結論を先に:第一種衛生管理者の模試は「共通分野と有害業務の別軸採点」が鍵
第一種衛生管理者は関係法令 17 問 (有害業務 10 + 有害業務以外 7) + 労働衛生 17 問 (有害業務 10 + 有害業務以外 7) + 労働生理 10 問 = 計 44 問・180 分の試験です。合格は各科目 40% + 全体 60% の二重条件。公益財団法人 安全衛生技術試験協会のデータで合格率は約 46% で推移し、ぴよパス編集部の問題解説制作と受験者ヒアリングを通じて見えてきたのは、不合格者の多くが有害業務 20 問で十分な得点を取れないことで関係法令または労働衛生の足切りに引っかかっているという傾向でした。
第一種の模試で最も重要なのは、共通分野 (有害業務以外) と有害業務 20 問を別軸で採点する習慣です。科目別正答率 (法令 17 問・労衛 17 問・労生 10 問) だけ見ていると、共通分野が高得点で有害業務が低い場合に「科目では 40% クリアしている」と誤判定し、本番で足切りに引っかかる事故が起きます。模試は科目別 + 領域別 (共通/有害業務) の 2 軸で見るのが鉄則です。
第一種衛生管理者 オリジナル予想問題 160 問で実力確認 →
模試の 3 回受験スケジュール
本番までの 8 週間で 3 回の模試を組むのが理想です。
| 模試 | タイミング | 目的 | 改善期間 |
|---|---|---|---|
| 第 1 回:診断模試 | 本番 8 週間前 | 弱点科目の発見 | 4 週間 |
| 第 2 回:フェーズ運用練習 | 本番 4 週間前 | 3 フェーズ運用の体得 | 3 週間 |
| 第 3 回:本番ペース体感 | 本番 1 週間前 | 最終調整 + 直前ペース確認 | 1 週間 |
編集部メモ: ぴよパスの160 問演習では、第一種衛生管理者の模試分析は出題ウェイトが高く、足切り直結の確認ポイントです。本文を読むだけで終えず、該当カテゴリを10問だけ解いて「覚えている」ではなく「本番で引き出せる」状態か確認してください。
第 1 回:診断模試 (本番 8 週間前)
学習がひと通り終わった段階で、弱点を全範囲で発見します。
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 科目別正答率 | 関係法令 17 問・労働衛生 17 問・労働生理 10 問 |
| 領域別正答率 | 共通分野 (有害業務以外) 14 問・有害業務 20 問 |
| 有害業務 6 領域 | 特化則 / 有機則 / 電離則 / 酸欠則 / 粉じん石綿 / 健診作業環境 |
| 各科目 40% 達成 | 法令 7 問・労衛 7 問・労生 4 問 |
| 全体 60% 達成 | 26-27 問正答 |
ぴよパスの問題解析と受験者ヒアリングでは、第 1 回模試時点で有害業務 20 問の正答率が 30-40% に止まる受験者が多い傾向があります。共通分野は学習が進むと 60-70% に到達しますが、有害業務は特化則・電離則・有機則の数値暗記が不十分なまま放置されるケースが多いです。
第 2 回:フェーズ運用練習 (本番 4 週間前)
第 1 回の弱点を 4 週間補強した後、3 フェーズ運用を体得します。
| フェーズ | 配分時間 | 内容 |
|---|---|---|
| フェーズ 0:メモ用紙への暗記書き出し | 5 分 | 特化則・電離則・有機則・酸欠則の数値表 |
| フェーズ 1:共通分野 24 問 + 労働生理を 90 秒ルールで 1 周 | 75 分 | 関係法令共通 7・労働衛生共通 7・労働生理 10 |
| フェーズ 2:有害業務 20 問を集中処理 | 60 分 | 関係法令有害業務 10 + 労働衛生有害業務 10 |
| フェーズ 3:見直し + 科目別足切り確認 | 45 分 | フラグ問題 30 分 + 計算検算 8 分 + 足切り確認 7 分 |
| 合計 | 180 分 | — |
3 フェーズ運用は第 2 回模試で初めて練習し、第 3 回模試で本番想定の最終調整を行います。
第 3 回:本番ペース体感 (本番 1 週間前)
最終調整として、本番と同じ 180 分のペースで模試を解きます。
| 確認項目 | 目標 |
|---|---|
| フェーズ 1 (75 分) で 24 問完答 | ペース守り |
| フェーズ 2 (60 分) で有害業務 20 問完答 | 3.0 分/問 |
| フェーズ 3 (45 分) で見直し完了 | 科目別足切り確認 |
| 全体正答数 | 30 問正答 (68%) 以上 |
第 3 回で 30 問未満なら、本番で足切りリスクが高い状態です。
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共通分野と有害業務 20 問の別軸採点
