結論を先に:第二種は「正誤判定型」をいかに正確に積むかで決まる
第二種衛生管理者は 有害業務が出題されない30問・試験時間3時間 の紙マークシート試験です。第一種と最大に違うのは、特化則・有機則のような有害物質の規則が出ないこと。そのため出題形式は 正誤判定型が中心 で、計算も基本的なものに限られます。難しい計算や細かい物質区分で揺さぶられない分、シンプルな正誤判定をいかに正確に積み上げるか が合否を分けます。
| 出題形式 | 問われ方 | 第二種での特徴 | 攻略の要 |
|---|---|---|---|
| ❶ 正誤判定型 | 正しい/誤りを1つ選ぶ | 出題の中心 | 知識の正確さ・消去法 |
| ❷ 組み合わせ型・個数型 | 組み合わせ/該当数を選ぶ | 出題は多くない | 1肢確定→一括消去 |
| ❸ 計算型 | 数値を計算して答える | 気積・換気・BMIのみ(有害物濃度は出ない) | 基本公式の暗記 |
第二種の合格基準は 各科目40%以上 かつ 全体60%以上(30問中18問)、合格率は令和6年度で 約50%(49.8%) です。第一種より計算も形式もシンプルなぶん、取りこぼしが命取りになります。
第二種の科目構成と形式の地図
第二種の30問がどの科目に分かれ、どの形式が出やすいかを整理します。第二種は3科目とも正誤判定型が軸です。
| 科目 | 問題数 | 出やすい形式 |
|---|---|---|
| 関係法令(有害業務以外) | 10問 | 正誤判定型が中心+組み合わせ型 |
| 労働衛生(有害業務以外) | 10問 | 正誤判定型+計算型(気積・換気) |
| 労働生理 | 10問 | 正誤判定型が中心 |
第一種(44問)との決定的な違いは、有害業務20問が丸ごとないことです。有害業務は特化則・有機則の物質区分や規制要件を細かく問うため組み合わせ型・個数型が増え、有害物濃度の計算も出ます。第二種はそれが出ないので、形式の幅が狭く、難度も一段やさしくなります。
そのぶん、第二種は 「素直な正誤判定を1問も落とさない」精度 が問われます。形式がシンプルだからこそ、ケアレスミスや曖昧な知識がそのまま失点になります。
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❶ 正誤判定型:第二種の出題の中心
第二種の主役は正誤判定型です。「次のうち正しいものはどれか」または「誤っているものはどれか」を5肢から1つ選びます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問われ方 | 「正しい/誤っているものはどれか」を5肢から1つ |
| 出題比率 | 出題の中心 |
| 出やすい科目 | 全科目(とくに労働生理) |
| 攻略 | 各肢を1つずつ正誤判定し消去法で絞る |
正誤判定型の解き方
- 設問が「正しいもの」を聞いているか「誤っているもの」を聞いているかを最初に丸で囲む。 ここを取り違えると、正答を見つけても逆を選んでしまいます。
- 5肢を上から1つずつ「○・×・?」で判定する。 確実に判定できる肢から処理します。
- 消去法で残す。 「誤っているものはどれか」なら、○が4つ並んだら残りの1つが答え。迷う肢が2つ残ったら、確実な知識(数値・基準)に立ち返って決めます。
第二種では、関係法令の しきい値(衛生管理者の選任は常時50人以上、衛生委員会は毎月1回以上など)や、労働衛生の 基準値 を1点だけ変えた肢が正誤判定型の定番です。数値系は暗記がそのまま得点になるので、確実に押さえます。
❷ 組み合わせ型・個数型:出題は多くないが手順は押さえる
組み合わせ型・個数型も出ますが、第二種では第一種ほど多くありません。理由は、この形式が増える有害業務(特化則・有機則の細かい規制)が出題されないからです。とはいえ関係法令の論点で出ることはあるので、解き方は押さえておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問われ方 | 「正しいものの組み合わせ」「誤っているものはいくつあるか」 |
| 出題比率 | 多くない |
| 出やすい科目 | 関係法令 |
| 攻略 | 1肢の正誤を確定し、候補を一括消去 |
組み合わせ型の解き方
組み合わせ型は「A〜Eのうち正しいものの組み合わせは(1)A,B (2)A,C …」という形です。全部を判定しなくても解けます。
- ある肢を 「確実に誤り」 と判定できたら、その肢を含む選択肢を一括で消去します。
- ある肢を 「確実に正しい」 と判定できたら、その肢を含まない選択肢を一括で消去します。
- 1〜2肢を確定するだけで、選択肢が1つに絞れることが多いです。
個数型の解き方
個数型は「誤っているものはいくつあるか」を数で答えさせる形式で、全肢の判定が必要なぶん難度が上がります。
