結論を先に: 第二種の語呂合わせは「3科目30問のバランス型」
第二種衛生管理者は3科目30問構成で、第一種の有害業務2科目が丸ごと存在しない。科目構成はシンプルだが、3科目それぞれに語呂が必要な論点が分散している点が特徴。
| 科目 | 問題数 | 語呂の主な対象 |
|---|---|---|
| 関係法令 (有害以外) | 10問 | 選任人数6段階・産業医専属・衛生委員会・健診頻度・WBGT基準値 |
| 労働衛生 (有害以外) | 10問 | 照度基準・VDT作業時間・騒音許容値 (一部) |
| 労働生理 | 10問 | 消化酵素の順序・血液循環・ホルモンと分泌器官・感覚と受容器 |
第一種と違い1科目に数値暗記が集中しないため、語呂は3科目にバランスよく分散させる。関係法令→労働生理→労働衛生の順に語呂を仕込むのが効率的。
関係法令の数値系語呂: 6段階選任基準からWBGT基準値まで
関係法令10問の中で語呂の恩恵が最も大きいのは選任人数の段階規定。境界値が6段階あり、数値だけでなく「を超え」という表現の正確さも問われる。
衛生管理者の選任人数 (6段階)
| 常時使用労働者数 | 必要な衛生管理者数 |
|---|---|
| 50人以上200人以下 | 1人 |
| 200人を超え500人以下 | 2人 |
| 500人を超え1,000人以下 | 3人 |
| 1,000人を超え2,000人以下 | 4人 |
| 2,000人を超え3,000人以下 | 5人 |
| 3,000人を超えるもの | 6人 |
語呂: 「ゴーゼロでひとり → ニヒャク超えでふたり → ゴーヒャク超えで3人 → 千超えで4人 → ニセン超えで5人 → サンゼン超えで6人」
語呂を声に出すときのコツ: リズムを崩さず一息で言い切ること。「200人以上」ではなく「200人を超え」が法令上の正確な表現で、試験で「200人以上から2人」と書かれていたら誤り。語呂文に「超え」を組み込んで覚える習慣をつける。
産業医・衛生委員会の基準
| 事項 | 基準 | 覚え方 |
|---|---|---|
| 衛生管理者の選任義務 | 50人以上 | 「ゴーゼロで衛管」 |
| 衛生委員会の設置義務 | 50人以上 | 「ゴーゼロで委員会」 |
| 産業医の選任義務 | 50人以上 | 「ゴーゼロで産業医」 |
| 産業医の専属化義務 | 1,000人を超える | 「千超えで専属産業医」 |
衛生管理者・衛生委員会・産業医の選任はすべて「50人以上」でそろっている。「ゴーゼロで3つそろう (衛管・委員会・産業医)」とまとめると一気に覚えられる。
健康診断の実施頻度
| 健診の種類 | 実施頻度 | 語呂イメージ |
|---|---|---|
| 一般定期健康診断 | 1年以内ごとに1回 | 「定期は1年に1回」 |
| 深夜業従事者健診 | 6ヶ月以内ごとに1回 | 「深夜は半年に1回」 |
| 雇入時健診 | 雇入れの際に1回 | 「採用時に1回」 |
「定期は1年・深夜は半年」という対比で覚える。語呂: 「テイキイチネン・シンヤハンネン」。
WBGT基準値 (熱中症予防指針)
WBGT (暑さ指数) は気温・湿度・輻射熱を組み合わせた熱中症リスクの指標で、近年の出題頻度が上がっている。
| 作業強度 | WBGT基準値 |
|---|---|
| 重度作業 | 28℃ |
| 中等度作業 | 31℃ |
| 軽度作業 | 33℃ |
| 安静状態 | 33℃ |
覚え方のコツ: 「作業が重いほど低い基準値」という逆転関係を先に理解する。重度作業は体への負荷が大きいため、より低い温度 (28℃) で制限する。語呂: 「重い仕事はにっぱち(28)でストップ・中くらいはさんじゅういち(31)・楽な仕事はさんじゅうさん(33)」。
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労働生理の順序系語呂: 消化・循環・ストレスの流れを制する
労働生理10問の中で順序を問われる論点が最もひっかけが多い。消化酵素・血液循環・ストレス反応の3つは必ず語呂で固める。
