危険物乙4の 過去問は、試験を行う一般財団法人消防試験研究センターが、35問を1回分だけ無料で公開しています。 ホームページの「過去に出題された問題」にあるPDFで、令和7年度以前に出題した問題からまとめたものです。年度ごと・回ごとの過去問は公開されていません。 この記事では、公式の1回分の場所と中身、使ってよい範囲、解き方、足りない量の補い方をまとめます。
公式の「過去に出題された問題」の場所と中身
センターのホームページで「危険物取扱者試験」→「過去に出題された問題」と進みます。試験の種類ごとに、甲種・乙種第4類・乙種第1・2・3・5・6類・丙種の4つのPDFが並んでいます。
| 項目 | 乙種第4類のPDF(2026年10月21日に確認) |
|---|---|
| 問題の数 | 35問(本番と同じ数) |
| 内訳 | 危険物に関する法令15問・基礎的な物理学及び基礎的な化学10問・危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法10問 |
| 形式 | 五肢択一(1〜5から1つ選ぶ) |
| 解答 | 最後のページに、問題番号と正解の番号の表 |
| 解説 | なし |
| 出題した時期 | 令和7年度以前(ページの注記。令和8年6月更新) |
| ページ数 | 19ページ |
- 1ページ目に、問題文で使う略語の一覧があります。たとえば「法令」は消防法・危険物の規制に関する政令・危険物の規制に関する規則のことで、「市町村長等」は市町村長・都道府県知事・総務大臣のことです。
- センターは、この問題を、危険物取扱者として身につけるべき知識・技能の目安を示すために過去の問題の一部を公開するもの、と説明しています。載せた問題の内容についての問い合わせには応じていません。
回ごとの過去問は公開されない
2026年10月21日に確かめたセンターのページ(過去に出題された問題・受験案内・注意事項・よくある質問)には、試験の回ごとに問題と正解を公表するという案内はありません。
- センターが公開しているのは、上の1回分だけです。年度で数える「過去問◯年分」の公式版はありません。
- センターは、公平・公正な試験を実施するためとして、試験問題の内容について一切答えないとしています(よくある質問 Q30)。受験した回の正解を問い合わせても、教えてもらえません。
- 受験者全員に送られる試験結果通知書に書かれるのは、合否と正答率です(受験案内)。
- センターは、問題集や参考書の出版・販売も、受験準備の講習もしていません(Q27)。市販の参考書の内容にも関わっていないとしています(Q28)。
問題用紙を持ち帰れるかどうかは、センターの受験案内・注意事項・よくある質問には書かれていません(2026年10月21日に確認)。当日の試験官の指示に従ってください。
使ってよい範囲
「過去に出題された問題」のページには、次のように書かれています。
- 試験問題の著作権は、センターが持っています。
- 学校で生徒に配る、自分の学習のために印刷するなど、教育目的(非営利)なら使えます。
- それ以外の複製・転用・販売などの二次利用は、営利・非営利・イントラネットを問わず、許可なくはできません。
自分で解くために印刷するのは問題ありません。問題を書き写してSNSや自分のサイトに載せるのは、センターの利用条件では許可なくできない二次利用に当たります。
公式の1回分は、本番と同じ条件で解く
1回分しかないので、まだ何も覚えていないうちに気軽に解くより、3科目の練習問題をひととおり解いたあとに、本番と同じ条件で今の力を測るのに使うほうが役に立ちます(ぴよパスのすすめ)。
- 時間は2時間(120分) — 乙種の試験時間です。本番は、試験開始から35分たつまで退室できません(Q26)。
- 電卓・定規は使わない — 試験会場では、電卓やテンプレート等の定規類を使えません(注意事項)。計算は手で書いて解きます。
- 答えは鉛筆で書く — 本番はマーク・カードの筆記試験で、HBかBの鉛筆かシャープペンシルを使います。
- 採点は科目ごと — 合格は3科目それぞれ60%以上です(試験の方法)。35問の合計では数えません。
| 科目 | 問題数 | 60%以上に要る正解数 |
|---|---|---|
| 危険物に関する法令 | 15問 | 9問 |
| 基礎的な物理学及び基礎的な化学 | 10問 | 6問 |
| 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 | 10問 | 6問 |
合計で26問正解でも、物理学及び化学が5問なら不合格です。どの科目が60%に届かなかったかで、次にやることが決まります。
公式の1回分に並んでいる論点
