乙4の次は「1類ずつ」ではなく「まとめて」考える
乙種第4類を取ったあと、乙1・乙2・乙3・乙5・乙6は性質・消火の10問だけ・35分で受験できます(科目免除の詳細はこちら)。1類あたりの学習量が3科目受験の3分の1以下になるため、1類ずつ順番に取るより、複数類をまとめて計画したほうが効率が上がります。
理由は3つあります。
- 教材が共通 — 市販の主要テキストは「乙種第1・2・3・5・6類」を1冊にまとめた構成が定番で、1冊で5類分の性質・消火をカバーできる
- 知識が相互補強される — 第1類(酸化性固体)と第6類(酸化性液体)は「酸化性=それ自体は燃えないが酸素を出す」という同じ軸で理解でき、第2類(可燃性固体)と第5類(自己反応性)は「燃える側」として対比できる
- 4種類そろえると甲種の受験資格になる — これが最大のリターン
4種類で甲種の受験資格になる仕組み
危険物甲種の受験資格は5ルートありますが、そのうち1つが「特定の組み合わせで乙種免状4種類以上」です。組み合わせは次の4グループから各1種類以上です。
| グループ | 該当する類 |
|---|---|
| A | 第1類 または 第6類 |
| B | 第2類 または 第4類 |
| C | 第3類 |
| D | 第5類 |
つまり乙4を持っている人(グループB充足)は、あと「1類か6類」「3類」「5類」の3つを取れば甲種を受験できます。実務経験2年ルートを待たずに甲種へ進めるのが、この戦略の狙いです。
なお甲種は乙種と違って受験資格を満たさないと申し込めません。判定の詳細は甲種受験資格の5ルート判定で解説しています。
最短の組み合わせ — 3類は避けられない
甲種を目標にするなら、必須になるのは 第3類と第5類です(グループC・Dは代替がない)。グループAは1類でも6類でもよいので、次のどちらかが最短ルートになります。
- 乙4 + 乙6 + 乙3 + 乙5 → 計4種類
- 乙4 + 乙1 + 乙3 + 乙5 → 計4種類
どちらを選ぶかは相性で決めてよいのですが、傾向としては次のように分かれます。
- 乙6を選ぶ — 対象物質が過塩素酸・過酸化水素・硝酸・ハロゲン間化合物の4系統だけで、覚える範囲が最も狭い。合格率も67.2%(令和6年度)と高め
- 乙1を選ぶ — 塩素酸塩類から重クロム酸塩類まで9品名と幅は広いが、「酸化性固体」という共通性状で束ねて理解できる。第6類とセットで覚えると相互に補強される
範囲の狭さを優先するなら乙6、酸化性を体系で押さえたいなら乙1、という判断です。
同じ日に複数類を受けられるのか
ここは自治体によって扱いが異なります。都道府県支部ごとに試験日と実施される類が決まっており、同一日程で複数類を併願できる場合もあれば、1日1類しか受けられない場合もあります。また複数受験できる場合も、受験手数料は類ごとに必要です。
現実的な計画としては次のようになります。
- 実施回数の多い都市部(東京・大阪など): 月1回以上の実施があり、2〜3か月で3類を回収できる
- 実施回数が少ない地域: 年数回のため、1回で複数類を併願できるかが計画を左右する
必ず受験する都道府県支部の試験日程で、実施類と併願の可否を確認してください。 消防試験研究センターの各支部ページに掲載されています。
学習は「例外」を軸に横断で覚える
まとめ本1冊で複数類を並行学習するとき、類ごとに丸暗記すると混線します。効率がいいのは消火方法の例外を軸に横断表を作ることです。
| 類 | 性質のひとこと | 消火の原則 | 覚えるべき例外 |
|---|---|---|---|
| 第1類 | 酸化性固体(不燃・酸素を出す) | 大量注水 | アルカリ金属の過酸化物は注水厳禁 |
| 第2類 | 可燃性固体 | 物質で分かれる | 赤りん・硫黄は注水可 / 鉄粉・金属粉・Mg・硫化りんは注水厳禁 |
| 第3類 | 自然発火性・禁水性 | 乾燥砂等 | 禁水性物品は注水厳禁(黄りん等は注水可のものもある) |
| 第5類 | 自己反応性物質 | 大量注水(窒息は無効) | アジ化ナトリウムは注水厳禁 |
| 第6類 | 酸化性液体(不燃) | 水系可 | ハロゲン間化合物は注水厳禁 |
本試験で狙われるのはほぼ右端の列です。「原則は水、ただしこの物質は乾燥砂」という形で類をまたいで覚えると、5類分でも記憶の負荷はさほど増えません。
演習は類別に、無料で
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10問中6問で合格の試験なので、性質・消火の正答率が8割で安定したら次の類に進む — この回し方なら、まとめ本1冊と隙間時間で4種類そろえるところまで届きます。甲種まで見据えるなら甲種の練習問題も同じサイト内で続けて演習できます。











