この記事で分かること
- 第三種冷凍機械責任者の受験資格(誰でも受験可能)
- KHK講習による科目免除制度の仕組みと費用
- 国家試験(全科目)と講習免除(法令のみ)のどちらを選ぶべきか
- 試験科目と合格基準の詳細
- 受験申請から試験・免状取得までの流れ
第三種冷凍機械責任者の受験資格:誰でも受験可能
第三種冷凍機械責任者の試験は受験資格が一切不要です。
高圧ガス保安法(第29条)に基づく国家試験であり、年齢・学歴・実務経験を問わず、誰でも受験申請できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | 不要(誰でも受験可能) |
| 試験実施回数 | 年1回(11月) |
| 試験実施機関 | 高圧ガス保安協会(KHK) |
| 受験料 | 14,700円 |
注意が必要なのは、試験が年1回しか実施されない点です。危険物乙4や消防設備士のように年複数回受験することはできないため、試験日に向けた計画的な学習が重要です。
講習免除制度の仕組み
第三種冷凍機械責任者には、KHK(高圧ガス保安協会)が実施する講習を受講することで、国家試験の一部科目が免除される制度があります(高圧ガス保安法第30条)。
免除の仕組み
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. KHK講習の受講 | 「冷凍保安責任者講習(第三種)」を受講 |
| 2. 講習後の検定試験に合格 | 講習内で実施される検定試験に合格(「保安管理技術」科目) |
| 3. 国家試験での科目免除 | 合格した「保安管理技術」が国家試験で免除に |
| 4. 国家試験(法令のみ)受験 | 残る「法令」1科目のみで受験 |
KHK講習で合格した「保安管理技術」の検定試験合格通知書を持参・提出することで、翌年度以降の国家試験で「保安管理技術」が免除されます。
試験科目の詳細
通常受験(免除なし)の試験科目
| 科目 | 出題数 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 法令 | 20問 | 12問以上(60%) |
| 保安管理技術 | 15問 | 9問以上(60%) |
全35問を受験し、各科目60%以上の正答が必要です。
講習免除後(法令のみ)の試験科目
| 科目 | 出題数 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 法令 | 20問 | 12問以上(60%) |
法令1科目(20問)のみを受験します。出題数が大幅に減るため、試験の難易度が下がります。
KHK講習の詳細
講習の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 講習名 | 冷凍保安責任者講習(第三種) |
| 実施機関 | 高圧ガス保安協会(KHK)または各都道府県の高圧ガス保安協会 |
| 期間 | 約3日間 |
| 費用 | 約40,000〜50,000円(実施機関・地域により異なる) |
| 内容 | 冷凍サイクルの原理・機器構造・保安管理技術の講義 + 検定試験 |
KHK講習を選ぶメリット
- 「保安管理技術」を専門家の講義で体系的に学べる
- 国家試験当日の受験科目が「法令」1科目に減る
- 法令は暗記系であるため、独学でも対策しやすい
- 保安管理技術の検定試験合格後は、有効期限なく国家試験で免除が使える
KHK講習を選ぶデメリット
- 受講料が約40,000〜50,000円と高い
- 講習の日程が合わない場合は受講できない
- 受講しても検定試験に不合格だと免除が得られない
国家試験とKHK講習、どちらを選ぶか
| 比較項目 | 国家試験(全科目) | KHK講習後(法令のみ) |
|---|---|---|
| 受験科目数 | 2科目(法令+保安管理技術) | 1科目(法令のみ) |
| 費用 | 受験料14,700円のみ | 講習費40,000〜50,000円 + 受験料14,700円 |
| 合格率の目安 | 約36% | 約55〜60%(法令のみ) |
| 向いている方 | 独学に自信がある・費用を抑えたい | 合格確実を優先・講習で基礎から学びたい |
おすすめの考え方:
- 費用を抑えたい・独学に自信がある → 国家試験(全科目)
- 合格率を上げたい・冷凍の仕組みを実務でも使いたい → KHK講習
第三種冷凍機械責任者の職務と選任要件
第三種冷凍機械責任者は、高圧ガス保安法に基づき、冷凍設備を持つ事業所(冷凍能力が一定規模以下)の保安業務を担います。
| 区分 | 取り扱える設備 |
|---|---|
| 第三種冷凍機械責任者 | 1日の冷凍能力が100トン未満の設備の保安業務 |
| 第二種冷凍機械責任者 | 1日の冷凍能力が300トン未満の設備 |
| 第一種冷凍機械責任者 | 全ての冷凍設備 |
スーパー・コンビニ・食品工場・冷蔵倉庫など冷凍設備を持つ事業所での勤務を目指す方に適した資格です。
受験申請から免状取得までの流れ
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 試験日程の確認 | 年1回(11月)、各都道府県で実施 |
| 2. 受験申請 | 各都道府県の高圧ガス保安協会へ申請(受験料14,700円) |
| 3. KHK講習受講(任意) | 6〜8月頃に実施。検定試験に合格で保安管理技術が免除に |
| 4. 国家試験 | 11月に実施(全科目または法令のみ) |
| 5. 合格発表 | 翌年2月頃 |
| 6. 免状交付申請 | 都道府県知事へ申請(高圧ガス保安法第30条) |
まとめ
第三種冷凍機械責任者の受験資格と免除制度についてまとめます。
- 受験資格は不要: 年齢・学歴・実務経験を問わず誰でも受験できる
- 試験は年1回(11月): 受験チャンスが少ないため計画的な学習が必要
- KHK講習で保安管理技術が免除: 法令1科目のみで受験できるようになる
- 講習の費用は約40,000〜50,000円: 受験料のみと比べると高い
- 独学派は全科目受験、確実合格優先は講習免除活用: 自分の状況に合わせて選択