どこに何問あるかを先に固定する
甲種3類の出題数は決まっています。
| 科目 | 内訳 | 問題数 | 足切り |
|---|---|---|---|
| 消防関係法令 | 共通8+類別7 | 15問 | 6問 |
| 基礎的知識 | 機械6+電気4 | 10問 | 4問 |
| 構造・機能・工事・整備 | 機械10+電気6+規格4 | 20問 | 8問 |
| 筆記合計 | 45問 | 全体27問 | |
| 実技 | 鑑別等5+製図2 | 7問 | 全体の60% |
構造・機能・工事・整備の20問が最大で、ここが3設備の技術基準そのものです。学習時間の配分もここを軸に決めます。
筆記全体で60%(27問)、各科目で40%、実技で60%を同時に満たす必要があるので、得意科目で稼いで苦手を捨てる戦略は構造的に取れません。
失点の中心は「3設備の数値の取り違え」
甲3が甲2や甲4と違うのは、似た規定が3つ並ぶことです。落ちる人の多くは、設備ごとの数値を混ぜて覚えています。
移動式のホース接続口 — ハロゲン化物だけ20メートル
| 設備 | 水平距離 | 根拠 |
|---|---|---|
| 不活性ガス | 15メートル以下 | 令第16条第3号 |
| ハロゲン化物 | 20メートル以下 | 令第17条第2号 |
| 粉末 | 15メートル以下 | 令第18条第2号 |
噴射ヘッドの放射圧力 — 数値が全部違う
| 消火剤 | 放射圧力 |
|---|---|
| 二酸化炭素(高圧式) | 1.4メガパスカル以上 |
| 二酸化炭素(低圧式) | 0.9メガパスカル以上 |
| 窒素・IG-55・IG-541 | 1.9メガパスカル以上 |
| ハロン2402 | 0.1メガパスカル以上 |
| ハロン1211 | 0.2メガパスカル以上 |
| ハロン1301 / HFC-23 | 0.9メガパスカル以上 |
| HFC-227ea / FK-5-1-12 | 0.3メガパスカル以上 |
| 粉末(全種別) | 0.1メガパスカル以上 |
ハロン系は2402→0.1、1211→0.2、1301→0.9と番号の順に上がると覚えると混ざりません。
放射時間 — 二酸化炭素だけ場所で変わる
| 設備・消火剤 | 放射時間 |
|---|---|
| 二酸化炭素・通信機器室 | 3.5分以内 |
| 二酸化炭素・指定可燃物(可燃性固体類及び可燃性液体類を除く) | 7分以内 |
| 二酸化炭素・その他 | 1分以内 |
| 窒素・IG-55・IG-541 | 消火剤の量の10分の9以上を1分以内 |
| ハロン2402・1211・1301 | 30秒以内 |
| HFC-23・HFC-227ea・FK-5-1-12 | 10秒以内 |
| 粉末(全種別) | 30秒以内 |
| 局所放出方式(全設備共通) | 30秒以内 |
局所放出方式はどの設備も30秒以内である一方、全域放出方式は消火剤ごとに違います。この非対称が出題の狙い所です。
局所放出方式の係数は3設備で全部違う
局所放出方式では、算出した消火剤の量に係数を乗じます。
| 設備 | 乗じる値 |
|---|---|
| 不活性ガス(高圧式) | 1.4 |
| 不活性ガス(低圧式) | 1.1 |
| ハロン2402・ハロン1211 | 1.1 |
| ハロン1301 | 1.25 |
| 粉末(全種別) | 1.1 |
1.25はハロン1301だけ、1.4は不活性ガスの高圧式だけ。残りは1.1です。この形で覚えると、製図の計算で係数を取り違えません。
法令類別7問は「設置の禁止」が狙われる
類別法令では、設置してよい場所とだめな場所の規定が問われます。
- 駐車の用に供される部分及び通信機器室であって常時人がいない部分には、全域放出方式の不活性ガス消火設備を設ける(規則第19条第5項第1号)
- 常時人がいない部分以外の部分には、全域放出方式又は局所放出方式の不活性ガス消火設備を設けてはならない(同項第1号の2)
- 道路の用に供される部分には、全域放出方式又は局所放出方式の粉末消火設備を設けてはならない(規則第21条第4項第1号の2)
- 駐車の用に供される部分に設ける粉末消火設備の消火剤は第3種粉末とする(同項第1号ただし書)
二酸化炭素は人体に危害を及ぼすため、人がいる場所への設置が正面から禁じられています。これが3類の法令で最も特徴的な規定です。
保安措置は二酸化炭素に集中している
二酸化炭素を放射する全域放出方式には、他にない保安措置が求められます(規則第19条第5項第19号イ)。
- 起動装置の放出用スイッチ・引き栓等の作動から容器弁又は放出弁の開放までの時間が20秒以上となる遅延装置
- 集合管又は操作管に閉止弁
- 防護区画の出入口等に消火剤が放出された旨を表示する表示灯
- 標識(日本産業規格A8312(2021)の図A.1、一辺の長さが0.3メートル以上)
さらに自動式の起動装置は、全域放出方式で二酸化炭素を放射するものについて2以上の火災信号により起動するものとされています(同項第16号イ)。誤作動が人身事故に直結するための設計です。
実技は鑑別を先に固める
実技は鑑別等5問と製図2問で、実技単独で60%以上が必要です。先に固めるべきは鑑別で、理由は3つあります。
- 出題される機器が3設備の構成部品に限られる
- 「見た目 → 名称 → 用途」の3点で答えられれば得点になる
- 鑑別で覚えた機器がそのまま製図の要素になる
粉末に固有の機器(定圧作動装置・圧力調整器・クリーニング装置・指示圧力計)と、不活性ガスに固有の機器(低圧式貯蔵容器の液面計・圧力警報装置・自動冷凍機・起動用ガス容器)を分けて覚えると、鑑別で迷いません。











