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自動火災報知設備の設置基準|延べ面積の一覧(令第21条)・警戒区域・特定小規模施設用自動火災報知設備

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自動火災報知設備の設置基準|延べ面積の一覧(令第21条)・警戒区域・特定小規模施設用自動火災報知設備
目次

自動火災報知設備は、感知器が火災の熱や煙を感知し、または人が発信機を押したときに、受信機で火災の発生した区域を表示し、ベルなどで建物の中の人に知らせる設備です。どの建物に設けなければならないかは、消防法施行令(以下「令」)第21条が、令別表第一の用途と延べ面積、階や部分ごとに決めています。

令第21条は、消防設備士甲種4類・乙種4類の消防関係法令(類別)で学ぶ論点です。この記事は、e-Gov法令検索の2026年10月時点の版(令は2025年10月1日施行の版、消防法施行規則(以下「規則」)は2026年6月26日施行の版、特定小規模施設における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令(以下「特定小規模施設省令」)は2024年7月23日施行の版)をもとに書いています。

用途と延べ面積で決まる設置基準(令第21条第1項)

建物全体の用途と延べ面積で決まる基準を、面積の小さい順に並べると次のとおりです。

延べ面積用途(令別表第一)号
面積にかかわらず(二)項ニ カラオケボックスなど、(五)項イ 旅館・ホテル、(六)項イ(1)〜(3) 入院施設のある病院・診療所・入所施設のある助産所、(六)項ロ 老人短期入所施設・特別養護老人ホームなど、(六)項ハのうち利用者を入居・宿泊させるもの、(十三)項ロ 航空機の格納庫、(十七)項 重要文化財などの建造物第1号
200平方メートル以上(九)項イ 蒸気浴場・熱気浴場など第2号
300平方メートル以上(一)項 劇場・集会場など、(二)項イ〜ハ キャバレー・遊技場など、(三)項 飲食店など、(四)項 物品販売店舗など、(六)項イ(4) 入院施設のない診療所など、(六)項ハのうち入居・宿泊させないもの、(六)項ニ 幼稚園・特別支援学校、(十六)項イ、(十六の二)項 地下街第3号
500平方メートル以上(五)項ロ 共同住宅など、(七)項 学校、(八)項 図書館・美術館など、(九)項ロ 一般の公衆浴場、(十)項 停車場など、(十二)項 工場・スタジオ、(十三)項イ 駐車場など、(十四)項 倉庫第4号
500平方メートル以上で、特定用途の部分の床面積の合計が300平方メートル以上(十六の三)項 準地下街第5号
1,000平方メートル以上(十一)項 神社・寺院など、(十五)項 事務所などの事業場第6号

このほか、延べ面積にかかわらず、特定一階段等防火対象物(特定用途の部分が避難階以外の階(1階・2階を除く。避難階が1階なら3階以上と地階)にあり、そこから避難階または地上へ直通する階段が1つしかないものなど)には自動火災報知設備が要ります(第7号)。指定可燃物を危険物の規制に関する政令別表第四の数量の500倍以上貯蔵・取り扱う建築物なども対象です(第8号)。

複合用途防火対象物((十六)項)は、原則として用途ごとの部分をそれぞれ一つの防火対象物とみなして判断します(令第9条)。ただし(十六)項イは、第3号によって建物全体の延べ面積が300平方メートル以上なら全体に必要です。

階や部分ごとに決まる設置基準

建物全体では基準に当たらなくても、次の階や部分には自動火災報知設備が要ります。

階・部分基準号
地下街の部分で、カラオケボックス・旅館・入院施設のある病院・(六)項ロ・入居や宿泊をさせる(六)項ハの用途に使われるもの面積にかかわらず第9号
(二)項イ〜ハ・(三)項・(十六)項イの地階または無窓階床面積100平方メートル以上((十六)項イは(二)項・(三)項の用途の部分の合計)第10号
建築物の地階・無窓階・3階以上の階床面積300平方メートル以上第11号
道路の用に供される部分屋上部分は600平方メートル以上、それ以外は400平方メートル以上第12号
地階または2階以上の階で、駐車の用に供する部分のある階その部分の床面積200平方メートル以上(すべての車両が同時に屋外に出られる構造の階を除く)第13号
11階以上の階面積にかかわらず第14号
通信機器室床面積500平方メートル以上第15号

スプリンクラー設備・水噴霧消火設備・泡消火設備(標示温度75度以下・1種の閉鎖型スプリンクラーヘッドを備えたもの)を基準に従って設けたときは、その有効範囲内の部分には自動火災報知設備を設けないことができます(令第21条第3項、規則第23条第3項)。ただし、特定防火対象物(の部分)、煙感知器などを設けなければならない階段・廊下などの規則第23条第5項の場所、それ以外の地階・無窓階・11階以上の階(同条第6項第2号)には、この省略は使えません(規則第23条第2項)。特定防火対象物の範囲は 特定防火対象物とは にまとめています。

