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保育所保育指針のポイント|5章の構成・養護の理念・育みたい資質・能力と10の姿(保育士試験)

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保育所保育指針のポイント|5章の構成・養護の理念・育みたい資質・能力と10の姿(保育士試験)
目次

保育所保育指針は、保育所の保育の内容と運営の基本を定めた告示で、いま有効なのは平成29年厚生労働省告示第117号(平成30年4月1日から適用)です。 第1章 総則から第5章 職員の資質向上までの5章で、保育所の保育を「養護及び教育を一体的に行うこと」を特性とするものと定めています。保育士試験では、法令とともに保育所保育指針も出題の範囲で、令和8年後期の筆記試験は「令和8年4月1日以前に施行されたもの」に基づいて出題されます(令和9年前期の基準日は、2026年10月20日時点でまだ公表されていません)。

この記事は、こども家庭庁のサイトに掲載されている告示の本文から、数と名前を取り違えやすいところを表にしました。告示は著作権の対象外なので、原文の言葉をそのまま引いています。ぴよパスでは、指針を扱うオリジナル予想問題を、保育原理の練習問題(第1章・第4章が中心)のほか、保育の心理学や保育実習理論の練習問題にも入れていて、登録不要・無料で解けます。章ごとの練習の場所は、記事の後半の表にまとめました。

結論: 「2・3・10・3・5」で数を覚える

  • 養護 のねらいと内容は 2つ(生命の保持・情緒の安定)。保育所の保育は「養護及び教育を一体的に行う」ことが特性。
  • 育みたい資質・能力 は 3つ(知識及び技能の基礎/思考力、判断力、表現力等の基礎/学びに向かう力、人間性等)。
  • 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿 は 10項目。
  • 乳児保育 は 3つの視点、1歳以上3歳未満児と3歳以上児 は 5領域(健康・人間関係・環境・言葉・表現)。
  • いま有効なのは平成29年告示。改定に向けた審議は進んでいるが、改定後の指針の告示は見つかっていない(2026年10月20日時点)。

保育所保育指針の位置づけ

項目内容
告示平成29年厚生労働省告示第117号(平成29年3月31日)
適用日平成30年(2018年)4月1日
根拠児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第35条(いまの条文は「保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とし、その内容については、内閣総理大臣が定める指針に従う。」)
前の指針平成20年厚生労働省告示第141号(平成29年告示はその全部改正)
いまの掲載先こども家庭庁「保育」のページ

公示の通知(平成29年3月31日 雇児発0331第27号)は、平成29年の改定について、保育専門委員会の議論の結果として示された「改定の方向性」に、①乳児・1歳以上3歳未満児の保育に関する記載の充実、②保育所保育における幼児教育の積極的な位置づけ、③子どもの育ちをめぐる環境の変化を踏まえた健康及び安全の記載の見直し、④保護者・家庭及び地域と連携した子育て支援の必要性、⑤職員の資質・専門性の向上、の5つを挙げています。

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5章の構成

章主な節
第1章 総則1 保育所保育に関する基本原則 / 2 養護に関する基本的事項 / 3 保育の計画及び評価 / 4 幼児教育を行う施設として共有すべき事項
第2章 保育の内容1 乳児保育に関わるねらい及び内容 / 2 1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容 / 3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容 / 4 保育の実施に関して留意すべき事項
第3章 健康及び安全1 子どもの健康支援 / 2 食育の推進 / 3 環境及び衛生管理並びに安全管理 / 4 災害への備え
第4章 子育て支援1 保育所における子育て支援に関する基本的事項 / 2 保育所を利用している保護者に対する子育て支援 / 3 地域の保護者等に対する子育て支援
第5章 職員の資質向上1 職員の資質向上に関する基本的事項 / 2 施設長の責務 / 3 職員の研修等 / 4 研修の実施体制等

第1章の1は、さらに「保育所の役割」「保育の目標」「保育の方法」「保育の環境」「保育所の社会的責任」の5つに分かれています。

第1章のポイント — 養護の理念

第1章2(1)「養護の理念」の原文は次のとおりです。

保育における養護とは、子どもの生命の保持及び情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりであり、保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とするものである。保育所における保育全体を通じて、養護に関するねらい及び内容を踏まえた保育が展開されなければならない。

