4科目は同じ重さでも、詰まり方が違う
一級ボイラー技士の試験は、ボイラーの構造、ボイラーの取扱い、燃料及び燃焼、関係法令の4科目です。安全衛生技術試験協会の案内では、それぞれ10問、各100点、試験時間は4時間とされています。
同じ10問でも、勉強の詰まり方は違います。
| 科目 | 詰まりやすいところ | 最初にやること |
|---|---|---|
| ボイラーの構造 | 水管ボイラーの流れが浮かばない | 図で水と蒸気を追う |
| ボイラーの取扱い | 似た用語と現象が混ざる | 用語ペアを横並びにする |
| 燃料及び燃焼 | 式、単位、割る向きで止まる | 計算の型を固定する |
| 関係法令 | 数字が何の境目か分からなくなる | 数字を場面別に置く |
4科目を同じ方法で読もうとすると、時間が溶けます。構造は絵、取扱いは対比、燃焼は式、法令は数字の意味。科目ごとに、頭へ入る形を変えます。

構造は、水管ボイラーの図から始める
構造科目で最初に重くなるのは、水管ボイラーです。二級の延長で用語だけ読んでいると、蒸気ドラム、水ドラム、上昇管、下降管、過熱器、エコノマイザ、空気予熱器の位置関係が残りません。
構造は、文章より図で入れます。
| 見るもの | 頭に入れること |
|---|---|
| 蒸気ドラム・水ドラム | どこで水と蒸気を分けるか |
| 上昇管・下降管 | 水と蒸気がどちらへ流れるか |
| 過熱器 | 蒸気をさらに加熱する装置 |
| エコノマイザ | 給水を排ガスで温める装置 |
| 空気予熱器 | 燃焼用空気を温める装置 |
構造で止まる人は、テキストをもう一度読むより、白紙に簡単な水管図を描きます。正確な図面でなくて構いません。矢印で流れを再現できるかを見ます。
広告
取扱いは、似た現象を横並びにする
取扱いは、現場感覚がある人でも試験用語で迷うことがあります。プライミング、フォーミング、キャリオーバ、スケール、スラッジ、水撃作用など、似た言葉が並ぶからです。
覚え方は、用語を1つずつ縦に並べるより、似たものを横に置くことです。
| 用語ペア | 分ける視点 |
|---|---|
| プライミング / フォーミング | 水滴の同伴か、泡立ちか |
| スケール / スラッジ | 固く付着するか、沈殿するか |
| 内面付着物 / 外面付着物 | 水側か、燃焼ガス側か |
| 水位低下 / 水位過多 | 危険の出方と処置が違う |
取扱いは暗記科目に見えますが、ただの丸暗記では選択肢の入れ替えに弱くなります。原因、現象、処置をセットで押さえると、文章が少し変わっても判断しやすいです。
燃料及び燃焼は、式と単位を固定する
燃料及び燃焼は、用語と計算が混ざる科目です。ここで手が止まる人は、公式をたくさん眺めるより、解く順番を固定します。
| 型 | 見ること |
|---|---|
| 空気比 | 実際空気量 ÷ 理論空気量 |
| 熱量 | kg/hとMJ/kgをそろえる |
| 効率 | パーセントを小数に直す |
| 燃料消費量 | 必要熱量を、1kgあたり使える熱量で割る |
燃料及び燃焼は、得意な人と苦手な人で必要時間が大きく変わります。計算で止まるなら、早めに時間を足します。最後の1週間で計算を一から戻すのは、かなり苦しいです。
関係法令は、数字の置き場所を決める
関係法令は、25㎡、500㎡、40%/60%、実務経験証明など、数字や条件が混ざりやすい科目です。
数字を覚えるときは、何の場面の数字かを一緒に書きます。
| 数字・条件 | 場面 | 意味 |
|---|---|---|
| 25㎡ | 作業主任者 | 一級範囲へ入る境目として意識する |
| 500㎡ | 作業主任者 | 特級が絡む大きい境目 |
| 40%/60% | 合格基準 | 科目ごとの最低ラインと合計点 |
