この記事は、e-Gov法令検索の電気工事士法(2025年6月1日施行の版)・電気工事士法施行令(2025年11月14日施行の版)・電気工事士法施行規則(2023年12月28日施行の版)・地方公共団体の手数料の標準に関する政令と、京都府・長野県の案内(2026年10月25日に確認)をもとにしています。書類の細かい決まりは都道府県ごとに違うので、例として2府県を挙げます。
免状がないとできないこと
電気工事士法第3条は、免状の交付を受けている人でなければ、電気工事の作業に従事してはならないと定めています(経済産業省令で定める軽微な作業などを除く)。
| 免状 | 作業に従事できる電気工事 |
|---|---|
| 第二種電気工事士 | 一般用電気工作物等(住宅や小規模な店舗など)の電気工事 |
| 第一種電気工事士 | 一般用電気工作物等と、自家用電気工作物(最大電力500キロワット未満の需要設備など)の電気工事 |
試験に合格しただけ、免状を申請しただけでは従事できません。働きながら資格を取る人は、免状が届くまでの期間も見込んでおきます。
新しく免状の交付を受ける(概要)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請できる人 | 第二種: 第二種電気工事士試験の合格者、指定の養成施設の修了者など。第一種: 第一種電気工事士試験の合格者で、3年以上の実務の経験がある人など |
| 申請先 | 試験の合格者・養成施設の修了者は、住所地を管轄する都道府県知事。都道府県知事の認定で受ける人は、認定をした都道府県知事 |
| 出すもの | 申請書(様式第二)、申請できる人であることを証明する書類、写真。都道府県が住民基本台帳の本人確認情報を使えないときは、住民票の写しなども |
| 手数料の標準 | 第二種5,300円・第一種6,000円 |
(電気工事士法第4条、施行令第2条、施行規則第2条の4・第6条、地方公共団体の手数料の標準に関する政令)
第一種の実務の経験は、電気に関する工事(軽微な工事や特殊電気工事などを除く)に3年以上従事したことです(施行規則第2条の4)。長野県の案内では実務の経験を証明する書類を求めているので(勤め先の倒産や一人親方などには、2以上の電気工事業者などの証明の道も案内)、申請の前に用意しておきます。第二種の合格者が出す書類(合格通知・本人確認書類・写真)と、交付までの期間の例は「第二種電気工事士 学科合格後にやること」の免状申請の節にまとめています。
窓口は都道府県ごとに違う(京都府と長野県の例)
電気技術者試験センターの「都道府県庁免状窓口」のページに、都道府県ごとの担当課と免状申請窓口へのリンクがまとまっています。県の担当課ではなく、工業組合や委託された会社が受け付けている都道府県もあります。例として2府県の案内を並べます。
| 項目 | 京都府 | 長野県 |
|---|---|---|
| 受付の窓口 | 京都府電気工事工業組合(令和2年1月から。新規交付・再交付・書換え。返納は京都府) | 長野県電気工事業工業組合(新規交付・再交付・書換え) |
| 申請の方法 | 組合の窓口か郵送 | 組合に申請。免状は簡易書留で郵送 |
| 第二種の新規交付で出すもの | 組合の申請ページで案内 | 申請書・写真1枚(縦4cm×横3cm)・本人確認書類の写し・試験合格通知書(養成施設は修了証明書)・手数料・返信用封筒 |
| 手数料 | 第一種6,000円・第二種5,300円・再交付2,700円・書換え2,700円 | 第二種5,300円・第一種6,000円・再交付2,700円・書換え2,700円(長野県収入証紙) |
京都府は、令和4年7月1日から免状をプラスチックにしたことに合わせて、書換えの手数料を変えたと案内しています。京都府と長野県は、再交付・書換えも同じ窓口です。新規交付のときに窓口を控えておくと後で迷いません。
再交付(よごした・失くした)と書換え(記載事項が変わった)
| 手続き | どんなとき | 申請先 | 出すもの |
|---|---|---|---|
| 再交付 | 免状をよごした、損じた、失くした | 免状を交付した都道府県知事 | 申請書(様式第四)と写真。よごした・損じたときは、その免状も添える |
| 書換え | 免状の記載事項が変わった(氏名など) | 免状を交付した都道府県知事 | 申請書(様式第五)と今の免状、変更を証明する書類 |
(施行令第4条・第5条、施行規則第8条・第9条)
書換えは、記載事項が変わったときに「申請しなければならない」と決まっている手続きです(施行令第5条)。失くして再交付を受けたあとで元の免状が見つかったら、遅滞なく、再交付をした都道府県知事に返します(施行令第4条第3項)。免状の記載事項は、免状の種類・交付番号・交付年月日・氏名・生年月日で(施行令第3条)、住所は入っていません。引っ越しただけなら、記載事項は変わりません。
再交付と書換えの申請先は「今住んでいる都道府県」ではなく「免状を交付した都道府県」です。引っ越したあとに名前が変わったときなどは、免状を見て交付した都道府県を確かめます。長野県の案内では、書換えにも写真1枚と、戸籍抄本か住民票を求めています。
有効期限と講習、返納
- 有効期限: 電気工事士法・施行令・施行規則に、免状の有効期限の定めはありません。
- 第一種の講習: 第一種電気工事士は、経済産業省令で定めるやむを得ない事由がある場合を除き、免状の交付を受けた日から5年以内に、経済産業大臣の指定する者が行う自家用電気工作物の保安に関する講習を受け、その後も5年以内ごとに受けます(電気工事士法第4条の3)。受けないのは法の違反になります。第二種にこの義務はありません。
- 返納: 電気工事士法や電気用品安全法第28条第1項に違反したときは、都道府県知事が免状の返納を命ずることがあります(電気工事士法第4条第6項)。長野県は、今後電気工事に従事する予定のない第一種電気工事士に返納届を出す道を案内していて、返納すると定期講習の受講義務がなくなるとしています。
試験を受けるところから
免状の前に、第二種電気工事士の試験(学科と技能)があります。申し込み方は「第二種電気工事士の申し込み方法」、合格したあとの流れは「第二種電気工事士 学科合格後にやること」にまとめています。
ぴよパスの第二種電気工事士の練習問題は、科目ごとに登録不要・無料で解けます。電気工事士法などの法令は「工事方法・検査方法・保安法令」の科目で練習できます。
出典
- 電気工事士法 第2条・第3条・第4条・第4条の3(e-Gov法令検索・2025年6月1日施行の版)
- 電気工事士法施行令 第2条〜第6条(同・2025年11月14日施行の版)
- 電気工事士法施行規則 第2条の4・第6条・第8条・第9条(同・2023年12月28日施行の版)
- 地方公共団体の手数料の標準に関する政令 本則の表 七十三の項(電気工事士免状に関する事務。e-Gov法令検索・2025年4月1日施行の版)
- 一般財団法人電気技術者試験センター「都道府県庁免状窓口」
- 京都府「「電気工事士」の免状に関する手続き」(2026年10月22日更新)
- 長野県「電気工事士免状の申請手続き(長野県在住の皆様用)」(2026年2月25日更新)
- いずれも2026年10月25日に確認
次に読む
- 第二種電気工事士 学科合格後にやること — 技能試験から免状までの流れ
- 電気工事士の年収と求人 — 令和7年の統計で見る賃金と有効求人倍率
- 第一種電気工事士と第二種の違い — できる工事と免状の条件





