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電気工作物の区分|一般用・小規模事業用・自家用電気工作物の違いと主任技術者

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電気工作物の区分|一般用・小規模事業用・自家用電気工作物の違いと主任技術者
目次

電気工作物は、電気事業法第38条で一般用電気工作物と事業用電気工作物に分かれます。一般用電気工作物は、600V以下で受電する住宅や小さな商店の配線などで、それ以外はすべて事業用電気工作物です。事業用のうち、太陽電池なら10kW以上50kW未満などの低圧の小さな発電設備が小規模事業用電気工作物、電気事業に使うもの以外が自家用電気工作物です。区分によって、保安規程・電気主任技術者・届出の義務と、工事ができる電気工事士の種類が変わります。

電気工作物の区分は、第二種・第一種電気工事士の学科試験の法令の科目(電気工事士法施行令第8条)と、電験三種の科目「電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理に関するもの」(電気事業法の規定に基づく主任技術者の資格等に関する省令第7条第1項第4号)の範囲に入る論点です。この記事は、e-Gov法令検索の2026年10月時点の版(電気事業法は2026年8月3日施行、同法施行規則は2026年4月1日施行、電気工事士法は2025年6月1日施行の版)で条文を確かめて書いています。

電気工作物の区分を1枚で

区分何か例根拠
電気工作物発電・蓄電・変電・送電・配電・電気の使用のために設置する機械・器具・ダム・水路・電線路など(船舶・車両・航空機に設置するものなどを除く)—電気事業法第2条第1項第18号
一般用電気工作物600V以下で受電し、構外とは受電の電線路でしかつながっていない、電気を使用するための電気工作物など一般住宅、小規模な商店の屋内配線、出力10kW未満の太陽電池発電設備第38条第1項、施行規則第48条
事業用電気工作物一般用電気工作物以外の電気工作物下の2つを含む第38条第2項
小規模事業用電気工作物事業用のうち、低圧の小規模発電設備で出力が一般用の上限以上のものなど太陽電池10kW以上50kW未満、風力20kW未満第38条第3項、施行規則第48条
自家用電気工作物電気事業(一般送配電・送電・配電・特定送配電と一定の発電事業)に使うもの以外の事業用電気工作物高圧で受電する工場・ビル・病院、小規模事業用電気工作物第38条第4項

一般用電気工作物からは、小規模発電設備以外の発電用の電気工作物と同じ構内に設置するものと、火薬類(煙火を除く)を製造する事業場・石炭坑に設置するものが除かれます(第38条第1項ただし書、施行規則第48条第3項)。

一般用と小規模事業用の線 — 発電設備の出力

低圧(600V以下)の小規模発電設備は、出力で一般用と小規模事業用に分かれます(施行規則第48条第2項・第4項)。

発電設備一般用電気工作物小規模事業用電気工作物
太陽電池発電設備10kW未満10kW以上50kW未満
風力発電設備— (一般用の出力の上限は0kW)20kW未満
水力発電設備(最大使用水量が毎秒1m³未満でダムを伴わないものなど)20kW未満—
内燃力を原動力とする火力発電設備10kW未満—
燃料電池発電設備(一定の条件のもの)10kW未満—
スターリングエンジンの発電設備10kW未満—

同じ構内で電気的に接続された小規模発電設備の出力の合計が50kW以上になる場合は、小規模発電設備から除かれます(施行規則第48条第2項ただし書)。

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区分で変わる義務

義務一般用小規模事業用自家用(小規模事業用を除く)根拠
技術基準への適合経済産業大臣が適合命令を出せる。電線路維持運用者(電力会社など)が調査する設置者が技術基準に適合するように維持する同じ法第56条・第57条、第39条
保安規程の届出なしなし使用の開始前に主務大臣に届け出る法第42条
主任技術者の選任なしなし主任技術者免状を持つ人から選任して届け出る法第43条
使用開始前の届出なし氏名・住所などを経済産業大臣に届け出る(保安規程・選任の届出)法第46条
使用前自己確認なし公共の安全の確保上重要なものとして主務省令で定めるものは、技術基準への適合を自ら確認する同じ法第51条の2

保安規程と主任技術者の条(第42条・第43条)がある款では、「事業用電気工作物」から小規模事業用電気工作物が除かれています(第42条第1項の括弧書き)。

電工1種:自家用電気工作物の保安規程と主任技術者を問う1問 →

電気主任技術者の選任と外部委託

自家用電気工作物(小規模事業用を除く)を設置する者は、主任技術者免状を持つ人の中から主任技術者を選任し、主務大臣に届け出ます(法第43条第1項・第3項)。需要設備の事業場なら、第一種・第二種・第三種の電気主任技術者免状を持つ人から選びます(施行規則第52条第1項の表)。

免状保安の監督ができる範囲
第一種電気主任技術者すべての事業用電気工作物(ダム水路・ボイラー・タービンの範囲を除く)
第二種電気主任技術者電圧17万V未満の事業用電気工作物
第三種電気主任技術者電圧5万V未満の事業用電気工作物(出力5,000kW以上の発電所・蓄電所を除く)