消化酵素の順序語呂
消化酵素は「どこで・何の酵素が・何を消化するか」の3点セットで問われる。
| 消化器官 | 酵素 | 消化対象 |
|---|---|---|
| 口 (唾液腺) | アミラーゼ | 糖質 (デンプン) |
| 胃 | ペプシン | タンパク質 |
| 小腸 (膵液) | トリプシン | タンパク質 |
| 小腸 (膵液) | リパーゼ | 脂質 |
| 小腸 (腸液) | アミノペプチダーゼ | タンパク質断片 |
語呂: 「アミが口でデンプンをなめて → ペプが胃でタンパクを溶かす → トリとリパが腸でしあげる」
アミラーゼとアミノペプチダーゼを混同しないために「アミラーゼは口・アミノは腸の仕上げ」と別で覚える。試験では「アミラーゼは胃で働く」という誤選択肢が頻出。
血液循環の経路語呂
心臓内の流れと動静脈の区分はひっかけが多い論点。
体循環 (大循環): 左心室 → 大動脈 → 全身 → 大静脈 → 右心房
肺循環 (小循環): 右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房
語呂: 「右から出て肺へ行き・左から全身へ出る」
最大のひっかけポイント: 肺動脈には静脈血が流れ、肺静脈には動脈血が流れる。名前と逆になっている。「肺動脈=酸素が少ない静脈血・肺静脈=酸素が多い動脈血」をペアで語呂化: 「肺動(静脈血)・肺静(動脈血) = ハイドウ(静)・ハイジョウ(動)」。
ストレス反応の3段階語呂
セリエのストレス学説による汎適応症候群は3段階で進行する。
| 段階 | 名称 | 内容 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 警告反応期 | ストレスに気づいて体が反応を開始 |
| 第2段階 | 抵抗期 | ストレスに適応して抵抗力が高まる |
| 第3段階 | 疲憊期 | 抵抗が限界を超えて機能が低下 |
語呂: 「ケッコウ (警告)・テイコウ (抵抗)・ヒハイ (疲憊) → 気づいて・頑張って・燃え尽きる」
順序を逆に並べた「疲憊期→抵抗期→警告反応期」という誤選択肢が頻出。「最初に気づく→次に頑張る→最後に燃え尽きる」という人間の自然な反応パターンとして理解すると忘れにくい。
労働生理の分類系語呂: ホルモンと感覚の対応関係
分類系語呂は「AはBに対応する」という対応関係をペアで覚える技法で、労働生理の生体調節系に特に効果が高い。
ホルモンと分泌器官の語呂
ホルモンの名称・分泌器官・作用の3点セットで問われる。
| ホルモン | 分泌器官 | 主な作用 |
|---|---|---|
| アドレナリン | 副腎髄質 | 血糖上昇・心拍数増加 |
| インスリン | 膵臓 (ランゲルハンス島β細胞) | 血糖低下 |
| グルカゴン | 膵臓 (ランゲルハンス島α細胞) | 血糖上昇 |
| コルチゾール | 副腎皮質 | 抗炎症・血糖上昇 |
| 成長ホルモン | 下垂体前葉 | 成長促進・血糖上昇 |
| チロキシン | 甲状腺 | 代謝促進 |
語呂のポイント:
- 副腎は「髄質=アドレナリン・皮質=コルチゾール」でペア化。「アドレは髄・コルチは皮質」
- 膵臓はβがインスリン (血糖を下げる・B=Below)、αがグルカゴン (血糖を上げる・A=Above) という頭文字の「上下」で記憶
- 「インスリン = 血糖を下げる唯一のホルモン」という単独性も覚えておく
感覚と受容器の語呂
感覚器官と受容器の対応は「何の感覚が・どこの器官で・何を受け取るか」の3点セット。
| 感覚 | 受容器の場所 | 受容器の名称 |
|---|---|---|
| 視覚 | 眼 | 網膜 (視細胞) |
| 聴覚 | 内耳 | 蝸牛 (コルチ器) |
| 平衡感覚 | 内耳 | 前庭・半規管 |
| 嗅覚 | 鼻腔 | 嗅上皮 |
| 味覚 | 舌 | 味蕾 |
| 皮膚感覚 (触覚) | 皮膚 | マイスネル小体など |
語呂: 「耳の中には2つある → 聴覚は蝸牛・平衡は前庭&半規管」
