金融コンプライアンス・オフィサー2級の過去問(実際に出題された問題)を回ごとに解けるのは、協会が編集した「問題解説集」です。無料では、経済法令研究会のサイトで公開試験の正解表(正解の番号だけ)が見られます。
金融コンプライアンス・オフィサー2級は、日本コンプライアンス・オフィサー協会が認定する試験で、実施・運営は経済法令研究会が担っています。銀行業務検定と同じ日に行われる「コンプライアンス・オフィサー認定試験」の種目の1つです。経済法令研究会の案内では、公開試験は金融機関の中堅から管理職クラスが主な対象で、ふだんの業務で出会うコンプライアンス上の問題を法令の知識で処理できるかを見ます(CBT方式の案内では、初級・中級の管理者と一般の職員が対象)。預金を受け入れる金融機関の職員向けの試験で(保険会社の職員向けは保険コンプライアンス・オフィサー2級)、上の1級は2025年度で廃止されました。
名前の似た金融財政事情研究会(金財)の「コンプライアンス・オフィサー・銀行コース」は別の試験で、この記事の対象ではありません。また、協会の試験案内のページには「CBT方式のみで実施」とありますが、銀行業務検定協会の2026年度実施概要と経済法令研究会の試験詳細では、12月6日の公開試験にも金融コンプライアンス・オフィサー2級が入っています。
ぴよパスでは、公式の3科目と公式テキストの章立てに沿って分けた7分野で、四答択一のオリジナル練習問題を用意しました。過去問ではなく、銀行法・金融商品取引法・犯罪収益移転防止法などの条文と公的資料にもとづいて独自に作った予想問題です。
金融コンプライアンス・オフィサー2級の練習問題を分野別に解く →
過去問はどこで解けるか
| どこで | 中身 | 費用 |
|---|---|---|
| 金融コンプライアンス・オフィサー2級 問題解説集 2026年度受験用(日本コンプライアンス・オフィサー協会 編・経済法令研究会) | 第66回(2025年10月)・第65回(2025年6月)・第63回(2024年10月)・第62回(2024年6月)の試験問題・解答ポイント・正解 | 税込2,860円 |
| 経済法令研究会のサイト「検定試験正解表」 | 公開試験の回ごとの正解の番号だけ(問題文なし)。コンプライアンス・オフィサー認定試験の正解表が回ごとに並ぶ | 無料 |
| ぴよパスの練習問題 | 7分野の四答択一。過去問ではなくオリジナル問題で、全問に解説つき | 無料 |
回ごとの試験問題をまとめて販売しているのは、協会編の問題解説集です。2025年度までの金融コンプライアンス・オフィサー2級は6月・10月の年2回で、3月の回(第64回・第67回)には実施されていません。そのため2026年5月20日発行の2026年度受験用は、第62・63・65・66回の4回分を収録しています。
公開試験(紙)の問題用紙は持ち帰れると経済法令研究会は案内しています。正解表は番号だけなので、手元に問題がある人の自己採点用です。2026年7月5日の第68回の正解表も、すでに公開されています。
CBT方式の問題は持ち帰れない
テストセンターで受けるCBT方式は、パソコンの画面で出題され、会場で渡される筆記用具とメモ用紙も終了後に回収されるので、問題は手元に残りません。合否はその場で分かり(即時判定)、スコアレポートと出題項目の一覧を受け取ります。経済法令研究会は、出題範囲や難易度の水準は公開試験と同じだと案内しています。CBTで受ける人は、問題解説集と練習問題で準備することになります。
試験の形
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題形式 | 四答択一式50問(各2点) |
| 科目構成 | 金融機関とコンプライアンス 10問 / 金融取引とコンプライアンス 30問 / 内部のリスク管理態勢とコンプライアンス 10問 |
| 試験時間 | 120分 |
| 合格基準 | 100点満点中60点以上(公開試験は「試験委員会にて最終決定」) |
| 受験料 | 5,500円(税込)。CBT方式は別に事務手数料330円(税込) |
| 持ち物 | 公開試験は受験票と筆記用具(HB程度の鉛筆かシャープペンシル、消しゴム)だけで、電卓は持込品に入っていない。CBTは本人確認書類を持参し、筆記用具とメモ用紙は会場で渡される |
