2級建築施工管理技士の第一次検定に向けて、公式の検定科目にそろえた四肢択一の練習問題40問を用意しました。2級建築施工管理技士 第一次検定の練習問題 から1問ずつ解けます。建築学等を2つ (環境工学・一般構造・建築材料と、設備・躯体工事・仕上げ工事) に分け、法規と施工管理法を合わせて4つのカテゴリです。
この記事では、40問の構成と使い方に加えて、50問中40問を選んで解答するという本試験の構造、24問正解という合格基準、受検の手引に明記されている法令の基準日、令和8年度の日程と合格率の実数を、建設業振興基金と国土交通省の公式資料から整理します。
50問出題・40問解答、能力問題だけ五肢択一
第一次検定は50問が出題され、そのうち40問を解答します。問題冊子の注意事項に書かれている解答の仕方は次のとおりです。
| 問題番号 | 出題数 | 解答数 | 区分 | 解答形式 |
|---|---|---|---|---|
| No.1〜No.4 | 4問 | 4問 | 必須 | 四肢択一 |
| No.5〜No.14 | 10問 | 5問 | 選択 | 四肢択一 |
| No.15〜No.17 | 3問 | 3問 | 必須 | 四肢択一 |
| No.18〜No.27 | 10問 | 7問 | 選択 | 四肢択一 |
| No.28〜No.37 | 10問 | 10問 | 必須 | 四肢択一 |
| No.38〜No.42 | 5問 | 5問 | 必須 (能力問題) | 五肢択一 |
| No.43〜No.50 | 8問 | 6問 | 選択 | 四肢択一 |
必須が22問、選択が18問で、合計40問です。各問1点の40点満点で、選択問題は指定数を超えて解答すると減点されます。令和7年度後期と令和8年度前期の問題冊子で同じ構成であることを確認しました。
公式の検定科目は「建築学等」「施工管理法」「法規」の3つだけで、市販の教材で使われる「建築学」「共通」「躯体工事」「仕上工事」という分類は通称です。問題番号と科目の対応表は公表されていません。もう一つ知っておきたいのは、第一次検定には建築・躯体・仕上げの種別がないことです。受検の手引の検定科目の表では第一次検定の種別欄は空欄で、種別を選ぶのは第二次検定だけです。公開されている第一次検定の問題も1回につき1本しかありません。
合格基準は24問で、科目ごとの足切りはない
国土交通省の「令和8年度技術検定の合格基準について」では、2級建築施工管理の第一次検定は「得点が60%以上」の1行だけです。1級の第一次検定には「施工管理法 (応用能力) 得点が60%以上」という第2の基準がありますが、2級にはありません。建設業振興基金の実施結果の資料には「合格基準 40問中24問以上正解」と明記されています。ただし公式には「試験の実施状況等を踏まえ変更する可能性がある」とも書かれているので、24問ちょうどではなく28問以上を安定して取れる状態を目標にしてください。
法令の基準日は令和8年1月1日と明記されている
受検の手引には、前期版・後期版とも「法令等は令和8年1月1日に有効なものとします」と書かれています。「有効」はその日に施行されていることを指すので、令和8年度の試験で問われる法令は2026年1月1日時点の条文です。同じ施工管理技術検定でも、全国建設研修センターが実施する2級土木では基準日の記載がないので、建築のほうが受検者に親切な作りになっています。
ぴよパスの法規の問題は、2026年1月1日時点で施行されている条文を e-Gov 法令検索から取得して作りました。現行 (2026年9月) の条文とも条単位で比べたところ、建築基準法・同施行令・建設業法・労働基準法・道路法・消防法・建設リサイクル法に差はなく、労働安全衛生法・労働安全衛生規則・クレーン等安全規則で2026年4月1日に施行された改正は、条文中の「労働者」が「作業従事者」に置き換わるなどの用語の変更が中心でした。40問で使った条文の数値 (足場の寸法、型枠支保工の基準、作業主任者の選任要件など) には影響していません。令和9年度の受検の手引では基準日が動く可能性が高いので、公式の発表で確認してください。
令和8年度の日程、受検資格、受検料
第一次検定は年2回です。令和8年度は前期が2026年6月14日に実施され7月13日に合格発表済み、後期は11月8日 (日) に実施され、合格発表は12月21日です。後期の申請受付は7月27日に締め切られていて、2026年9月時点で新たに申し込める回はありません。令和9年度の日程は未公表ですが、令和8年度は前期の受付が2月6日から2月27日でした。2級土木の後期 (10月25日) より2週間遅いので、両方を受ける人は土木の後に建築の直前対策をする流れになります。
受検資格は、試験実施年度に満17歳以上になることだけで、学歴や実務経験は問われません。受検料は第一次検定のみで6,150円 (消費税非課税)、第一次・第二次の同時受検で12,300円です。2級土木 (6,000円) と150円違うので、施工管理は一律いくらとは覚えないでください。第一次検定に合格すると「2級建築施工管理技士補」を称することができ、第二次検定に合格すると2級建築施工管理技士になります。
合格率は回によって10ポイント以上動く
建設業振興基金の実施結果から、第一次検定の実数を並べます。分母は受検者数です。
| 年度・回 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和8年度 前期 | 15,465人 | 7,249人 | 46.9% (計算値) |
| 令和7年度 後期 | 22,803人 | 8,285人 | 36.3% |
| 令和6年度 後期 | 22,885人 | 11,550人 | 50.5% |