公式の1回分で何が問われているかを、科目ごとにまとめます(問題文は写さず、何を問う問題かだけを書いています)。
| 科目 | 公式の1回分で問われている論点 |
|---|---|
| 法令(15問) | 第4類の品名、屋外貯蔵所に貯蔵できる危険物、指定数量の倍数の求め方、保安距離、第5種の消火設備、製造所の基準、製造所の設置と変更の許可、使用停止命令、定期点検の記録、免状の書換え・再交付の申請先、危険物保安監督者、移動タンク貯蔵所、保安検査、運搬容器の表示、セルフ給油の給油取扱所 |
| 物理学及び化学(10問) | 燃焼の条件、燃焼の説明、引火点、気体の消火剤、自然発火、静電気、燃焼熱から生成熱を求める計算、単体、官能基、状態変化 |
| 性質と消火(10問) | 危険物の性質の概論(類ごとの性質と消火)、第4類の貯蔵・取扱い、ガソリンの火災の消火、第4類の火災に使う消火剤、自動車ガソリン・キシレン・グリセリン・アセトアルデヒド・アセトンの性状 |
- 数値を計算して答える問題は、物理学及び化学の生成熱の1問でした。法令の指定数量の倍数は、計算の式を選ぶ問題です。
- 性質と消火の最後の5問は、物質ひとつずつの性状を問う問題でした。この1回分では、第4類の品名ごとの性状が物質単位で問われていました。
足りない量は、科目ごとの練習問題で補う
公式の1回分で60%に届かなかった科目の練習問題に戻ります。ぴよパスでは、乙4のオリジナル予想問題を3科目に分けて、登録不要・無料で公開しています。全問に解説が付いています。
- 危険物に関する法令の練習問題 — 指定数量・保安距離・許可と届出・保安監督者・運搬など
- 基礎的な物理学及び基礎的な化学の練習問題 — 燃焼・消火・静電気・熱化学の計算など
- 危険物の性質と消火の練習問題 — 第4類の品名ごとの性状と消火の方法
例題を2問紹介します。
例題1(法令・指定数量の倍数) 同じ屋内貯蔵所に、アセトン600リットル・軽油1,500リットル・重油4,000リットルを貯蔵しているときの、指定数量の倍数を選ぶ問題です。
答え: 5.0倍。指定数量は、アセトン(第1石油類の水溶性液体)が400リットル、軽油(第2石油類の非水溶性液体)が1,000リットル、重油(第3石油類の非水溶性液体)が2,000リットルです(危険物の規制に関する政令 別表第三)。600÷400+1,500÷1,000+4,000÷2,000=1.5+1.5+2.0=5.0倍になります。アセトンを非水溶性の200リットルで割ると6.5倍になり、この値も選択肢にあります。 この問題を解く →
例題2(物理学及び化学・引火点) 引火点の説明として、正しいものを選ぶ問題です。
答え: 可燃性液体から、点火源で引火するのに十分な濃度の蒸気が発生する最低の液温。燃えるのは液体そのものではなく、液面の上の蒸気です。火を近づけなくても自然に燃え出す最低の温度は発火点、燃焼が続く最低の温度は燃焼点で、取り違えやすい言葉です。 この問題を解く →
3科目をまとめて35問・2時間で通す模擬試験は Premium(月980円)の機能です。科目ごとの問題数(15・10・10問)と合格の判定(3科目それぞれ60%以上)は本試験にそろえていますが、出題はぴよパスのオリジナル予想問題で、本試験の合否を判定するものではありません。間違えた問題の解き直しは無料で使えます。
古い問題の答えは、今の法令で確かめる
センターは、法令が改正された場合、施行日以降の試験は原則として改正後の内容で出題するとしています(よくある質問 Q29)。公式の1回分は令和7年度以前に出題した問題で、市販の問題集にも古い版があります。答えに迷ったら、消防法・危険物の規制に関する政令・危険物の規制に関する規則の今の条文を、e-Gov法令検索で確かめます。
当サイトの問題について
ぴよパスの問題は、センターが公開している問題を写したものではなく、消防法や危険物の規制に関する政令などの法令や公的な資料をもとに独自に作った オリジナルの予想問題 です。本試験の問題は、センターのページでご覧ください。
出典
- 一般財団法人消防試験研究センター「過去に出題された問題(危険物取扱者試験)」と「乙種第4類試験」のPDF(令和8年6月更新。2026年10月21日に確認)
- 同「受験案内」「試験科目及び問題数」「試験の方法」「注意事項」
- 同「よくある質問(危険物取扱者試験)」Q26・Q27・Q28・Q29・Q30
- 危険物の規制に関する政令 別表第三(e-Gov法令検索)
次に読む
- 危険物乙4の問題はどんな形か — 35問の内訳・計算問題・例題3問
- 危険物乙4の模擬試験 — 本番と同じ35問・2時間で解く方法
- 危険物乙4の一問一答 — 3科目の○×で知識を確かめる
- 危険物乙4とは — 扱える範囲・受験料・合格率