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警戒区域の決まり(令第21条第2項)

警戒区域は、火災の発生した区域をほかの区域と区別して識別できる最小単位の区域です。受信機は警戒区域ごとに火災を表示するので、警戒区域の数が受信機の回線の数の目安になります。

決まり内容根拠
階との関係2以上の階にわたらない令第21条第2項第1号
例外一の警戒区域の面積が500平方メートル以下で2つの階にわたる場合、または階段・傾斜路・エレベーターの昇降路などに煙感知器を設ける場合規則第23条第1項
面積600平方メートル以下(主要な出入口から内部を見通せる場合は1,000平方メートル以下)令第21条第2項第2号
一辺の長さ50メートル以下(光電式分離型感知器を設ける場合は100メートル以下)同号

たとえば、主要な出入口から見通せない床面積1,300平方メートルの1つの階なら、600平方メートル以下に分けるので少なくとも3つの警戒区域になります。受信機の種類と回線の数は P型1級・P型2級受信機の違い で扱っています。

感知器の設け方の基本

令第21条第2項は、感知器を天井または壁の屋内に面する部分と天井裏(天井がない場合は屋根または壁の屋内に面する部分)に、有効に火災を感知できるように設けること、特定主要構造部を耐火構造とした建築物では天井裏に設けないことができること、非常電源を附置することも定めています(第3号・第4号)。

感知器の種類や取付け面の高さ、感知面積の決まりは規則第23条第4項にあります。熱感知器は 熱感知器の種類と設置基準 に、煙感知器は 煙感知器の種類と設置基準 にまとめました。感知器を「設けなくてよい場所」の覚え方は 消防設備士4類 感知器の設置基準の覚え方 で扱っています。

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特定小規模施設用・共同住宅用の自動火災報知設備

小規模な施設や共同住宅には、自動火災報知設備に代えて使える設備が別の省令で決まっています。

設備使える建物根拠
特定小規模施設用自動火災報知設備令第21条第1項の一部の号(第1号・第2号・第7号・第9号・第10号・第13号)で自動火災報知設備が要る防火対象物またはその部分のうち、延べ面積または床面積が300平方メートル未満のものなど(特定小規模施設)特定小規模施設省令第2条第1号・第3条
共同住宅用自動火災報知設備など共同住宅などで、位置・構造・設備が消防庁長官の定める基準に合う特定共同住宅等特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令第2条・第3条

特定小規模施設用自動火災報知設備で、警戒区域が2以上あり、感知器をすべて連動型警報機能付感知器(火災を感知すると他の感知器にも信号を送り、警報を出すもの)とするときは、火災の発生した警戒区域を特定できる感知器にします(特定小規模施設省令第3条第2項第2号)。感知器は、居室、床面積2平方メートル以上の収納室、倉庫・機械室などに設け、カラオケボックスなどでは階段・廊下などにも設けます(同項第3号)。

取り違えやすい文

文正誤根拠
旅館・ホテルには、延べ面積にかかわらず自動火災報知設備が要る正しい令第21条第1項第1号
幼稚園は、延べ面積にかかわらず自動火災報知設備が要る誤り(六)項ニは300平方メートル以上(第3号イ)
蒸気浴場(サウナ)は、延べ面積300平方メートル以上で自動火災報知設備が要る誤り(九)項イは200平方メートル以上(第2号)
共同住宅は、延べ面積500平方メートル以上で自動火災報知設備が要る正しい令第21条第1項第4号
事務所ビルは、延べ面積500平方メートル以上で自動火災報知設備が要る誤り(十五)項は1,000平方メートル以上(第6号)
一の警戒区域の面積は、原則として500平方メートル以下とする誤り原則600平方メートル以下。500平方メートルは2つの階にわたれる例外の条件

ぴよパスのオリジナル予想問題で、自動火災報知設備の設置基準を確かめられます。

出典

  • 消防法施行令 第9条・第21条・別表第一(e-Gov法令検索・2025年10月1日施行の版)
  • 消防法施行規則 第23条(e-Gov法令検索・2026年6月26日施行の版)
  • 特定小規模施設における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令 第2条・第3条(e-Gov法令検索・2024年7月23日施行の版)
  • 特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令 第2条・第3条(e-Gov法令検索・2025年10月1日施行の版)

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この記事の執筆者

ぴよパス編集部

ぴよパス編集部 / 資格試験コンテンツ編集

担当領域: 消防設備士・危険物取扱者・電気工事士などの国家資格、普通免許・原付の学科、 簿記・FP 技能検定・IT パスポート・宅地建物取引士などの検定・資格まで117 試験の問題作成・解説執筆を担当

公的機関の公表データ・法令の条文・試験実施団体の公式情報を一次資料として参照しています。 記事と問題の作成には AI を使っています。問題はすべてオリジナルで、 自動の検査と、作成とは別の担当による反証 (事実と出典を選択肢ごとに確かめる) を通してから公開しています。

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