養護に関わるねらい及び内容は、ア 生命の保持 と イ 情緒の安定 の2つで、それぞれに「ねらい」が4つずつあります。

区分ねらい(原文の要旨)
生命の保持一人一人の子どもが、快適に生活できる/健康で安全に過ごせる/生理的欲求が十分に満たされる/健康増進が積極的に図られる
情緒の安定一人一人の子どもが、安定感をもって過ごせる/自分の気持ちを安心して表すことができる/周囲から主体として受け止められ、主体として育ち、自分を肯定する気持ちが育まれていく/くつろいで共に過ごし、心身の疲れが癒される

「生理的欲求が満たされる」は 生命の保持 のねらいです。情緒の安定の側と入れ替えた文は誤りです。

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第1章のポイント — 育みたい資質・能力と10の姿

第1章4の見出しは「幼児教育を行う施設として共有すべき事項」で、育みたい資質・能力と、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を示しています。

育みたい資質・能力(第1章4(1)) — 保育の目標を踏まえ、次の3つを一体的に育むよう努める。

資質・能力説明(原文の要旨)
知識及び技能の基礎豊かな体験を通じて、感じたり、気付いたり、分かったり、できるようになったりする
思考力、判断力、表現力等の基礎気付いたことや、できるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする
学びに向かう力、人間性等心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする

3つ目だけ「の基礎」が付きません。これらは、第2章のねらい及び内容に基づく 保育活動全体によって 育むものとされています。

幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(第1章4(2)) — 10項目。

項目項目
ア健康な心と体カ思考力の芽生え
イ自立心キ自然との関わり・生命尊重
ウ協同性ク数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
エ道徳性・規範意識の芽生えケ言葉による伝え合い
オ社会生活との関わりコ豊かな感性と表現

10の姿は、第2章のねらい及び内容に基づく 保育活動全体を通して 資質・能力が育まれている子どもの 小学校就学時の具体的な姿 で、保育士等が指導を行う際に 考慮するもの とされています。年長児だけの特別な活動で育むもの、とは書かれていません。

第2章のポイント — 3つの視点と5領域

年齢の区分示し方名前
乳児3つの視点身体的発達に関する視点「健やかに伸び伸びと育つ」/社会的発達に関する視点「身近な人と気持ちが通じ合う」/精神的発達に関する視点「身近なものと関わり感性が育つ」
1歳以上3歳未満児5領域健康・人間関係・環境・言葉・表現
3歳以上児5領域健康・人間関係・環境・言葉・表現

5領域は、心身の健康に関する領域「健康」、人との関わりに関する領域「人間関係」、身近な環境との関わりに関する領域「環境」、言葉の獲得に関する領域「言葉」、感性と表現に関する領域「表現」です。乳児は5領域ではなく、3つの視点で示されているという点も押さえます。どの年齢の区分でも、第1章2の養護(生命の保持・情緒の安定)に関わる保育の内容と一体となって展開されることに留意するとされています。第2章の3つの視点と5領域を問う問題は、ぴよパスでは保育実習理論の練習問題に入れています。

第3章〜第5章のポイント

  • 第3章 健康及び安全 — 子どもの健康支援、食育の推進、環境及び衛生管理並びに安全管理、災害への備え の4つ。
  • 第4章 子育て支援 — 保育所を利用している保護者への支援と、地域の保護者等 への支援の両方を扱う。不適切な養育等が疑われる家庭への支援も、この章の2の(3)にある。
  • 第5章 職員の資質向上 — 職員の専門性、施設長の責務、職場の研修と外部研修、研修の実施体制。

改定の審議の状況(2026年10月時点)

こども家庭審議会は、令和7年4月25日に内閣総理大臣から「保育所、認定こども園における保育の内容の基準等の在り方について」の諮問を受け、幼児期までのこどもの育ち部会の下に置いた保育専門委員会で審議してきました。保育専門委員会は令和8年6月5日の第10回まで開かれ、こども家庭庁のページには「保育専門委員会取りまとめ(案)」(令和8年8月4日の日付)が載っています。こども家庭庁の資料には、令和8年夏頃までに取りまとめ、令和8年度中に答申、その後に指針の改定という予定が書かれています。2026年10月20日時点で、答申と改定後の指針の告示は見つかっていません。いま有効なのは平成29年告示の指針 です。試験の基準日(令和8年後期は令和8年4月1日)とあわせて、受ける回の案内で確かめてください。

