模試は、合否占いではなく崩れ方を見る道具にする
一級ボイラー技士の模試を受けたあと、合計点だけ見て終わるのはもったいないです。
本番は4科目40問、試験時間4時間です。合格基準は各科目40%以上かつ全科目合計60%以上とされています。だから、模試で先に見るのは「合計で何点だったか」ではなく、「どの科目が低いか」です。
模試後は、この順番で見ます。
| 順番 | 見るもの | 分かること |
|---|---|---|
| 1 | 科目別得点 | 足を引っ張る科目 |
| 2 | 合計点 | 全体の合格ラインとの距離 |
| 3 | 保留数 | 迷いが多い科目 |
| 4 | 使った時間 | 計算や長文で止まった場所 |
| 5 | 誤答理由 | 次に戻る教材 |
模試は点数を見て安心するためではありません。次の1週間で何を直すかを決めるために使います。

一級ボイラー技士の模試はどこで入手するか
一級ボイラー技士の模試・問題集として入手しやすいのは次のとおりです。
| 入手先 | 特徴 |
|---|---|
| 日本ボイラ協会「一級ボイラー技士公表問題と解答解説」 | 実際の試験問題に最も近い形式。各年度版が書店・Amazonで入手可能 |
| 日本ボイラ協会「一級ボイラー技士標準問題集」 | 科目別に整理された問題集。弱点科目を重点演習するときに使いやすい |
| ぴよパス 一級ボイラー技士オリジナル予想問題 | 無料で使える160問の予想問題。科目別演習と40問通し模試に対応 |
模試は「本番と同じ4時間で40問を通しで解く」形式が最も効果的です。市販問題集で一度は時間を計りながら通し演習することを推奨します。
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科目別得点を先に見て、低い科目を決める
一級ボイラー技士は、構造、取扱い、燃料及び燃焼、関係法令の4科目です。模試後は、まず4科目を横に並べます。
| 科目 | 見るポイント | 低いときに戻る場所 |
|---|---|---|
| ボイラーの構造 | 水管、ドラム、附属設備 | 水と蒸気の流れの図 |
| ボイラーの取扱い | 水位、水質、異常時の処置 | 似た用語の対比 |
| 燃料及び燃焼 | 空気比、熱量、効率 | 式と単位 |
| 関係法令 | 作業主任者、合格基準、免許申請 | 数字を場面別に整理 |
合計点が60%以上に届いていても、1科目だけ低いなら先にそこを戻します。反対に、合計点が低くても、4科目が均等に低いのか、1科目だけ沈んでいるのかで次の動きは変わります。
保留数を見ると、点数より先に不安定さが分かる
模試で正解していても、迷いが多いと本番で崩れます。採点表には、正誤だけでなく保留数も残します。
| 記録すること | 例 |
|---|---|
| △の数 | 用語で迷った問題 |
| 計の数 | 式がすぐ出なかった問題 |
| 数の数 | 法令数字が混ざった問題 |
| 読の数 | 問題文を読み直した問題 |
正解した問題でも、△が多い科目はまだ安定していません。「たまたま当たった」を減らすことが、模試の役割です。
誤答は、5種類に分ける
模試の復習で長い解説を写す必要はありません。先に、間違えた理由を分けます。
| 分類 | どんな間違いか | 戻る場所 |
|---|---|---|
| 知らない | 用語や装置を知らなかった | テキストの該当ページ |
| 読み違い | 正誤、条件、単位を読み落とした | 問題文の線引き |
| 式が止まる | 計算の型が出なかった | 計算ノート |
| 数字が混ざる | 25㎡、500㎡、40%/60%などが混同した | 法令数字の表 |
| 勘で正解 | 理由を説明できない | 解説を一行で言い直す |
「知らない」と「読み違い」は直し方が違います。「式が止まる」と「数字が混ざる」も違います。分類しておくと、復習がただの反省で終わりません。
一級ボイラー技士では、二級と比べて「知らない(構造・法令の深い論点)」の割合が高く、「勘で正解」は二級より少ない傾向があります。二級で受かった人でも、一級の大型・高圧ボイラー特有の附属設備や法令の数値・周期は「知らない」として分類されることが多いので、そこを重点的に戻す素材として使います。