根拠は施行規則第56条です。このほか、自家用電気工作物を設置する者は、主務大臣の許可を受けて、免状を持たない人を主任技術者に選任することもできます(法第43条第2項)。

外部委託: 次のような自家用電気工作物の事業場は、保安管理業務を要件に当たる者に委託する契約を結び、経済産業大臣(事業場が1つの産業保安監督部の管轄区域内だけにあるときは産業保安監督部長)の承認を受ければ、電気主任技術者を選任しないことができます(施行規則第52条第2項)。

  1. 電圧7,000V以下で受電する需要設備
  2. 出力5,000kW未満の太陽電池発電所・蓄電所で、電圧7,000V以下で連系などをするもの
  3. 出力2,000kW未満の水力・火力・風力発電所で、電圧7,000V以下で連系などをするもの
  4. 出力1,000kW未満のその他の発電所で、電圧7,000V以下で連系などをするもの
  5. 電圧600V以下の配電線路

電験三種:外部委託の承認で主任技術者を選任しなくてよい設備を問う1問 →

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工事ができる電気工事士 — 電気工事士法の区分

電気工事士法は、電気事業法の区分を使って、工事ができる人を分けています。

電気工作物工事ができる人根拠
一般用電気工作物等(一般用と小規模事業用)第一種・第二種電気工事士電気工事士法第2条第1項・第3条第2項
自家用電気工作物(小規模事業用と、発電所・変電所・最大電力500kW以上の需要設備などを除く)第一種電気工事士(ネオン工事・非常用予備発電装置工事は特種電気工事資格者)。600V以下で使用する部分(電線路を除く)は認定電気工事従事者も同法第2条第2項・第3条第1項・第3項・第4項
発電所・変電所・最大電力500kW以上の需要設備など電気工事士法の自家用電気工作物から除かれるので、同法の資格の規定はかからない同法第2条第2項、施行規則第1条の2

電気事業法では小規模事業用電気工作物は「自家用」に入るが、電気工事士法では「一般用電気工作物等」に入るという違いは、取り違えやすい点です。600V以下の自家用の工事に従事できる認定電気工事従事者の取り方は 認定電気工事従事者とは にまとめています。

取り違えやすい文

文正誤根拠
高圧で受電する工場の受電設備は、一般用電気工作物である誤り受電は600V以下が一般用の条件。高圧受電は自家用電気工作物
出力8kWの住宅用の太陽電池発電設備は、一般用電気工作物である正しい太陽電池は10kW未満が一般用(施行規則第48条第4項)
出力30kWの太陽電池発電設備(低圧)は、保安規程の届出が要る誤り小規模事業用電気工作物は保安規程・主任技術者の対象外。使用の開始前の届出(法第46条)は要る
自家用電気工作物(小規模事業用を除く)を設置する者は、主任技術者を選任して届け出る正しい法第43条第1項・第3項
第三種電気主任技術者は、電圧10万Vの変電所の保安の監督ができる誤り第三種は電圧5万V未満(施行規則第56条)
第二種電気工事士は、小規模事業用電気工作物の電気工事に従事できる正しい一般用電気工作物等に入る(電気工事士法第2条第1項・第3条第2項)

ぴよパスのオリジナル予想問題で確かめられます。

電験三種の資格と仕事の全体は 電験三種とは にまとめています。

出典

  • 電気事業法 第2条・第38条・第39条・第42条・第43条・第46条・第51条の2・第56条・第57条(e-Gov法令検索・2026年8月3日施行の版)
  • 電気事業法施行令 第1条(同・2026年4月1日施行の版)
  • 電気事業法施行規則 第48条・第52条・第56条(同・2026年4月1日施行の版)
  • 電気事業法の規定に基づく主任技術者の資格等に関する省令 第7条(同・2025年1月31日施行の版)
  • 電気工事士法 第2条・第3条(同・2025年6月1日施行の版)、同法施行令 第8条(同・2025年11月14日施行の版)、同法施行規則 第1条の2(同・2023年12月28日施行の版)

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この記事の執筆者

ぴよパス編集部

ぴよパス編集部 / 資格試験コンテンツ編集

担当領域: 消防設備士・危険物取扱者・電気工事士などの国家資格、普通免許・原付の学科、 簿記・FP 技能検定・IT パスポート・宅地建物取引士などの検定・資格まで117 試験の問題作成・解説執筆を担当

公的機関の公表データ・法令の条文・試験実施団体の公式情報を一次資料として参照しています。 記事と問題の作成には AI を使っています。問題はすべてオリジナルで、 自動の検査と、作成とは別の担当による反証 (事実と出典を選択肢ごとに確かめる) を通してから公開しています。

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の結果を保証するものではありません。 試験の最新情報 (日程・受験料・合格基準等) は各試験実施団体の公式サイトで必ずご確認ください。 記事中に誤りを発見された場合は お問い合わせフォーム よりご指摘ください。

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