公式テキストの目次では、真ん中の「金融取引とコンプライアンス」が、銀行法・金融取引法・民法・会社法・刑事法・独占禁止法・金融商品取引法・知的財産権法の8つに分かれています。50問のうち30問がこの分野なので、法令の幅がいちばん広いところです。
2026年度の日程
| 方式 | 日程 | 申込 |
|---|---|---|
| 公開試験 第68回 | 2026年7月5日(日) | 終了 |
| 公開試験 第69回 | 2026年12月6日(日)10:00〜12:00 | 10月5日(月)9:00〜10月19日(月)23:30(個人のWeb申込) |
| CBT方式 | 2026年4月27日〜2027年3月31日のうち、申込日から3日目以降の好きな日 | 2027年3月28日まで |
公開試験の日程は、2026年度から7月・12月の年2回に変わりました(金融コンプライアンス・オフィサー2級は、2025年度までは6月・10月の年2回)。12月6日は銀行業務検定の第165回と同じ日です。経済法令研究会の案内では、公開試験の正解は試験の3日後(試験日を含まない)にホームページで発表されます。12月6日の回なら12月9日です。正解の発表は合否の発表ではありません。CBT方式の予約・変更は、受験日の3日前までです。
認定率(合格率)
協会の会報に載った公開試験の結果は次のとおりです。
| 回 | 実施日 | 受験者数 | 認定者数 | 認定率 |
|---|---|---|---|---|
| 第66回 | 2025年10月26日 | 1,254人 | 819人 | 65.31% |
| 第65回 | 2025年6月1日 | 1,222人 | 804人 | 65.79% |
| 第63回 | 2024年10月27日 | 1,472人 | 973人 | 66.10% |
3回とも65〜66%で、受験者の3分の2ほどが認定を受けています。協会の会報に載るのは公開試験の結果で、CBT方式の認定率は載っていません。会報は2026年度から銀行業務検定協会の「事務局報」に統合され、7月の第68回の結果はまだ載っていません。
正解率が低かった論点
協会の会報は、公開試験の回ごとに「正解率が30%を下回った問題」の論点を挙げています。
| 回 | 論点 |
|---|---|
| 第63回 | 権利の濫用・貸手責任・利益相反取引・著作権・インサイダー取引規制・電子記録債権 |
| 第65回 | 保証(主債務者の情報提供) |
| 第66回 | 銀行法による規制・株主代表訴訟・振り込め詐欺救済法・労働契約法 |
民法(権利の濫用・保証)、会社法(利益相反取引・株主代表訴訟)、金融商品取引法(インサイダー取引)、知的財産権法(著作権)、労働法と、分野が散っています。正解率30%未満は、7割を超える受験者が落とした問題です。結果を見た3回とも違う分野から出ているので、どこか1つの分野を固めれば済む試験ではありません。全分野を一通り回すことが大切です。
会報は、第66回の低調な問題に「金融機関経営関連のテーマが目立った」と書いています(銀行法による規制・株主代表訴訟)。ぴよパスでは、株主代表訴訟や銀行の取締役の兼職はコンプライアンス態勢・企業経営の分野に入れています。また第63回の会報は、電子記録債権の問題は正解率が低い傾向にあると書いています。電子記録債権の問題は金融取引法の分野にあります。
練習問題の分野 — 7分野
| 分野 | 公式の科目構成 |
|---|---|
| コンプライアンス態勢・企業経営 | 金融機関とコンプライアンス |
| 銀行法 | 金融取引とコンプライアンス |
| 金融取引法 | 金融取引とコンプライアンス |
| 民法・会社法 | 金融取引とコンプライアンス |
| 刑事法・独占禁止法・知的財産権法 | 金融取引とコンプライアンス |
| 金融商品取引法 | 金融取引とコンプライアンス |
| 内部のリスク管理態勢 | 内部のリスク管理態勢とコンプライアンス |
どの問題も、正解の理由と、誤りの選択肢がなぜ誤りかを解説しています。法令の数字や要件を入れ替えた肢で迷った問題は、解説に書いた条文や指針を一度開いて確かめると、本番で同じ形の肢に引っかかりにくくなります。
練習の進め方
- 金融取引とコンプライアンスの5分野から始める — 50問中30問を占め、正解率の低い論点の多くもここにあります。民法・会社法と金融商品取引法を先に一周する。