内耳に聴覚と平衡感覚の両方の受容器があることがひっかけポイント。「内耳 = 蝸牛 (聴く) + 前庭/半規管 (バランス)」と内耳は2機能持ちと覚える。
労働衛生の語呂補助: VDT・照度・騒音
労働衛生は理解先行で解ける問題が多いが、数値が出る論点はわずかな語呂で補助できる。
照度・騒音の基準値
| 論点 | 基準値 | 覚え方 |
|---|---|---|
| 精密作業の照度 | 300 lx 以上 | 「精密はサンゼロゼロ」 |
| 普通作業の照度 | 150 lx 以上 | 「普通はひゃくごじゅう」 |
| 粗作業の照度 | 70 lx 以上 | 「粗はナナゼロ」 |
| 騒音作業場の許容値 | 90 dB (1日8時間) | 「きゅうじゅうデシベルで8時間」 |
照度基準は「精密→普通→粗の順に数値が下がる」という関係性で理解すると語呂なしで推測できる。騒音の90 dBは「90点超えたら問題」とリズムで覚える。
3科目バランス型のロードマップ: どの語呂をいつ仕込むか
第二種は科目が分散しているため、語呂の仕込みを科目別に計画的に進める。
語呂の優先順位ランキング
| 優先度 | 語呂対象 | 理由 |
|---|---|---|
| A (最優先) | 選任人数6段階 | 関係法令の最頻出、「超え」表記が正確性の分岐点 |
| A (最優先) | 産業医専属基準 (1,000人超) | 「以上/超え」のひっかけが多い |
| A (最優先) | 消化酵素の順序 | 労働生理の必出論点、3点セット (場所・酵素・対象) |
| A (最優先) | ホルモンと分泌器官4ペア | 組み合わせ問題の頻出、膵臓β/αの区別がポイント |
| B (高優先) | WBGT基準値3段階 | 近年出題頻度が上昇 |
| B (高優先) | 血液循環と肺動静脈の逆転 | ひっかけ定番、正確な理解が必要 |
| B (高優先) | ストレス反応3段階の順序 | 順序逆転のひっかけが定番 |
| C (補助) | 感覚と受容器の対応 | 内耳の2機能が特に問われる |
| C (補助) | 照度・騒音の数値 | 傾向理解で推測可能だが語呂があると確実 |
残り期間別の語呂活用計画
| 残り期間 | 関係法令語呂 | 労働生理語呂 | 労働衛生 |
|---|---|---|---|
| 2ヶ月以上 | 選任人数6段階・衛生委員会・産業医 | 消化酵素・血液循環・ホルモン4ペア | 照度・騒音の数値を理解 |
| 1ヶ月 | 健診頻度・WBGT基準値を追加 | ストレス反応3段階・感覚と受容器 | VDT作業の基準を確認 |
| 2週間 | 「超え/以上」の表現を再チェック | 逆転ひっかけ (肺動脈/肺静脈) 確認 | 頻出数値の最終確認 |
| 直前1週間 | 選任人数を声に出して確認 | 消化酵素・ホルモン4ペアを口頭で言う | 照度基準の3段階確認 |
失敗パターンと回避策: 第二種特有の3パターン
失敗パターン1: 労働生理を「理解すれば語呂不要」と思って後回しにする
労働生理はメカニズムを理解するだけでは解けないひっかけ問題が多い。肺動脈に静脈血が流れることや、β細胞がインスリンを分泌することはメカニズム理解だけでは逆に混乱することがある。
回避策: 「メカニズム理解+語呂で数値・対応を固める」の両輪。特に「肺動=静脈血・肺静=動脈血」「β=インスリン・α=グルカゴン」はひっかけ定番として語呂で固める。
失敗パターン2: 関係法令の「超え/以上」を意識せず数値だけ覚える
「200人以上で2人必要」と覚えてしまうと、境界値200人ちょうどの扱いが試験本番で曖昧になる。
回避策: 語呂文に「を超え」を組み込む。「ニヒャク超えでふたり」と繰り返し唱えることで「超え」が無意識に刷り込まれる。
失敗パターン3: ホルモンの分泌器官と作用を混ぜて覚える
アドレナリンとコルチゾールはどちらも副腎から分泌されるため「副腎=アドレナリン」と単純化してしまう。
回避策: 副腎を「髄質」と「皮質」に分けて2ペア化する。「アドレは髄(なか)・コルチは皮(そと)」と位置関係で覚えると混乱しない。
よくある質問 (FAQ)
Q1: 第二種衛生管理者の語呂合わせはどの科目から始めるべきか?
