ビジネス実務法務検定2級は、3級と同じ「東商の法務検定」という顔をしていますが、中身の重心がまったく違います。3級が取引がうまくいく場面の法律だとすれば、2級は取引が焦げつく場面 —— 担保をどう実行するか、債権をどう回収するか、相手が倒産したらどうなるか、紛争をどの手続で解決するか —— が主戦場です。予想問題 320 問は、この3級との段差を先に体感して埋めるために使います。
結論: 「焦げつき 4 分野」から着手する
公表されている確定情報は 3級と同じ形式です。
- IBT / CBT、90 分・100 点満点・70 点以上で合格
- 出題数・分野別配点は非公表
- 年度別過去問は出回らない。公式問題集(2級)にも過去問題は未収録(論点別問題 + 模擬問題の構成)
ビジ法2級の練習問題は 10 分野・320 問を無料公開しています。3級との段差が集中する 4 分野を独立カテゴリにしてあるので、そこから着手するのが 2級対策の最短路です。
2級の主戦場 — 焦げつきの 4 分野
| 分野 | 中心テーマ | 3級との段差 |
|---|---|---|
| 債権の担保 | 抵当権・根抵当・譲渡担保・保証 | 担保の「実行」まで問われる |
| 回収と倒産処理 | 相殺・代位・破産・民事再生 | 倒産 4 手続の使い分け |
| 紛争の解決 | 訴訟・調停・仲裁・ADR・保全 | 手続選択の判断基準 |
| 企業間取引の法規制 | 独禁法・下請法・フランチャイズ | 規制の適用要件の精度 |
3級合格者がここで足を取られるのは、知識の量ではなく解像度の問題です。「保証と連帯保証の違い」は 3級でも出ますが、2級は「根保証の元本確定事由」まで踏み込みます。
残り 6 分野 — 3級の地図を 2級の解像度へ
契約の法務・企業財産の管理・消費者との取引・情報とデジタル社会・広告・表示と金融・従業員と社会は、3級で作った地図の上に細部を載せていく分野です。
▶️ 効率の良い回し方: 3級の同名分野で 8 割取れる状態にしてから 2級の分野に入る。土台が抜けたまま 2級の細部を覚えると、選択肢の言い換えに対応できません。3級の演習はビジ法3級の練習問題で無料でできます。
分野別 7 割ルール — 非公表の出題配分への正攻法
出題数が公表されていない以上、「どの分野が厚く出るか」に賭けるのは分の悪い勝負です。10 分野すべてを 70%(合格基準と同じ水準)に載せることが、配分がどう転んでも 70 点を守る唯一の方法です。
分野別正答率を出し、70% 未満 → 集中補強、70〜85% → 間違いの解説を読み直し、85% 以上 → 直前期まで温存、と機械的に振り分けてください。
不向きな人 / 注意点
- 過去問ベースで対策したい人 — 公式問題集にすら過去問題は入っていません。この試験の演習は最初から「過去問の代替をどう積むか」の設計です
- 3級を完全に飛ばす人 — 受験資格上は可能ですが、2級の設問は 3級の地図を前提に書かれています。地図が無いと誤答肢の排除に倍の時間がかかります
- IBT の自宅受験は環境要件の確認を。90 分で 10 分野を横断するため、1 問への固執が最大の敵です
チェックリスト
- [ ] 焦げつき 4 分野(担保・回収倒産・紛争・企業間規制)から着手した
- [ ] 倒産 4 手続(破産・民事再生・会社更生・特別清算)を区別できる
- [ ] 3級の同名分野で 8 割取れる
- [ ] 320 問を 1 周し、分野別正答率を出した
- [ ] 70% 未満の分野を潰した
- [ ] 90 分の通し演習で時間配分を作った
まとめ
ビジ法2級は「焦げついた取引をどう処理するか」の試験です。3級との段差は担保・回収・倒産・紛争に集中しているので、予想問題 320 問はそこから着手し、全 10 分野を 7 割に載せて非公表の出題配分に備える —— これが過去問の無い試験での最も再現性の高い勝ち方です。
出典
- 東京商工会議所検定サイト(ビジネス実務法務検定)— 試験方式・満点・合格基準・試験時間、公式問題集の構成(2026 年 8 月確認)










