ビジネス会計検定試験の勉強時間について、主催の大阪商工会議所は目安を出していません。公式サイトの「企業・合格者の声」には個人の例が載っていて、2級で約20時間(試験の1週間前から)や約40時間(約1か月)、3級で約60時間(約1か月) といった例があります。
例は数が少なく、前提も人によってまちまちです。この記事では、合格者の声の例と、ぴよパスの練習問題・模試の量から数えた時間を並べて、自分の場合の時間を見積もれるようにします。数字のうち「見立て」と書いたものは、公表データではなく、表に書いた仮定から計算したものです。
ビジネス会計検定2級の練習問題を解く → 3級の練習問題を解く →
結論: 3級は練習で約20時間+テキスト、2級は3級の範囲を前提に考える
- 公式の勉強時間の目安は無い(受験要項・級別内容・Q&A・2026年度の案内PDFに記載なし。2026年10月19日に確認)。
- 公式サイトの合格者の声の例: 2級 約20時間(1週間)・約40時間(約1か月)、3級 約60時間(約1か月)。どれも個人の例で、平均ではない。
- 2級・3級ともマークシート・2時間・100点満点で70点以上が合格。問題数と1問ごとの配点は公表されていない。
- 合格率(直近4回)は 3級 50.6〜67.2%・2級 34.5〜48.1%。2級は3級より低い。
- ぴよパスの練習問題を2周して模試を2回通す時間は、見立てで 3級 約21時間・2級 約25時間。これに公式テキストを読む時間が加わる。
- 2級は「上位級は下位級の知識を前提」とされている。3級を受けずに2級から受けるなら、3級の範囲の時間も見込む。
- 次の試験は 第40回・2027年3月14日(日)(1級・2級・3級)。一般の申込は2027年1月8日から。
公式の目安は無い。合格者の声は20〜60時間
大阪商工会議所の公式サイトで、勉強時間の目安を示しているページは見つかりませんでした(受験要項・級別内容・よくあるご質問・2026年度の検定試験のご案内PDF)。公式のよくあるご質問は、学習の方法として、まず公式テキストに沿って学習し、さらに「公式過去問題集で実際に問題を解くことをおすすめします」としています。
公式サイトの「企業・合格者の声」には、合格した人の学習期間や時間がいくつか載っています。2級・3級の学習期間か時間が書かれている例を並べると、次のとおりです(2026年10月19日に確認)。
| 級 | 合格者の声に書かれた学習の量 | 学習のしかた | 書かれている前提 |
|---|---|---|---|
| 3級 | 約1か月・約60時間 | 公式テキストを一読し、公式の過去問集を3回、模擬テストも3年分 | 会計の下地の記載なし |
| 3級 | 学習期間3週間 | テキストを一読し、過去問題集を3回 | 7年前に一度受験して勉強していた |
| 2級 | 試験の1週間前から・約20時間 | テキストを3回読み、過去問題を2回解いた | 会計の下地の記載なし |
| 2級 | 約1か月・40時間程度 | 総合問題も含め、演習問題を全部2回ずつ | 簿記検定の取得から10年以上たっていた |
| 2級 | 約1か月 | 公式テキストと公式問題集を繰り返す | 3級は保有済み・仕事で財務諸表に触れる機会が多い |
| 2級 | 1か月程度 | 公式問題集を3版分すべて解いた | 以前に経理の仕事をしていた |
| 級の記載なし | 約5か月・1日20分〜1時間 | テキストを単元ごとに読み、過去問題集を10回・模擬問題集を7回 | 事務長として経理・総務に携わっている |
例は7件だけで、時間で書く人と期間で書く人がいるので、ここから平均は出せません。2級の例には、簿記検定や3級を持つ人、経理や財務諸表に触れる仕事の人が多く入っています。会計の知識がほとんど無いところから始めるなら、短い例に合わせず、下の見立てにテキストを読む時間を足して見込むのが安全です。
試験の形と合格率
| 項目 | 2級 | 3級 |
|---|---|---|
| 形式 | マークシート・2時間 | マークシート・2時間 |
| 合格基準 | 100点満点で70点以上 | 100点満点で70点以上 |
| 問題数・1問ごとの配点 | 公表されていない(満点は100点) | 公表されていない(満点は100点) |
| 受験料(税込) | 7,480円 | 4,950円 |
| 電卓 | 四則演算機能のみ(関数電卓などは不可) | 同じ |
