銀行業務検定試験 財務3級 損益計算書・製造原価・仕訳 練習問題 第11問: 融資先の建設会社は、当期に契約金額50,000千円の工事を受注して着工した。この工事は一定の期間にわたり充足される履行義務に当たるが、内容が特殊で、履行義務の充
融資先の建設会社は、当期に契約金額50,000千円の工事を受注して着工した。この工事は一定の期間にわたり充足される履行義務に当たるが、内容が特殊で、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができない(着工時に作った工事原価の総額の見積り40,000千円は信頼できない)。当期に発生した工事原価は12,000千円で、そのうち顧客から回収することが見込まれるのは9,000千円である(残りは当社の手違いによる手直しの費用で、顧客に請求できない)。契約の初期段階に収益を認識しない代替的な取扱い(企業会計基準適用指針第30号)は適用しないものとして、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」によるとき、この工事について当期に認識する収益の額として、最も適切なものはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 4. 9,000千円
「9,000千円」が適切です。企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」は、一定の期間にわたり充足される履行義務でも、進捗度を合理的に見積ることができないが発生する費用の回収が見込まれる場合は、見積ることができる時まで、回収が見込まれる費用の額で収益を認識するとしています(原価回収基準)。
当期の収益=回収見込みの発生原価9,000千円です。回収できない手直し費用3,000千円は収益の裏付けがなく、当期の工事損益は9,000−12,000=−3,000千円になります。
「12,000千円」は回収できない分まで収益にした値です。「15,000千円」は信頼できない総原価の見積りで進捗度12,000÷40,000=30%を出し、50,000×30%とした値です。
「50,000千円」は契約金額を一括で計上した値、「0千円」は完成まで収益を認識しないとした値です。適用指針第30号の代替的な取扱い(初期段階は収益を認識しない)を選べば0ですが、本問では適用しません。
融資の担当者は、原価回収基準の期間は工事の利益がほぼ出ず、期間比較で採算が見えにくくなることを踏まえて読みます。
関連キーワード: 収益認識・原価回収基準・進捗度・工事契約
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