第二種衛生管理者の本番は、5つの選択肢から1つを選ぶ問題が30問(関係法令・労働衛生・労働生理が10問ずつ)・3時間で、科目ごとに40%以上、合計60%以上で合格です。 30問の多くは、5つの記述から「正しいもの」か「誤っているもの」を選ぶ形で、記述を1つずつ「正しいか、誤りか」判断して解きます(計算や語句の組合せを選ぶ問題も数問あります)。一問一答の○×は、その1つずつの判断だけを取り出した練習です。
- この記事の一問一答は20問(関係法令8・労働衛生6・労働生理6)。答えと、法令の問題には根拠の条文、労働衛生の問題には指針などの出典を付けました。
- 誤りの文は、数字を変える・場所や主語を入れ替える・働きの向きを逆にする、の3つの型で作っています。公表されている本試験の問題にも、この型の誤りの選択肢があります。
- 第二種の範囲は、関係法令と労働衛生の「有害業務に係るもの以外」と労働生理です。有害業務(有機溶剤・粉じんなど)は第一種だけの範囲なので、この記事には入れていません。
5つの選択肢つきの問題で確かめるなら、ぴよパスの第二種衛生管理者の練習問題で、関係法令・労働衛生・労働生理を分野ごとに無料で解けます。一問一答の各問の下にも、同じ論点や近い論点の問題へのリンクを付けました。どれもぴよパスのオリジナル予想問題で、本試験の問題ではありません。
この記事は、公益財団法人安全衛生技術試験協会の試験案内、e-Gov 法令検索の労働安全衛生法・労働安全衛生規則・事務所衛生基準規則・労働基準法、厚生労働省の指針とガイドライン(どれも2026年10月21日に確認)で確かめた内容です。
一問一答の使い方 — 5肢の問題を1肢ずつ○×にする
本番の問いの多くは「正しいものはどれか」か「誤っているものはどれか」の形です(「定められていないもの」などの言い方や、計算・語句の組合せの問題もあります)。どちらの形でも、5つの記述を1つずつ○×で判断できれば答えが決まります。
| 問いの形 | 5つの記述の○× | 選ぶもの |
|---|---|---|
| 正しいものはどれか | ○が1つ、×が4つ | ○の記述 |
| 誤っているものはどれか | ×が1つ、○が4つ | ×の記述 |
一問一答で練習するときは、○か×かだけでなく、×なら正しくはどうなるかまで言えるようにします。本番の誤りの記述にも、正しい記述の一部を変えたものがあるので、「どこが変えられたか」を言えると、似た記述にも対応できます。
関係法令の一問一答(8問)
関係法令は、主に労働安全衛生法・労働安全衛生規則・事務所衛生基準規則・労働基準法から出ます。数字の問いが多い分野です。
H1 常時50人以上の労働者を使用する事業場では、衛生管理者を選任しなければならない。
答え: ○。労働安全衛生法第12条と施行令第4条で、常時50人以上の労働者を使用する事業場に衛生管理者の選任が義務付けられています。 似た問題を解く →
H2 衛生管理者は、選任すべき事由が発生した日から30日以内に選任しなければならない。
答え: ×。正しくは 14日以内 です(労働安全衛生規則第7条第1項第1号)。選任したら、遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告します(同条第3項。2025年1月から電子申請が原則で、当分の間は書面でも可)。 選任と報告の問題を解く →
H3 常時500人を超える労働者を使用する事業場では、業種にかかわらず、衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者としなければならない。
答え: ×。専任が必要なのは、常時 1,000人を超える 労働者を使用する事業場と、常時500人を超える労働者を使用し、坑内労働や一定の有害な業務に常時30人以上を従事させる事業場です(労働安全衛生規則第7条第1項第5号)。500人を超えるだけでは専任の義務はありません。 似た問題を解く →
H4 衛生委員会は毎月1回以上開催し、議事で重要なものに係る記録を作成して3年間保存しなければならない。
答え: ○。労働安全衛生規則第23条第1項(毎月1回以上)と第4項(記録の3年間保存)です。今の第4項は、議事で重要なもののほか、委員会の意見とそれを踏まえて講じた措置の内容も記録の対象にしています。 似た問題を解く →
H5 定期健康診断の結果に基づいて作成した健康診断個人票は、3年間保存しなければならない。
答え: ×。健康診断個人票の保存は 5年間 です(労働安全衛生規則第51条)。常時50人以上の労働者を使用する事業者は、定期健康診断の結果を遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告します(同規則第52条第1項)。 似た問題を解く →
