「歩いて20、大型30」と言えても、20が秒なのかmなのか、どこから測る距離なのかを忘れると正誤問題に対応できません。消防設備士乙6の語呂は、表に問い、裏に数値・単位・条件を書くカードにすると、覚え落とした部分を確かめられます。
ここでは、ぴよパス編集部が作ったカード例と、条件を変えた確認練習を紹介します。数値の早見が必要な場合は、先に乙6の語呂合わせと規格値の対応表を確認してください。
カードは「何の数字か」を表に書く
「20は?」という問いだけでは、何を答えればよいか決まりません。対象と尋ねる量を表側に入れ、答えは裏側に置きます。
| 表:答えを見ずに読む問い | 裏:数値と条件 | 覚え方 |
|---|---|---|
| 大型以外の消火器具に至る歩行距離の上限は? | 各階の各部分から20m以下。実際に歩く距離 | 歩いて20、大型30 |
| 消火器の機器点検は何か月ごと? | 6か月ごと。点検結果の報告とは別 | 消火器、機器は半年 |
| 特定防火対象物の点検結果の報告周期は? | 1年ごと。非特定は3年ごと | 報告、特1・非3 |
| 規格省令で、20℃の放射時間は何秒以上? | 10秒以上。型式ごとのカタログ値ではない | 20度で10秒以上 |
| 化学泡消火器の基本の使用温度範囲は? | 5℃以上40℃以下。化学泡以外は0℃以上40℃以下 | 化学泡5、ほか0、上は40 |
カードの裏には根拠も短く添えます。歩行距離なら「消防法施行規則6条6項」、機器点検なら「平成16年消防庁告示9号・第3」です。同じ数字が出てきても、出典が違えば別の問いだと分かります。
語呂を残す前に3点を確かめる
対象を落としていないか。 「消火器」とだけ書くと、大型以外20m・大型30mの区別が消えます。「泡」とだけ書くと、使用温度範囲で化学泡と機械泡を混ぜてしまいます。
単位を変えていないか。 歩行距離20mを「20歩」と覚えると歩幅に左右されます。語呂の横にもmを書き、意味を言い直すときに「メートル」と読みます。
条件付きの値を一律にしていないか。 使用温度の基本範囲には、必要な性能を満たす場合の10℃単位の拡大規定があります。また、消火器に書かれた放射時間は製品ごとに異なります。
「どれも同じ」と感じる数字ほど、カードを増やす前に条件の違いを確認してください。
大型消火器の量は、Lとkgを分けて覚える
大型消火器の最低充填量は、消火器規格省令第9条に定められています。これは大型消火器の基準です。「強化液ならすべて6L以上」「水ならすべて10L以上」のような、消火器全体の最低量と取り違えないでください。
| 大型消火器の種類 | 最低充填量 |
|---|---|
| 水・化学泡 | 80L |
| 機械泡 | 20L |
| 強化液 | 60L |
| ハロゲン化物 | 30kg |
| 二酸化炭素 | 50kg |
| 粉末 | 20kg |
編集部の覚え方は、「水と化学80、機械20、強化60。ハロ30、炭酸50、粉20」です。前半はL、後半はkg。数字の列だけで唱えず、最初は単位も読み上げます。
カードにするなら「大型の粉末消火器の最低充填量は?」を表に、「20kg以上/機械泡の20Lと混ぜない」を裏に書きます。問題文が大型の量を尋ねているのか、写真の型式の薬剤量を尋ねているのかも確かめます。
条件を変えた6つの練習
以下は本記事のための自作例です。公式過去問ではありません。答えを隠し、まず何の数値を使う場面か説明してみてください。
問い
- 大型以外の消火器までの歩行距離が25mある。大型の30m以下を使ってよいか。
- 非特定防火対象物では、消火器の機器点検も3年ごとか。
- 化学泡以外の消火器の基本の使用温度範囲は、5〜40℃か。
- 規格省令の20℃での放射時間を聞かれた。手元の製品に「約14秒」と書いてあれば14秒と答えるか。
- 大型の機械泡消火器と大型の粉末消火器は、ともに最低20kgか。
- 消火器の設置本数は、部屋の長さを20mで割るだけで決まるか。
答えと戻るべき条件
- 使えません。 対象が大型以外なので20m以下です。対象を変えて緩い基準を使うことはできません。
- 違います。機器点検は6か月ごと。 3年は点検結果の報告周期です。
- 違います。基本は0℃以上40℃以下。 5℃以上40℃以下は化学泡です。拡大規定も別にあります。
- 規格上は10秒以上と答えます。 約14秒は指定製品の値です。「規格か製品か」を確認します。
- 違います。機械泡は20L以上、粉末は20kg以上。 数字が同じでも単位が違います。
- 決まりません。 歩行距離に加え、用途・面積等に応じた能力単位なども確認します。一律「20mごと1本」ではありません。
答えの数字は合っていても対象や単位を落とした場合は、その部分だけカードの表を具体的にします。「全部覚え直す」より、間違えた区別が何かを残しましょう。
カードを見ずに既存の問題へ進む
読み返すだけで終わらず、選択肢を見て条件を選べるか確かめます。以下はぴよパスのオリジナル問題です。
- 歩行距離の上限を選ぶ:大型以外の条件に注目。
- 機器点検の周期を選ぶ:点検と報告を区別。
- 使用温度範囲の拡大条件を選ぶ:拡大幅だけでなく性能も確認。
間違えたら、選んだ肢のどの言葉が違うかを説明してからカードを直します。翌日など間を空けて同じ問いを再確認するのも一案です。
教材の該当ページをカードに控える
カードに出典のページや条番号を残すと、後から説明を確認できます。教材を買い直す前に、今の本の改訂情報・正誤表も確認してください。
上記はAmazonアソシエイトのリンクです。購入前に版・刷と出版社の改訂情報を確認してください。
出典
- 消防法施行規則:第6条、第7条、第31条の6。
- 消火器の技術上の規格を定める省令:大型の量は第9条、放射性能は第10条、使用温度範囲は第10条の2。
- 平成16年消防庁告示第9号:第3の機器点検周期。
- 消防試験研究センター公式FAQ:Q30。この記事は2026年9月11日に照合。改正がある場合は受験日の施行状況を確認してください。








