全類で範囲がいちばん狭い — 品名は4つしかない
乙種の免状を1つ持っていれば、他の類は法令15問と物理・化学10問が免除され、性質・消火の10問だけを35分で解きます。合格は10問中6問です。
その前提で見ると、第6類は全類で最短です。消防法別表第一に挙がる品名が 過塩素酸・過酸化水素・硝酸・その他のもので政令で定めるもの(ハロゲン間化合物) の4つしかありません。第4類の膨大な品名を突破した人にとっては、拍子抜けするほど狭い範囲です。
一夜漬けが成立するかと言えば、免除受験なら成立します。ただし範囲が狭いぶん、1つの取りこぼしが10問中の1問を直撃するので、狭さに油断しないことが条件になります。
免除の条件そのものは乙種の科目免除まとめで整理しています。
最初に捨てる範囲を確定する
免除受験では次が丸ごと出ません。前日にここへ手を出さないでください。
- 指定数量(法令なので免除)
- 保安距離・保有空地・製造所等の基準(法令)
- 燃焼理論・酸化還元の計算(物理・化学)
第6類の指定数量は300kgですが、免除受験では問われません。覚えるなら余力が出てからで十分です。
第6類の原理は一文で済む
それ自体は燃えない液体で、他の物質を強く酸化させて燃焼を助ける。
ここから共通性質が全部出ます。
- 不燃性(自分は燃えない)— 第5類の「自分で燃える」とは正反対です。
- 酸化性液体なので、可燃物と混ざると発火・爆発の危険がある。
- いずれも腐食性があり、皮膚を侵す。取り扱いでは保護具が要る。
- 分解して酸素を放出するため、可燃物・有機物との接触を避ける。
第1類(酸化性固体)とは「固体か液体か」の違いで、性質の考え方は同じです。第1類と第6類は他人を燃やす側、第2類と第5類は自分が燃える側と対にして覚えると、選択肢の消去が速くなります。
消火法 — 例外が1つだけある
| 品名 | 消火の考え方 |
|---|---|
| 過塩素酸 | 大量の水で希釈・冷却 |
| 過酸化水素 | 大量の水で希釈・冷却 |
| 硝酸 | 大量の水で希釈・冷却 |
| ハロゲン間化合物 | 注水は不可(水と激しく反応する)。乾燥砂等で対応 |
第6類は「原則として大量注水、ただしハロゲン間化合物は例外」という一点に集約されます。この例外が出題の狙いどころなので、ここだけは確実に固めてください。
なお第6類そのものは不燃なので、消火の対象は「第6類が助燃している周囲の可燃物の火災」です。この前提を押さえておくと、設問の言い回しに惑わされません。
品名ごとの押さえどころ
- 過塩素酸 — 無色の発煙性液体。不安定で、放置すると分解して塩化水素を出し黄色く変色する。
- 過酸化水素 — 濃度が高いものが危険物。分解を抑えるためにりん酸や尿酸などの安定剤を加える。容器は密栓せず通気のための穴を空ける(分解して酸素が出るため)。ここは第6類で最も問われる例外です。
- 硝酸 — 金属を腐食させる。日光や加熱で分解して二酸化窒素(赤褐色・有毒)を発生する。
- ハロゲン間化合物 — 三フッ化臭素・五フッ化臭素など。水と激しく反応するため注水厳禁。
「密栓しない」は危険物では珍しい扱いで、そのぶん設問に選ばれやすい論点です。
前日から当日朝までの手順
前日の夜(60分)
- 「不燃・酸化性・腐食性」の3語と、第1類との対比を書く(5分)。
- 品名4つと消火法の表を書き写す(10分)。ハロゲン間化合物の例外に印を付けます。
- 過酸化水素の「密栓しない」を単独で書き出す(5分)。
- 残り40分は演習に回します。当サイトの乙6 練習問題はカテゴリが分かれているので、免除受験なら性質・消火だけを解けば足ります。
本番の形式で通したいときは乙6の模擬試験に 科目免除モード(10問・35分) を用意しました。免除受験と同じ出題数・同じ制限時間で通せます。
当日の朝(20分) 間違えた問題の解き直しだけにします。第6類は範囲が狭いので、朝に新しい知識を足すより、前夜の取りこぼしを潰すほうが得点に直結します。
つまずくのはここ
① 第1類と混ざる。 どちらも「他を酸化させる」ので、固体(第1類)か液体(第6類)かで切り分けてください。
② 例外を1つも覚えていない。 第6類の10問は、共通性質で6〜7問、例外(ハロゲン間化合物の禁水・過酸化水素の通気)で残りという構成になりやすい傾向があります。共通性質だけでは6問の合格ラインが際どくなります。
③ 免除申請を忘れている。 願書で免除を申請していなければ3科目35問です。前日に受験票を確認してください。
同じ日程で他の類も申し込むなら乙種をまとめて受験する方法を、腰を据えて対策するなら乙6のテキスト・問題集を参照してください。
他の類も並行して集めるなら、全6類の性質・消火 早見表で消火法の線引きを1枚にまとめておくと混同を防げます。
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