仮免許(仮運転免許)の有効期限は、仮免の適性試験を受けた日から6か月です(道路交通法第87条第6項)。 学科試験に合格した日や、仮免許証を受け取った日から数えるのではありません。仮免許で運転できるのは練習と試験のときだけで、練習のときは、3年以上の免許を持つ人などを横に乗せ、車の前と後ろに「仮免許練習中」の標識を付けます。
この記事では、有効期限の数え方、仮免許証の交付と再交付、仮免許で運転できる条件、期限が切れたときと本免までの流れを、道路交通法・同施行令・同施行規則と都道府県警察の案内で整理します。
ぴよパスでは、普通免許の学科試験(仮免・本免)のオリジナル予想問題を登録不要・無料で解けます。警察庁・都道府県警察とは関係がなく、本試験の問題を載せたものではありません。
結論: 仮免許の有効期限と運転の条件
- 有効期限は6か月。起算は仮免の適性試験を受けた日。期限は仮免許証の裏に書かれる。
- 本免を受けると失効する。普通仮免許の人が普通免許などを受けると、6か月の途中でも効力を失う。
- 運転できるのは練習と試験のときだけ。練習のときは、条件を満たす人を横に乗せ、その指導の下で運転し、前後に仮免許練習標識を付ける。
- 期限が切れると、路上教習も卒業検定も受けられない。取り直し方は教習所に確かめる。
- 仮免許証の交付手数料は1,100円、再交付は1,050円(国の標準)。仮免許はマイナ免許証にできない。
- 2026年4月1日から、普通仮免許は17歳6か月から受けられる(それまでは18歳)。
仮免許とは
運転免許は、第一種免許・第二種免許・仮運転免許(仮免許)の3つに分かれます(道路交通法第84条第2項)。仮免許は、大型・中型・準中型・普通の4種類です(同条第5項)。
第一種免許を受けようとする人が、練習のため、または運転免許試験や教習所の技能検定で自動車を運転するための免許です(同法第87条第1項・第2項)。教習所では、第一段階の修了検定に合格し、仮免の適性試験と学科試験に受かると交付されます。路上教習(第二段階)と卒業検定は、仮免許を持って受けます。
有効期限は6か月 — 起算は適性試験の日
道路交通法第87条第6項は「仮免許の有効期間は、当該仮免許に係る…運転免許試験(…「適性試験」という。)を受けた日から起算して六月とする」と定めています。
- 数え始めは適性試験(視力検査など)の日。学科試験の合格日や仮免許証の交付日ではない。
- 期限は仮免許証の裏の「有効期限」の欄に書かれる(道路交通法施行規則の別記様式第十五)。
- 本免を受けると失効する。同じ項のただし書で、普通仮免許の人が大型・中型・準中型・普通自動車を運転できる第一種免許か第二種免許を受けたときは、仮免許は効力を失います。
また、仮免許の試験に合格した人に仮免許を与えるのは、適性試験を受けた日から3か月以内に限られます(同法第90条第1項)。
仮免許証 — 交付・受け取り・再交付
- 免許は免許証の交付で与えられる(同法第92条第1項)。仮免許も仮運転免許証の交付で与えられるので、受け取る前は仮免許での練習はできません。
- 交付のしかたは都道府県で違う。静岡県警察の要領(平成24年の例規)では、教習所が行った仮免の試験を警察が判定してから、教習所を通じて交付する形です(試験の日が休日なら判定は翌執務日)。岐阜県警察は、試験場で受ける人に「16時00分〜仮免許証交付」と案内しています。いつ・どこで受け取るかは教習所に確かめます。
- 交付手数料の国の標準は1,100円です(道路交通法施行令第43条。警視庁も1,100円)。
- 再交付: なくしたり汚したりしたときは、住所地か、通っている教習所の所在地を管轄する公安委員会に再交付を申請できます(同法第94条第2項)。手数料の国の標準は1,050円で、警視庁も1,050円です。
- マイナ免許証にはできない。マイナンバーカードに免許の情報を記録する申請は、仮免許を除く免許が対象です(同法第95条の2第1項)。
仮免許で運転できる条件
道路交通法第87条第2項・第3項と同施行令・同施行規則の決まりです。
| 決まり | 中身 |
|---|---|
| 運転できる場面 | 練習のため、または試験・技能検定のときだけ |
| 横に乗せる人(練習のとき) | その車を運転できる第一種免許を通算3年以上受けている人(停止中の人と停止の期間は除く)、その車を運転できる第二種免許を受けている人(停止中と21歳未満の人を除く)、教習所で技能教習をしている教習指導員 |
| 標識 | 車の前面と後面に仮免許練習標識(白地に黒の文字)を、地上0.4メートル以上1.2メートル以下の見やすい位置に付ける |
| 運転できないもの | 旅客を運ぶためのタクシーやバス、代行運転の普通自動車(同条第4項・第5項) |
| 免許証の携帯 | 運転するときは仮免許証を持っている(同法第95条第1項) |
親が横に乗って練習できるか: 親でも、その車を運転できる第一種免許を通算3年以上受けていて、免許の停止中でなければ、横に乗せて練習できます。友人でも同じです。条件を満たさない人を横に乗せて練習すると、6か月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金の対象で(同法第118条第1項第6号)、違反点数は12点です。標識を付けなかったときは5万円以下の罰金の対象で、違反点数は1点、反則金は普通車で6,000円です。
周りの運転者は、仮免許練習標識を付けた車に、危険を避けるためやむを得ない場合のほか、幅寄せや無理な割込みをしてはいけません(同法第71条第5号の4)。標識の大きさと付け方は仮免許練習中のプレートの決まりの記事で詳しく説明しています。
