キャリアコンサルタント試験の合格の線は、学科が100点満点の70点(50問中35問)、実技が150点満点の90点です。 試験を行う2つの団体の公表では、第30〜32回の学科の合格率は54.6%〜80.9%、実技は60.3%〜68.2%でした。直近の第32回(2026年7月5日)は、学科の合格率が両団体とも50%台に下がり、平均点が合格の線の70点を下回りました。
次の第33回は、2026年11月1日(日)に学科と論述が行われます。この記事では、合格基準、2団体の第30〜32回の合格率と平均点、受験資格ごとの数字、第33回の日程を、特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会(協議会)と特定非営利活動法人日本キャリア開発協会(JCDA)の公表資料で整理します。
結論: キャリアコンサルタント試験の難易度
- 学科: 四肢択一50問・100分。100点満点の70点以上(35問以上の正解)で合格。
- 実技: 論述(50分)と面接(20分)で150点満点の90点以上。論述は配点の40%以上、面接は3つの評価区分ごとに満点の40%以上も要る。
- 合格率(第30〜32回): 学科は協議会77.6%・80.9%・54.6%、JCDA77.8%・79.5%・55.6%。実技は協議会63.0%・63.8%・60.3%、JCDA68.2%・67.8%・66.5%。
- 第32回: 学科の平均点が協議会69.1点・JCDA69.7点で、70点の線を下回った。
- 第33回: 2026年11月1日(日)に学科と論述。合格発表は12月16日(水)の予定。
合格基準 — 学科は35問、実技は90点
学科は、2団体が同じ日に共通の問題で行います(JCDAの試験要項。公開されている第30〜32回の問題を両団体のページで比べても同じでした)。実技の論述と面接は、受ける団体ごとに形が違います。
| 試験 | 形式・時間 | 合格基準 | 受験料 |
|---|---|---|---|
| 学科 | 四肢択一のマークシート50問・100分(2団体で共通) | 100点満点(2点×50問)で70点以上 | 8,900円(税込・2団体とも) |
| 実技(論述) | 協議会は事例記録、JCDAは逐語記録を読んで設問に記述で答える・50分 | 実技の合計で150点満点の90点以上。論述は配点の40%以上 | 29,900円(税込・論述と面接で。2団体とも) |
| 実技(面接) | ロールプレイ15分と口頭試問5分の20分 | 評価区分ごとに満点の40%以上。区分は、協議会が「態度」「展開」「自己評価」、JCDAが「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」 | (同上) |
- 学科は 1問2点の50問 なので、35問の正解が合格の線です。15問までなら落とせます。
- 実技は、論述(50点満点)と面接(100点満点)の合計で見ますが、論述が50点中20点に届かないか、面接の評価区分のどれか1つでも満点の40%に届かないと、合計が90点以上でも不合格です。
- 2026年度の試験は、2026年4月1日の時点で施行されている法令等に基づいて答えます(時事的な問題は、基準日にかかわらず出ることがあります)。
2団体の合格率(第30〜32回)
試験は協議会とJCDAの2団体が行い、それぞれが回ごとの「試験結果」を公表しています。
学科
| 回(試験日) | 協議会 受験者 → 合格者 | 協議会 合格率 | JCDA 受験者 → 合格者 | JCDA 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第30回(2025年11月2日) | 3,916人 → 3,038人 | 77.6% | 1,097人 → 853人 | 77.8% |
| 第31回(2026年3月1日) | 3,839人 → 3,107人 | 80.9% | 1,144人 → 910人 | 79.5% |
| 第32回(2026年7月5日) | 2,872人 → 1,568人 | 54.6% | 932人 → 518人 | 55.6% |
実技
| 回 | 協議会 受験者 → 合格者 | 協議会 合格率 | JCDA 受験者 → 合格者 | JCDA 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第30回 | 4,095人 → 2,580人 | 63.0% | 1,087人 → 741人 | 68.2% |
| 第31回 | 4,365人 → 2,783人 | 63.8% | 1,203人 → 816人 | 67.8% |
| 第32回 | 3,435人 → 2,072人 | 60.3% | 999人 → 664人 | 66.5% |
学科と実技を同時に受けた人(両方に合格した割合)
| 回 | 協議会 | JCDA |
|---|---|---|
| 第30回 | 56.7%(3,190人中1,808人) | 63.0%(855人中539人) |
| 第31回 | 58.8%(3,287人中1,934人) | 62.9%(977人中615人) |
| 第32回 | 43.7%(2,375人中1,039人) | 52.5%(745人中391人) |
- 学科は2団体で共通の問題なので、合格率もほぼ同じ動きです。
- 実技はJCDAの方が4.0〜6.2ポイント高い回が続いていますが、論述と面接は団体ごとに別の試験なので、そのまま比べられるものではありません。
- 受験者は、どの回も協議会の方がJCDAの3倍以上です。
第32回で学科が下がった数字
第32回の学科は、合格率が両団体とも50%台に下がりました。理由は公表されていませんが、平均点を並べると、合格の線との位置が分かります。
