第一種電気工事士の学科試験の 過去問は、電気技術者試験センターが無料で公開しています。 ホームページの「第一種電気工事士試験の問題と解答」に、平成21年度から令和8年度下期(2026年10月4日実施)までの問題と解答のPDFがあります。
ただし、第二種と違う点があります。第一種の上期の学科試験はCBT方式だけで行われてきたので、上期の分は本番の問題用紙ではなく 「出題例」 です。また、センターは令和9年度から、第一種・第二種とも学科試験を原則としてCBT方式に移すと案内しています。
公式の「問題と解答」の場所と中身
電気技術者試験センターのホームページで、「電気工事士」→「第一種電気工事士試験」→「第一種電気工事士試験の問題と解答」と進みます。学科試験と技能試験の問題が新しい順に3ページに分かれて並んでいて、学科試験は問題と解答が別々のPDFです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公開している回 | 平成21年度から令和8年度下期までの学科試験(令和4年度までの名称は筆記試験) |
| 学科試験の問題のPDF | 25回分(2026年10月12日の時点。本番の問題用紙22回分と、上期の出題例3回分。午前・午後に分かれた年度は別に数えています) |
| 解答 | 問題番号ごとの正解の記号(イ・ロ・ハ・ニ)の表 |
| 解説 | なし |
| CBT方式で出た問題 | 公開されていません(上期は出題例だけ) |
時期ごとの公開の形は次のとおりです。
| 時期 | 学科試験の問題のPDF |
|---|---|
| 令和6年度〜令和8年度 | 上期は出題例、下期は筆記方式の問題用紙(各1回分) |
| 令和3年度〜令和5年度 | 午前・午後の2回分ずつ(このころは年1回の試験) |
| 平成30年度 | 本試験と追加試験分の2回分 |
| 平成21年度〜平成29年度、2019年度、令和2年度 | 各年度1回分 |
受験案内では、令和8年度下期の筆記方式の問題と解答の公表日は、試験日(10月4日)の夜とされていました。ほかに、学科試験の9科目ごとの例題のPDFが「第一種電気工事士の学科試験のポイント」のページにあります。
CBT方式の問題は公開されない・上期は「出題例」
令和5年度から、学科試験は筆記方式(問題用紙とマークシート)とCBT方式(試験会場のパソコン)のどちらかで受けるようになりました。第一種は令和6年度から上期・下期の年2回になり、令和8年度は次の形でした。
| 期 | 学科試験の方式 | 公開されるもの |
|---|---|---|
| 上期(4月1日〜5月8日) | CBT方式だけ(筆記方式はなし) | 出題例と解答 |
| 下期 | CBT方式(9月11日〜10月18日)か筆記方式(10月4日) | 筆記方式の問題と解答 |
受験案内は、CBT方式では試験問題・解答は非公開だとしています。CBT方式で受けるには、知った問題や内容を第三者に開示しないことへの同意が要り、開示して試験の実施に支障や混乱が生じた場合は、失格や損害賠償の請求などの措置がとられることがあります。
上期は筆記方式が無く、問題用紙の持ち帰りもホームページでの公開もありません。そのため、センターは上期の学科試験で出題した問題の出題例(一般問題40問・配線図問題10問)を公表しています。出題例の問題用紙には、出題例も教育目的などで問題集やテキストに使えるので、過去問題と同じように活用してほしいと書かれています。
令和9年度からは原則CBT方式
センターは、電気工事士の学科試験を 令和9年度(2027年度)から原則としてCBT方式へ移行する と案内しています(2026年4月8日のお知らせと、CBT方式の案内のページ)。案内の表では、令和9年度以降は第一種の上期・下期ともCBT方式です。災害や通信ネットワークの障害などでCBT方式で実施できない場合は、必要に応じて筆記方式で実施するとしています。令和8年度までの受験案内ではCBT方式の試験問題と解答は非公開なので、本番の問題用紙が増えていくのは、令和8年度下期の筆記方式の分までになる見込みです。CBT方式だけの回でこれまでの上期のように出題例を公表するかどうかは、2026年10月12日の時点では案内されていません。
新しい問題が増えなくても、これまでの公開問題は残っています。センターは、令和5年度にCBT方式を入れたとき、学科試験の出題形式はこれまでと同様だとしました(試験時間と出題数は変わる場合があるとしています)。令和9年度以降の出題形式の案内は、2026年10月12日の時点ではありません。今の形式のうちは、CBT方式で受ける人も公開問題で練習できます。パソコンでの解き方は、センターのページにあるCBT方式の体験版で確かめられます。
使ってよい範囲
センターは、公表している過去の試験問題を使うのに許諾も使用料も要らないとしています。ただし、次の留意点を確かめるよう求めています。
- 著作権はセンターにあり、放棄していません。
