模擬試験を受けて合計正答率だけを確認し、「もう少し頑張ろう」で終わっている人が多いです。危険物甲種は3科目それぞれに60%の足切りがあるため、合計点が良くても1科目が60%を割れば不合格になります。模試を受けた後に何を見て何を直すかを決めないと、同じ間違いを繰り返すだけです。
この記事で分かること
- 模試後に科目別の正答率をどう読むか(60%ラインの確認方法)
- 誤答を記録してから次の演習に進む復習ループの組み方
- 3回の模試を試験日から逆算してどのタイミングで受けるか
- 性質消火の類別復習を模試とセットで回す手順
- 模試を受ける間隔と問題セットをどう使い分けるか
模試は「3科目別の60%確認」から始める
模試を受けたら最初に確認するのは、法令・物化・性消それぞれで60%を超えているかです。3科目まとめた合計正答率は参考程度にとどめます。
45問中の正答数を科目ごとに出すと「法令10/15・物化6/10・性消11/20」のような形になります。この例では物化は60%ちょうど、性消は55%で足切りです。合計では27/45=60%ですが、性消の55%が合格ラインを割っています。
この科目別の内訳を毎回記録します。ノートや表計算でも構いません。記録しないと回ごとの改善が見えないため、2回目以降に何が改善されて何が残っているかが分かりません。
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誤答の復習ループ:間違えた問題を3分類する
模試の誤答は次の3つに分けて対応を変えます。
①知識抜け(用語や数値を知らなかった):テキストや解説に戻って該当箇所を確認し、翌日に同じ問題を再度解きます。記憶の定着には翌日・3日後・1週間後の間隔で反復するのが効果的です。
②読み間違え(問題文の条件を見落とした):問題文のどこで判断を誤ったかを言語化します。「〜以外」「〜でない」といった否定の読み飛ばしや、「水溶性」の指定数量を非水溶性の値で計算したケースなど、具体的に何を見落としたかを一行書いてから次に進みます。
③分かっていたがぶれた(曖昧な記憶で選択肢を絞りきれなかった):これが最も多いパターンです。「たぶんこっちだったような気がした」で外した問題は、理解があいまいな証拠です。解説を読んで理由を言語化し、同類の問題を3問追加で解きます。
3回の模試を逆算で組む
模試は1回だけでなく複数回、間隔を空けて受けることで真価が出ます。
第1回(試験日の5〜6週間前): 3科目を一通り学習し終わった段階で受けます。この時点で各科目60%に届いていなくても問題ありません。どの科目がどのくらい足りていないかを把握するための「現状確認」です。性消が40〜50%台という人が多く、ここで第1〜6類のどの類が弱いかが見えます。
第2回(試験日の3週間前): 第1回の誤答から特定した弱点を2〜3週間で補強してから受けます。改善したかどうかを確認するのが目的です。科目別の正答率が前回より改善していれば補強の方向性は正しい、改善していなければ復習の方法を変えます。
第3回(試験日の1週間前): 本番と同じ時間(法令35分・物化20分・性消40分などを自分で設定)で通して解きます。時間配分の感覚を確認し、3科目ともに60%を超えていることを確認します。この段階で足りない科目があれば、残り1週間でその科目の基本問題だけに集中します。
| 回 | タイミング | 目的 | 終了後の行動 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 5〜6週前 | 現状把握・弱点科目の特定 | 弱点科目の類別復習を開始 |
| 第2回 | 3週前 | 弱点改善の確認 | 改善が不十分な類を再度集中 |
| 第3回 | 1週前 | 本番形式での仕上げ確認 | 不足科目のみ基本問題を反復 |
性消の類別復習を模試とセットで回す
性消(20問)は6類すべての物質が出るため、第1回模試後に類ごとの正答率を出しておきます。「第4類は正答率75%だが第3類は40%」のような形で分かれることが多いです。
第3類(自然発火性・禁水性)や第5類(自己反応性)は馴染みの薄い物質が多く、後回しにしがちです。模試の結果で弱い類が特定できたら、その類の代表物質・性状・消火方法を1類ずつ確認してから次の模試を受けます。全類を一度に復習しようとするより、1回の模試後に1〜2類だけ集中する方が定着しやすいです。
時間配分の確認:本番の試験時間を意識して解く
危険物甲種の試験時間は全科目合計で設定されています。模試で「解けたけど時間が足りなかった」という状況が起きる場合は、早めに時間配分を意識した練習が必要です。
問題ごとに解答時間を均等に割り当てると、45問を2時間(120分)として1問あたり約2分40秒になります。計算問題や長い問題文の問題に時間がかかりすぎると、後半の問題が解けなくなります。
模試を時間を計って解く練習では、以下の点を確認します。
- 法令(15問):手続きや数値の確認が多く1問1〜2分程度
- 物化(10問):計算問題があるため1問あたり最大3〜4分を許容する
- 性消(20問):知識問題が中心で1問1〜2分程度
計算問題で詰まった場合は、一旦飛ばして他の問題を先に解き、最後に戻る練習をしておくと本番で慌てにくくなります。模試の段階からこの「飛ばす→戻る」動作を習慣にしておくと、本番の試験でも自然に実行できます。また、最後まで解き終わった後に全問題を見直す時間が残るかどうかも模試で確認しておきます。
まとめ
模擬試験の効果は「受けた後に何をするか」で決まります。合計点ではなく3科目別の60%を毎回確認し、誤答を3つに分類して対応を変える復習ループを回すことが重要です。試験日から逆算して3回の模試を組み、第1回で弱点科目を特定→第2回で改善確認→第3回で本番形式の仕上げという流れが基本です。
まずオリジナル予想問題160問を1セット解いて、現時点の科目別正答率を確認するところから始めてください。
出典:
- 一般財団法人 消防試験研究センター — 危険物取扱者試験 受験案内
- 消防法 (昭和23年法律第186号) — 危険物取扱者





































































