第一種の問題演習は『5 規則 × 4 論点 = 20 マス』を埋めきれば合格圏
第一種衛生管理者の演習は、闇雲に 1 問目から順に解いていくと時間が足りなくなります。第一種特有の合理的なアプローチは、有機則・特化則・電離則・酸欠則・粉じん則の 5 規則 × 各規則の頻出論点 4 個 = 計 20 マス のマトリクスを最初に作り、マス目ごとに 3-5 問ずつ集中演習する設計です。20 マスを 1 つも空白にしない状態まで持ち込めれば、有害業務 20 問の足切りはほぼ確実に回避できます。
公益財団法人 安全衛生技術試験協会の試験要綱に基づくと、第一種は 関係法令 (有害業務に係るもの) 10 問 + 労働衛生 (有害業務に係るもの) 10 問 = 計 20 問 が有害業務関連で、その大半が特別則 5 つに紐づきます。残り 24 問が有害業務以外と労働生理。つまり 特別則の論点を 1 つ落とすと 1-2 問分の失点 が確定します。
第一種衛生管理者 160 問のオリジナル予想問題で実力確認 →
特別則 × 頻出論点マトリクス
| 規則 | 頻出論点 1 | 頻出論点 2 | 頻出論点 3 | 頻出論点 4 |
|---|---|---|---|---|
| 有機則 | 第 1 種〜第 3 種の区分 (色分け表示) | 制御風速の数値 (囲い式 0.4 m/s 等) | 健康診断 (6 ヶ月に 1 回) | 特定有機溶剤等の取扱い |
| 特化則 | 第 1 類〜第 3 類物質の区分 | 特別管理物質の作業記録 30 年 | 製造禁止物質 7 種類 | リスクアセスメント対象物 |
| 電離則 | 管理区域 (3 ヶ月 1.3 mSv) | 実効線量限度 (5 年 100 mSv) | 女性の線量 (3 ヶ月 5 mSv) | 特別教育の必要性 |
| 酸欠則 | 第 1 種・第 2 種の区分 | 酸素 18% 未満・硫化水素 10 ppm | 空気呼吸器の備え | 作業主任者の選任 |
| 粉じん則 | 特定粉じん発生源 (一覧暗記) | 湿潤化の義務 | 呼吸用保護具の種類 | じん肺管理区分 |
このマトリクスを意識して問題集を解くと、解いた問題がどのマス目に属するかが見えるようになり、弱点が立体的に把握できます。
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1 周目 — 全範囲を「規則別」に解いて全体像を作る
1 周目は問題集の順番ではなく、規則別にまとめて解く のがコツです。
1 規則 = 15-20 問 = 90 分の集中演習
- 有機則の問題 (テキストの該当章を見ながら) 15-20 問を 90 分で解く
- 解説を読みながら、自分の理解と異なる点をノートに 3-5 行で書き写す
- 同様に特化則 → 電離則 → 酸欠則 → 粉じん則の順で進める
- 1 規則 1 日のペースで 5 日間、その後に有害業務以外と労働生理を各 1 日ずつ
1 周目の正答率は 50-60% で十分。第一種は範囲が広いので、1 周目で全問正解を狙うとそこで時間切れになります。
2 周目 — 誤答を抽出して規則の境界を埋める
2 周目は 1 周目で誤答した問題だけ を抽出して解き直します。第一種で誤答が集中するパターンは決まっています:
第一種でよくある誤答パターン 5 つ
- 有機則と特化則の境界が曖昧 — 第 2 種有機溶剤と第 3 類特化物の混同
- 電離則の女性労働者の線量限度を忘れる — 一般の線量限度と数字が違う
- 酸欠則の第 1 種と第 2 種を逆に覚える — 第 2 種は硫化水素を含む (より危険)
- 粉じん則の特定粉じん発生源を覚えきれていない — 屋内の研磨作業、土石・岩石、金属を含む
- 特化則の特別管理物質の記録 30 年保存 — 雇用記録は 5 年・有所見者は 30 年で混同
これらの境界を 2 周目で意識的に埋めると、3 周目で論点を即判別できるようになります。
3 周目 — 即答力 (30 秒/問) を作る
3 周目は 問題文を読んでから 30 秒以内に解答 する制限時間付きで進めます。
3 周目の進め方
