- 人から譲り受けたときは、譲渡証明書と、前の持ち主の市区町村の廃車申告受付書が要る。
- ナンバーの色は、50cc以下と新基準原付が白、50cc超90cc以下が黄色、90cc超125cc以下がピンク(桃色)。
- 税金(軽自動車税)は4月1日の持ち主に1年分かかる。50cc以下と新基準原付の標準税率は年2,000円。
ナンバーと保険の決まりは、原付の学科試験でも「事故・故障・災害と所有者の義務」の範囲から出ます。ぴよパスの原付の事故・故障・災害と所有者の義務の練習問題で、たとえば原付は登録を受けてナンバーを付けるのかの問題や、自賠責保険証明書の備え付けの問題を解いてみてください。
この記事の条文は e-Gov 法令検索の地方税法・自動車損害賠償保障法・道路交通法と施行規則で、窓口と手続きは新宿区・大田区・横浜市・名古屋市・大阪市のページ、標識の扱いは総務省の通知とQA集で、2026年10月25日に確かめました。手続きは市区町村ごとに条例と規則で決まるので、自分の市区町村のページも確かめてください。
結論: 原付のナンバーを取る手順
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 総排気量125cc以下の原付(電動キックボードなどの特定小型原付・ミニカーも市区町村の窓口) |
| 出す所 | 原付を置く場所(定置場)のある市区町村の軽自動車税の窓口。125cc超のバイクは運輸支局など |
| 出すもの | 申告書兼標識交付申請書・販売証明書(譲り受けなら譲渡証明書と廃車申告受付書)・本人確認書類 |
| 期限 | 市区町村の条例で決まる。名古屋市は取得から15日以内、大阪市は翌日から10日以内 |
| 交付の手数料 | かからない(オンラインで郵送を頼むと送料がかかる) |
| もらうもの | ナンバープレート(標識)と標識交付証明書(大阪市は申告済証) |
| 別に要るもの | 自賠責保険か責任共済。運転する人の免許 |
ナンバーは税のために市区町村が交付する
原付のナンバーは、車検のある自動車のナンバーとは仕組みが違います。原付に市区町村の標識を付けることは各市区町村の条例で決まっていて(大阪市は市税条例第125条第6項を挙げています)、地方税法第451条第3項は、そうした条例がある市町村が標識を交付するときに、軽自動車税を証紙で取れると定めています。原付のナンバーは、この軽自動車税の標識です。持ち主には、市町村の条例で決めたところにより申告書を出す義務があります(地方税法第452条第1項)。
総務省は、市町村が原付に標識を交付するのは「課税客体を把握し徴収を確保するため」だとして、通常は標識の実費や手数料を取れないとしています。大阪市も、ナンバープレートは課税対象の車両を管理するために交付するもので「公道の走行を許可するものではありません」と書いています。公道を走るには、ナンバーを付けることに加えて、保安基準に合った車両、自賠責保険(か責任共済)、運転免許が要ります。
公道を走らなくても、原付を持っていれば手続きが必要です。横浜市は「公道走行の有無に係わらず」登録の手続きが必要としています。ペダル付きの原動機付自転車(いわゆるモペット)も原付で、新宿区はナンバーを必ず受けるよう呼びかけています。電動アシスト自転車はナンバーは要りません(大阪市)。
窓口は市区町村によって違う
| 市区町村 | 原付のナンバーの窓口 | 書かれていること |
|---|---|---|
| 新宿区 | 区役所本庁舎6階の総務部税務課 | 郵送でも申請でき、返信用のレターパックを同封する |
| 大田区 | 区役所本庁舎4階の課税課 | 平日の午前8時30分〜午後5時。特別出張所は廃車だけ |
| 横浜市 | 各区役所の税務課 | 行政サービスコーナーではできない。印鑑は不要 |
| 名古屋市 | 区役所・支所の税務窓口か市税事務所(市税事務所で軽自動車税を扱うのは金山市税事務所) | 郵送は不可。オンラインで申し込むとナンバーは郵送 |
| 大阪市 | 市税事務所(船場法人市税事務所などを除く) | 区役所では交付しない。オンラインでも申し込める |
ナンバーをもらう市区町村は、原付をふだん置いておく場所(定置場)で決まります。大阪市は、原付の主な定置場は持ち主の住所地になるとしています。住民票が別の市町村にあっても、ふだん原付を置く場所が横浜市なら、横浜市内の居住地と住民登録地が分かる書類で登録できるとされています。新宿区も、住民登録地が区外の人には、住民票や賃貸借契約書などで住所と定置場を確かめるとしています。
