13区分で最も低い23.6%
令和6年度の実績を13区分すべてで並べます。
| 順 | 区分 | 受験者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 乙種7類 | 5,138 | 63.9% |
| 2 | 乙種6類 | 25,835 | 36.2% |
| 3 | 甲種5類 | 3,681 | 35.0% |
| 4 | 甲種特類 | 1,079 | 34.9% |
| 5 | 甲種4類 | 19,767 | 34.0% |
| 6 | 乙種5類 | 1,166 | 32.1% |
| 7 | 乙種4類 | 7,448 | 31.2% |
| 8 | 乙種1類 | 2,161 | 31.0% |
| 9 | 甲種2類 | 3,890 | 27.3% |
| 10 | 乙種2類 | 761 | 26.3% |
| 11 | 甲種3類 | 4,080 | 25.6% |
| 12 | 甲種1類 | 12,086 | 24.1% |
| 13 | 乙種3類 | 1,193 | 23.6% |
出典: 令和6年度 試験実施状況
乙種3類が最下位です。しかも甲種3類(25.6%)を下回っています。「乙種のほうが簡単」という一般論は3類では成立しません。
同じ逆転は2類(乙2 26.3% < 甲2 27.3%)と5類(乙5 32.1% < 甲5 35.0%)でも起きています。受験資格がない乙種は、準備が十分でない層も母集団に入ることが背景にあると考えられます。
理由① 3設備を1つの類でまとめて問われる
他の類は1設備を扱います(4類=自動火災報知設備、5類=避難器具、6類=消火器)。3類だけが不活性ガス・ハロゲン化物・粉末の3設備を1つの類でまとめて扱います。
しかも消火剤の種類がさらに細かく分かれます。
- 不活性ガス: 二酸化炭素(高圧式・低圧式)/窒素/IG-55/IG-541
- ハロゲン化物: ハロン2402/ハロン1211/ハロン1301/HFC-23/HFC-227ea/FK-5-1-12
- 粉末: 第一種(炭酸水素ナトリウム)/第二種(炭酸水素カリウム)/第三種(りん酸塩類等)/第四種(炭酸水素カリウムと尿素との反応物)
放射圧力だけで9種類の数値を区別することになります。似た規定が並ぶので、覚えていても取り違えます。
理由② 電気も出るのに問題数は少ない
乙種3類の筆記30問の内訳は、法令10問(共通6+類別4)、基礎的知識5問(機械3+電気2)、構造・機能・整備15問(機械8+電気4+規格3)です。
出典: 試験科目・問題数(乙種)
同じ乙種でも5類・6類は電気の出題がゼロ、4類・7類は機械の出題がゼロです。1類・2類・3類だけが両方出ます。範囲が広いぶん、合格率が下位に固まるという構図は甲種でも同じです(甲1 24.1%・甲3 25.6%・甲2 27.3%が下位、片方だけの甲5 35.0%・甲4 34.0%が上位)。
範囲が広いほど合格率が下がるという素直な関係です。
越えるべき関門は3つ
合格には次の3つを同時に満たす必要があります。
- 筆記の各科目で40%以上(法令10問なら4問、基礎的知識5問なら2問、構造・機能15問なら6問)
- 筆記全体で60%以上(30問中18問)
- 実技で60%以上(鑑別等5問)
🔴 最も危ないのは基礎的知識5問です。足切りは2問なので、3問落とすと即不合格になります。しかも機械3問+電気2問という配分なので、どちらか一方が苦手だとそこで詰みます。
実技も5問しかなく、60%は3問です。2問落とすと不合格です。
学習で最初に手を付けるところ
規格3問から入るのが最短とは言えないのが3類の特徴です。他の類(5類など)では規格が規格省令にまとまっていますが、🚨 3類には規格省令が存在せず、根拠が消防庁告示10本に分散しています。
| 機器 | 根拠となる告示 |
|---|---|
| 容器弁・安全装置・破壊板 | 昭和51年消防庁告示第9号 |
| 移動式のホース・ノズル | 昭和51年消防庁告示第2号 |
| 放出弁 / 選択弁 | 平成7年消防庁告示第1号 / 第2号 |
| 音響警報装置 / 定圧作動装置 | 平成7年消防庁告示第3号 / 第4号 |
| 噴射ヘッド | 平成7年消防庁告示第7号 |
| 制御盤 / 閉止弁 | 平成13年消防庁告示第38号 / 令和4年消防庁告示第8号 |
そのため現実的な順序は次のとおりです。
- 構造・機能15問(消防法施行規則第19〜21条)から入る。配点が最大で、鑑別5問とそのまま重なる
- 次に鑑別5問。ここで覚える機器名がそのまま構造・機能の得点になる
- 法令類別4問は、結局この技術基準を条文の側から問うているので構造の後が軽い
- 基礎的知識5問は捨てられないので、機械と電気を最低限どちらも触る
- 規格3問は告示側なので、余力があれば
甲種3類との関係
乙種3類に合格しても、そのまま甲種3類の受験資格にはなりません(甲種の受験資格は国家資格・学歴・実務経験のいずれか)。ただし乙種3類の免状を取って実務経験を積むルートは現実的な道筋のひとつです。
甲種3類は乙種3類と同じ3設備を扱い、そこに製図(消火剤量の算定)と工事の論点が加わる構成です。乙3の学習はそのまま甲3の土台になります。
現在地を測る
合格率の数字を眺めても得点は動きません。当サイトの乙種3類 練習問題 108問は、法令32問・基礎的知識15問・構造機能45問・鑑別16問をカテゴリ別に解けます。科目別の正答率が出るので、どの関門で引っかかっているかが最初の1周で分かります。登録不要・全問無料です。











