乙4の免状を持ち、乙種4種類のルートで甲種を目指すなら、追加するのは乙3・乙5・「乙1または乙6」です。乙2を足しても、乙4と同じグループなので不足するグループは減りません。
ただし、3種類を同じ日に受けられるかは受験地によって変わります。まず手元の免状で不足する類を確かめ、次に希望する支部の受験案内で組み合わせと上限を確認しましょう。
乙種の複数受験は、免状と受験地の条件を先に確認する
次の表で、現在の状態から準備することを選んでください。「乙4に合格した」と「乙4免状の交付を受けた」は、手続きでは区別します。
| 現在の状態 | 次に確認すること |
|---|---|
| 乙種免状をまだ持っていない | 免除なしの試験科目と、希望支部が認める同日受験の条件を確認する |
| 乙種に合格し、免状の交付待ち | 合格通知だけで免状保有者向けの複数受験や科目免除を申し込めると思わず、必要書類と申込期限を照合する |
| 乙種免状があり、他の類を追加したい | 免状による科目免除の申請と、受験できる類・同時受験の上限を確認する |
| 甲種の受験資格をすでに別ルートで満たす | 4種類をそろえる前提にせず、甲種へ直接進むか、仕事で必要な乙種を追加するかを決める |
乙種免状を使って科目免除を受ける場合、他類の試験は法令と物理・化学が免除され、性質・火災予防・消火の10問、35分になります。免除欄の申請と免状の写しなど、指定された書類が必要です。火薬類免状も使う乙1・乙5には別の免除条件があるので、該当者は公式の科目免除表で確認してください。
甲種を目指す組み合わせは「4種類」より4グループで見る
乙種免状4種類による甲種の受験資格は、次の4グループをすべて満たす免状の交付が条件です。どれでも4種類集めればよいわけではありません。
| グループ | 必要な乙種免状 | 乙4免状だけを持つ人の状態 |
|---|---|---|
| A | 第1類または第6類 | どちらか1種類を追加する |
| B | 第2類または第4類 | 乙4で満たしている |
| C | 第3類 | 乙3を追加する |
| D | 第5類 | 乙5を追加する |
したがって、乙4から追加3種類で満たす組み合わせは「乙4+乙1+乙3+乙5」または「乙4+乙6+乙3+乙5」です。これは追加取得の種類数が少ない組み合わせであって、取得までの日数が最短になる保証ではありません。試験日・合格発表・免状交付・甲種の申込期間を順に確認します。
根拠は消防試験研究センターの受験資格案内です。学歴・単位・実務経験など別の要件も掲載されているので、4種類のルートを選ぶ前に確認してください。
手元の免状から、不足する類を判定する4例
すべて免状の交付を受けている前提です。A・B・C・Dに印を付けると、重複するグループを見落としにくくなります。
| 持っている乙種免状 | 満たすグループ | 4種類ルートで追加する類 |
|---|---|---|
| 乙4 | B | 乙3・乙5・乙1または乙6 |
| 乙2・乙4 | B | 同じく乙3・乙5・乙1または乙6。乙2と乙4は同じグループ |
| 乙1・乙2・乙4・乙6 | A・B | 4種類あっても乙3・乙5が不足 |
| 乙3・乙4・乙5 | B・C・D | 乙1または乙6を追加すれば4グループがそろう |
乙1と乙6のどちらを選ぶかは、仕事で扱う物品、試験日、教材を読んだときの理解度で決めて構いません。公表合格率だけでは、免除の有無や受験者の経験が違うため、自分にとって取りやすい類を決められません。
同じ日に何種類受けられる? 東京と大阪の案内を比較
2026年9月11日に確認した公式案内では、次の違いがあります。この表は地域差を示す例であり、全国共通の上限ではありません。
| 受験地・案内 | 乙種免状保有者の複数受験 | 計画で気を付けること |
|---|---|---|
| 東京・中央試験センターの令和8年度案内 | 乙1・2・3・5・6から2種類まで。2種類の試験時間は70分 | 乙4から追加3種類を目指すなら、残る1種類は別の試験日が必要 |
| 大阪府支部の公式ページ | 乙4以外の乙種を2種類または3種類 | 希望する3種類がその日に実施されるか、最新の試験日程も確認する |
出典:東京の受験案内(4頁)、大阪府支部「複数種類の受験」。
大阪の案内は、午前の乙4と午後の甲種・乙種・丙種を受けるものを「併願受験」、免状保有者が乙種2〜3種類を同時に受けるものを「複数受験」と分けています。名前だけで判断せず、対象の種類、免状の条件、時間帯を確認してください。
東京では2026年4月以降の試験について、申込期限前に受付を終了する場合があると公式に告知されています。申込期間の最終日まで空きがあるとは限りません。
受験手数料は種類ごとに必要。2種類10,600円、3種類15,900円
乙種の受験手数料は1種類につき5,300円です。同日にまとめても、種類ごとの手数料が必要です。
| 受ける種類数 | 受験手数料の計算 | 合計 |
|---|---|---|
| 1種類 | 5,300円×1 | 5,300円 |
| 2種類 | 5,300円×2 | 10,600円 |
| 3種類 | 5,300円×3 | 15,900円 |
これは公式案内の受験手数料から計算した額です。交通費、教材費、払込等の手数料、合格後の免状交付に必要な費用は含みません。再受験する場合の費用も見込み、準備が整った類を選びましょう。
電子申請では、まず1種類を選び、願書情報の入力画面で複数受験または同日併願の追加申請を選んで、次の種類を追加します。別々の通常申請を重ねれば同時受験になるとは考えないでください。受験票も種類ごとにダウンロードが必要です。画面の選び方はセンターの電子申請注意資料を確認できます。
複数類の学習は、類ごとの誤答を残して計画する
同時受験を選ぶ利点は、会場へ行く回数をまとめられることです。一方で、それぞれの類の性質・火災予防・消火を準備する必要があります。出題数が減ることと、覚える量が同じ割合で減ることは別です。
- 手元の免状と不足グループを書く。 甲種が目的なら、同じグループの追加を優先しないようにします。
- 候補の類をそれぞれ解く。 乙1、乙2、乙3、乙5、乙6の練習問題から、知らない物質と混同した性質を類別に記録します。
- 間違えた物質は、条件まで教材で確かめる。 類全体を一律に「水をかける・かけない」と覚えず、個々の物質の反応性や消火方法を確認します。
- 別の日に解き直す。 問題の答えの位置を覚えただけで正解していないか、誤りの選択肢も説明できるかを確かめます。
- 準備時間と試験日を合わせる。 3種類をまとめるか、2種類と1種類に分けるかを決め、受験案内に記載された時間で練習します。
乙3の物質を混同する場合は、第3類の物質別の性質と覚え方も復習に使えます。正答率の数字だけで受験時期を決めず、弱い類の復習時間を残して申し込みましょう。











