銀行業務検定試験 財務2級 税効果会計とその他の会計基準 練習問題 第4問: 取引先の甲社では、当期の決算日までに税法の改正が成立し、当期末の一時差異が解消する期の法定実効税率が30%から25%に下がることになった。当期末の一時差異は次の
取引先の甲社では、当期の決算日までに税法の改正が成立し、当期末の一時差異が解消する期の法定実効税率が30%から25%に下がることになった。当期末の一時差異は次のとおりで、いずれも将来減算であり、30%で計算した繰延税金資産の残高がある(単位:千円)。繰延税金資産は全額回収可能で、その他有価証券は全部純資産直入法によっている。
| 一時差異 | 金額 |
|---|---|
| 貸倒引当金の損金算入限度超過額 | 4,000 |
| 退職給付引当金 | 12,000 |
| その他有価証券の評価差損 | 40,000 |
税率の変更によって、当期の損益計算書の税金費用は法人税等調整額を通じてどれだけ動くか。最も適切なものはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 1. 税金費用が800千円増える
「税金費用が800千円増える」が正しく、決め手は引当金の差異の分だけが損益に出て、純資産に直接入れた評価差損の分は純資産で処理されることです(税効果会計に係る会計基準 注解(注6)(注7)、適用指針第28号 第51項)。
損益に出る分の差異:4,000+12,000=16,000
旧残高:16,000×30%=4,800、新残高:16,000×25%=4,000
繰延税金資産が4,800−4,000=800減るので、借方の法人税等調整額が800増えます。
純資産に出る分:40,000×30%=12,000、40,000×25%=10,000
この繰延税金資産の減少2,000の相手は評価差額金で、損益に入りません。
「2,800千円増える」は評価差損の分2,000も損益に入れて800に足した値です。「800千円減る」は繰延税金資産の減少を費用の減少と読み違え、向きを逆にした値です。
「2,000千円増える」は引当金の分を落とし、評価差損の分だけを損益に入れた値です。「2,800千円減る」は評価差損の分を足したうえ、向きも逆にした値です。
税率が下がると繰延税金資産は減って税金費用を増やしますが、評価差額に係る分は純資産に入り損益を動かしません。
関連キーワード: 税率変更・繰延税金資産・法人税等調整額・評価差額金
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