この記事では、80問の構成と使い方に加えて、合格基準 (全体60%と応用能力の足切り)、受検の手引に書かれている法令の基準日、受検者数と合格率を、建設業振興基金の公式の資料から確かめてまとめます。
合格基準は全体60%と、応用能力の足切り
令和8年度の受検の手引には、第一次検定の合格基準が次のように書かれています。
- (全体)得点が60%以上
- (施工管理法(応用能力))得点が50%以上
令和8年度の実施結果では、合格基準は「60.0点(100点換算)、施工管理法(応用能力)6問中3問以上」でした。全体の点が足りていても、応用能力の6問で3問に届かないと合格できません。2級の第一次検定は「得点が60%以上」だけなので、応用能力の足切りが1級の大きな違いです。
法令の基準日は令和8年1月1日
受検の手引には「法令等は令和8年1月1日に有効なものとします」と書かれています。建設業法・電気事業法・電気工事士法・労働安全衛生法令など、法規で問われる条文は、2026年1月1日に有効なものが基準です。
ぴよパスの法規と施工管理法の問題は、2026年1月1日に有効な条文で作りました。その後に改正された条で、言い方や数値が変わって答えが変わるものは出題していません。
試験時間・受検資格・受検料
| 項目 | 令和8年度の受検の手引 |
|---|---|
| 午前の試験時間 | 10:15〜12:45 |
| 午後の試験時間 | 14:15〜16:15 |
| 受検資格 | 試験実施年度に満19歳以上となる者 |
| 受検手数料 | 第一次検定 15,800円 (非課税) |
第一次検定に合格すると1級施工管理技士補、第二次検定に合格すると1級施工管理技士の国家資格を取得できます (受検の手引)。
受検者数と合格率
建設業振興基金の実施結果から、第一次検定の実数を並べます。合格率は受検者数と合格者数から計算した値です。
| 年度 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 (計算値) |
|---|---|---|---|
| 令和8年度 | 27,387名 | 9,947名 | 約36.3% |
| 令和7年度 | 24,821名 | 10,290名 | 約41.5% |
| 令和6年度 | 23,927名 | 8,784名 | 約36.7% |
令和8年度の第一次検定は2026年7月12日に行われ、合格発表は8月25日でした。令和9年度の日程は、2026年11月時点ではまだ公表されていません。
80問の構成と使い方
80問は次の5つのカテゴリに分けました。本試験の3科目のうち、電気工学等を2つ、施工管理法を知識と応用能力の2つに分けています。問題番号と科目の対応は公表されていないので、配分はぴよパスの設定です。
- 電気工学等 (電気理論・電気機器・電力) 16問: RLC回路、過渡現象、磁気回路、二電力計法、変圧器の短絡電流と並行運転、誘導電動機のすべり、整流回路、汽力発電の熱効率、風力発電、架空電線のたるみ、単相3線式の電圧、保護装置
- 電気工学等 (電気設備・関連分野・設計図書) 24問: 避雷器、低圧幹線の許容電流と過電流遮断器、分岐回路、屋内配線の工事の種類、粉じんのある場所、小勢力回路、住宅の対地電圧、架空引込線、電車線路、ガス漏れ火災警報設備、放送設備、蓄電池、ポンプの軸動力、公共建築工事標準仕様書、公共工事標準請負契約約款
- 施工管理法 (知識) 16問: 監理技術者の交代と専任期間、ネットワーク工程、x̄−R管理図と工程能力、絶縁耐力試験、絶縁性能、金属管配線、公衆災害防止対策要綱、建設リサイクル法、工期と費用、高さ2m以上の作業
- 施工管理法 (応用能力) 8問: 所要日数と工程の計算、出来高の遅れ、絶縁抵抗と接地抵抗の判定、停電作業の措置、電圧降下の計算、充電電路に近接する作業 (五肢択一)
- 法規 16問: 建設業法 (監理技術者の補佐・専任・下請代金・検査と引渡し)、電気事業法、電気関係報告規則、電気工事士法、電気工事業法、建築士法、有線電気通信法、労働安全衛生法令、労働基準法、航空法
問題は「不適当なものはどれか」「適当なものはどれか」の形を中心にし、計算問題も入れています。解説では正解の根拠に加えて、誤りの肢がなぜ誤りかを条文や基準の値で説明しています。
数値は政省令や解釈にある
法規と施工管理法で問われる数値の多くは、法律そのものではなく政令・省令や、電気設備の技術基準の解釈にあります。たとえば主任技術者や監理技術者を工事現場ごとに専任で置く必要がある工事の請負代金の額 (4,500万円、建築一式工事は9,000万円) は建設業法施行令、低圧電路の漏えい電流の1 mA は電気設備の技術基準の解釈で決まっています。条文の番号よりも、数値と条件を組にして覚えるのが近道です。
公式の問題の公開と、ぴよパスの問題
建設業振興基金は、第一次検定の検定問題と正答肢番号を、試験日の翌営業日から1年間、公式サイトで公表しています。ぴよパスの80問は、これらの公式の問題や市販の問題集を転載したものではありません。条文と公開の技術基準から独自に作ったオリジナル問題なので、公式の問題と組み合わせて、論点を確かめる練習に使ってください。
まとめ
- 1級電気工事施工管理技士の第一次検定は、全体60%に加えて、施工管理法 (応用能力) の足切り (令和8年度は6問中3問以上) があります。
- 法令の基準日は受検の手引に令和8年1月1日と書かれています。
- 令和8年度の合格率は約36.3% (受検者27,387名・合格者9,947名から計算) でした。
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出典
- 一般財団法人建設業振興基金「1級電気工事施工管理技術検定」: https://www.fcip-shiken.jp/den1/index.html (2026年11月6日確認)
- 令和8年度 1級電気工事施工管理技術検定 受検の手引: https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r08_1D_tebiki.pdf (2026年11月6日確認)
- 令和8年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定 実施結果: https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r08_1d_1_goukaku.pdf (2026年11月6日確認)
- 令和7年度 第一次検定 実施結果: https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r07_1d_1_goukaku.pdf (2026年11月6日確認)
- 令和6年度 第一次検定 実施結果: https://www.fcip-shiken.jp/pdf/r06_1d_1_goukaku.pdf (2026年11月6日確認)




