消防設備士乙6の合格基準は、筆記の各科目40%以上・筆記全体60%以上・実技60%以上をすべて満たすことです。免除がなければ筆記は30問なので、合計18問以上の正解に加え、法令4問・基礎的知識2問・構造機能6問以上がそれぞれ必要です。実技は筆記と別に判定されます。
この条件は消防試験研究センターの合格基準に基づきます。以下の表は理解のために編集部が作った計算例です。実際の合否は試験結果通知で確認してください。
免除なしは「科目別」と「合計」を両方確認する
公式の試験科目・問題数では、乙6の筆記は次の30問です。筆記は4肢択一式、実技は写真・イラスト・図面等による記述式で、免除なしの試験時間は合計1時間45分です。
| 筆記科目 | 問題数 | 科目40%以上に必要な正解数 |
|---|---|---|
| 消防関係法令 | 10問(共通6・類別4) | 4問以上 |
| 基礎的知識 | 5問(機械) | 2問以上 |
| 構造・機能及び整備 | 15問(機械9・規格6) | 6問以上 |
| 筆記全体 | 30問 | 合計18問以上(60%以上) |
科目別の最低数を足した4+2+6=12問では、筆記全体が40%となり不合格です。各科目の条件を満たしたうえで、合計18問以上まで取る必要があります。得意科目で合計を伸ばしても、他の科目の40%未満を補うことはできません。
基礎的知識は2問正解なら40%、1問なら20%です。「5問中3問を間違えると足切り」ではなく、3問間違えても2問正解なら科目基準は満たします。ただし、筆記合計と実技の条件は別に残ります。
4つの採点例で、どの条件が不足するかを見る
次は免除なしの仮の成績です。筆記の内訳は、法令10問・基礎5問・構造15問の順に正解数を示します。実技の欄は得点率を仮定しており、5問の正解数から換算した数字ではありません。
| 筆記の内訳と合計 | 実技(仮定) | 判定 |
|---|---|---|
| A:8・1・12 → 21問(70%) | 80% | 基礎が20%のため不合格 |
| B:6・3・9 → 18問(60%) | 60% | すべての条件を満たす |
| C:4・2・6 → 12問(40%) | 80% | 筆記全体が60%未満 |
| D:8・4・12 → 24問(80%) | 59% | 実技が60%未満 |
AとBは筆記の合計だけで順番をつけると判断を誤ります。Cは各科目の最低条件だけでは足りない例、Dは筆記で高得点を取っても実技を補えない例です。
問題集や練習問題を解くときは、合計点の横に3科目の内訳も残してください。前回の点数を覚えている問題だけを解いた結果と、初めて解いた問題の結果も分けると、復習先を決めやすくなります。
実技は「5問中3問」で合否を決めない
乙6の実技は鑑別等5問で、合格条件は60%以上です。ただし、確認した公式の科目表と合格基準には、各問題を一律20%として計算する根拠はありません。「3問正解なら必ず60%」「4問正解なら80%」とは扱わないでください。
学習では、記述した名称・数値・手順を問題集の解答と照合し、答えられなかった内容を復習します。本番の部分点や配点を推測して、残りの問題を捨てる方針にはしない方がよいでしょう。
ぴよパスの実技(鑑別)練習はオリジナル問題です。選択式に加えて記述式の練習もありますが、公式試験の写真・図面や採点を再現したものではありません。写真や図による確認は、公式の試験案内や教材とも組み合わせてください。
科目免除後は、残った問題数で計算する
一部免除を受けた場合は、免除された問題を除いて判定します。公式の乙種免除一覧表から、消防設備士免状を使う代表的な2経路を取り上げます。甲種特類を含めた「他類すべて」という意味ではありません。
| 免除に使う資格 | 残る筆記(法令・基礎・構造) | 各科目の必要正解数 | 合計60%以上 |
|---|---|---|---|
| 免除なし | 10・5・15=30問 | 4・2・6問以上 | 18問以上 |
| 甲種1〜4類、乙種1〜4類・7類のいずれかの免状 | 4・5・15=24問 | 2・2・6問以上 | 15問以上 |
| 甲種5類または乙種5類の免状 | 4・免除・15=19問 | 法令2問、構造6問以上 | 12問以上 |
24問の60%は14.4問なので15問、19問の60%は11.4問なので12問が必要です。法令が類別4問だけになる場合も、40%の1.6問を上回るには2問正解が必要です。この表の3経路では実技の免除はなく、実技60%以上の条件も満たす必要があります。
乙6には電気の出題がないため、電気工事士・電気主任技術者の免状だけでは科目は減りません。技術士や所定の条件を満たす消防団員など、ほかの免除経路もあります。対象資格・証明書類・試験時間は公式一覧表で自分の行を確認し、受験申請時に手続きしてください。免除の選び方と申請の確認も参考になります。
点数を記録したら、不足する内容の演習へ
次の表は勉強時間の保証ではなく、誤答から復習先を選ぶための整理です。科目別と合計のどちらが不足しているかを見て、取り組む内容を決めます。
| 確認できた不足 | 次の行動 |
|---|---|
| 法令の条件や対象を取り違えた | 法令の練習で、数値だけでなく適用条件まで説明する |
| 基礎の計算や用語が曖昧 | 基礎的知識の練習で、式・単位・用語を確認する |
| 消火器の構造や規格を混同した | 構造・機能の練習で、違う選択肢の理由も読む |
| 選択肢があれば分かるが、言葉にできない | 鑑別の練習と教材を使い、答えを見ずに名称や手順を書く |
範囲を通して確認する教材の一例は、工藤政孝『わかりやすい!第6類消防設備士試験 新訂第2版』です。出版社提供の書誌で2026年3月刊・ISBN9784770329677を確認しています。手元の本が別の版なら、出版社の改訂情報や正誤表も確認してください。
実際の年度別合格率は乙6の合格率と統計の読み方にまとめています。自分の復習を始める場合は、乙6のオリジナル予想問題一覧から科目を選べます。