H6 労働者を常時就業させる室の気積は、設備の占める容積と床面から4メートルを超える高さにある空間を除き、労働者1人について10立方メートル以上としなければならない。
答え: ○。事務所衛生基準規則第2条です。 似た問題を解く →
H7 一般的な事務作業を行う作業面の照度は、150ルクス以上であればよい。
答え: ×。一般的な事務作業は 300ルクス以上、付随的な事務作業は150ルクス以上です(事務所衛生基準規則第10条第1項)。150ルクスは付随的な事務作業の基準です。 似た問題を解く →
H8 産後8週間を経過しない女性を就業させてはならないが、産後6週間を経過した女性が請求した場合で、医師が支障がないと認めた業務に就かせることは差し支えない。
答え: ○。労働基準法第65条第2項です。 似た問題を解く →
労働衛生の一問一答(6問)
労働衛生は、事務所の環境・作業管理・健康管理・救急処置・食中毒などから出ます。厚生労働省の指針やガイドラインの数字が問われます。
E1 必要換気量は、室内にいる人が1時間に呼出する二酸化炭素の量を、室内の二酸化炭素の基準濃度と外気の二酸化炭素濃度の差で割って求める。
答え: ○。必要換気量(m³/h)= 在室者全員が1時間に呼出する二酸化炭素量(m³/h)÷(室内の二酸化炭素基準濃度 − 外気の二酸化炭素濃度)です。濃度は割合(ppm なら100万分の1)で入れます。 似た問題を解く →
E2 情報機器作業では、一連続作業時間が2時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10分〜15分の作業休止時間を設ける。
答え: ×。厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、一連続作業時間が 1時間 を超えないようにし、次の連続作業までの間に10分〜15分の作業休止時間を設けるとしています。 似た問題を解く →
E3 「職場における腰痛予防対策指針」では、満18歳以上の男子労働者が人力のみで取り扱う物の重量は、体重のおおむね40%以下となるよう努めることとしている。
答え: ○。同じ指針で、満18歳以上の女子労働者は、男性が取り扱うことのできる重量の60%位までとしています。 似た問題を解く →
E4 一次救命処置で胸骨圧迫を行うときは、胸が約2センチ沈む強さで、1分間に60回のテンポで押す。
答え: ×。胸が約5センチ沈むように、1分間に100回〜120回のテンポで押します(日本救急医療財団心肺蘇生法委員会が監修する「救急蘇生法の指針2020(市民用)」の内容。消防庁の事務連絡で確認しました。2025年版(市民用)は公開された全文が見つからないため、この記事では確かめていません)。リンク先の問題は、2025年版(市民用)を前提にした一次救命処置の問題です。 一次救命処置の問題を解く →
E5 厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」の「4つのケア」は、セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケアである。
答え: ○。指針が示す4つのケアです。「ライン」は管理監督者のことです。 似た問題を解く →
E6 黄色ブドウ球菌による食中毒の原因となる毒素(エンテロトキシン)は熱に弱いので、食べる前に加熱すれば防ぐことができる。
答え: ×。黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンは 熱に強く、加熱しても分解されにくい毒素です。菌を食品に付けない(手や指に傷がある人は食品に直接触れない)・増やさない(温度管理・すばやい取り扱い)ことで、毒素を作らせないようにします。 似た問題を解く →
労働生理の一問一答(6問)
労働生理は、体のしくみ(呼吸・循環・消化・神経・腎臓・体温など)から出ます。「どこで作られるか」「中枢はどこか」の入れ替えが多い分野です。
S1 呼吸運動を調節する中枢は延髄にあり、血液中の二酸化炭素が増えると、呼吸は深く速くなる。
答え: ○。呼吸中枢は延髄にあり、血液中の二酸化炭素の分圧が上がると呼吸が促されます。 似た問題を解く →
S2 胆汁は胆のうで作られ、脂肪の消化・吸収を助ける。
答え: ×。胆汁は 肝臓 で作られます。胆のうは胆汁をためて濃くし、十二指腸へ送り出す器官です。胆汁は消化酵素を含まず、脂肪を乳化して消化・吸収を助けます。 似た問題を解く →
