マンション管理士の一問一答は、四肢択一の選択肢を1つずつ「正しいか・誤りか」で判定する練習です。この記事では、区分所有法とマンション管理適正化法から、ぴよパスが条文をもとに作ったオリジナルの○×24問を出します。答えには根拠の条文番号を付けました。
解き方: 表の「問題」だけを見て○か×かを決め、答えと根拠で答え合わせをしてください。×の問題は、どこを直せば○になるかまで言えれば合格です。条文は令和8年4月1日の時点で施行されているものです(令和8年度の試験の基準日)。この日に、集会の決議の要件を中心とした区分所有法の大きな改正が施行されました。
区分所有法の○×17問(共用部分・管理者・集会・管理組合法人・建替え)
建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」)です。
| No. | 問題 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 1 | 共用部分は、一部共用部分を除き、規約に別段の定めがない限り、区分所有者全員の共有に属する。 | ○ | 区分所有法 第11条第1項・第2項 |
| 2 | 共用部分については、民法第177条(不動産の物権の得喪・変更は登記をしなければ第三者に対抗できない)の規定は適用しない。 | ○ | 区分所有法 第11条第3項 |
| 3 | 共用部分の各共有者の持分は、規約に別段の定めがない限り、その有する専有部分の床面積の割合による。 | ○ | 区分所有法 第14条第1項・第4項 |
| 4 | 持分の割合を決める専有部分の床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積による。 | × | 内側線で囲まれた部分(区分所有法 第14条第3項)。規約で別段の定めはできる(同条第4項) |
| 5 | 共用部分の保存行為は、規約に別段の定めがない限り、集会の決議を経なければ各共有者がすることはできない。 | × | 保存行為は各共有者がすることができる(区分所有法 第18条第1項ただし書・第2項) |
| 6 | 形状又は効用の著しい変更を伴う共用部分の変更(瑕疵の除去やバリアフリーのための変更を除く)は、規約に別段の定めがない限り、区分所有者と議決権の各過半数が出席した集会で、出席した区分所有者とその議決権の各4分の3以上の多数で決する。 | ○ | 区分所有法 第17条第1項(令和8年4月1日施行の改正後)。瑕疵の除去や、高齢者・障害者等の移動の負担を軽くする変更は3分の2(同条第5項) |
| 7 | 区分所有者は、規約に別段の定めがない限り、集会の決議によって管理者を選任し、又は解任することができる。 | ○ | 区分所有法 第25条第1項 |
| 8 | 管理者は、少なくとも2年に1回、集会を招集しなければならない。 | × | 少なくとも毎年1回(区分所有法 第34条第2項) |
| 9 | 区分所有者が管理者に集会の招集を請求したのに、1週間以内に招集の通知が発せられなかったときは、請求をした区分所有者は自ら集会を招集することができる。 | × | 請求から2週間以内に、請求の日から4週間以内の日を会日とする招集の通知が発せられなかったとき(区分所有法 第34条第4項) |
| 10 | 集会の招集の通知は、会日より少なくとも1週間前に発しなければならず、この期間は規約で短くすることもできる。 | × | 規約で伸長することはできるが、短くはできない(区分所有法 第35条第1項。改正前は「伸縮することができる」だった) |
| 11 | 集会の議事(普通決議)は、規約に別段の定めがない限り、集会に何人出席したかにかかわらず、区分所有者全体の過半数で、かつ議決権全体の過半数で決する。 | × | 出席した区分所有者とその議決権の各過半数で決する(区分所有法 第39条第1項。改正後) |
| 12 | 議決権は、書面又は代理人によっても行使することができる。 | ○ | 区分所有法 第39条第2項 |
| 13 | 区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項について利害関係があれば、集会で議決権を行使できる。 | × | 集会に出席して意見を述べることができるだけ(区分所有法 第44条第1項) |
| 14 | 集会の議事録が書面で作成されているときは、議長と、集会に出席した区分所有者の2人が署名しなければならない。 | ○ | 区分所有法 第42条第3項 |
| 15 | 管理組合法人は、集会の決議で法人となる旨と名称・事務所を定めれば、登記をしなくても成立する。 | × | 主たる事務所の所在地で登記をすることによって法人となる(区分所有法 第47条第1項) |
| 16 | 建替え決議は、どの建物でも、区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数がなければできない。 | × | 耐震性の不足など法務大臣が定める基準に当たる建物は、各4分の3以上に下がる(区分所有法 第62条第1項・第2項。改正後) |