- 教育目的など、電気工事士試験制度などの意義に反しない限り、公表されている問題を問題集やテキストに使えます。
- 使うときは出典を明記します(センターが示す例は「出典:令和5年度上期第二種電気工事士試験(午前)」。年度・期・試験区分などを書きます)。問題の一部を改変したときは、その旨も明記します。
自分で解くためにダウンロードして印刷するだけなら、許諾は要りません。
本番の形(学科試験)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 方式 | 令和8年度は上期がCBT方式だけ、下期は筆記方式かCBT方式を選ぶ(出題形式は同じ) |
| 試験時間 | 140分 |
| 問題 | 50問(一般問題40問程度・配線図問題10問程度) |
| 形式 | 四肢択一(イ・ロ・ハ・ニから1つ選ぶ) |
| 配点 | 1問2点(令和8年度下期の問題用紙) |
| 合格基準 | 60点以上(令和8年度上期の結果の発表) |
試験時間と出題数は変わることがあると案内されています。上期の学科試験の合格率は、令和6年度59.3%、令和7年度56.5%、令和8年度57.3%でした。推移と技能試験の合格率は「第一種電気工事士の合格率」にまとめています。
50問の並び(令和8年度下期の問題で見る)
令和8年度下期の問題は、問1〜問40が一般問題、問41〜問45が配線図1、問46〜問50が配線図2でした。一般問題はおおむね次の順に並んでいます。回によって多少変わります。
| 問題番号 | 内容 |
|---|---|
| 問1〜問5 | 電気の基礎理論(コンデンサ、直流回路、交流回路、三相交流回路。計算が中心) |
| 問6〜問9 | 配電理論(単相3線式の配電線路、三相短絡電流、高圧進相コンデンサ) |
| 問10〜問15 | 電気応用と電気機器(誘導電動機、変圧器の損失、LEDランプ、蓄電池、写真の照明器具・モールド変圧器) |
| 問16〜問19 | 発電・送電と電力の貯蔵(ディーゼル発電、水力発電、架空送電線、二次電池) |
| 問20〜問25 | 受電設備と材料(避雷器、キュービクルの主遮断装置、写真の機器・材料、支線の材料) |
| 問26〜問29 | 工具と施工方法(工具、ケーブル工事、合成樹脂管工事、可燃性ガスのある場所の工事) |
| 問30〜問34 | 図を見て答える問題(供給用配電箱から地下の受電室のキュービクルまでの電線路と低圧幹線) |
| 問35〜問37 | 検査方法(接地抵抗計のつなぎ方、地絡方向継電器の試験、絶縁用保護具の定期自主検査) |
| 問38〜問40 | 法令(電気工事士法、電気保安の法律、電気設備に関する技術基準を定める省令) |
| 問41〜問45 | 配線図1(三相誘導電動機を押しボタンで正逆運転させる制御回路) |
| 問46〜問50 | 配線図2(高圧受電設備の単線結線図) |
第二種の学科試験は配線図問題が20問程度ありますが、第一種は10問程度です。令和8年度下期は、動力の制御回路と高圧受電設備の単線結線図の2つでした。一般問題の中にも、受電室や電線路の図を見て答える問題が入っています。分野ごとの勉強のしかたは「第一種電気工事士 学科対策」にまとめました。
何回分を、どう解くか
センターのページには、何回分を解くとよいかの案内はありません。ぴよパスでは次の進め方をすすめています。
- 新しい6回分(令和6年度上期〜令和8年度下期)を通して解く — 上期の出題例3回分と下期の問題用紙3回分です。最初は時間を気にせず解いてもかまいませんが、最後の2回分は本番と同じ140分を計ります。
- 令和3年度〜令和5年度の午前・午後の回は、分野ごとの練習に使う — 計算・機器・施工・検査・法令のうち苦手な分野と、配線図だけを抜き出して解きます。
- 採点は2点×正解数で、60点(30問)に届いたかを見る — 一般問題と配線図問題に分けて正解数を数えると、どちらで落としているかが分かります。
- 古い回の答えは今の決まりで確かめる — 電気設備の技術基準の解釈は改正が続いています(経済産業省の版は令和7年11月20日の改正まで反映)。古い回ほど、今の基準では答えが変わる問題が混ざりやすくなります。
解説が無い問題の確かめ方
- 施工方法・接地工事の数値は、経済産業省が公開している「電気設備の技術基準の解釈」で、該当の条を引き直します。低圧電路の絶縁抵抗値は「電気設備に関する技術基準を定める省令」第58条(e-Gov法令検索)にあります。センターは、工事方法の基準として、電気設備の技術基準・その解釈・高圧受電設備規程・内線規程から基本的な部分が出題されるとしています。
- 法令の問題は、電気工事士法・電気事業法・電気工事業の業務の適正化に関する法律・電気用品安全法の条文を、e-Gov法令検索で確かめます。
- 図記号は、テキストの図記号の一覧で確かめます。センターは、図記号は原則としてJIS C 0617(電気用図記号)とJIS C 0303:2000(構内電気設備の配線用図記号)によるとしています。
