甲種6区分で最も高い35.0%
令和6年度の実績です。
| 区分 | 申請者 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 甲種5類 | 4,692 | 3,681 | 1,288 | 35.0% |
| 甲種特類 | 1,301 | 1,079 | 377 | 34.9% |
| 甲種4類 | 27,120 | 19,767 | 6,715 | 34.0% |
| 甲種2類 | 5,012 | 3,890 | 1,061 | 27.3% |
| 甲種3類 | 5,185 | 4,080 | 1,045 | 25.6% |
| 甲種1類 | 17,079 | 12,086 | 2,914 | 24.1% |
| 乙種5類 | 1,458 | 1,166 | 374 | 32.1% |
出典: 令和6年度 試験実施状況
甲種5類の35.0%は甲種6区分で最も高い数字です。ただし、これは「5類が易しい」というより範囲が構造的に狭いことの結果です。
合格率の差は「機械と電気の両方が要るか」で説明できる
甲種の科目内訳を並べると、合格率の並びと一致します。
| 類 | 基礎的知識 | 構造・機能 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 甲種5類 | 機械10(電気なし) | 機械12+規格8(電気なし) | 35.0% |
| 甲種4類 | 電気10(機械なし) | 電気12+規格8(機械なし) | 34.0% |
| 甲種2類 | 機械6+電気4 | 機械10+電気6+規格4 | 27.3% |
| 甲種3類 | 機械6+電気4 | 機械10+電気6+規格4 | 25.6% |
| 甲種1類 | 機械6+電気4 | 機械10+電気6+規格4 | 24.1% |
出典: 試験科目・問題数(甲種)
片方だけの類(5類・4類)が上位、両方出る類(1〜3類)が下位にきれいに分かれます。5類は電気が1問も出ないぶん、学習範囲がおおよそ半分です。
したがって、機械系の素養がある人にとっては数字どおり取りやすい類ですが、機械が苦手な人にとっては逃げ場がありません。基礎的知識10問と構造・機能12問がすべて機械で、電気で稼ぐという選択肢がないためです。
越えるべき関門は3つ
合格には次の3つを同時に満たす必要があります。
- 筆記の各科目で40%以上(法令15問なら6問、基礎的知識10問なら4問、構造・機能20問なら8問)
- 筆記全体で60%以上(45問中27問)
- 実技で60%以上
3つとも独立した条件なので、合計点が足りていても科目のひとつが40%を割れば不合格です。とくに基礎的知識10問は4問という薄さで、ここを落とすと他がどれだけ取れていても終わります。機械の基礎(力のつり合い・応力とひずみ・安全率・摩擦)は避けて通れません。
実技7問(鑑別5+製図2)の60%も独立した壁です。製図2問は設置個数の算定に集約されるので、手順を固定して確実に取る設計にしておく必要があります。
規格8問は「取れば取れる」領域
甲種5類の構造・機能20問のうち8問が規格です。甲種1〜3類(4問)の倍あります。
一見すると負担が増えるように見えますが、実際は逆です。規格の根拠は
- 金属製避難はしごの技術上の規格を定める省令(昭和40年自治省令第3号)
- 緩降機の技術上の規格を定める省令(平成6年自治省令第2号)
という条文がはっきりしている領域で、横桟の間隔25〜35cm、緩降機の最大使用荷重(最大使用者数×1,000N以上)といった数値が明記されています。解釈の余地が小さいぶん、覚えれば確実に得点になります。
構造・機能の足切り8問は、規格8問だけでも理論上は届くということです。ここを先に固めるのが最短ルートになります。
電気工事士を持っていても有利にならない
他の類と大きく違う点です。甲種5類には電気の出題がないため、電気工事士・電気主任技術者を持っていても免除される科目がありません。 試験時間も3時間15分のまま短縮されません。
免除が効くのは次のケースです。
| 保有資格 | 免除される科目 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 甲種1類〜4類のいずれか | 法令共通 | 3時間 |
| 技術士(機械部門)等 | 基礎的知識(機械)+構造・機能(機械)+規格 | 1時間45分 |
| 電気工事士・電気主任技術者(単独) | なし | 3時間15分 |
⚠️ 免除の対象は年度や資格の種別で変わることがあります。申込前に公式の試験科目・免除の一覧で自分の資格の行を必ず確認してください。
⚠️ 免除を使うと分母が減ります。「各科目40%以上」という条件は残るので、得点源だった科目を免除すると1問あたりの重みが増えて、かえって不利になることがあります。
甲4を持っているなら距離は近い
甲種4類を持っていると法令共通が免除になり、試験時間が3時間になります。加えて、甲4と甲5はどちらも規格8問という同じ構成なので、「規格省令の条文を読んで数値を拾う」という学習の型がそのまま使えます。
さらに、甲種特類の受験資格は「甲種1類〜3類のいずれか+甲種4類+甲種5類」です。特類まで見据えるなら、甲4と甲5は必ず両方取ることになる組み合わせです。