関係法令から始めるのが最も効率的。3科目30問のうち関係法令10問は数値問題が密集しており、語呂を仕込めば即得点になる。選任人数6段階→産業医専属→衛生委員会→健診頻度の順に進めると効果が早く出る。
Q2: 衛生管理者の選任人数を最速で覚える方法は?
「ゴーゼロでひとり→ニヒャク超えでふたり→ゴーヒャク超えで3人→千超えで4人→ニセン超えで5人→サンゼン超えで6人」とリズムで一気に言えるまで繰り返す。「を超え」を語呂に含めることで境界値の誤りが防げる。
Q3: WBGT基準値はなぜ作業が重いほど低いのか?
重度作業ほど体が発熱するため、環境温度が低い段階でも熱中症リスクが高まるから。この仕組みを理解すれば「重い仕事に低い基準値」が自然に覚えられる。数値は「重度28・中等度31・軽度33」。
Q4: 消化酵素と消化器官の語呂はどう整理するか?
「アミラーゼ=口・ペプシン=胃・トリプシンとリパーゼ=小腸 (膵液)」の3ステップ流れ語呂が最も効率的。アミラーゼは糖質、ペプシンとトリプシンはタンパク質、リパーゼは脂質を消化する。酵素名と対象をセットで覚える。
Q5: ホルモンの「β=インスリン・α=グルカゴン」を確実に覚えるコツは?
インスリンは血糖を下げる (Below) ホルモンなのでB (β) と紐付け、グルカゴンは血糖を上げる (Above) ホルモンなのでA (α) と紐付けるアルファベット語呂が定着しやすい。さらに「インスリンだけが血糖を下げるホルモン = 唯一下げる」という単独性も合わせて覚える。
まとめ: 3科目バランス型の語呂で合格率49.8%に入る
令和6年度の第二種衛生管理者合格率は49.8% (受験39,262人・合格19,546人、安全衛生技術試験協会)。2人に1人が合格できる試験で、各科目の語呂を整えれば合格ラインに乗ることができる。
語呂合わせの要点は5点:
- 関係法令の選任人数6段階は「超え」表現で語呂化する
- WBGT基準値は「作業が重いほど低い」原理とセットで覚える
- 消化酵素は「場所・酵素名・対象栄養素」の3点流れ語呂で覚える
- ホルモンは副腎髄質/皮質・膵臓β/αの2ペアに分けて語呂化する
- 血液循環の肺動脈/肺静脈の逆転はひっかけの定番、語呂で固める
語呂は暗記の入口。語呂を覚えた後は問題演習で引き出す練習をして定着させる。理解が必要な論点は語呂に頼らずメカニズムを理解することも忘れずに。
出典:
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 — 衛生管理者試験概要・合格者数データ
- 労働安全衛生法 (昭和47年法律第57号)
- 労働安全衛生規則 (昭和47年労働省令第32号)
































