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 演習対象 | 1-2 周目で誤答した問題 + 正答率 80% 未満の問題 |
| 制限時間 | 1 問 30 秒 (44 問なら 22 分で完走) |
| 解答後 | 即答できなかった問題に印 |
| 翌日 | 印付き問題のみ再演習 |
第一種の本番は 44 問を 3 時間 = 1 問あたり約 4 分の余裕がありますが、有害業務の問題は問題文が長く、計算問題ではないものの選択肢の絞り込みに 2-3 分かかります。3 周目で 30 秒判断の訓練をすると、本番で 見直し時間を 1 時間確保 できる余裕が生まれます。
有害業務以外と労働生理の演習設計
第一種は有害業務に意識が集中しがちですが、有害業務以外 (14 問) と労働生理 (10 問) を落とすと合格基準 60% に届きません。
有害業務以外 (関係法令 7 + 労働衛生 7) の重点論点
- 衛生管理者の選任要件 (人数): 常時 50 人以上 1 人 / 200 人超 2 人 / 500 人超 3 人 (有害業務 30 人以上は専属) / 1,000 人超 4 人 / 2,000 人超 5 人 / 3,000 人超 6 人
- 産業医: 常時 50 人以上で選任、1,000 人以上で専属、3,001 人以上で 2 人
- 衛生委員会: 常時 50 人以上で月 1 回開催
- 健康診断: 一般定期健診 (年 1 回)、雇入時健診、特殊健診 (有機溶剤・特化物・電離放射線・酸欠・粉じん) の頻度
労働生理の重点論点
- 血液: 赤血球数 (男 500 万/μL、女 450 万/μL)、血液凝固、血漿
- 呼吸: 肺活量、酸素摂取、肺胞でのガス交換
- 循環: 心拍数、血圧、体循環と肺循環
- 神経系: 自律神経 (交感・副交感)、運動神経、感覚神経
- 代謝: BMI、基礎代謝、エネルギー代謝率
ぴよパスの 160 問の使い方
ぴよパスでは第一種衛生管理者のオリジナル予想問題 160 問を以下のカテゴリで分類しています:
- 関係法令 (有害業務) — 約 35 問
- 関係法令 (有害業務以外) — 約 25 問
- 労働衛生 (有害業務) — 約 35 問
- 労働衛生 (有害業務以外) — 約 25 問
- 労働生理 — 約 40 問
特別則別フィルタも提供しており、有機則のみ・特化則のみで集中演習できます。登録不要・無料なので、市販問題集の補助として、または 3 周目の即答力訓練教材として使えます。
第一種衛生管理者 160 問のオリジナル予想問題で実力確認 →
演習で陥りがちな失敗
- 問題集 1 冊を順番に解いて満足する — 規則の境界が体に染み込まないまま終わる
- 解説を読まずに正答だけ確認する — 第一種の解説には数値の根拠や規則間の境界が書いてあり、ここを読み飛ばすと意味がない
- 直前期に新規の問題集を買う — 新しい問題集は知らない論点が多く、不安だけが増す。既存の問題集を 3 周する方が確実
- 有害業務以外を軽視する — 14 問の足切り (各科目 40% = 3 問以上) を取り損ねて落ちる典型パターン
出典
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 衛生管理者試験 — 試験要綱・出題構成・合格基準
- 労働安全衛生法 第 12 条 (衛生管理者の選任) / 第 13 条 (産業医) / 第 18 条 (衛生委員会)
- 労働安全衛生規則 第 7 条 (衛生管理者の選任)
- 有機溶剤中毒予防規則 / 特定化学物質障害予防規則 / 電離放射線障害防止規則 / 酸素欠乏症等防止規則 / 粉じん障害防止規則 (e-Gov 法令検索で原文)
編集部より
3,002 問の解説を作って気づいたのは、第一種衛生管理者の演習は「規則 × 論点のマトリクス」で組み立てると弱点が立体的に見える、ということです。問題集を 1 ページ目から順に解いていく勉強だと、規則の境界が永遠に曖昧なまま残ります。























