- 確実に判定できる肢から「○・×」を付けて数えます。
- 1肢でも判定を誤ると個数がずれるため、確信できる肢で暫定の個数を出し、分からない肢は暫定個数の±1で候補を絞ります。
第二種は出題数こそ少ないものの、出たときに確実に取れるよう手順だけは固めておきましょう。基本は 1肢確定→候補を一括消去 です。
❸ 計算型:気積・必要換気量・BMIに絞られる
第二種の計算型は、第一種より範囲が狭いのが特徴です。有害物濃度の計算は出ません。 出るのは気積・必要換気量・BMIなど基本的なものに限られるため、公式を覚えれば確実に得点できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問われ方 | 気積・必要換気量・BMIを計算 |
| 出題比率 | 少なめ(有害物濃度は出ない) |
| 出やすい科目 | 労働衛生 |
| 攻略 | 基本公式を暗記し数値を当てはめる |
第二種で出る計算型の例
| 計算項目 | 考え方 | ひとことメモ |
|---|---|---|
| 気積 | 部屋の容積から設備等の体積を除いた空間の体積 | 1人あたりの気積(10m³以上)の要件と絡めて問われる |
| 必要換気量 | 室内のCO2発生量を、許容濃度との差で割って必要な換気量を求める発想 | 「発生量÷濃度差」の構造を理解すれば数値が変わっても解ける |
| BMI | 体重(kg)÷身長(m)の2乗 | 労働衛生の健康管理で出る基本計算 |
計算型の解き方
- 何を求める問題かを確認し、対応する公式を思い出す。 公式さえ出れば、あとは数値の代入です。
- 単位をそろえる。 気積・換気量はm³、BMIは身長をm(cmではない)に直すといった基本を徹底します。
- 桁を確認する。 換気量は数十〜数百m³/hのオーダーになるなど、答えの桁感を持っておくと選択肢の絞り込みに使えます。
第二種は計算の種類が少ないぶん、ここを確実に取れば差がつきます。捨てずに、出る公式だけを押さえましょう。
第二種の主戦場:労働生理の正誤判定パターン
第二種で安定して点を取りたいのが労働生理10問です。計算がなく、人体の働きの正誤を問う 正誤判定型が中心 のため、暗記中心で攻略でき、直前期でも伸ばせます。
労働生理で出る正誤判定のパターン
| テーマ | 正しい流れ(覚える要点) | よくある誤りの肢 |
|---|---|---|
| 心臓と血液循環 | 体循環(大循環)と肺循環(小循環)、動脈血と静脈血 | 動脈血と静脈血の入れ替え、循環の経路の誤り |
| 呼吸 | 肺胞でO2とCO2を交換、呼吸中枢は延髄 | 外呼吸と内呼吸の入れ替え、中枢の臓器の誤り |
| 腎臓と尿 | 糸球体でろ過→尿細管で再吸収 | ろ過と再吸収の場所の入れ替え |
| 神経系 | 中枢神経と末梢神経、交感神経と副交感神経の拮抗 | 交感神経と副交感神経の働きの入れ替え |
| 代謝 | 基礎代謝量、エネルギー代謝率の意味 | 用語の定義のすり替え |
労働生理の正誤判定は、「用語の入れ替え」で誤りを作るのが定番です。「肺胞でO2とCO2を交換する」のように 働きの流れ で覚えておくと、入れ替えられた肢に違和感を持てます。専門用語の丸暗記より流れの理解が、正誤判定型では効きます。
3形式の出題比率と形式別対策
形式ごとに、出題比率の目安と対策の方向性をまとめます。第二種は正誤判定型に比重があります。
| 形式 | 出題比率の目安 | 対策の方向性 |
|---|---|---|
| 正誤判定型 | 大(出題の中心) | 反復演習で知識を正確にする |
| 組み合わせ型・個数型 | 小 | 1肢確定→消去の手順だけ押さえる |
| 計算型 | 小(有害物濃度なし) | 気積・換気・BMIの公式を暗記 |
第二種は形式がシンプルなぶん、正誤判定型の精度がそのまま合否に直結します。3つを同じやり方で解こうとせず、正誤判定型は反復、組み合わせ型・個数型は消去、計算型は公式暗記、と分けて対策します。
残り時間別 出題形式対策の優先順位
残り時間に応じて、力を入れる形式を変えます。第二種は正誤判定型と労働生理を軸に固めます。
| 残り時間 | 正誤判定型 | 組み合わせ型・個数型 | 計算型 |
|---|---|---|---|
| 残り2ヶ月以上 | 全科目を反復演習 | 消去法の手順を確認 | 公式を一通り暗記 |
| 残り1ヶ月 | 関係法令の数値を固める | 1肢確定の練習 | 気積・必要換気量を反復 |
| 残り2週間 | 労働生理の弱点を集中 | 出たとき用に手順確認 | 公式の最終確認 |
| 残り1週間 | 頻出論点の総確認 | 消去法の確認 | 公式と単位の総確認 |
形式を読み違えた失敗パターンと回避策
形式を意識せずに解くと、知識があっても失点します。第二種で起きやすい失敗を3つ挙げます。
