冷凍3種の出題傾向は、公表問題の範囲から確認する
冷凍3種は、法令と保安管理技術の2科目を受ける試験です。保安管理技術を「p-h線図の計算だけ」と考えると、機器や配管、安全装置、運転・保守の復習が抜けてしまいます。
ここでは、KHKが公表した令和7年度の保安管理技術15問を読み、各問の主題を編集部で整理しました。1年度の実際の出題範囲であり、次回も同じ配分になるという予測ではありません。 公表問題を解いた後、復習する章を探すために使ってください。
科目と合格基準
| 科目 | 問題数・時間 | 60%を学習目標にする場合の正答数 |
|---|---|---|
| 法令 | 20問・60分 | 12問 |
| 保安管理技術 | 15問・90分 | 9問 |
KHKの2026年度受験案内書では、合格基準は各科目とも満点の60パーセント程度と案内されています。表は60%を学習目標に置き、20×0.6=12、15×0.6=9と計算した目安です。2科目を合算して判断せず、それぞれの到達度を確認してください。
KHK講習の検定合格後に科目免除を申請する場合は、国家試験で保安管理技術が免除されます。法令は残るため、科目免除の手順を確認してください。
令和7年度の15問を、復習する章に結びつける
下表の問番号は、上記の公式公表問題に対応します。問題文や選択肢の転載ではなく、何を確認する問題かを整理した表です。
問1〜5:原理、伝熱、圧縮機、冷媒
| 問番号 | 主な分野 | テキストで戻るところ |
|---|---|---|
| 1 | 冷凍の基本 | 熱の出入り、潜熱、COPと運転条件 |
| 2 | 伝熱 | 温度差、面積、熱の流れやすさ |
| 3 | 圧縮機の性能 | 吸込み状態、押しのけ量、効率 |
| 4 | 冷媒と冷凍機油 | 冷媒の種類・性質と油の組合せ |
| 5 | 圧縮機の機構 | 容量制御、起動時の油、給油圧力 |
問6〜10:熱交換器、制御、附属機器、配管
| 問番号 | 主な分野 | テキストで戻るところ |
|---|---|---|
| 6 | 凝縮器 | 冷却方式、冷媒と冷却水の経路 |
| 7 | 蒸発器 | 冷却方式、除霜、ユニットクーラ |
| 8 | 自動制御 | 電磁弁、膨張弁、断水の検出 |
| 9 | 附属機器 | 受液器、油や液の分離、乾燥剤 |
| 10 | 冷媒配管 | 管材、継手、液や油の滞留 |
問11〜15:安全、材料、据付け、運転・保守
| 問番号 | 主な分野 | テキストで戻るところ |
|---|---|---|
| 11 | 安全装置 | 安全弁、液封、高圧遮断 |
| 12 | 材料と圧力容器 | 板厚の計算条件、応力、低温時の性質 |
| 13 | 据付けと試験 | 試験の順序、基礎、真空、冷媒充填 |
| 14 | 運転 | 始動後の確認、圧力変化、休止 |
| 15 | 保守 | 冷媒量、水分、不凝縮ガス、油 |
例えば問10で間違えたなら、サイクル図だけを書き直すのではなく、配管の材料・接続・液や油の滞留を扱う章を開きます。問12なら材料と圧力容器です。このように、誤答と復習先を対応させると、得意な章ばかり繰り返すことを避けられます。
計算式は、意味と条件を説明できるか確かめる
令和7年度の公表問題には、COPや伝熱の関係を含む記述があります。ただし、式が含まれていることと、数値を代入して解答を求める計算問題であることは同じではありません。「保安管理技術のうち計算が毎回何問」と決めて学習時間を配分する前に、実際の問題の聞き方を確かめましょう。
式を復習するときは、次の順で確認してみてください。
- 記号が何を表すか、単位と合わせて言葉にする。
- 設問で何が一定で、何が変わるのかを拾う。
- 数字を入れる前に、増える・減るの関係を説明する。
- 自分の説明が解説の条件と一致しているか確認する。
p-h線図も、冷媒の状態や工程を理解するために使います。線図を書いた回数だけで習得を判断せず、説明できなかった状態や工程に戻ってください。計算と用語の確認は冷凍サイクルの用語整理、機器の問題は保安管理技術の無料練習問題で進められます。
間違えた原因を分けると、次の復習を決めやすい
下表は編集部が提案する整理方法です。出題頻度の統計ではなく、自分の誤答を見直すために使います。
| 間違え方 | 次にすること |
|---|---|
| 用語の意味が分からなかった | 用語を調べ、似た語との違いを一文にする |
| 機器の位置や役割を混同した | 冷媒の流れの図に、機器の位置と役割を書き込む |
| 増減の向きを逆に覚えた | 一定の条件と変える条件を分け、理由を説明する |
| 法令の適用条件を落とした | 数値だけでなく、対象・条件・例外も一緒に確認する |
| 正しい記述の組合せで迷った | 記述ごとの判断と、選んだ組合せを分けて記録する |
正解番号だけを覚えて次へ進まず、「なぜその記述を選んだか」を短く残しましょう。組合せを間違えたときも、知識が曖昧だったのか、マークする選択肢を取り違えたのかを分けられます。
法令も早めに解き、条件の読み落としを見つける
保安管理技術だけを先に終わらせようとすると、法令で自分がどこを理解していないかを知るのが遅れます。学習開始時から法令の無料練習問題にも触れ、用語と手続きの確認を進めてください。
製造者の区分と、冷凍保安責任者として選任される資格の区分は別の話です。「何トン」という数値だけを抜き出さず、何の区分を問われているかを確認します。条件を付けた覚え方は条件付きの法令暗記表で整理しています。
2026年度の国家試験は11月8日で、申込受付は終了しています。申込済みの方は受験票と納付状況を確認したうえで、両科目の復習計画を立ててください。
公表問題、教材、練習問題を使い分ける
まず公式公表問題で、実際の出題形式と範囲を確認します。解説が必要なところはテキストへ戻り、理解した内容を練習問題で確かめる、という順に使うと役割が分かれます。
佐藤英男著『トコトンわかりやすい! 第3種冷凍機械責任者試験完全テキスト 第3版』は、ナツメ社の書誌・紹介によると、保安管理技術・法令と模擬問題2回分を収録しています。ISBNは9784816376665です。
購入前に版と出版社の正誤表を確認してください。上記はAmazonアソシエイトのリンクです。
ぴよパスの問題はオリジナルの練習問題であり、公式過去問の転載ではありません。保安管理技術と法令を解き、今回の表にない苦手分野も含めて復習先を決めてください。
毎週の進め方は理解・暗記・演習を組み合わせた勉強法で、1週間の計画例と一緒に確認できます。