持っていくもの — 買ったとき・譲り受けたとき・引っ越したとき
| 場合 | 主に要るもの(各市区町村のページの共通部分) |
|---|---|
| 販売店で買った | 申告書兼標識交付申請書・販売証明書・届け出る人の本人確認書類 |
| 人から譲り受けた | 申告書・譲渡証明書・前の持ち主が登録していた市区町村の廃車申告受付書・本人確認書類(新宿区・横浜市・名古屋市は、廃車していなければナンバーと標識交付証明書でもよい。大阪市は廃車が要る) |
| ほかの市区町村から引っ越した | 申告書・前の市区町村の廃車申告受付書・本人確認書類(市区町村によっては、廃車していなければナンバーと標識交付証明書でもよい) |
本人確認書類は、マイナンバーカード・運転免許証・パスポート・在留カードなどです。大阪市は、持っていくものによっては2点で確かめることがあるとしています。名古屋市は、本人確認書類がないとナンバーを交付できないと書いています。申告書の様式(第三十三号の五様式)にマイナンバーを書く欄はありません。
新基準原付(総排気量125cc以下で最高出力4.0キロワット以下)は、申告書の「最高出力」の欄を必ず書きます。型式認定番号が書かれた販売証明書を出すのが基本で、型式認定番号がない車は「最高出力確認済み証明書」などで確かめます。大阪市は、書類で新基準原付の要件を確かめられないときは新基準原付として登録できず、総排気量に応じた区分のナンバーになるとしています。
申告書は、届け出に来た人が持ち主でない場合に書く「届出者」の欄があり、家族などが代わりに窓口に行くこともできる形です。代わりに行くときに委任状が要るかは、確かめたページに書かれていなかったので、窓口に確かめてください。名古屋市のオンライン申請では、持ち主以外が申し込むときは持ち主の本人確認書類も添付します。
期限・平日だけの窓口・オンライン
ナンバーの申告の期限は、市区町村の条例で決まります。名古屋市は取得の日から15日以内、大阪市は所有者になった日の翌日から10日以内です。手放したときは、どちらも30日以内に廃車の申告をします。
大阪市の市税事務所は午前9時〜午後5時30分(金曜日は午後7時まで)、大田区は平日の午前8時30分〜午後5時で、どちらも土日・祝日は受け付けません。名古屋市の市税事務所は月1回ほど日曜日に税の窓口を開いていますが、ナンバーの交付まで扱うかは書かれていないので、市に確かめてください。窓口でその日のうちにナンバーを渡すと書いたページは、確かめた市区町村には見当たりませんでした。
| 申し込み方 | 市区町村 | 内容 |
|---|---|---|
| オンライン | 名古屋市 | 販売店で買ったときと転入のとき(人から譲り受けたときは、別の名義変更の手続きでオンライン可)。ナンバーは郵送で、送料480円(特定小型原付は390円)をクレジットカードで払う。急ぐなら窓口へ |
| オンライン | 大阪市 | 大阪市に住民登録がある人。ナンバーは郵送で、送料390円(クレジットカードかPayPay)。前の持ち主や前の市町村で廃車していないと申し込めない |
| 郵送 | 新宿区 | 返信用のレターパックライトかプラスを同封する |
横浜市と大田区で郵送でできるのは廃車だけです。名古屋市は、オンラインの申し込みは原則として翌日に審査して発送の準備に取りかかるとしています(土日・祝日・年末年始を除く)。
ナンバーの色と税金(軽自動車税)
| 区分 | ナンバーの色(大田区の表) | 年の税額(地方税法第448条の標準税率) |
|---|---|---|
| 50cc以下(定格出力0.6kW以下) | 白 | 2,000円 |
| 新基準原付(125cc以下で最高出力4.0kW以下の二輪) | 白 | 2,000円 |
| 50cc超90cc以下(原付二種の乙) | 黄色 | 2,000円 |
| 90cc超125cc以下(原付二種の甲) | 桃色(ピンク) | 2,400円 |
| ミニカー(三輪以上) | 青色 | 3,700円 |
新基準原付のナンバーは、総務省も「総排気量50cc以下の原動機付自転車と同様、白のもの」が交付されると書いています。電動キックボードなどの特定小型原付は、白地に濃紺の文字の小さな標識(大田区は縦10cm横10cm)です。