例題: ぴよパスの保育原理の問題から

ぴよパスのオリジナル予想問題から2問です(本試験の問題ではありません)。

例題1 保育所保育指針に示された養護に関する次のA〜Dの記述について、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • A 保育における養護とは、子どもの生命を保持し、情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりである。
  • B 「一人一人の子どもの生理的欲求が、十分に満たされるようにする」は、養護に関わるねらいのうち、情緒の安定のねらいとして示されている。
  • C 保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことを特性としている。
  • D 養護に関するねらい及び内容は、0歳児の保育に限って踏まえればよいとされている。
  1. ○ ○ ○ ○
  2. ○ ○ × ○
  3. ○ × ○ ×
  4. × ○ ○ ○
  5. ○ ○ ○ ×

答え: 3。生理的欲求は「生命の保持」のねらいで、養護は保育全体を通じて踏まえます。 この問題を解く →

例題2 保育所保育指針 第1章「4 幼児教育を行う施設として共有すべき事項」に関する記述として、最も不適切なものを一つ選びなさい。

  1. 「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、年長児向けの特別な活動で育むものとされている。
  2. 育みたい資質・能力として、「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」が示されている。
  3. 育みたい資質・能力は、第2章に示すねらい及び内容に基づく保育活動全体によって育むものとされている。
  4. 「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として示された項目には、「協同性」や「言葉による伝え合い」が含まれる。
  5. 保育所は、生涯にわたる生きる力の基礎を培うため、保育の目標を踏まえて資質・能力を一体的に育むよう努めるとされている。

答え: 1。10の姿は、保育活動全体を通して資質・能力が育まれた小学校就学時の姿です。 この問題を解く →

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指針の章と、ぴよパスで練習できる分野

ぴよパスでは、指針の問題を1つの分野にまとめず、内容の近い分野に入れています。

指針の章練習できる分野
第1章 総則保育原理・保育の心理学(養護、10の姿など)
第2章 保育の内容保育実習理論(3つの視点・5領域)・保育の心理学
第3章 健康及び安全子どもの保健・子どもの食と栄養(食育)・保育実習理論
第4章 子育て支援保育原理・子ども家庭福祉
第5章 職員の資質向上保育実習理論

ぴよパスの保育原理の練習問題は、保育所保育指針の第1章・第4章のほか、児童福祉法・子ども・子育て支援法・児童福祉施設の設備及び運営に関する基準・認定こども園法なども扱っています。分野ごとの練習問題と解説は無料です。9科目を通しで解く模擬試験(各科目の問題数と時間を本試験の半分にした、ぴよパス独自の形)は Premium の機能です。

まとめ

  • いま有効なのは平成29年厚生労働省告示第117号(平成30年4月1日適用)。改定は審議中で、2026年10月20日時点で改定後の告示は見つかっていない。
  • 5章: 総則・保育の内容・健康及び安全・子育て支援・職員の資質向上。
  • 養護は2つ(生命の保持・情緒の安定)、資質・能力は3つ、10の姿は10項目、乳児は3つの視点、1歳以上は5領域。
  • 10の姿は、保育活動全体を通して育まれた就学時の具体的な姿で、指導の際に考慮するもの。

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計480分(2日間)

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この記事の執筆者

ぴよパス編集部

ぴよパス編集部 / 資格試験コンテンツ編集

担当領域: 消防設備士・危険物取扱者・電気工事士などの国家資格、普通免許・原付の学科、 簿記・FP 技能検定・IT パスポート・宅地建物取引士などの検定・資格まで117 試験の問題作成・解説執筆を担当

公的機関の公表データ・法令の条文・試験実施団体の公式情報を一次資料として参照しています。 記事と問題の作成には AI を使っています。問題はすべてオリジナルで、 自動の検査と、作成とは別の担当による反証 (事実と出典を選択肢ごとに確かめる) を通してから公開しています。

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の結果を保証するものではありません。 試験の最新情報 (日程・受験料・合格基準等) は各試験実施団体の公式サイトで必ずご確認ください。 記事中に誤りを発見された場合は お問い合わせフォーム よりご指摘ください。

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