| 実務経験証明 | 免許申請 | 受験資格と分けて確認する |
法令は、条文名だけを追うと眠くなります。数字がどの場面に置かれているかを見れば、記憶の引っかかりができます。
90時間なら、科目別にこう配る
標準的に90時間で組むなら、均等に22.5時間ずつ配るより、詰まりやすいところへ寄せます。
| 科目・作業 | 時間 | 理由 |
|---|---|---|
| 構造 | 20時間 | 水管ボイラーを図で戻す |
| 取扱い | 10時間 | 用語対比で固める |
| 燃料及び燃焼 | 25時間 | 計算と単位に時間がかかる |
| 関係法令 | 20時間 | 数字と場面を整理する |
| 総合演習・直前確認 | 15時間 | 4科目を混ぜて低い科目を戻す |
この配分は固定ではありません。計算が得意なら燃料及び燃焼を少し削れます。水管ボイラーで止まるなら構造へ足します。法令が苦手なら、関係法令を毎日短く回します。
大事なのは、4科目のどれかを完全に捨てないことです。合格基準では各科目40%以上が必要なので、低い科目を作ると全体点があっても不安定になります。
苦手別に、最初の1週間で配分を変える
最初の計画は、仮で十分です。1週間だけ4科目を触れば、どこに時間を足すべきか見えてきます。
| 1週間後の状態 | 時間を足す場所 |
|---|---|
| 水管図を説明できない | 構造へ+5〜10時間 |
| 空気比や熱量で式が出ない | 燃料及び燃焼へ+10時間 |
| 法令の数字が全部同じに見える | 関係法令へ+5〜10時間 |
| 取扱いの用語が混ざる | 取扱いへ+5時間 |
| 4科目の点がばらつく | 総合演習を増やす |
苦手科目を見つけるのは、早いほど楽です。試験直前に見つかると、ほかの科目を削って直すことになります。最初の1週間で、軽く痛いところを見ておきます。
残り時間が短いときは、科目ごとに削り方を変える
残り時間が短いときは、全科目を同じように短縮すると失敗しやすいです。削ってよいところと、残したいところを分けます。
| 残り時間 | 構造 | 取扱い | 燃料及び燃焼 | 関係法令 |
|---|---|---|---|---|
| 1か月 | 水管を図で作る | 用語ペアを作る | 計算型を固定 | 数字地図を作る |
| 2週間 | 水管と附属設備に絞る | 混同語だけ見る | 空気比・効率・単位 | 25㎡・500㎡・40%/60% |
| 1週間 | 間違えた図だけ | 間違えた用語だけ | 間違えた式だけ | 間違えた数字だけ |
| 3日前 | 新規範囲を増やさない | 読み返し | 式と単位確認 | 数字と場面確認 |
直前に新しい教材を増やすより、科目ごとの低いところを戻します。4科目を同じ濃さで読む必要はありません。必要なところだけ濃くします。
ぴよきちメモ
一級ボイラー技士の4科目は、同じ10問でも、頭への入れ方がかなり違います。
構造は水管の図。取扱いは用語の対比。燃料及び燃焼は式と単位。関係法令は数字の置き場所。
この4つを同じ読み方で進めると、読んだ時間のわりに点が伸びません。科目ごとに、戻る場所を変えてください。
最初の1週間で4科目を少しずつ触って、どこで止まるかを見る。そこに時間を足す。これが一番むだの少ない科目別攻略です。
出典・参考(2026年5月23日確認):
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 一級ボイラー技士の紹介 — 試験科目、各科目の問題数、試験時間、合格基準
- 一般社団法人 日本ボイラ協会 一級ボイラー技士免許の取得について — 一級ボイラー技士試験科目



























































