電験三種の問題は、理論・電力・機械・法規の4科目とも五肢択一 で、A問題とB問題 に分かれます。合格基準は各科目とも原則60点(100点満点)です。この記事では、科目ごとの題数・配点・時間、B問題を捨てるとA問題で何題要るか、令和8年度上期の問題で数えた計算問題の多さ、使える電卓、問題用紙の扱いをまとめます。ぴよパスの例題3問もあります。
科目ごとの問題の形(令和8年度上期)
| 科目 | 時間 | A問題 | B問題 | 配点 |
|---|---|---|---|---|
| 理論 | 90分 | 14題 | 3題(問17と問18はどちらか1問を選ぶ) | A 各5点、B 小問(a)(b) 各5点 |
| 電力 | 90分 | 14題 | 3題 | A 各5点、B 小問(a)(b) 各5点 |
| 機械 | 90分 | 14題 | 3題(問17と問18はどちらか1問を選ぶ) | A 各5点、B 小問(a)(b) 各5点 |
| 法規 | 65分 | 10題 | 3題 | A 各6点、B 問11・問12は(a)6点(b)7点、問13は(a)(b)各7点 |
(電気技術者試験センター「令和8年度第三種電気主任技術者上期試験受験案内」、令和8年度上期の問題用紙と解答)
- A問題 は、1つの問に1つ答える問題です。B問題 は、1つの問の中に小問(a)(b)があり、それぞれに1つ答えます。
- 理論と機械の選択問題は、両方に答えると採点されません(問題用紙の注意事項)。
- CBT方式(会場のパソコン)と筆記方式(マークシート)のどちらで受けても、出題の形は同じです(受験案内の「出題形式等」)。
- 法規には、「電気設備の技術基準の解釈」に関する問題も含まれます。
B問題を捨てると、A問題で何題要るか
「B問題は捨てられるか」は、配点から計算できます。合格基準が原則どおり60点のときの数です(試験の難易度などで調整されることがあります)。
| 科目 | A問題の満点 | B問題の満点 | B問題を捨てたときにA問題で要る正解 |
|---|---|---|---|
| 理論・電力・機械 | 5点×14題=70点 | 10点×3題=30点 | 14題中12題(60点) |
| 法規 | 6点×10題=60点 | 13点+13点+14点=40点 | 10題中10題(全問正解) |
- 理論・電力・機械は、A問題だけで合格点に届きますが、14題で落とせるのは2題までです。B問題の小問(a)だけでも取れれば、余裕が増えます。B問題の小問1つは、A問題1題と同じ5点です。
- 法規は、B問題を捨てるとA問題を1題も落とせません。令和8年度上期の法規のB問題は、変圧器の損失、B種接地工事、高圧進相コンデンサの劣化診断(運転電流と静電容量)を扱う3題で、どれも数値を求める小問を含んでいました。
計算はどのくらい出るか(令和8年度上期の問題で数えた)
公式に「計算問題の割合」は示されていません。ぴよパスで、令和8年度上期の問題用紙を1題ずつ読み、A問題のうち 選択肢が数値の題 を数えました。数えたのは、計算で出す数値を選ぶ題です(語句と数値が混じる選択肢を含みます。法規の条文で決まった数値を選ぶ穴埋めは入れていません)。
| 科目 | A問題のうち選択肢が数値の題 | ほかに計算や式を扱う題 | B問題 |
|---|---|---|---|
| 理論 | 14題中7題 | 式を選ぶ2題・計算して大小を比べる2題・数値を含む文章や穴埋めで計算が要る2題(問10・問12) | 問15〜問18とも、計算や式の扱いが要る小問 |
| 電力 | 14題中3題 | 式の知識で正誤を判断する1題(問6) | 問15〜問17とも、計算や式の扱いが要る小問 |
| 機械 | 14題中5題 | 式を選ぶ1題・進数の変換を計算する1題(問14) | 問15〜問17は数値、問18は論理式 |
| 法規 | 10題中0題(問4は試験電圧を掛け算で出す) | 条文の語句や数値を選ぶ穴埋めが中心 | 問11〜問13とも、数値を求める小問を含む |
- 理論は、A問題14題のうち13題で計算か式の扱いが要りました。 文章や語句の知識だけで答えられたのは、問11の1題でした。
- 電力は、A問題の多くが文章の正誤や穴埋め で、数値の選択肢は3題でした。B問題は計算です。
- 回によって配分は変わります。1回分の数え方なので、目安として使ってください。
使える電卓と、試験の時間割
受験案内によると、四則演算と開平計算(√)を行うための電卓 が使えます。数式を記憶できる電卓、関数電卓、印字機能のある電卓、電子パッド付き・定規付きの電卓は使えず、使うと不正行為になります。電卓の貸し出しはなく、音を出すこともできません。CBT方式でも、持参した電卓を持って試験室に入ります。
令和8年度上期の筆記方式の時間割は、理論9:15〜10:45、電力11:25〜12:55、機械14:15〜15:45、法規16:25〜17:30でした。筆記方式で科目の免除が無い人は、1日で4科目を受けます。
例題: ぴよパスの予想問題から3問
例題1(機械・変圧器) 巻数比 N₁/N₂ = 30 の理想変圧器の二次側に、0.5 Ωの抵抗負荷をつないだとき、一次側から見た抵抗の値を選ぶ問題です。
答え: 450 Ω。理想変圧器では電圧が巻数比倍、電流が巻数比分の1になるので、一次側から見た抵抗は巻数比の2乗倍です。30²×0.5=450 Ωです。巻数比を1回だけ掛けた15 Ωや、2乗で割った値を選ばないようにします。 この問題を解く →