| 計算用紙 | A3の裏表白紙1枚 | A4の裏表白紙1枚 |
公式の「試験結果・受験者データ」から、直近4回の合格率を並べます。
| 回(実施日) | 3級の合格率 | 2級の合格率 |
|---|---|---|
| 第35回(2024年10月20日) | 56.5%(3,862人中2,182人) | 43.7%(1,707人中746人) |
| 第36回(2025年3月9日) | 50.6%(3,811人中1,928人) | 34.5%(1,993人中687人) |
| 第37回(2025年10月19日) | 60.0%(4,416人中2,651人) | 48.1%(1,860人中895人) |
| 第38回(2026年3月8日) | 67.2%(4,377人中2,942人) | 43.6%(2,075人中905人) |
3級は回によって50%台から60%台後半まで、2級は30%台半ばから40%台後半まで動いています。2級は4回とも3級より低く、4回とも受験者の半分以上が不合格でした。2026年10月18日の第39回の結果は、11月19日から公式のWEB成績票照会で確かめられる予定です。
練習の量から数える — 3級 約21時間・2級 約25時間
ぴよパスの練習問題と模試の量から、手を動かす時間を数えます。本試験は2時間なので、模試も2時間で通します。
| やること | 3級 | 2級 |
|---|---|---|
| 練習問題の1周目 | 169問 × 4分 = 約11時間 | 160問 × 5分 = 約13時間 |
| 練習問題の2周目(間違えた問題を中心に約半分) | 80問 × 3分 = 約4時間 | 80問 × 4分 = 約5時間 |
| 模試2回と見直し | (2時間+見直し1時間)× 2 = 6時間 | 同じ 6時間 |
| 合計(見立て) | 約21時間 | 約25時間 |
2級の1問を長く見たのは、連結財務諸表と応用の分析(セグメント情報・損益分岐点・株価の指標など)で、計算の手順が増えるためです。上の時間には、公式テキストを読む時間が入っていません。合格者の声の約60時間(3級)の例は、テキストの一読に加えて、公式の過去問集3回と模擬テスト3年分を含んだ量です。
| 出発点 | 見込む時間の考え方 |
|---|---|
| 簿記や会計の学習経験が無い(3級) | 練習の約21時間に、公式テキストを通して読む時間を足す。合格者の声の約60時間の例(演習の量が多い)も参考になる |
| 簿記3級程度の知識がある(3級) | 貸借対照表と損益計算書の構造は下地になる。練習の時間を中心に考える |
| 3級に合格している(2級) | 練習の約25時間に、連結と応用分析のテキストの時間を足す。合格者の声では、3級を持っている人の例が約1か月(時間の記載なし) |
| 3級を受けずに2級から(2級) | 2級の時間に、3級の範囲の時間も足す(下の「いきなり2級」) |
簿記との違いが時間に効く
ビジネス会計検定は、財務諸表を 作る のではなく 読む 試験です。公式の出題範囲表の3級の項目は「財務諸表の構造や読み方に関する基礎知識」と「財務諸表の基本的な分析」の2つで、仕訳や帳簿の記入は項目にありません。
そのため、簿記を学んだ人は財務諸表の構造の理解がそのまま下地になります。一方、分析の指標(流動比率・ROE・1株当たり分析など)は簿記の学習では中心に扱わないので、別に覚える時間が要ります。違いの中身は簿記とビジネス会計検定の違いにまとめています。
いきなり2級・2級と3級の併願
ビジネス会計検定は受験資格が無く、2級から受けられます。ただし公式の級別内容には「上位級は下位級の知識を前提とし、下位級のテキストの内容を含めています」とあります。3級を受けずに2級から受けるなら、3級の公式テキストの範囲(財務諸表の構造・基本的な分析)も勉強時間に入れて考えます。
2級と3級は同じ日に併願できます(集合は2級が10時、3級が13時30分)。併願するなら、3級の範囲を先に仕上げて、2級の連結と応用分析を後に積む順番にすると、同じ勉強が両方の点になります。いきなり2級で足りるかの判断はビジネス会計検定はいきなり2級でよいで扱っています。
第40回(2027年3月14日)までの進め方
次の試験は第40回・2027年3月14日(日)で、1級・2級・3級が行われます。申込は、団体が2026年12月16日〜2027年1月6日、一般はコンビニ払いが2027年1月8日〜1月24日、クレジットカード払いが1月8日〜1月28日です。10月下旬から始めると、試験まで約20週あります。