期限が切れたら — 路上教習も卒業検定も受けられない
仮免許の期限が切れると、仮免許での練習も、教習所の路上教習や卒業検定での運転もできません(同法第87条第1項)。
- 教習所に通っている人が期限切れのときに、仮免許をどう取り直すか(どの試験を受け直すか、費用はいくらか)を書いた公的な案内は見つかりませんでした。教習所の決まりと都道府県の扱いを確かめます。
- 普通免許の教習は、9か月以内に修了する決まりです(道路交通法施行規則第33条第5項第1号ラ)。仮免許の6か月とは別の期限なので、両方を手帳などに書いておきます。
- 免許の更新を忘れて失効した人向けに県警が案内している仮運転免許(たとえば島根県警察の「失効後6か月を超えて1年以内の手続き」)は、運転免許を取り直すための別の制度で、教習所の仮免許の期限切れとは違います。
17歳6か月から受けられる(2026年4月1日から)
道路交通法の改正で、2026年4月1日から、普通仮免許と準中型仮免許は17歳6か月から受けられるようになりました(同法第88条第2項。それまでは18歳)。本免(普通免許・準中型免許)の試験も17歳6か月から受けられますが、免許証が交付されるのは18歳からです(同法第96条第1項・第90条第1項)。警視庁は「18歳の誕生日6か月前から、仮免許取得及び本免許受験が可能となります」と案内しています。古い案内や問題集には「18歳以上」のままのものがあります。
本免までの流れ
- 仮免許を受ける(有効期限6か月)
- 第二段階の教習(路上教習)を受ける
- 卒業検定に合格し、教習所から卒業証明書を受け取る。卒業証明書は、卒業検定の日から1年以内なら本免の技能試験の免除に使える(同法第97条の2第1項第2号)
- 住所地の運転免許試験場で、本免の適性試験と学科試験を受ける
卒業証明書を持つ人は、仮免許を持っていることは本免の受験の条件ではありません(道路交通法施行令第34条の2第1号ロ。直接受験の人は、仮免許を受けていて、過去3か月以内に5日以上の路上練習をしたことが条件)。ただし神奈川県・大阪府の警察は本免の当日の持ち物に仮運転免許証を挙げ、愛知県警察も仮免許を取った人には持参を求めています。当日の流れと持ち物は本免試験の当日の流れと持ち物の記事にまとめています。
例題: ぴよパスの普通免許の問題から
ぴよパスのオリジナル予想問題から2問です(本試験の問題ではありません)。仮免許の決まりは、教則の第4章第2節「運転免許の仕組み」の範囲で、仮免と本免の学科の両方に出ます。
例題1 仮免許の人が練習のため普通自動車を運転するときは、普通免許を受けて1年以上たった人を横に乗せ、その指導を受ければよい。
答え: ×。横に乗せるのは、その車を運転できる第一種免許を通算3年以上受けている人や、第二種免許を受けている人などです(道路交通法第87条第2項)。「1年」は初心者マークを付ける期間の数字です。 この問題を解く →
例題2 仮免許の人が練習のために運転する普通自動車には、前と後ろの定められた位置に仮免許練習標識を付けなければならない。
答え: ○。道路交通法第87条第3項は、自動車の前面と後面に標識を付けて運転することを義務づけています。初心者マークとは別の標識です。 この問題を解く →
練習問題と模擬試験の使い方
ぴよパスの普通免許の練習問題は、教則の分野ごとに○×で解け、全問に解説があります。仮免許の決まりは運転者の心得と運転前の注意の分野に入っています。本免の文章問題と同じ90問・50分で(イラスト問題は含みません)、章ごとの問題数も出題基準に合わせた模擬試験(本免モード)と、50問・30分の仮免モードは Premium の機能です。
まとめ
- 仮免許の有効期限は、仮免の適性試験を受けた日から6か月。期限は仮免許証の裏に書かれ、本免を受けると失効する。
- 仮免許で運転できるのは練習と試験のときだけ。練習は、第一種免許を通算3年以上受けている人などを横に乗せ、前後に仮免許練習標識を付けて行う。親でも条件を満たせば横に乗れる。
- 仮免許証の交付手数料は1,100円、再交付は1,050円(国の標準)。マイナ免許証にはできない。
- 期限が切れると路上教習も卒業検定も受けられない。取り直し方は教習所に確かめる。教習は9か月以内に修了する決まりもある。
- 2026年4月1日から、普通仮免許は17歳6か月から受けられる(免許証の交付は18歳から)。
関連記事
出典
- 道路交通法(e-Gov法令検索・2026年7月21日施行の版)第71条第5号の4・第84条・第87条・第88条・第90条・第92条・第94条・第95条・第95条の2・第96条・第96条の2・第97条の2・第118条・第120条
- 道路交通法施行令(e-Gov法令検索・2026年9月1日施行の版)第32条の6・第34条の2・第43条・別表第二・別表第六
- 道路交通法施行規則(e-Gov法令検索・2026年9月1日施行の版)第15条の3・第16条・第19条・第33条・別記様式第十一・別記様式第十五
- 警視庁「受験資格に係る年齢要件の引き下げ」「マイナ免許証に伴う手数料改定」
- 静岡県警察「仮免許事務処理要領の制定について」(平成24年3月27日例規第26号)、岐阜県警察「普通仮免許を受験される方へのご案内(学科試験を受験される方)」
- 島根県警察の失効した人の仮運転免許の案内: https://www.pref.shimane.lg.jp/police/03_drivers_license/license_test/expire/expire6.html








