第二種衛生管理者で何から復習するか迷ったら、まず公表問題を一組解き、「知らなかった論点」と「条件を読み違えた論点」を分けてください。科目は関係法令・労働衛生・労働生理の三つです。一つの科目だけに学習を寄せず、間違いの理由に合わせて戻る箇所を選びます。
このページでは、公式の公表問題3組・計90問を読み、設問の主題を科目ごとに並べました。出題箇所を実物で確かめながら、復習するための表です。
今回確認した公表問題と、表の使い方
対象は、安全衛生技術試験協会の公表ページから取得した次の3組です。
- 2025年10月公表の30問:2025年1~6月に実施された試験から公表されたもの。2026年10月の掲載で協会の一覧からは外れました(PDFは2026年10月12日の時点で開けます)。
- 2026年4月公表の30問:2025年7~12月に実施された試験から公表されたもの。
- 2026年10月公表の30問:2026年1~6月に実施された試験から公表されたもの。
公表された3組は、期間中に実施された全試験ではありません。 3組すべてにある論点でも「毎回出る」とは言えず、この表にない論点を捨てる根拠にもなりません。また、公表月と試験が実施された時期は異なります。協会は一覧で「令和8年1月1日以降に施行された法令に対応しておりません」と注意しているので、2026年10月公表の問題も、2026年の法改正まで反映した問題と扱わないでください。
以下の「主題」は編集部による分類です。一問を一つの主題に整理しており、選択肢に含まれる細かな論点をすべて列挙したものではありません。表で弱点を探したら、リンク先の問題文と五つの選択肢に戻ります。
免除なしの試験は、各科目10問・100点、合計30問・300点、試験時間3時間です。合格には各科目40%以上、かつ合計60%以上が必要です。一科目だけ良くできても他科目の不足をすべて補えるわけではありません。協会の試験科目・合格基準
関係法令:対象者・人数・期限をセットにする
3組とも、衛生管理体制、衛生委員会、健康診断、建築物・施設の衛生基準、面接指導、年次有給休暇に関する設問があります。ただし、同じ主題でも問われる条件は異なります。
| 問題番号 | 2025年10月公表の主題 | 2026年4月公表の主題 | 2026年10月公表の主題 |
|---|---|---|---|
| 問1 | 衛生管理体制 | 衛生管理体制 | 衛生管理体制 |
| 問2 | 衛生管理者の職務 | 産業医 | 衛生委員会 |
| 問3 | 衛生委員会 | 労働衛生コンサルタント | 衛生管理者の職務 |
| 問4 | 総括安全衛生管理者 | 健康診断 | 健康診断 |
| 問5 | ストレスチェック・面接指導 | 長時間労働の面接指導 | 長時間労働の面接指導 |
| 問6 | 健康診断 | 衛生委員会 | 産業医 |
| 問7 | 建築物・施設の衛生基準 | 建築物・施設の衛生基準 | 建築物・施設の衛生基準 |
| 問8 | 事務室の設備点検・測定 | 事務室の設備点検・測定 | 労働衛生コンサルタント |
| 問9 | 労働時間 | 年次有給休暇 | 妊産婦等 |
| 問10 | 年次有給休暇 | 時間外・休日労働 | 年次有給休暇 |
たとえば「健康診断」という見出しが同じでも、2025年10月の問6は雇入時、2026年4月と2026年10月の問4は定期健康診断を扱います。年次有給休暇も、2026年10月の問10は、週の所定労働日数が少ない労働者に与える日数を数える問題です。対象を読み落としたまま日数や項目だけを覚えると、別の制度に当てはめてしまいます。
復習メモには「誰に・どの場面で・何をするか」を一行で書きます。選任なら事業場の業種と人数、点検なら設備の種類、有給休暇なら勤続期間と勤務日数を、数字と一緒に確認しましょう。
労働衛生:計算と対策を別々に練習する
温熱環境・WBGT、採光・照明、換気、食中毒、虚血性心疾患は、3組すべての主題として確認できました。健康保持増進(THP)と骨折の救急処置は前の2組にありましたが、2026年10月公表の組にはありません。一方、受動喫煙防止と健康診断の検査項目は、3組の中では2026年10月公表の組にだけあります。1組に出なかった論点が、次も出ないとは言えません。「低頻度だから後回し」と決めず、自分が説明できるかで復習を選んでください。
| 問題番号 | 2025年10月公表の主題 | 2026年4月公表の主題 | 2026年10月公表の主題 |
|---|---|---|---|
| 問11 | 温熱環境・WBGT | スクリーニング検査 | 換気量・在室人数 |
| 問12 | 採光・照明 | 食中毒 | 温熱環境・WBGT |
| 問13 | 換気量・在室人数 | 一次救命 | 受動喫煙防止 |
| 問14 | メンタルヘルス | 温熱環境・WBGT | 採光・照明 |
| 問15 | 健康保持増進(THP) | 健康保持増進(THP) | 労働衛生統計 |
| 問16 | 食中毒 | 骨折の救急処置 | 脳血管疾患・虚血性心疾患 |
| 問17 | 虚血性心疾患 | 脳血管疾患・虚血性心疾患 | 腰痛予防 |
| 問18 | 骨折の救急処置 | 腰痛予防 | 一次救命 |
| 問19 | 労働衛生統計 | 換気量・在室人数 | 食中毒 |
| 問20 | BMI | 採光・照明 | 健康診断の検査項目 |
換気の設問では、2025年10月の問13が必要換気量、2026年4月の問19が在室できる人数を求めています。2026年10月の問11は、必要換気量を求める式そのものを選ぶ問題です。公式を一つ覚えるだけでなく、「何が与えられ、何を求めるのか」を書き分ける練習に使えます。