| 17 | 区分所有者が規約や集会の決議に基づいて他の区分所有者に対して持つ債権は、その区分所有者の特定承継人(専有部分を買った人など)に対しても行うことができる。 | ○ | 区分所有法 第8条・第7条第1項 |
進む この節の数字は「毎年1回」「2週間・4週間(招集の請求の後)」「1週間(伸長だけ)」「各過半数(出席者)」「各4分の3(出席者)」「各5分の4(基準に当たる建物は各4分の3)」。改正後の条文は、母数が「出席した区分所有者」に変わった点を必ず確かめてください。
マンション管理適正化法の○×7問
マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下「適正化法」)と、同法施行規則です。マンション管理士試験では「管理の適正化の推進」の分野で、管理業務主任者試験でも同じ法律が出題されます。
| No. | 問題 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 18 | マンション管理業者の登録の有効期間は、3年である。 | × | 5年(適正化法 第44条第2項) |
| 19 | 管理業務主任者を置かなければならない事務所では、管理事務の委託を受けた管理組合の数を30で割った数(1未満の端数は切り上げ)以上の、成年者である専任の管理業務主任者を置く。 | ○ | 適正化法 第56条第1項・施行規則 第61条 |
| 20 | 管理受託契約を新たに締結しようとするときは、説明会の日の1週間前までに、区分所有者等と管理者等の全員に、重要事項と説明会の日時・場所を記載した書面を交付しなければならない。 | ○ | 適正化法 第72条第1項 |
| 21 | 従前と同一の条件で管理受託契約を更新しようとするときは、区分所有者等の全員に重要事項を記載した書面を交付する必要はない。 | × | あらかじめ、区分所有者等全員に重要事項を記載した書面を交付しなければならない(適正化法 第72条第2項) |
| 22 | 管理受託契約を締結したときに交付する書面は、宅地建物取引士に記名させなければならない。 | × | 管理業務主任者に記名させる(適正化法 第73条第2項) |
| 23 | マンション管理業者は、管理組合から委託を受けて管理する修繕積立金を、自己の固有財産や他の管理組合の財産と分別して管理しなければならない。 | ○ | 適正化法 第76条 |
| 24 | 管理者等が置かれている管理組合(マンション管理業者自身が管理者等である場合を除く)への管理事務の報告は、管理組合の事業年度の終了後、遅滞なく、管理業務主任者をして、管理事務報告書を管理者等に交付して説明させる。 | ○ | 適正化法 第77条第1項・施行規則 第88条第1項 |
進む 適正化法は「誰がするか(管理業務主任者)」と「いつまでに(1週間前・遅滞なく)」が問われます。No.22のように、主語を宅建士や管理者にすり替えた×に注意してください。
令和8年4月の改正で答えが変わった論点
古い問題集で覚えた答えが、令和8年度の試験では逆になる論点です。改正の前(令和8年3月31日まで)と後(4月1日から)の条文を並べます。
| 論点 | 改正の前 | 改正の後(令和8年4月1日から) |
|---|---|---|
| 普通決議(第39条第1項) | 区分所有者及び議決権の各過半数 | 出席した区分所有者及びその議決権の各過半数 |
| 共用部分の変更(第17条第1項・第5項) | 区分所有者及び議決権の各4分の3以上(区分所有者の定数は規約で過半数まで減らせる) | 区分所有者と議決権の各過半数が出席し、出席者の各4分の3以上(規約で2分の1を超える割合まで下げられる)。瑕疵の除去・バリアフリーのための変更は3分の2 |
| 規約の設定・変更・廃止(第31条第1項) | 区分所有者及び議決権の各4分の3以上 | 区分所有者と議決権の各過半数が出席し、出席者の各4分の3以上 |
| 管理組合法人の成立(第47条第1項) | 区分所有者及び議決権の各4分の3以上の決議と登記 | 区分所有者と議決権の各過半数が出席し、出席者の各4分の3以上の決議と登記 |
| 招集通知の期間(第35条第1項) | 会日の1週間前まで。規約で伸縮できる | 会日の1週間前まで。規約で伸長できる(縮められない)。議案の要領も示す |
| 大規模滅失の復旧(第61条第5項) | 区分所有者及び議決権の各4分の3以上 | 区分所有者と議決権の各過半数が出席し、出席者の各3分の2以上 |
| 建替え決議(第62条) | 区分所有者及び議決権の各5分の4以上 | 原則は同じ(議決権を有しない区分所有者は母数から除く)。耐震性の不足など法務大臣が定める基準に当たる建物は各4分の3以上 |
改正後の「区分所有者」の数からは、議決権を有しない者(裁判所の裁判で所在等不明区分所有者とされた人。第38条の2第2項)を除きます。
令和8年3月31日までに招集の手続が始まった集会は、改正の前の規定によります(令和7年法律第47号の附則第2条第2項「なお従前の例による」)。令和8年度の試験は、令和8年4月1日において施行されている法令等で出題されます。