| 回 | 学科の平均点(協議会) | 学科の平均点(JCDA) | 合格の線 |
|---|---|---|---|
| 第30回 | 75.6点 | 75.9点 | 70点 |
| 第31回 | 76.9点 | 76.8点 | 70点 |
| 第32回 | 69.1点 | 69.7点 | 70点 |
第30回・第31回は平均点が合格の線を5〜7点上回っていましたが、第32回は平均点が線のわずかに下でした。協議会の数字で見ると、第31回(2026年3月)から第32回(2026年7月)で学科の平均点は76.9点から69.1点へ7.8点下がり、合格率は80.9%から54.6%へ26.3ポイント下がりました。学科は「7割取れれば受かる」ではなく、7割に何問の余裕を持てるか で考えた方が安全です。
実技の平均点は、第30〜32回で協議会90.3〜91.5点、JCDA92.1〜93.2点でした。こちらは毎回、平均点が90点の線のすぐ上にあります。
受験資格ごとの数字と受験者の年齢
受験資格は、厚生労働大臣が認定する講習(養成講習)の修了、相談の実務経験3年以上、技能検定キャリアコンサルティング職種の学科か実技の合格、のどれかです。第32回の学科を受験資格ごとに見ると、次のとおりでした。
| 第32回の学科 | 協議会 | JCDA |
|---|---|---|
| 養成講習を修了した人 | 2,566人中1,416人(55.2%) | 859人中482人(56.1%) |
| 実務経験の人 | 305人中152人(49.8%) | 73人中36人(49.3%) |
- 割合は、公表された受験者数と合格者数からぴよパスが計算しました。
- 受験者の平均年齢は、第32回で協議会45.7歳、JCDA46.24歳でした。協議会の第32回の学科では、受験者2,872人のうち40〜59歳が1,633人でした。
第33回の日程(2026年11月1日)
| 項目 | 協議会 | JCDA |
|---|---|---|
| 学科・論述 | 11月1日(日)学科10:10集合・論述14:10集合 | 11月1日(日)学科10:10集合・論述14:10集合 |
| 面接 | 11月7日・8日・13日・14日・15日・21日・22日のいずれか | 11月7日・8日・14日・15日のいずれか |
| 合格発表 | 12月16日(水)(Web上は午前10時から) | 12月16日(水)(予定) |
面接の日時は、どちらの団体も受験者が選ぶことはできず、受験票で知らされます(協議会は申請の順に設定し、JCDAは協会が指定。どちらも確定した日は変えられません)。協議会は、受験者数によっては予定より少ない日程で行うことがあるとしています。
第33回の受験申請はもう締め切られています。次に申し込めるのは第34回(2027年3月7日(日)に学科と論述)で、申請の受付は協議会が2026年12月11日〜22日、JCDAが12月9日〜23日です。
試験の前に確かめること
- 学科は35問の線に余裕を持つ。第32回のように平均点が下がる回もあるので、本番と同じ50問・100分で解いて、40問前後を安定して取れるかを見ます。
- 法令は2026年4月1日の時点のもの。育児・介護休業法など、改正の多い法令は施行日を確かめます。
- 公開されている過去問は直近3回分。第30〜32回の学科の問題と正答は、2団体のホームページで公開されています。取り方と使い方はキャリアコンサルタント試験の過去問はどこにあるの記事にまとめました。
例題: ぴよパスのキャリコン学科の問題から
ぴよパスのオリジナル予想問題から2問です(本試験の問題ではありません)。
例題1(倫理と行動) 職業能力開発促進法に定めるキャリアコンサルタントの守秘義務に関する記述として、最も適切なものを選ぶ問題です。
答え: 業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない義務は、キャリアコンサルタントでなくなった後も続く。第30条の27第2項は、秘密を漏らすことと盗用することの両方を禁じ、キャリアコンサルタントでなくなった後も同じとしています。 この問題を解く →
例題2(労働関係法令) 労働契約法の無期転換に関する記述として、最も適切なものを選ぶ問題です。
答え: 通算契約期間が5年を超える労働者が無期労働契約の締結を申し込むと、使用者はその申込みを承諾したものとみなされる。第18条第1項です。「3年」や「申込みがなくても自動的に」は、この問題のひっかけの肢です。 この問題を解く →
練習問題と模擬試験
ぴよパスのキャリアコンサルタント試験(学科)の練習問題は、理論・法令・相談過程など10分野を分野ごとに解け、全問に解説があります。分野ごとの進め方はキャリコン学科の練習問題を無料で解くの記事で説明しています。
学科と同じ50問・100分で通しで解く模擬試験は Premium の機能です。本試験の分野の配分は公表されていないので、模擬試験の結果は本試験の合否を判定するものではありません。
まとめ
- キャリアコンサルタント試験の学科は50問・100点満点の70点以上(35問)、実技は150点満点の90点以上(論述40%・面接の各区分40%以上も要る)で合格。
- 第30〜32回(2025年11月〜2026年7月)の合格率は、学科が協議会77.6%・80.9%・54.6%、JCDA77.8%・79.5%・55.6%。実技は協議会60.3%〜63.8%、JCDA66.5%〜68.2%。
- 第32回の学科は、平均点が協議会69.1点・JCDA69.7点で、70点の線を下回った。
- 第33回は2026年11月1日(日)に学科と論述、合格発表は12月16日(水)の予定。




