10問まで。章をまるごと捨てると届かない。
- 前の晩は、第5章(35問)→第1章(12問)→第8章・第4章(11問ずつ)→第6章(10問)の順に○×を解き、間違えた決まりを教則で確かめる。
- 駐停車・駐車禁止の距離と速度の数字を見直す。2026年9月1日から、中央線も車両通行帯も無く、往復の方向別に分離されてもいない一般道路は30km/h。
- 前日に、卒業証明書の期限(卒業検定の日から1年)・年齢(17歳6か月から受験できるが交付は18歳)・受付時間と持ち物を確かめる。
関連記事
出典
- 道路交通法(e-Gov法令検索・2026年7月21日施行の版)第44条・第45条・第96条・第97条の2・第97条の3
- 道路交通法施行令(e-Gov法令検索・2026年9月1日施行の版)第11条・第27条・第27条の3
- 道路交通法施行規則(e-Gov法令検索・2026年9月1日施行の版)第25条
- 警察庁丁運発第46号「学科試験の出題形式、出題範囲及び出題基準等について(通達)」(令和5年3月30日)
- 警察庁丁運発第135号「学科試験の適正な管理について(通達)」(令和3年6月18日)
- 警視庁「普通免許試験(指定教習所を卒業又は検査合格証明書をお持ちの方)」「学科試験の完全予約制について」
- 神奈川県警察「普通免許(指定校卒業)の試験手続について」
- 大阪府警察「教習所を卒業した方」
- 北海道警察「学科試験だけ受験する方(技能試験免除者)」
- 高知県警察「学科試験上の注意事項」