模試当日は、採点と分類だけでいい
模試のあとに疲れている状態で、全部を完璧に復習しようとすると続きません。模試当日は、次の4つだけで十分です。
| 当日にやること | 目的 |
|---|---|
| 科目別得点を書く | 低い科目を決める |
| 保留数を書く | 不安定な科目を見つける |
| 誤答理由を分類する | 戻る教材を決める |
| 次に直す5問を選ぶ | 復習を始めやすくする |
当日に大事なのは、記憶が残っているうちに「なぜ迷ったか」を残すことです。詳しい復習は翌日でも構いません。
翌日は、低い科目の5問だけ直す
翌日にやることは、全部の誤答を広げることではありません。低い科目から5問だけ選びます。
| 5問の選び方 | 理由 |
|---|---|
| 科目別で最も低い科目 | 足を引っ張る場所を先に戻す |
| 計算で止まった問題 | 型を直すと類題にも効く |
| 法令数字で混ざった問題 | 短時間で戻しやすい |
| 正解したが△だった問題 | 本番で崩れやすい |
| 同じ理由で2回間違えた問題 | 癖として残っている |
模試の復習は、全部を同じ濃さでやらなくていいです。低い科目から、次の模試で点に変わりやすい5問を直します。
3日後に、同じ理由の問題をもう一度解く
翌日に復習して分かったつもりでも、3日後に戻ると手が止まることがあります。そこで、同じ問題か同じ理由の問題を短く解き直します。
| 3日後に見ること | 確認すること |
|---|---|
| 水管の図 | 白紙に流れを描けるか |
| 計算問題 | 式と単位を選択肢なしで書けるか |
| 法令数字 | 数字を場面で言えるか |
| 取扱い用語 | 原因と処置を対比できるか |
3日後に解けるなら、模試の誤答はかなり戻っています。解けないなら、まだ解説を読んだだけです。
試験まで1ヶ月を切っている場合
「翌日5問→3日後解き直し」のサイクルが成立するのは、試験まで1ヶ月以上ある場合です。残り3〜4週間になったら、サイクルを短縮します。
| 残り時間 | 模試の使い方 |
|---|---|
| 残り3〜4週間 | 模試は1回のみ、翌日に全誤答を分類して即日復習 |
| 残り2週間以内 | 新しい模試より既出の誤答問題を繰り返す |
| 残り1週間 | 誤答の中から頻出論点に絞って反復。4時間通し演習で体力調整 |
直前期に模試を追加しても消化しきれないため、既に受けた模試の誤答から「知らない」と「数字が混ざる」に絞って反復するのが効率的です。
点数が伸びたかではなく、崩れ方が減ったかを見る
次の模試で見るのは、合計点の伸びだけではありません。崩れ方が減ったかを見ます。
| 前回から見る変化 | 良い変化 |
|---|---|
| 科目別得点 | 最低科目が上がった |
| 保留数 | △や計が減った |
| 時間 | 計算で止まる時間が短くなった |
| 誤答理由 | 同じ理由のミスが減った |
合計点が少ししか伸びなくても、最低科目が上がっていれば前進です。反対に、合計点が上がっても、1科目だけ沈んだままならまだ危険です。
ぴよきちメモ
一級ボイラー技士の模試は、点数を見て一喜一憂するためのものではありません。
科目別得点を見る。保留数を見る。時間の使い方を見る。誤答理由を見る。そこまで見て、次に戻る教材を決めます。
模試で間違えるのは悪いことではありません。悪いのは、間違えた理由が分からないまま次へ進むことです。
低い科目から戻す。正解したけど迷った問題も拾う。3日後にもう一度解く。この使い方ができると、模試は本番前の不安材料ではなく、点を作る地図になります。
出典・参考(2026年5月23日確認):
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 一級ボイラー技士の紹介 — 試験科目、各科目の問題数、試験時間、合格基準
- 一般社団法人 日本ボイラ協会 一級ボイラー技士免許の取得について — 一級ボイラー技士試験科目





























































