原付の学科試験のイラスト問題は2問で、1問2点です。3つの肢の正誤がすべて合ったときだけ点が入ります。 警察庁の出題基準は、イラスト問題を「イラストを使用し、実際の交通場面から危険を認知して必要な判断を行う能力を判定する問題」と定めています。正しい肢の数は決まっていないので、肢を1つずつ「この場面で安全な運転か」で判断します。
原付の学科試験は、文章問題46問とイラスト問題2問の50点満点で、45点以上が合格です。イラスト問題を2問とも落とすと、文章問題は1問しか間違えられません。ぴよパスの原付の練習問題 240問 は文章問題(○×)だけですが、イラスト問題で問われる危険の場面は、教則の文章として範囲に入っています。原付免許の学科試験の練習ページで登録不要・無料で解けます。
結論: 1問2点・三肢すべて正解・「かもしれない」で読む
- イラスト問題は 2問、1問2点。3つの肢の正誤が すべて合ったときだけ 点が入る(警察庁の出題基準)。
- 2問とも落とすと、45点に届くには 文章問題を1問しか間違えられない。
- 正しい肢の数は決まっていない。3つを別々に 判断する。
- 危険は「見えないところに人や車がいる かもしれない」「相手がこちらに気づいていない かもしれない」と予測し、対処が「速度を落とす・止まれる準備をする・間隔を空ける」になっているかを見る(この読み方はぴよパスの整理)。
イラスト問題の決まり — 出題基準
| 項目 | 原付免許の学科試験 |
|---|---|
| 問題数 | 文章問題46問・イラスト問題2問 |
| 答え方 | 文章問題は正誤式、イラスト問題は 三肢の正誤式 |
| 配点 | 文章問題は1問1点、イラスト問題は 1問2点(三肢に対する解答がすべて正しい場合のみ) |
| 満点・合格基準 | 50点満点・90%(45点以上) |
| 制限時間 | 30分 |
| イラスト問題の範囲 | 危険の予測に関わるものについて、教則の各章各節の内容を横断的に扱う |
1問の中に3つの肢があり、どれか1つでも正誤を取り違えると、その問題は0点です。部分点はありません。
点数の計算 — イラスト問題で落とした分だけ文章問題の余裕が減る
| イラスト問題の結果 | イラスト問題の得点 | 45点に届くために文章問題で間違えられる数 |
|---|---|---|
| 2問とも正解 | 4点 | 5問まで |
| 1問だけ正解 | 2点 | 3問まで |
| 2問とも不正解 | 0点 | 1問まで |
文章問題46問は1問1点なので、イラスト問題1問は文章問題2問分の重さがあります。イラスト問題を「時間が余ったら」と後回しにせず、2問とも取りにいくつもりで読みます。
危険予測の読み方 — 教則に書かれた4つの型
イラスト問題は、教則の各章の内容を横断して出ます。教則には、危険が起きる場面が「〜することがあります」「〜おそれがあります」という形で書かれています。これを「かもしれない」と読み替えると、肢の正誤を判断しやすくなります。
| 型 | 教則に書かれている場面の例 | 読み方 |
|---|---|---|
| 陰から出てくる | 止まっている車のそばを通るときは、急にドアが開いたり、車の陰から人が飛び出したりする場合がある(第5章第3節1(5)) | 見えない場所に人や車がいる「かもしれない」 |
| 子供・高齢者 | 子供は興味をひくものに夢中になり、突然路上に飛び出したりすることがある(第5章第3節4) | 相手が予想外の動きをする「かもしれない」 |
| 渋滞の車の間 | 交通渋滞のときなどには、前の車に乗っている人が急にドアを開けたり、歩行者が車の間から飛び出したりすることがある(第8章第3節) | 車の間・横から出てくる「かもしれない」 |
| 坂・カーブ・見通し | 上り坂の頂上付近は見通しが悪いので徐行する(第6章第2節1) | 見通しの悪い先に何かある「かもしれない」 |
肢を読むときは、予測(何が起きるか) と 対処(どう運転するか) の両方を確かめます。「〜だろうから、そのままの速度で進む」「〜しないはずなので、先に通過する」のように相手の動きを決めつけている肢は、予測の段階で危険を見落としています。一方、「〜かもしれない」と予測していても、「だから加速して先に通り過ぎる」「急ハンドルでよける」のように対処が危ない肢は誤りです。予測と対処の両方が教則の考え方に合っているかで判断します(この読み方はぴよパスの整理で、教則や出題基準に書かれた決まりではありません)。
警音器にも注意します。道路交通法第54条第2項は、法令で鳴らすよう決められている場合のほかは、危険を防止するためやむを得ないときを除いて警音器を鳴らしてはいけないとしています。「警音器を鳴らせば相手が止まるので、そのまま進む」は、相手が止まることを決めつけていて、速度も落としていません。警音器は危険を防止するためやむを得ないときのほかは鳴らせないので、道を空けさせるために鳴らして進むのも誤りです。