例題: ぴよパスの予想問題から2問
例題1(配電理論・三相短絡容量) 受電点から電源側を見た百分率インピーダンスが、10MV·Aを基準容量として5%のとき、受電点の三相短絡容量を求める問題です。
答え: 200MV·A。三相短絡容量は、基準容量を百分率インピーダンス(小数)で割って求めます。10MV·A÷0.05=200MV·Aです。%Zを5のまま割ると2MV·Aになり、桁を取り違えます。令和8年度下期の問8でも、百分率インピーダンスから三相短絡電流を求める問題が出ています。 この問題を解く →
例題2(法令・第一種電気工事士の講習) 第一種電気工事士の免状と講習について、誤っている記述を選ぶ問題です。誤りの肢は、講習を受ける期限を免状の交付を受けた日から3年以内とする記述でした。
答え: 3年ではなく5年以内。電気工事士法第4条の3は、第一種電気工事士は免状の交付を受けた日から5年以内に、経済産業大臣の指定する者が行う自家用電気工作物の保安に関する講習を受けなければならず、講習を受けた日以降も同様だと定めています。免状の交付に要る実務経験の3年と取り違えやすい数字です。 この問題を解く →
ぴよパスでは、第一種電気工事士の学科試験の一般問題のオリジナル予想問題を、4つのカテゴリ(基礎理論・配電理論・配線設計、電気機器・電気応用・受電設備・発送変電、電気工事の施工方法・検査方法、保安に関する法令)に分けて、登録不要・無料で公開しています。本番と同じ四肢択一で、全問に解説が付いています。配線図問題と、写真や図を見て答える問題は扱っていないので、公式の公開問題で補ってください。
令和8年度下期の残りの日程
2026年10月12日の時点で、令和8年度下期の学科試験は、筆記方式(10月4日)が終わり、CBT方式は10月18日(日)まで続きます。
| 日程 | 内容 |
|---|---|
| 10月18日(日)まで | 学科試験(CBT方式)の実施期間 |
| 10月19日(月)12時から | 筆記方式の合否をマイページに掲載(合否のみ) |
| 受験日から2週間後の12時から(予定) | CBT方式の結果をマイページに掲載 |
| 11月2日(月)12時〜11月21日(土)23時59分 | 学科試験の結果発表(試験センターのホームページで受験番号から検索) |
| 11月21日(土) | 技能試験。技能試験の問題と標準解答は、試験の後の夜に公表 |
CBT方式で受けた人は、試験の終了時に正答数が表示されます。筆記方式で受けた人は、公表された解答で自己採点できます。どちらも2点×正答数で60点が目安です。技能試験の準備は「第一種電気工事士 技能試験の対策」に、申込みから技能試験までの日程と受験料は「第一種電気工事士の申込と試験日程」にまとめました。センターの第一種電気工事士試験のページには、2026年10月12日の時点で令和8年度までの日程が載っています。
当サイトの問題について
ぴよパスの問題は、電気技術者試験センターが公開している問題を写したものではなく、電気設備の技術基準の解釈や電気工事士法などをもとに独自に作った オリジナルの予想問題 です。
出典
- 一般財団法人電気技術者試験センター「第一種電気工事士試験の問題と解答」(公開している回・使用の留意点)
- 一般財団法人電気技術者試験センター「第一種電気工事士の学科試験のポイント」(筆記方式とCBT方式・試験時間・出題数・科目・出題の基準・図記号)
- 一般財団法人電気技術者試験センター「第一種電気工事士試験」(令和8年度の日程)、「令和8年度第一種電気工事士下期試験受験案内」(CBT方式の非公開と非開示の同意・結果発表日・問題の公表日)
- 一般財団法人電気技術者試験センター「CBT方式のご案内」、お知らせ「CBT方式についてご不安がある方、予習したい方へ」(2026年4月8日)、「電気工事士学科試験(一種、二種)のCBT方式への移行について(令和9年度~)」(2026年4月8日。令和9年度からの原則CBT方式)
- 一般財団法人電気技術者試験センター「令和8年度第一種電気工事士上期学科試験【出題例】」(出題例を公表する理由)、同「令和8年度第一種電気工事士下期学科試験」の問題と解答(配点・問題の並び)
- 一般財団法人電気技術者試験センター「令和8年度第一種電気工事士上期学科試験の結果について」(合格基準・上期の合格率の推移)、「第一種電気工事士試験の試験結果と推移」(年1回から上期・下期への変更)
- 経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(令和7年11月20日改正の版)
- 電気工事士法 第4条の3、電気設備に関する技術基準を定める省令 第58条(e-Gov法令検索)
次に読む
- 第一種電気工事士 学科の練習問題 — 合格基準の読み方と、一般問題40問の練習
- 第一種電気工事士 学科対策 — 計算と分野別の勉強法
- 第二種電気工事士の過去問はどこにある — 第二種の公開問題(筆記方式の回ごとに公開)



