免除受験の出題は10問。第1類は例外を1つ押さえれば軸ができる
乙種の免状を1つ持っていれば、他の類は法令15問と物理・化学10問が免除され、性質・消火の10問を35分で解きます。合格は10問中6問です。免除の条件は乙種の科目免除まとめにまとめました。
第1類(酸化性固体)は品名が9つと多めですが、共通性質がきれいに揃っているため詰め込みが効きます。そして消火は「原則は大量注水、ただし無機過酸化物だけは禁水」という一本の線で整理できます。この線を引けるかどうかが、一夜漬けの成否をほぼ決めます。
捨てる範囲を先に決める
免除受験では次が出ません。
- 指定数量(法令なので免除。第1種50kg・第2種300kg・第3種1,000kgの区分も不要)
- 保安距離・保有空地・貯蔵所の基準(法令)
- 酸化還元の理論・計算(物理・化学)
第1類は指定数量が3区分に分かれていて覚えにくい範囲ですが、免除受験では問われません。ここを捨てられるだけで前夜がかなり楽になります。
共通性質 — 一文に還元する
それ自体は燃えないが、酸素を含んでいて、他の物質を燃えやすくする固体。
- 不燃性の固体(第2類・第5類の「自分が燃える」とは正反対)
- 分子内に酸素を含むため、加熱・衝撃・摩擦で分解して酸素を放出する
- 可燃物・有機物との混合は危険。強酸との接触も避ける
- 多くが水に溶ける無色または白色の結晶
第6類(酸化性液体)と考え方は同じで、違いは固体か液体かだけです。第1類と第6類は他人を燃やす側、第2類と第5類は自分が燃える側という対を押さえておくと、他の類と混ざりません。
山場 — 無機過酸化物だけが禁水
| 品名 | 消火 |
|---|---|
| 無機過酸化物(過酸化ナトリウム・過酸化カリウム等) | 注水不可。水と反応して酸素と熱を出す。乾燥砂等で対応 |
| 上記以外の第1類(塩素酸塩類・過塩素酸塩類・硝酸塩類ほか) | 大量注水で冷却し、分解温度以下に下げる |
第1類の消火はこれだけです。「無機過酸化物だけ禁水」を書けるようにしておけば、消火法の設問は落としません。とくにアルカリ金属の過酸化物(過酸化ナトリウム・過酸化カリウム)は水と激しく反応するため、乾燥砂や膨張ひる石で覆う対応になります。
なお第1類自体は不燃なので、消火の対象は「第1類が助燃している周囲の可燃物の火災」です。この前提を持っていると、設問の言い回しに引っかかりません。
品名は9つ。塩の系統で並べる
消防法別表第一の第1類は次のとおりです。「〜酸塩類」が並ぶので、系統で並べると覚えやすくなります。
| 系統 | 品名 |
|---|---|
| 塩素系 | 塩素酸塩類、過塩素酸塩類、亜塩素酸塩類 |
| 過酸化物系 | 無機過酸化物(唯一の禁水) |
| ハロゲン酸塩系 | 臭素酸塩類、よう素酸塩類 |
| 硝酸系 | 硝酸塩類 |
| 金属酸塩系 | 過マンガン酸塩類、重クロム酸塩類 |
代表物質を1つずつ紐づけると選択肢の判別が速くなります。塩素酸塩類なら塩素酸カリウム、硝酸塩類なら硝酸カリウム(黒色火薬の原料)、過マンガン酸塩類なら過マンガン酸カリウム(濃紫色の結晶)です。
前日から当日朝までの手順
前日の夜(90分)
- 共通性質を一文で書く(5分)。第2類・第5類との対比も1行添えます。
- 「無機過酸化物だけ禁水」を単独で書き出す(5分)。最も配点効率が高い一行です。
- 品名9つを系統ごとに書き写す(20分)。
- 残り60分は演習に回します。当サイトの乙1 練習問題はカテゴリが分かれているので、免除受験なら性質・消火だけを解けば十分です。全問に解説が付いています。
本番の形式で通したいときは乙1の模擬試験に 科目免除モード(10問・35分) を用意しました。免除受験と同じ出題数・同じ制限時間で通せます。
当日の朝(30分) 品名9つと消火の線引きを白紙に再現してから、間違えた問題を解き直します。新しい範囲には手を出しません。
つまずくのはここ
① 「酸化性だから燃える」と誤解する。 第1類は不燃です。燃えるのは周囲の可燃物で、第1類はそれを助けるだけです。ここを取り違えると共通性質の設問が総崩れになります。
② 無機過酸化物の例外を落とす。 第1類の消火は原則注水なので、例外を知らないと全問「注水」で答えてしまいます。例外は1つだけなので、確実に持っていってください。
③ 免除申請の確認漏れ。 願書で免除を申請していなければ3科目35問です。前日に受験票を見てください。
同じ日に他の類も受けるなら乙種をまとめて受験する方法を、教材選びは乙1のテキスト・問題集を参照してください。
他の類も並行して集めるなら、全6類の性質・消火 早見表で消火法の線引きを1枚にまとめておくと混同を防げます。
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