S3 心臓が規則正しく拍動するのは、右心房にある洞結節(洞房結節)で発生した電気刺激が、刺激伝導系を通って心筋に伝わるからである。
答え: ○。洞結節は心臓のペースメーカーと呼ばれます。 似た問題を解く →
S4 交感神経の働きが副交感神経より強まると、心拍数は減少し、消化管の運動は高まる。
答え: ×。交感神経が強まると、心拍数は 増加 し、消化管の運動は 抑えられ ます。体を活動に向ける神経なので、心臓は速く、消化は後回しになると覚えます。 似た問題を解く →
S5 腎臓の糸球体では、血液中の血球や蛋白質は通常ろ過されず、ろ過された原尿中のグルコース(ブドウ糖)は、尿細管でほとんどが再吸収される。
答え: ○。糸球体でろ過された原尿のグルコースは尿細管で再吸収され、通常は尿に出ません。 似た問題を解く →
S6 体温調節の中枢は小脳にある。
答え: ×。体温調節の中枢は 間脳の視床下部 にあります。小脳は体の平衡や運動の調節をつかさどります。 体温の問題を解く →
20問の答えの一覧
| 分野 | ○ | × |
|---|---|---|
| 関係法令 | H1・H4・H6・H8 | H2・H3・H5・H7 |
| 労働衛生 | E1・E3・E5 | E2・E4・E6 |
| 労働生理 | S1・S3・S5 | S2・S4・S6 |
×の文はどう作られているか — 3つの型
この記事の×の10問は、次の3つの型で作りました。公表されている本試験の問題にもこの型の誤りの選択肢があるので、この3つを順に疑うと見つけやすくなります。
| 型 | この記事の例 | 見るところ |
|---|---|---|
| 数字を変える | H2(14日→30日)・H3(1,000人→500人)・H5(5年→3年)・H7(300→150ルクス)・E2(1時間→2時間)・E4(5センチ→2センチ、100〜120回→60回) | 日数・人数・年数・ルクス・時間 |
| 場所・主語を入れ替える | S2(肝臓→胆のう)・S6(視床下部→小脳) | 「どこで作られるか」「中枢はどこか」 |
| 働きの向きを逆にする | S4(心拍数の増減・消化管の運動)・E6(熱に強い→弱い) | 増える/減る、強い/弱い |
関係法令の数字は、近い数字どうしを組にして覚えると、数字を変えた記述に気づけます。たとえば、選任の期限の14日と、健康診断個人票の5年・衛生委員会の議事の記録の3年は、どちらも「何日以内か・何年保存か」の形で問われます。
練習問題と模擬試験
5つの選択肢つきの問題は、第二種衛生管理者の練習問題から分野ごとに無料で解けます。どの問題にも解説があり、多くの問題では選択肢ごとに正しい・誤りの理由を確かめられます。3分野をまとめて本番と同じ問題数で解く模擬試験は Premium の機能です。
まとめ
- 本番は5肢択一30問・3時間。科目ごとに40%以上、合計60%以上で合格。
- 1問の5つの記述を、1つずつ○×で判断する練習が一問一答。×なら「正しくはどうなるか」まで言えるようにする。
- 誤りの記述は、数字を変える・場所や主語を入れ替える・働きの向きを逆にする、の3つの型がよく見られる。
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出典
- 公益財団法人安全衛生技術試験協会「衛生管理者」(試験科目・試験時間・合格基準)・公表試験問題
- e-Gov 法令検索: 労働安全衛生法(第12条)・労働安全衛生法施行令(第4条)・労働安全衛生規則(第7条・第23条・第51条・第52条)・事務所衛生基準規則(第2条・第10条)・労働基準法(第65条)
- 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月12日 基発0712第3号、令和3年12月1日 基発1201第7号で一部改正)
- 厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」(平成25年6月18日 基発0618第1号 別添)
- 厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(平成18年3月31日 健康保持増進のための指針公示第3号、平成27年11月30日 同第6号で改正)
- 日本救急医療財団心肺蘇生法委員会 監修「救急蘇生法の指針2020(市民用)」(消防庁救急企画室 事務連絡 令和4年3月31日の別紙1で確認)
- 厚生労働省 広報誌「厚生労働」<身近な危険 食中毒>(黄色ぶどう球菌)