模試後の集計シートの設計が、有害業務の弱点発見に直結します。
集計表の構造
| 領域 | 問題数 | 正答数 | 正答率 | 足切り判定 |
|---|---|---|---|---|
| 関係法令 有害業務以外 | 7 問 | 例 5 | 71% | — |
| 関係法令 有害業務 | 10 問 | 例 3 | 30% | △ |
| 関係法令 合計 | 17 問 | 8 | 47% | × 科目足切りリスク |
| 労働衛生 有害業務以外 | 7 問 | 例 6 | 86% | — |
| 労働衛生 有害業務 | 10 問 | 例 4 | 40% | — |
| 労働衛生 合計 | 17 問 | 10 | 59% | △ ギリギリ |
| 労働生理 | 10 問 | 例 7 | 70% | ◯ |
| 総合計 | 44 問 | 25 | 57% | △ 全体ギリギリ |
この表で見ると関係法令で 8/17 = 47% (足切りライン 40% のすぐ上) ですが、有害業務 10 問で 3 問しか取れていないことが原因です。有害業務に集中補強することで、関係法令の正答率を 11-12 問正答 (65%+) に引き上げ、全体合格圏に確実に入る戦略が立てられます。
集計シートのテンプレ
| 列 | 内容 |
|---|---|
| A 列 | 模試名 (第 1 回・第 2 回・第 3 回) |
| B 列 | 受験日 |
| C-F 列 | 関係法令有害業務以外・関係法令有害業務・労働衛生有害業務以外・労働衛生有害業務の正答数 |
| G 列 | 労働生理の正答数 |
| H-J 列 | 関係法令合計・労働衛生合計・労働生理の正答率 |
| K 列 | 総合正答率 |
| L 列 | 6 領域の有害業務正答数 (特化則・有機則・電離則・酸欠則・粉じん石綿・健診作業環境) |
Excel または Google Sheets で 3 回分の模試結果を並べると、改善トレンドが可視化されます。
有害業務 20 問の 6 領域別正答率
有害業務 20 問 (関係法令有害業務 10 + 労働衛生有害業務 10) は次の 6 領域に分解できます。第 1 回模試後に領域別正答率を出すと、どこに学習時間を集中すべきか即座に分かります。
| 領域 | 出題数の目安 | 第 1 回模試の典型正答率 | 改善目標 |
|---|---|---|---|
| 特化則 (関係法令側) | 3-4 問 | 30-40% | 70%+ |
| 有機則 (労働衛生側) | 2-3 問 | 40-50% | 70%+ |
| 電離則 | 1-2 問 | 30-40% | 80%+ (数値暗記で取れる) |
| 酸欠則 | 1-2 問 | 50-60% | 80%+ |
| 粉じん則・石綿則 | 2 問 | 40-50% | 70%+ |
| 健康診断・作業環境測定 | 3 問 | 50-60% | 75%+ |
特化則と電離則の数値暗記表をメモ用紙に書き出す習慣 (フェーズ 0) を本番想定で練習することで、4 週間で正答率を大幅に改善できるのが典型的なパターンです。
領域別の重点学習方法
| 領域 | 学習方法 |
|---|---|
| 特化則 | 第 1-3 類分類 (7+60+8 物質)・濃度基準値・健診頻度 6 ヶ月の暗記表 |
| 有機則 | 第 1-3 種有機溶剤 (7+40+7 物質) の表示色 (赤・黄・青) + 健診頻度 |
| 電離則 | 被ばく線量限度 5 年 100 mSv・年 50 mSv・眼水晶体 (2021 改正) |
| 酸欠則 | 第 1 種 18% 以上・第 2 種 + 硫化水素 10 ppm・特別教育の要件 |
| 粉じん則 | 特定粉じん作業・じん肺健診頻度 1-3 年 |
| 健診・作業環境測定 | 雇入時・定期 (1 年)・特定業務 (6 ヶ月)・粉じん測定 6 ヶ月 |
模試の正答率と本番合格の関係
以下は編集部の受験者ヒアリングと問題解析から得た参考目安です。公式統計ではなく個人差も大きいため、方向感として参照してください。
| 第 2 回模試の総合正答率 | 第 2 回模試の有害業務正答率 | 本番合格の見込み (参考目安) |
|---|---|---|
| 70%+ (31 問+) | 65%+ (13-14 問+) | 高い |
| 60-70% (26-30 問) | 50-65% (10-13 問) | 中程度 |
| 55-60% (24-26 問) | 40-50% (8-10 問) | やや低い |
| 55% 未満 | 40% 未満 | 低い・足切りリスクあり |
本番 4 週間前の第 2 回模試で総合 65% + 有害業務正答率が低い場合、残り 4 週間は有害業務 20 問の集中対策に学習時間の 70% を投入する判断が現実的です。
