実技は5問しかない — 2問落とすと終わる
乙種2類の実技は鑑別等5問だけです。製図はありません。合格には実技で60%、つまり5問中3問の正解が要ります。
2問落とした時点で不合格です。筆記でどれだけ稼いでも実技の60%は独立した条件なので、リカバリーできません。
一方で、鑑別で問われる内容は構造・機能15問とほぼ重なります。鑑別を固めると筆記も同時に上がるので、ここに時間を使う効率は高くなります。
混合装置4方式は「2つの軸」で切れる
2類の鑑別で最も問われるのが混合装置です。4つを丸暗記するのではなく、2つの軸で切り分けます。
| 軸1: 専用の泡原液ポンプがあるか | 軸2: 圧力タンクを使うか | 方式 |
|---|---|---|
| ない | 使わない(ポンプのバイパス) | ポンプ混合方式(ポンプ・プロポーショナー) |
| ない | 使わない(送水管のベンチュリ) | ライン混合方式(ライン・プロポーショナー) |
| ない | 使う | プレッシャー混合方式(プレッシャー・プロポーショナー) |
| ある | 使わない | プレッシャーサイド混合方式(プレッシャーサイド・プロポーショナー) |
「専用の泡原液ポンプがある」=プレッシャーサイド、これ1つで4分の1が確定します。残る3つは「圧力タンクを使うか」で1つ、「バイパスかベンチュリか」で2つに分かれます。
- ポンプ混合方式: ポンプの吐出側と吸込側をバイパスでつなぎ、その途中に薬剤を送り込む
- ライン混合方式: 送水管の途中にベンチュリ(絞り)を設け、生じる負圧で薬剤を吸い上げる
- プレッシャー混合方式: 圧力タンク内で水と薬剤を置換または混合する。専用の薬剤ポンプを持たない
泡消火薬剤3種は「水成膜だけ小さい」
| 薬剤 | 標準放射量 | 低発泡の発泡倍率 | 高発泡 | 拡散係数 |
|---|---|---|---|---|
| 水成膜泡 | 3.7リットル毎分・平方メートル以上 | 5倍以上 | 規定なし | 3.5以上(水成膜泡のみ) |
| たん白泡 | 6.5リットル毎分・平方メートル以上 | 6倍以上 | 規定なし | 規定なし |
| 合成界面活性剤泡 | 8.0リットル毎分・平方メートル以上 | 6倍以上 | 500倍以上 | 規定なし |
標準放射量は消防法施行規則第18条第1項、発泡倍率・25%還元時間・拡散係数は泡消火薬剤の技術上の規格を定める省令(昭和50年自治省令第26号)の第12条・第14条が根拠です。
「ひとり勝ち」を3つ覚えると選択肢が切れます。
- 高発泡(500倍以上)の試験ができるのは合成界面活性剤泡だけ
- 拡散係数の規定があるのは水成膜泡だけ
- 水成膜泡だけが標準放射量も発泡倍率も1つ小さい
25%還元時間は低発泡が1分以上、高発泡が3分以上です。「低いほうが短い」と向きで覚えます。
泡放出口の種類
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| フォームヘッド | 防護対象物の表面積(建築物は床面積)9平方メートルにつき1個以上 |
| フォームウォータースプリンクラーヘッド | 8平方メートルにつき1個以上 |
| 高発泡用泡放出口 | 膨脹比の区分(第一種80以上250未満/第二種250以上500未満/第三種500以上1,000未満)で泡水溶液量が変わる |
⚠️ 「半円形のフォームヘッドは4.5平方メートルにつき1個」は一般の防火対象物の基準には存在しません。 これは危険物の製造所等側の規定です。
点検で確認する箇所
乙種2類は整備・点検が業務範囲なので、「設置されている状態が基準に適合しているか」を判断する視点が要ります。
- 泡消火薬剤の変質・沈殿(薬剤は経年で劣化する)
- 混合比(泡試料を採取して発泡倍率と25%還元時間を実測する)
- 一斉開放弁・流水検知装置の作動
- 泡原液タンクの薬剤貯蔵量
- 配管・弁の腐食と、一斉開放弁の二次側の防食処理
発泡倍率と25%還元時間は「実際に泡を作って測る」項目なので、点検の種類(機器点検か総合点検か)と結びつけて理解しておくと問われ方に対応できます。
答え方の型
- 機器の名称を言えるか
- その機器がどの方式に属するかを言えるか(混合装置なら4方式のどれか)
- その機器に数値の規定があるかを言えるか
- 根拠が規則18条か、泡消火薬剤の規格省令かを言えるか
4について、2類には泡消火薬剤の技術上の規格を定める省令が実在します。設備の設置基準は規則18条、薬剤そのものの性能は規格省令、と根拠を分けて覚えてください。
🚨 そして数値を思い出したら「一般の防火対象物の値か、製造所等の値か」を必ず自問する。泡消火設備には2つの法体系があり、移動式の水平距離・ノズル数・放射量・放射継続時間・放射区域の面積が真っ向から違います。乙種2類で問われるのは一般の防火対象物側(消防法施行令第15条・消防法施行規則第18条)です。