失敗パターン1:「正しい/誤り」を取り違える
正誤判定型が中心の第二種で最も多いミスです。「誤っているもの」を選ぶ問題で、正しい肢を選んでしまいます。
回避策: 設問冒頭で「正しい」「誤り」を丸で囲む。マークする直前にもう一度設問を読み返す。
失敗パターン2:計算型を最初から捨てる
「計算は苦手」と全部飛ばすと、気積・換気・BMIで取れたはずの点を落とします。第二種は有害物濃度が出ないぶん計算が易しいので、捨てるのはもったいないです。
回避策: 気積・必要換気量・BMIの公式だけを暗記し、確実な得点源にする。
失敗パターン3:労働生理を後回しにして暗記が間に合わない
計算がなく伸ばしやすい労働生理を後回しにし、直前で詰め込めずに落とすパターンです。
回避策: 労働生理は流れで理解すれば短時間で伸ばせる。直前期にこそ正誤判定パターンを総点検する。
合格率約50%に入るための出題形式チェックリスト
本番前に、形式の視点で準備が整っているかを確認しましょう。下の数値は本文の表と一致しています(30問・全体60%・18問・合格率49.8%)。
- 3形式(正誤判定/組み合わせ・個数/計算)の違いを説明できる
- 設問冒頭で「正しい/誤り」「いくつ/組み合わせ」を判別する習慣がある
- 正誤判定型は反復演習で数値・基準を正確にした
- 組み合わせ型・個数型の「1肢確定→消去」手順を押さえた
- 計算型(気積・必要換気量・BMI)の公式を暗記した(有害物濃度は範囲外)
- 労働生理の正誤判定を「働きの流れ」で覚え、用語入れ替えの肢を見抜ける
第二種衛生管理者オリジナル予想問題160問で形式別に演習 →
編集部より — 3,000問超の解説を作って気づいた合格者の共通行動
ぴよパスで衛生管理者の解説を3,000問超作成して見えたのは、第二種の合格者ほど 「難しいことをやらず、易しい正誤判定を1問も落とさない」 ことです。第二種は有害物濃度の計算も特化則の細かい規制も出ません。だからこそ、関係法令のしきい値や労働生理の働きの流れといった 素直な知識 を正確に積むだけで合格ラインに届きます。形式に合わせて解き方を整え、正誤判定型の精度を上げることが、第二種では最短ルートです。
出典:
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 衛生管理者試験 — 試験概要・受験案内・合格率
- 労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)・労働安全衛生規則
よくある質問
Q1. 第二種は第一種と出題形式がどう違いますか?
第二種は有害業務(有害物質の規則)が出題されないため、特化則・有機則を細かく問う組み合わせ型・個数型が少なく、正誤判定型が中心です。計算型も気積・必要換気量・BMI程度で、第一種で出る有害物濃度(mg/m³⇔ppm)の計算は出ません。第一種は有害業務20問で形式が混在して難度が上がりますが、第二種はシンプルな正誤判定をいかに正確に積むかが勝負どころです。
Q2. 第二種の計算型はどの公式を覚えればよいですか?
気積(部屋の空間の体積)、必要換気量(CO2発生量を許容濃度との差で割る発想)、BMI(体重kg÷身長mの2乗)が中心です。有害物濃度の計算は第二種では出ません。出る公式が限られるので、暗記して数値を変えた問題で反復すれば確実に得点できます。30問中18問が合格ラインなので、計算で取る1問も貴重です。
Q3. 労働生理の正誤判定が苦手です。コツはありますか?
人体の働きを 流れ で理解するのがコツです。「肺胞でO2とCO2を交換する」「腎臓の糸球体でろ過し尿細管で再吸収する」のように流れで覚えると、用語を入れ替えた誤りの肢に違和感を持てます。労働生理は計算がなく暗記中心なので、直前期でも伸ばせる得点源です。心臓・呼吸・腎臓・神経・代謝の働きを押さえましょう。
Q4. 衛生管理者試験はCBTで受けられますか?
2026年5月時点では受けられません。衛生管理者試験は全国の安全衛生技術センターで実施される 紙のマークシート試験 で、CBTは導入されていません。第二種は30問・試験時間3時間です。出題形式(正誤判定/組み合わせ・個数/計算)はマークシートで答える点も含めて、紙試験を前提に対策します。
Q5. 第二種の合格率はどのくらいですか?
令和6年度で 約50%(49.8%) です。第一種(46.3%)より高めですが、半数は不合格になります。第二種は有害業務がなく形式もシンプルなぶん、易しい正誤判定の取りこぼしが命取りになります。正誤判定型を反復で固め、労働生理の正誤パターンと基本計算を確実に取ることで、全体60%(18問)を安定して超えられます。

































