例題2(電力・架空電線のたるみ) 支持点の高さが等しい径間200 mの架空電線で、電線の重さが20 N/m、水平張力が25,000 Nのときのたるみを選ぶ問題です(電線の形は放物線で近似)。
答え: 4.0 m。たるみは D=WS²/(8T) で求めます。20×200²÷(8×25,000)=800,000÷200,000=4.0 mです。たるみは径間の2乗に比例し、張力に反比例します。 この問題を解く →
例題3(法規・絶縁耐力試験の電源容量) 公称電圧11,000 Vの中性点非接地式の三相3線式電路のケーブルに、交流の試験電圧を加えて絶縁耐力試験をするときの、試験用電源の容量を選ぶ問題です(最大使用電圧は公称電圧の1.15/1.1倍、三心一括の対地静電容量0.4 μF、50 Hz)。
答え: 26.0 kV·A。最大使用電圧は11,000×1.15÷1.1=11,500 Vで、電気設備の技術基準の解釈第15条の表から、交流の試験電圧はその1.25倍の14,375 Vです。充電電流は 2πfCV=2×3.14×50×0.4×10⁻⁶×14,375≒1.81 A、容量は14,375×1.81≒26,000 V·Aです。法規では、令和8年度上期のB問題のB種接地工事のように、電気設備の技術基準の解釈の決まりを使って計算する問題が出ます。 この問題を解く →
ぴよパスの練習問題と模擬試験
ぴよパスでは、電験三種の4科目を10分野に分けて、オリジナル予想問題を登録不要・無料で公開しています。計算問題は途中の式まで解説しています。
- 理論: 静電気と電磁気 / 直流回路と交流回路 / 電子理論と電気計測
- 電力: 発電所・蓄電所・変電所 / 送電・配電と電気材料
- 機械: 電気機器とパワーエレクトロニクス / 電動機応用・照明・電熱・制御・情報
- 法規: 電気事業法と関係法令 / 電気設備技術基準と解釈 / 電気施設管理
科目ごとに時間を計って通す模擬試験は Premium(月980円)の機能です。理論・電力・機械はそれぞれ20問・90分、法規は16問・65分で、本試験のB問題の小問を1問ずつ独立させて出題します。分野の配分はぴよパスの設定で、本試験の合否を再現するものではありません。
公式の問題・問題用紙の持ち帰り・次の試験
電気技術者試験センターは、筆記方式の回の問題と解答を公式サイトで無料公開しています(CBT方式の問題は公開されません)。解答は正答の番号と配点の表で、解説はありません。どの回が載っているかは「電験三種の過去問は公式サイトで無料」にまとめています。
問題用紙の持ち帰り — 筆記方式では、当面の間、試験終了まで在席すれば問題用紙を持ち帰れます。センターの2026年7月1日のお知らせで、令和8年度下期の筆記方式(2027年3月21日)からは、途中退出すると答案用紙と一緒に試験問題用紙も回収されることになりました。自己採点をしたい人は、最後まで在席してください。
令和8年度上期は、受験者25,127人(CBT方式11,286人・筆記方式13,841人)のうち4科目合格者が3,223人で、合格率は12.8%でした(2026年10月19日の発表)。筆記方式の合格基準は、4科目とも60点以上でした。
| 項目 | 令和8年度下期 |
|---|---|
| 申込み | 2026年11月9日(月)10時 〜 11月26日(木)17時 |
| CBT方式の試験期間 | 2027年2月4日(木)〜 2月28日(日) |
| 筆記方式の試験日 | 2027年3月21日(日) |
| 受験手数料(非課税) | インターネット申込み7,700円・郵送による書面申込み8,100円(原則インターネット申込み) |
一部の科目だけ合格すると「科目合格」になり、申請すると最大で連続5回まで、その科目の試験が免除されます(受験案内)。自動では免除にならないので、申込みのときに免除の申請をします。
当サイトの問題について
ぴよパスの問題は、電気技術者試験センターが公開している問題を写したものではなく、電気事業法・電気設備に関する技術基準を定める省令などの法令や公的な資料をもとに独自に作った オリジナルの予想問題 です。本試験の問題は、試験センターの公式ページでご覧ください。
出典
- 一般財団法人電気技術者試験センター「令和8年度第三種電気主任技術者上期試験受験案内」(試験科目と解答数・出題形式等・時間割・電卓・科目合格)
- 同「第三種電気主任技術者試験の問題と解答」から、令和8年度上期の理論・電力・機械・法規の問題と解答(配点・選択問題・問題の内容。選択肢が数値の題はぴよパスが数えた)
- 同「令和8年度第三種電気主任技術者上期試験の結果について」(プレス発表資料、2026年10月19日)
- 同「第三種電気主任技術者試験」(令和8年度下期の日程・受験手数料)
- 同「途中退出する場合の試験問題用紙回収について(お知らせ)」(2026年7月1日)
- 経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」第15条
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- 電験三種の合格率 — 推移と科目合格の読み方


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