| 時期 | 3級 | 2級 |
|---|---|---|
| 11月 | 公式テキストを通して読む。貸借対照表・損益計算書・キャッシュ・フロー計算書の分野の練習問題 | 3級の範囲の確認と、連結の範囲・連結財務諸表の構造の分野 |
| 12月 | 基本分析・安全性・収益性の分野の練習問題 | 安全性・収益性・キャッシュ・フロー・セグメント・損益分岐点の分野 |
| 1月 | 2周目(間違えた問題)・申込 | 2周目・申込 |
| 2月 | 模試を1回 → 弱い分野 | 模試を1回 → 弱い分野 |
| 3月上旬 | 模試をもう1回・公式過去問題集で通しの演習 | 同じ |
週に2〜3時間でも、20週あれば40〜60時間になります。第39回(2026年10月18日)を受けて結果を待っている人は、11月19日の発表を待たずに、間違えた覚えのある分野から練習を再開しておくと、3月までの時間を長く使えます。
練習問題と模試
ぴよパスの練習問題は、公式の出題範囲にそって独自に作ったオリジナルの問題で、公式過去問題集の転載ではありません。
- 3級: 6分野169問(財務諸表の役割とディスクロージャー・貸借対照表・損益計算書・キャッシュ・フロー計算書・基本分析と安全性の分析・収益性・成長性・1株当たり/1人当たりの分析)
- 2級: 6分野160問(会計の意義と制度・連結の範囲と持分法・連結財務諸表の構造・安全性と連単倍率・収益性とキャッシュ・フロー・セグメント情報・損益分岐点・株価等)
2級の模擬試験・3級の模擬試験は、6分野を混ぜて2時間で通す、ぴよパス独自の構成です。公式は問題数と1問ごとの配点を公表していないので、本試験の問題数や配分を再現したものではありません。70%の線にどれだけ余裕があるか、どの分野で落としているかを見るための練習で、Premium(月980円)の機能です。練習問題は無料で解けます。
まとめ
- ビジネス会計検定の勉強時間に公式の目安は無い。公式サイトの合格者の声の例は、2級で約20〜40時間、3級で約60時間。
- 合格者の声の例は7件で、前提もまちまち。下地が無いなら、練習の見立てにテキストを読む時間を足して見込む。
- ぴよパスの練習問題2周と模試2回は、見立てで3級約21時間・2級約25時間。これに公式テキストを読む時間を足す。
- 合格率は直近4回で3級50.6〜67.2%・2級34.5〜48.1%。合格は2級・3級とも100点満点で70点以上。
- いきなり2級なら3級の範囲も時間に入れる。次の試験は2027年3月14日、一般の申込は1月8日から。
関連記事
出典
- 大阪商工会議所「企業・合格者の声」(合格者の学習期間・学習時間の例): https://www.b-accounting.jp/about/voice.html
- 同「級別内容・出題範囲」(形式・試験時間・合格基準・出題範囲・上位級は下位級の知識を前提とすること): https://www.b-accounting.jp/about/course.html
- 同「試験結果・受験者データ」(第35回〜第38回の受験者数・合格者数・合格率): https://www.b-accounting.jp/about/data.html
- 同「受験要項」・「受験料」・「試験時間」・「持ち物」: https://www.b-accounting.jp/guide/ ・ https://www.b-accounting.jp/guide/price.html ・ https://www.b-accounting.jp/guide/time.html ・ https://www.b-accounting.jp/guide/belongings.html
- 同「よくあるご質問」(計算用紙・公式過去問題集で問題を解くことのすすめ): https://www.b-accounting.jp/contact/qa.html
- 同「2026年度 検定試験のご案内」PDF(第39回・第40回の日程と申込期間): https://www.b-accounting.jp/common/pdf/kentei2026.pdf
勉強時間の「見立て」は、公表データではなく、表に書いた1問あたりの時間の仮定から計算したものです。合格者の声は個人の例で、平均ではありません。公式の情報は2026年10月19日に確かめました。