受験する模試の種類
| 模試の種類 | 特徴 | 推奨タイミング |
|---|---|---|
| ぴよパス 44 問模試 (無料) | 無料・登録不要・何度でも受験可、本番形式 | 第 1 回前後の補完で 2-3 回 |
| 安全衛生技術試験協会 公開問題 | 本番形式の精度最高、年 1-2 回更新 | 第 3 回 (本番 1 週間前) |
| 市販模試 (ユーキャン等付録) | 問題数が豊富、解説詳細 | 第 1 回・第 2 回 |
| 通信講座の模試 | 動画解説付き、有料 | 通信講座受講者のみ |
実践的な組み合わせとして、第 1 回 = 市販模試、第 2 回 = ぴよパス 44 問模試 (3 フェーズ運用練習)、第 3 回 = 試験協会公開問題、という順序がバランスよく使えます。
落ちる人の典型 3 パターン (模試運用)
第一種で模試運用に失敗する受験者の典型パターンを整理します。
パターン 1:科目別正答率しか見ず有害業務を見逃す
「労働衛生 60% 取れたから足切りはクリア」と判断し、共通分野 80% + 有害業務 30% の内訳を見ないパターン。本番では有害業務の数値で取れない問題が出題され、労働衛生の足切りに引っかかります。
回避策:模試後に共通分野と有害業務を別軸で集計し、有害業務の正答率を必ず確認する。
パターン 2:模試を 1 回しか受けない
「時間がないから模試は 1 回」と判断し、第 2 回・第 3 回を省略するパターン。3 フェーズ運用は 1 回の練習では身に付かないため、本番でペース配分を間違えて時間切れになります。
回避策:模試は3 回受験を最低ラインとし、第 2 回でフェーズ運用練習、第 3 回で最終調整を行う。
パターン 3:模試結果を見るだけで補強しない
模試で弱点科目が判明しても、翌週の学習計画を変更せず同じパターンで進むパターン。本番で同じ弱点が再現します。
回避策:模試後1 週間以内に弱点科目の重点学習計画を変更し、次の模試までに改善を確認する。
模試戦略のチェックリスト
- 本番 8 週間前から 3 回の模試受験スケジュールを確定 — 第 1 回診断・第 2 回フェーズ運用・第 3 回本番ペース
- 共通分野と有害業務 20 問を別軸で集計するシートを作成 — Excel または Google Sheets
- 有害業務 20 問の 6 領域別正答率を出す — 特化則・有機則・電離則・酸欠則・粉じん石綿・健診作業環境
- 第 2 回模試で 3 フェーズ運用を体得 — 暗記書き出し 5 分 + 共通 75 分 + 有害 60 分 + 見直し 45 分
- 第 2 回模試の有害業務正答率が低い場合は集中対策 — 残り 4 週間で 70-80% の正答率を目標
- 模試後 1 週間以内に弱点科目の学習計画を変更 — 受けっぱなしを防ぐ
- 第 3 回模試で総合 65%+ を目標 — 本番の調子の波への余裕
第一種衛生管理者 オリジナル予想問題 160 問で実力確認 →
編集部より — 有害業務 20 問を別の試験として模試で測る覚悟
第一種の合格者に共通するのは、模試で有害業務 20 問を別軸で測る習慣です。不合格になる受験者は「科目別 40% はクリアした」と判断して総合得点だけ見ますが、関係法令 17 問のうち有害業務以外で 7 点取れていても有害業務 10 問が低いと、科目全体の 40% をぎりぎりクリアしているだけの危うい状態になっているケースが多いです。
合格者は模試後の集計シートで共通分野と有害業務 20 問を別軸で集計し、有害業務 6 領域 (特化則・有機則・電離則・酸欠則・粉じん石綿・健診作業環境) の正答率まで分解します。これにより特化則の濃度基準値暗記が不足している、電離則の眼水晶体改正 (2021 年) を反映していない、などの具体的な弱点が見えます。
第一種を確実に取りに行くなら、模試は3 回受験 + 別軸集計 + 6 領域分解の 3 セットで運用してください。本番 4 週間前の第 2 回模試で有害業務の正答率が高ければ合格見込みが高まり、未達なら残り 4 週間の集中対策で底上げできます。
関連記事
出典:
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 衛生管理者試験 — 試験科目・出題範囲・合格基準・公開問題
- 労働安全衛生法 (昭和 47 年法律第 57 号)、労働安全衛生法施行令第 9 条 (衛生管理者免許の種類)
- 特定化学物質障害予防規則、有機溶剤中毒予防規則、電離放射線障害防止規則 (2021 改正)、酸素欠乏症等防止規則
※法令の数値・改正は変動するため、e-Gov 法令検索で最新条文を確認してください。






































