WBGTも、2025年10月の問11は日射の有無による式、2026年4月の問14は温熱条件や暑熱環境の考え方を扱います。基準値の暗記だけで終えず、問題が式・指標の意味・対策のどれを尋ねているかを確かめましょう。
計算問題は途中式と単位を残します。対策を選ぶ問題は、正解を選んだ後に「ほかの選択肢は、どの条件が違うのか」を教材の解説で確認すると、同じ言葉を含む別の問題にも戻りやすくなります。
労働生理:器官の名前から、働きのつながりへ
消化器、血液、体温調節は3組すべてにあります。腎臓・尿と神経は前の2組にありましたが、2026年10月公表の組にはありません。呼吸と疲労は、3組の中では2026年10月公表の組にだけあります。肝臓・感覚・免疫(2026年4月と10月)、ホルモンと代謝(2025年10月と2026年10月)のように、3組のうち2組に出た主題もあります。循環器だけで仕上げようとせず、間違えた器官や働きに戻りましょう。
| 問題番号 | 2025年10月公表の主題 | 2026年4月公表の主題 | 2026年10月公表の主題 |
|---|---|---|---|
| 問21 | 腎臓・尿 | 感覚・感覚器 | 消化器 |
| 問22 | 心臓・血液循環 | 消化器 | 血液 |
| 問23 | ホルモン | 神経 | 肝臓 |
| 問24 | 蛋白質の代謝 | 肝臓 | 呼吸 |
| 問25 | 消化器 | 腎臓・尿 | 体温調節 |
| 問26 | 血液 | 血液 | 感覚・感覚器 |
| 問27 | 神経 | 視覚 | 代謝 |
| 問28 | 筋肉 | 体温調節 | 免疫 |
| 問29 | 体温調節 | 免疫 | ホルモン |
| 問30 | ストレス | 加齢 | 疲労 |
復習では、用語を見て分かったつもりになっていないか確かめます。腎臓なら「どこで何が起こるか」、ホルモンなら「分泌する器官と作用」、血液なら「成分と役割」を、選択肢を隠して説明してみてください。
名前が混ざるときは第二種衛生管理者の語呂合わせ、器官と作用の対応で止まるときはホルモンの覚え方へ戻れます。語呂を思い出した後は、元の問題でも正誤を判断できるか確認します。
数値は、適用される設備や作業と一緒に見直す
同じ空気や照明の話でも、根拠と対象が違えば基準も変わります。事務所の一般的な基準を、特定の設備に関する基準と一つにまとめないようにしましょう。
| 確認する対象 | 押さえる条件 | 復習で区別すること |
|---|---|---|
| 事務所の室内のCO・CO2 | CO50ppm以下・CO2 5,000ppm以下 | 事務所則第3条の室内の基準 |
| 空調・機械換気設備で供給する空気 | 原則CO10ppm以下・CO2 1,000ppm以下 | 第5条。中央管理方式だけに限らない |
| 空調を設けた室の温度・湿度 | 18~28℃・40~70%になるよう努める | 第5条の努力義務。供給空気の濃度とは分ける |
| 事務所の作業面の照度 | 一般的な事務作業300ルクス以上、付随的な事務作業150ルクス以上 | 第10条の作業区分を確かめる |
| 情報機器作業の書類・キーボード | 300ルクス以上。画面や周辺との明るさの差を小さくする | 情報機器作業ガイドライン4(1)の対象面を確かめる |
第5条のCOには、外気汚染のため10ppm以下の空気を供給することが困難な場合に20ppm以下とする例外があります。「原則10」という数値だけでなく、この条件まで確認します。事務所衛生基準規則第3・5・10条
情報機器作業については、現行の厚生労働省ガイドライン4(1)で、照度を確保する面と、明るさの差・まぶしさへの配慮を分けて読みます。古い教材の数値がそのまま使えるか不安なときは、出版社の訂正情報と現行資料を照合してください。
解いた後に残すメモと、次の練習
次の手順は編集部の復習例です。出題を予測する順位ではなく、自分の誤答に応じて使います。
| 解いた後の状態 | メモすること | 次に確かめること |
|---|---|---|
| 用語の意味が分からなかった | 用語と、説明を読むページ | 説明を隠して意味を言えるか |
| 数字は覚えていたが間違えた | 人数・対象設備・作業区分などの条件 | 条件が違う問題でも使い分けられるか |
| 計算結果が合わなかった | 求める量、途中式、単位 | 別の量を求める形でも解けるか |
| 正解したが理由を説明できない | 迷った選択肢と理由 | 誤っている箇所を指摘できるか |
まず一組を解いてこのメモを作り、苦手な論点を教材で読み直します。別の組を解くときは、以前と同じ条件で迷わなかったかを確認してください。3組にない論点も、教材の目次や試験範囲で補います。
登録不要の無料練習と解説は、労働衛生・管理体制に関する知識、関係法令、労働生理で使えます。ぴよパスのオリジナル問題で知識を確かめ、公式の公表問題で五肢択一の形式にも慣れましょう。
手元の教材がある人は、誤答メモから該当ページに戻れば十分です。説明と問題を一冊で進めたい場合の候補として、TAC出版の次の本があります。
ISBNは9784300121276です。出版社は図解、項目ごとの問題、一問一答による計算式の確認を紹介しています。出版社の書誌と内容紹介で版と内容を確認してください。ここでの紹介は出版社情報に基づくもので、全ページを使った実使用レビューではありません。
資料確認日:2026年10月12日(2026年10月公表の組を追加。事務所衛生基準規則・ガイドライン・書籍の情報は2026年9月11日に確認)。出題箇所の分類と復習手順は編集部による整理です。公表問題の設問・選択肢そのものは、協会のPDFで確認してください。