軽自動車税は、毎年4月1日に原付を持っている人に1年分かかります(地方税法第449条)。大阪市は、4月1日に持ち主であれば、4月2日以降に手放してもその年度の税がかかると書いています。市区町村は標準税率の1.5倍まで税率を上げられるので(第448条第2項)、金額は自分の市区町村で確かめてください。新宿区・名古屋市・大阪市は標準税率どおりの金額を載せています。なお、令和8年4月1日に環境性能割が廃止され、「軽自動車税(種別割)」は「軽自動車税」に名前が変わりました(名古屋市の案内)。
ナンバーとは別に要るもの — 自賠責保険と免許
自賠責保険(か責任共済): 自動車損害賠償保障法は原付も「自動車」に含め(第2条第1項)、契約が結ばれていない原付を運行してはならないとしています(第5条)。違反すると「一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金」です(第86条の3)。保険標章を表示し(第9条の3)、前面ガラスのないふつうの原付はナンバーに貼ります(施行規則第1条の5)。また自賠責保険証明書も備え付けます(第8条)。横浜市は、ナンバーの登録と自賠責保険の加入は「手続きの順番は問いません」としています。大阪市は、市税事務所では自賠責保険に入れないので保険の取扱代理店で入るよう案内しています。
運転免許: 原付免許や普通免許で乗れるのは、道路交通法の「一般原動機付自転車」です。50cc以下の原付と、125cc以下で最高出力が4.0キロワット以下の二輪(新基準原付)がこれに当たり、令和7年4月1日から新基準原付も原付免許で乗れるようになりました(警察庁)。一方、50cc超125cc以下で出力を抑えていない原付二種(黄色・ピンクのナンバー)は、税金や道路運送車両法では原付でも、道路交通法では普通自動二輪車です。普通二輪免許(小型限定でもよい)か大型二輪免許がないと乗れません。
| ナンバーの色 | 乗れる免許 |
|---|---|
| 白(50cc以下・新基準原付) | 原付免許・普通免許・普通二輪免許など |
| 黄色・ピンク(原付二種) | 普通二輪免許(小型限定でもよい)・大型二輪免許 |
新基準原付の条件は原付免許で125ccに乗れる?、原付二種の免許は原付二種の免許で説明しています。まだ免許を持っていない人は原付免許の取り方から読んでください。
手放す・引っ越す・なくしたとき
- 手放すとき: 廃棄や譲渡のときは、ナンバーと標識交付証明書と本人確認書類を持って廃車の申告をする(名古屋市・大阪市は30日以内)。廃車でナンバーを返すと、自賠責保険の契約を解除できる(自動車損害賠償保障法施行規則第5条の2第3号)。
- ナンバーを付けたまま譲るとき: 横浜市は、廃車してから譲るか、ナンバーを付けたまま譲って新しい持ち主が手続きするかの2通りを案内している。ただし後の方法は、市区町村によっては名義の変更ができない。また新しい持ち主が手続きをしなかったり遅れたりすると、前の持ち主に税金がかかることがある。3月末に譲るときは4月1日の課税に気をつける。
- 引っ越すとき: 前の市区町村で廃車して「廃車申告受付書」をもらい、新しい市区町村で登録する。大阪市は、前の市区町村で申告してナンバーを返してから、新しい申告先で新しいナンバーをもらう必要があるとしている。
- なくしたとき: 再交付の費用は横浜市が100円(盗難のときは不要)、大阪市が1枚200円。新宿区と大田区は、廃車のときに返せなければ弁償金200円(どちらも、警察への盗難届が確かめられれば免除)。
- 盗まれたとき: 警察に届けただけでは税金は止まらない。警察の受理番号などを持って廃車の申告をする(名古屋市・大阪市・新宿区)。
名古屋市は、しばらく乗らないことを理由に登録を抹消することはできないとしています。原付を持っている限り、乗らなくても税金はかかります。
出典
- e-Gov 法令検索「地方税法」(第442条〜第454条)
- e-Gov 法令検索「自動車損害賠償保障法」
- e-Gov 法令検索「道路交通法」
- e-Gov 法令検索「道路交通法施行規則」(第1条の2)
- 総務省「新基準原付について」
- 総務省「特定小型原動機付自転車に係るQA集」(PDF)
- 警察庁「一般原動機付自転車の車両区分の見直しについて」
- 新宿区「軽自動車税」
- 大田区「原動機付自転車(125cc以下)、小型特殊自動車などの登録・廃車について」
- 横浜市「原動機付自転車等の手続きについて」
- 名古屋市「原動機付自転車・小型特殊自動車の車両を登録する手続き」
- 名古屋市「オンライン手続き:原動機付自転車等の登録」
- 大阪市「軽自動車税」
- 大阪市「軽自動車税に関するQ&A」
- 大阪市「大阪市行政オンラインシステムにおける軽自動車税の申告受付について」