- 態勢とリスク管理の2分野を続けて解く — 金融庁の考え方、株主代表訴訟・取締役の兼職などの企業経営、反社会的勢力への対応、個人情報の管理、ハラスメントの防止など、日々の業務の場面で問われる分野です。
- 間違えた問題の条文を確かめる — 正解率の低い論点は、要件の細かいところまで正確に覚えていないと解けない問題です(保証人が保証契約を取り消せる条件、競業取引の承認の機関など)。解説に書いた根拠の条文まで読む。
- 問題解説集の1回分を120分で通す — 練習問題で分野を一周したら、本番と同じ50問・120分で通して、6割の線を確かめる。
まとめ
- 過去問を回ごとに解けるのは、協会編の問題解説集(2026年度受験用は第62・63・65・66回の4回分・税込2,860円)。無料の正解表は番号だけ。
- CBT方式の問題は手元に残らない(合否は即時判定)。公開試験の問題用紙は持ち帰れる。
- 四答択一50問・120分・60点以上。公開試験の認定率は、結果が公表されている第63・65・66回で65〜66%。
- 次の公開試験は2026年12月6日(個人のWeb申込は10月19日まで)。CBTは2027年3月31日まで。
- 正解率の低い論点は分野が散っている。7分野の練習問題で全分野を一周してから、問題解説集で通し演習を。
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出典
- 経済法令研究会「金融コンプライアンス・オフィサー2級」(全国一斉公開試験の詳細・科目構成・合格基準・持込品・第69回の日程と申込): https://www.khk.co.jp/exam/exam_detail.php?pid=52170&oid=42
- 経済法令研究会「CBT金融コンプライアンス・オフィサー2級」: https://www.khk.co.jp/exam/exam_detail.php?pid=54608&oid=2000002
- CBT-Solutions「金融コンプライアンス・オフィサー2級」(CBTの予約・持ち物・即時判定・スコアレポート): https://cbt-s.com/examinee/examination/khk-kinyu02.html
- 経済法令研究会『金融コンプライアンス・オフィサー2級 問題解説集 2026年度受験用』(収録回・価格・発行日): https://www.khk.co.jp/book/book_detail.php?pid=54715
- 経済法令研究会『公式テキスト 金融コンプライアンス・オフィサー2級 2026年度受験用』(目次): https://www.khk.co.jp/book/book_detail.php?pid=54583
- 経済法令研究会「検定試験正解表」(第58回〜第68回。3月の回に金融コンプライアンス・オフィサー2級の欄は無い): https://www.khk.co.jp/exam/examcorrectanswer.php
- 経済法令研究会「検定試験」(公開試験の問題用紙の持ち帰り・CBT方式の違い): https://www.khk.co.jp/exam/
- 経済法令研究会「試験の流れ」(正解の発表): https://www.khk.co.jp/exam/exam_flow.php
- 銀行業務検定協会「2026年度 検定試験 実施概要」(第68回・第69回の日程と時間、CBT方式の期間と事務手数料、1級の廃止): https://www.kenteishiken.gr.jp/upfiles/pdf/7361.pdf
- 日本コンプライアンス・オフィサー協会「試験案内」: https://jcoa.khk.co.jp/guidelines.html
- 日本コンプライアンス・オフィサー協会 会報 No.63(第63回)・No.65(第65回)・No.66(第66回)の成績結果: https://jcoa.khk.co.jp/upfiles/pdf/6946.pdf ・ https://jcoa.khk.co.jp/upfiles/pdf/7244.pdf ・ https://jcoa.khk.co.jp/upfiles/pdf/7381.pdf