例題: 自作の場面で考える(本試験の問題ではありません)
本試験のイラストは写せないので、場面を文章にしたぴよパスの自作の例題です。3つの肢の正誤を、1つずつ判断してください。
例題1 あなたは時速30キロメートルで進んでいます。前方の左側に路線バスが停留所に止まっていて、乗客が降りています。対向車線には車が見えています。
- (1) バスの前から降りた人が道路を横断するかもしれないので、速度を落とし、すぐに止まれるようにする。
- (2) バスはすぐには発進しないだろうから、速度を保ったままバスの右側を通り抜ける。
- (3) バスの右側を通るときは、対向車が来ていないか、対向車との間に安全な間隔がとれるかを確かめる。
答え: (1) ○ (2) × (3) ○
止まっている車の陰からは人が出てくることがあります(教則 第5章第3節1(5))。(2)は「発進しないだろう」と決めつけ、速度も落としていません。乗客の乗り降りで停車していたバスが発進の合図をしたときは、後ろの車は、急ブレーキや急ハンドルで避けなければならない場合を除き、その進路の変更を妨げてはいけない決まりもあります(道路交通法第31条の2、教則 第5章第2節6)。(3)は対向車との関係を確かめていて、安全な側の判断です。3つとも合って2点です。
例題2 あなたは時速30キロメートルで進んでいます。対向車線は渋滞していて、車が止まっています。止まっている車の列には、ところどころすき間があります。
- (1) すき間から人が出てくるかもしれないので、警音器を鳴らして知らせ、そのままの速度で進む。
- (2) すき間から歩行者が道路を横断してくるかもしれないので、速度を落とし、いつでも止まれるようにする。
- (3) 対向車線の車は止まっているので、すき間から人や車が出てくることはなく、自分の車線は安全だと考えてそのまま進む。
答え: (1) × (2) ○ (3) ×
教則は、渋滞のときに歩行者が車の間から飛び出したりすることがあると書いています(第8章第3節)。止まっている車の列は、その向こうにいる人や車を隠します(止まっている車の陰から人が飛び出す場合があることは第5章第3節1(5))。(1)は予測はしていますが、対処が「警音器を鳴らしてそのままの速度」です。警音器は危険を防止するためやむを得ないときのほかは鳴らせません(道路交通法第54条第2項)。(3)は「出てくることはない」と決めつけています。正しい肢は(2)の1つだけで、例題1とは○の数が違います。
文章問題で範囲を固める
イラスト問題の場面は、教則の文章として範囲に入っています。止まっている車の陰や子供の飛び出しのような場面は、教則 第5章第3節(歩行者の保護など)と第8章第3節を読んで確かめます。そのうえで、歩行者の保護・二輪車の乗り方・交差点の決まりをぴよパスの文章問題で固めておくと、肢の判断が速くなります。
- 歩行者の保護・通行するところ: 通行するところと歩行者の保護
- 二輪車の乗り方: 二輪車(原付)の乗り方
- 交差点と右折: 交差点・二段階右折・踏切
本番と同じ30分で文章問題46問を章ごとの問題数どおりに出す模擬試験は Premium の機能です。模擬試験もイラスト問題はまだ含まないので、文章問題の部分の練習として使ってください。
まとめ
- 原付のイラスト問題は2問・1問2点。三肢の正誤がすべて合ったときだけ点が入る。
- 2問とも落とすと、文章問題は1問しか間違えられない。
- 正しい肢の数は決まっていない。1つずつ判断する。
- 肢は「予測」と「対処」の両方で判断する。相手の動きを決めつける肢も、予測していても対処が危ない肢も誤り。
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出典
- 警察庁「学科試験の出題形式、出題範囲及び出題基準等について(通達)」丁運発第46号(令和5年3月30日): https://www.npa.go.jp/laws/notification/koutuu/menkyo/menkyo20230330_46.pdf
- 国家公安委員会「交通の方法に関する教則」第5章第2節6・第3節1・4、第6章第2節1、第8章第3節(警察庁掲載の2024年11月13日版。令和8年の改正告示第9号・第32号はこれらの箇所を変えていません): https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/20241113kyousoku.pdf
- 道路交通法 第31条の2(乗合自動車の発進の保護)・第54条第2項(警音器)(e-Gov法令検索・2026年7月21日施行の版): https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105