令和8年度前期の資料には合格率の記載がなく、受検者数と合格者数から計算した値です。後期の合格率は令和6年度から令和7年度で14ポイント下がっていて、回による難易度の振れが大きい試験です。令和8年度前期と令和7年度後期を足した参考値では受検者は年およそ3.8万人規模で、2級土木とほぼ同じです (令和7年度前期の実施結果は公式サイトに残っていないため、同一年度内の合計は出せません)。合格者の属性で目立つのは若年層の厚さで、令和8年度前期は21歳未満が21.2%、令和7年度後期は26.4%を占め、勤務先・在学先では高校生が16〜17%、専門学校生が9%います。女性の割合も21〜22%と、2級土木 (18.7%) より高くなっています。
40問の構成と使い方
40問は次の4つのカテゴリに分けました。本試験の3科目のうち建築学等を2つに分けています。
- 建築学等 (環境工学・一般構造・建築材料) 10問: 日照と日射、換気方式、伝熱と結露、音と光、木造の筋かい、鉄筋コンクリート造の柱とかぶり厚さ、鉄骨構造、梁の曲げモーメント、セメントとコンクリート、鋼材と木材。
- 建築学等 (設備・躯体工事・仕上げ工事) 10問: 給排水と電気・空調・消防の設備、測量と契約約款、土工事と山留め、鉄筋、型枠とコンクリート、鉄骨、防水、左官・タイル・石、塗装・内装。
- 法規 10問: 建築基準法、建設業法、労働基準法、労働安全衛生法令、騒音規制法・建設リサイクル法・廃棄物処理法、道路法・道路交通法・消防法。すべて条文を確認して作り、解説に条番号を付けています。
- 施工管理法 10問: 施工計画書、届出と提出先、工程管理とネットワーク工程表の計算、QC七つ道具、コンクリート・鉄筋・鉄骨の検査、単管足場の数値、クレーンの定格荷重、作業主任者を選任すべき作業、建設副産物と仮囲い。
問題文は本試験と同じ「最も不適当なものはどれか」「誤っているものはどれか」の形式を中心にし、ネットワーク工程表の計算問題も入れています。本試験の能力問題 (五肢択一) はぴよパスでは四肢択一で扱っています。4つの肢すべてに理由を書いているので、正解の肢だけでなく残りの3つがなぜ正しいのかまで読むと、1問で4つの論点を確認できます。
数値は法律本体ではなく政省令にある
法規で問われる数値の多くは、法律そのものではなく政令・省令にあります。木造の筋かいの寸法、鉄筋コンクリート造の帯筋の間隔やかぶり厚さ、居室の天井高さ、仮囲いの高さは建築基準法施行令、建設業の許可が不要な軽微な工事の金額や技術者の専任が必要な工事の金額は建設業法施行令、足場の作業床の幅や単管足場の建地の間隔、型枠支保工のパイプサポートの制限は労働安全衛生規則、作業主任者を選任すべき作業や就業制限の業務は労働安全衛生法施行令にあります。40問の解説では、その数値がどの法令のどこにあるかを毎回書いています。
公式の過去問の公開範囲と教材
建設業振興基金は、検定問題と正答肢番号を試験日の翌営業日午前9時から1年間、公式サイトで公表しています。2026年9月時点で読めるのは令和8年度前期と令和7年度後期の第一次検定 (と令和7年度後期の第二次検定) だけで、過年度分は削除されます。複数年分を解説つきで学ぶには、日本建設情報センター (CIC) の「2級建築施工管理技士 第一次検定 分野別過去問題集 2026年度版」と、成美堂出版の「詳解 2級建築施工管理技術検定過去6回問題集 '26年版」が使いやすい構成です。地域開発研究所の「2級建築施工管理 第一次・第二次検定問題解説集 2026年版」は646ページと厚く、第二次検定まで一冊で対策したい人向けです。
ぴよパスの40問は、これらの公式の過去問題や書籍を転載したものではありません。条文と建築工学の標準的な知識から独自に作ったオリジナル問題なので、公式の過去問1回分と組み合わせて、論点の理解を確かめる用途で使ってください。
まとめ
2級建築施工管理技士の第一次検定は、50問中40問を選んで解答し、24問以上の正解で合格です。科目ごとの足切りはなく、第一次検定に種別はありません。法令の基準日は令和8年1月1日と受検の手引に明記されています。令和8年度後期は11月8日に実施され、申込はすでに締め切られています。40問の練習問題 で3科目の論点を一通り確認し、公式の過去問1回分で選択問題の選び方と能力問題の形式に慣れる流れをおすすめします。
出典
- 一般財団法人建設業振興基金「2級建築施工管理技術検定」(https://www.fcip-shiken.jp/ken2/index.html)
- 同「受検の手引【前期】第一次検定のみ 令和8年度」(https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r082KGztebiki.pdf)
- 同「受検の手引【後期】第一次検定のみ 令和8年度」(https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r082K1jik_tebiki.pdf)
- 同「過去の受検状況・検定問題・合格基準」(https://www.fcip-shiken.jp/about/index.html)
- 同「令和8年度前期 第一次検定 実施結果」(https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r082k1z_goukaku.pdf)
- 同「令和7年度 試験地別実施状況」(https://www.fcip-shiken.jp/pdf/kekkar072k.pdf)
- 国土交通省「令和8年度技術検定の合格基準について」(https://www.mlit.go.jp/tochifudousankensetsugyo/const/content/001984499.pdf)
- e-Gov 法令検索: 建築基準法・同施行令、建設業法、労働基準法、労働安全衛生法・同施行令・労働安全衛生規則、クレーン等安全規則、騒音規制法、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、道路法、道路交通法、消防法 (2026年1月1日時点施行版)
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