改正の前の条文で作られた過去の試験問題や問題集は、令和8年度の基準日の条文では正解が変わることがあります。過去問の使い方はマンション管理士の過去問はどこにあるで、年度ごとの基準日とあわせて説明しています。
答え合わせの後にすること
一問一答と四肢択一の違い
マンション管理士試験は、四肢択一の50問を2時間(13時〜15時)で解く形式です(管理業務主任者試験の合格者で5問免除を受ける人は45問・13時10分からの110分)。令和8年度の試験は11月29日(日)で、正解肢は試験の翌日の11月30日に、合格発表は2027年1月8日にマンション管理センターから出ます。令和7年度の合格最低点は50問中42問(5問免除の人は45問中37問)でした。
| 練習 | 向いていること | 足りないこと |
|---|---|---|
| 一問一答(○×) | 論点を1つずつ確かめる・改正点の穴を見つける・すき間時間に回す | 4つの肢を比べて選ぶ練習・時間配分 |
| 四肢択一 | 「適切なものはどれか」「適切なものはいくつあるか」の形に慣れる | 1問に時間がかかる |
| 50問の通し演習 | 2時間の時間配分・分野ごとの得点の見通し | まとまった時間が要る |
一問一答で○×を即答できる論点が増えたら、四肢択一に移ります。令和7年度のマンション管理士試験の合格最低点は50問中42問と高かったので、○×で固めた知識を、肢を比べる練習で確かめてください。合格最低点の推移はマンション管理士の合格発表、アプリでの回し方はマンション管理士の無料学習とアプリにまとめています。
ぴよパスで四肢択一と50問を解く
ぴよパスでは、マンション管理士のオリジナル予想問題を、法令及び実務・管理組合の運営・建物及び附属施設の構造及び設備・管理の適正化の推進の4分野に分けて、登録不要・無料で解けます。全問に解説が付いています。
本試験と同じ問題数(50問)・同じ時間(2時間)で、ぴよパスのオリジナル問題を通して解く模擬試験もあります(Premium・月980円の機能です。分野の配分はぴよパスの設定で、本試験の合否を判定するものではありません)。
管理業務主任者試験(12月6日)を続けて受ける人は、管理業務主任者の過去問はどこにあるとマンション管理士と管理業務主任者のダブル受験も見てください。
まとめ
- マンション管理士の一問一答は、四肢択一の肢を1つずつ判定する練習。この記事の24問は令和8年4月1日施行の条文で答え合わせできます。
- 令和8年4月の改正で、集会の決議は「出席した区分所有者」を母数にする形に変わり、招集通知の期間は規約で縮められなくなりました。
- 適正化法は、登録5年・30組合に1人・説明会の1週間前・管理業務主任者の記名と説明が要点です。
- ○×で固めたら、四肢択一と50問の通し演習で試します。
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出典
- e-Gov法令検索(令和8年4月1日の時点で施行されている版): 建物の区分所有等に関する法律 第7条・第8条・第11条・第14条・第17条・第18条・第25条・第31条・第34条・第35条・第39条・第42条・第44条・第47条・第61条・第62条・令和7年法律第47号附則第2条、マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第44条・第56条・第72条・第73条・第76条・第77条、同法施行規則 第61条・第88条。改正の前の条文は令和8年3月31日の時点の版
- 公益財団法人マンション管理センター「令和8年度マンション管理士試験 実施公告」(出題に係る法令等は令和8年4月1日において施行されている法令等): https://www.mankan.org/pdf/kanpo.pdf
- 公益財団法人マンション管理センター「令和8年度 マンション管理士試験 受験案内」(試験日・問題数・5問免除・正解肢と合格発表の日): https://www.mankan.org/pdf/2026_webannai.pdf
- 公益財団法人マンション管理センター「令和7年度マンション管理士試験の合格者の概要」(合格最低点): https://www.mankan.org/pdf/R7_goukakusyagaiyo.pdf
- 一般社団法人マンション管理業協会「令和8年度 管理業務主任者試験 案内」(試験日・出題の根拠となる法令等の基準日): https://www.kanrikyo.or.jp/kanri/shiken_r08/shiken_detail_20260605.html
2026年10月21日にe-Gov法令検索とマンション管理センター・マンション管理業協会のページで確かめました。
※ ぴよパスはマンション管理センター・マンション管理業協会とは関係のない学習サイトです。試験名は試験を特定するために使っています。問題はすべてぴよパスのオリジナルで、本試験の問題ではありません。











