語呂合わせは、場面ごとの小さな札にする
一級ボイラー技士の語呂合わせは、数字だけを唱えると混ざります。
「40、60」「25、500」「1月、3年」だけを覚えると、問題文を読んだ時に何の数字だったか戻れません。語呂は、数字を覚える道具というより、場面へ戻る札です。
使う札は、多くなくて構いません。
| 場面 | 唱え言葉 | 戻る先 |
|---|---|---|
| 合格基準 | 科目四割、合計六割 | 各科目40%以上、全科目合計60%以上 |
| 試験構成 | 四科目、十問ずつ、四時間 | 4科目、各10問、試験時間4時間 |
| 作業主任者 | 二五から一級、五百で上位確認 | 伝熱面積と免許区分の表 |
| 定期自主検査 | 月イチ点検 | 1月以内ごとの自主検査 |
| 記録保存 | 三年保存 | 自主検査記録の保存 |
| 附属品 | 過熱は蒸気、エコは給水、空予は空気 | 加熱する対象の違い |
| 取扱い現象 | 泡立ちはフォーミング、水滴同伴はプライミング | 取扱い用語の区別 |
| 燃焼の3要素 | 燃料・空気・点火源 | 燃焼が成立する3条件 |
きれいな語呂である必要はありません。短く、場面つきで、自分の口に残ることの方が大切です。

合格基準は「四割・六割」で捨て科目を防ぐ
安全衛生技術試験協会の案内では、一級ボイラー技士試験の合格基準は、各科目40パーセント以上かつ全科目合計60パーセント以上です。
ここは、語呂というより短い合言葉で十分です。
科目四割、合計六割。
この言葉で思い出したいのは、点数そのものだけではありません。低い科目を作れない、という行動です。
| 唱え言葉 | 試験での意味 |
|---|---|
| 科目四割 | 1科目だけ大きく落とすと危ない |
| 合計六割 | 全体点も必要 |
| 四科目、十問ずつ | 1科目あたりの問題数が少ない |
| 四時間 | 焦らず見直す時間を残せる |
「法令は苦手だから捨てる」「計算は全部後回しにする」と考えた時は、この札へ戻ります。
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25㎡と500㎡は「作業主任者」の札で覚える
25平方メートルと500平方メートルは、一級ボイラー技士の法令数字で混ざりやすいところです。
ここは、数字だけでなく「作業主任者の選任範囲」という札にします。
| 数字 | 唱え方 | 注意 |
|---|---|---|
| 25㎡ | 二五から一級 | 二級の感覚から切り替える境目として見る |
| 500㎡ | 五百で上位確認 | 大きい範囲では上位免許や表の注記を確認する |
| 25㎡以上500㎡未満 | 一級で特に意識 | 公式表の範囲に戻して確認する |
唱えるなら、これくらい短くします。
二五から一級、五百で上位確認。
ただし、この語呂だけで作業主任者の判断を終わらせません。日本ボイラ協会の表には、貫流ボイラー、廃熱ボイラー、小規模ボイラーなどの伝熱面積の扱いに注記があります。数字を思い出したら、表へ戻るところまでがセットです。
1月以内ごと・3年間は「点検と保存」でセットにする
ボイラー及び圧力容器安全規則では、定期自主検査を1月以内ごとに行うこと、記録を3年間保存することが示されています。
ここは、2つを分けずに唱えます。
月イチ点検、三年保存。
| 場面 | 数字 | 唱え言葉 |
|---|---|---|
| 定期自主検査 | 1月以内ごと | 月イチ点検 |
| 記録保存 | 3年間 | 三年保存 |
| セット | 点検と保存 | 月イチ点検、三年保存 |
「1」と「3」だけで覚えると弱いです。1は点検の周期、3は記録の保存。ここまで口に出せると、選択肢で戻りやすくなります。
構造系は用語ペアで覚える
ボイラーの構造(附属品・安全装置)は、無理に語呂を作るより用語ペアの方が安定します。「何を加熱するか」「何が違うか」を一行で言える形にします。
| 混ざりやすい項目 | 唱え方・整理のポイント |
|---|---|
| 過熱器 | 飽和蒸気をさらに加熱する→「過熱は蒸気」 |
| エコノマイザ(節炭器) | 排ガスで給水を予熱する→「エコは給水」 |
| 空気予熱器 | 排ガスで燃焼用空気を予熱する→「空予は空気」 |
| 水管ボイラー | 水管の内部に水、外部に燃焼ガス |
| 煙管ボイラー | 煙管の内部に燃焼ガス、外部に水 |
| 安全弁 | 設定圧力で蒸気を逃がす。吹き止まり圧力=設定圧力の97%以上 |
| 水面計 | 2個以上設置。使用中に閉止できる構造 |
構造の問題は「どちらが何を加熱するか」「どちらが先か後か」という比較が頻出です。語呂を覚えるより、違いを一行で言える状態を作る方が問題で使いやすくなります。
取扱い系の用語ペア
取扱いの現象・用語は、名称と症状をペアにして覚えます。
| 現象・用語 | 唱え方 |
|---|---|
| プライミング | 水滴が蒸気に同伴して出る。激しい燃焼・高水位が原因 |
| フォーミング | ボイラー水が泡立つ。水質悪化・油分混入が原因 |
| キャリオーバ | 蒸気中に水分・塩分が混入して送出される現象(プライミング・フォーミングの結果) |
| スケール | 硬水中のカルシウム等が伝熱面に固く付着→伝熱効率低下 |
| スラッジ | 軟化水中の泥状物が底部に沈殿→排泥コック |
| 低水位事故 | 水位管理の失敗・蒸発量超過が原因。点火前に水面計で確認 |
| ウォータハンマ | 蒸気管内の水滴が衝撃波を起こす現象。ドレン抜きで防ぐ |
「プライミング」と「フォーミング」は名称が似ていてよく混ざります。「水滴同伴がプライミング、泡立ちがフォーミング」と区別して唱えると定着します。
燃焼系の語呂・整理
燃焼の基礎は語呂というより、条件と現象の組み合わせで整理します。
| 項目 | 整理のポイント |
|---|---|
| 燃焼の3要素 | 燃料・空気(酸素)・点火源(着火温度)。一つ欠ければ燃焼しない |
| 空気比(空気過剰率) | 実際の供給空気量÷理論空気量。1.0が理論値、実操業では1.0超 |
| 空気比が高すぎると | 燃焼温度低下・排ガス量増加・熱効率低下 |
| 空気比が低すぎると | 不完全燃焼(一酸化炭素・すす発生) |
| 逆火(バックファイヤ) | バーナ内部での燃焼。ガス圧低下・空気量過多が原因 |
| 離火(リフトオフ) | 炎がバーナ先端から離れる。ガス圧高すぎ・空気量過多 |
| 黄炎 | 空気不足によるすす発生。青白い炎が正常 |
燃焼計算(理論空気量・理論燃焼ガス量)は数値に語呂を付けるより、計算式の構造を手で追う練習の方が効果的です。「燃料の組成から求める→係数を当てはめる」という流れを自分で書けるようにします。
計算系は式の意味を追う
一級ボイラー技士の計算問題(ボイラー出力・伝熱量・効率など)は、語呂ではなく式の意味を追う練習が有効です。
| 計算の種類 | 整理のポイント |
|---|---|
| ボイラー効率 | 発生蒸気が受け取った熱量÷燃料の発熱量×100 |
| 相当蒸発量 | 実際の蒸発量を、標準状態(100℃飽和→100℃蒸気)に換算した値 |
| 伝熱面積 | 燃焼ガスと接する側の面積(水が接する側ではない) |
| 保有水量計算 | 胴・管群の水容積を積算。問題では直径・長さ・本数から求める |
「答えを見て覚える」のではなく、「この式はこの量を求めるため」という意味を追いながら手を動かします。1問を白紙で解き直す練習が、計算問題の得点を安定させます。
直前期は、増やさず削る
試験が近づくほど、新しい語呂を増やしたくなります。でも直前期に増やすと、似た音が混ざります。
直前期は、覚える語呂を絞ります。
| 残り時間 | 語呂の使い方 |
|---|---|
| 2週間前 | 何度も間違えた数字だけ残す |
| 1週間前 | 白紙で数字と場面を出す |
| 数日前 | 新しい語呂を増やさない |
| 当日朝 | 自分の誤答札だけ見る |
試験前に見る札は、少ない方が強いです。たくさん眺めるより、間違えた札だけを短く唱えます。
ぴよきちメモ
語呂合わせは、数字を丸暗記するための飾りではありません。問題文を読んだ時に、場面へ戻るための入口です。
科目四割、合計六割。四科目、十問ずつ、四時間。二五から一級、五百で上位確認。月イチ点検、三年保存。
この4枚だけでも、直前期の数字迷子はかなり減ります。構造・取扱い・燃焼系は用語ペアで違いを一行で言える状態に、計算系は式の意味を追う練習に切り替えます。
うまい語呂を探し続けるより、自分が間違えた数字を1枚の札にして、翌日と数日後に白紙で出す。そちらの方が、点につながる覚え方です。
出典・参考(2026年5月30日確認):
- 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 一級ボイラー技士の紹介 — 試験科目、各科目の問題数、試験時間、合格基準、作業主任者の案内
- 一般社団法人 日本ボイラ協会 ボイラー取扱作業主任者を選任できる免許 — ボイラー取扱作業主任者の選任範囲、伝熱面積の算定注記
- 厚生労働省 ボイラー及び圧力容器安全規則 — 定期自主検査、記録保存





























































