銀行業務検定試験 財務2級 収益性の分析 練習問題 第6問: 取引先の甲社のROE(期末の自己資本で計算)が上昇した。ROEを、積がROEに一致する売上高利益率・総資本回転率・財務レバレッジに分け、前期からの変化率が最も大
取引先の甲社のROE(期末の自己資本で計算)が上昇した。ROEを、積がROEに一致する売上高利益率・総資本回転率・財務レバレッジに分け、前期からの変化率が最も大きいものを主因とする。総資本も期末の残高を使う。次の資料(単位:千円)の読み方として、最も適切なものはどれか。
| 科目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 売上高 | 800,000 | 880,000 |
| 営業利益 | 40,000 | 61,600 |
| 当期純利益 | 24,000 | 26,400 |
| 総資本 | 800,000 | 800,000 |
| 自己資本 | 320,000 | 250,000 |
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 2. 財務レバレッジの上昇が主因である
「財務レバレッジの上昇が主因である」が正しく、決め手は積がROEに一致する3つの比率に分けると、財務レバレッジの変化率が28%と最も大きいことです。ROEの分子は当期純利益なので、売上高利益率も当期純利益で計算します。
売上高当期純利益率:24,000÷800,000=3.0% → 26,400÷880,000=3.0%(変化なし)
総資本回転率:800,000÷800,000=1.0回 → 880,000÷800,000=1.1回(10%上昇)
財務レバレッジ:800,000÷320,000=2.5倍 → 800,000÷250,000=3.2倍(28%上昇)
ROE:3.0%×1.0×2.5=7.5% → 3.0%×1.1×3.2=10.56%
検算:24,000÷320,000=7.5%、26,400÷250,000=10.56%
財務レバレッジは自己資本の何倍の総資本を使っているかを示す比率で、自己資本比率の逆数です。
「売上高営業利益率の上昇」は5.0%から7.0%へ40%上がっていますが、営業利益を使うと3つの積がROEに一致せず、分解の項になりません。「総資本回転率の上昇」は変化率が10%にとどまります。
「売上高当期純利益率の上昇」は、当期純利益の増加率と売上高の増加率がともに10%で、この率は3.0%の横ばいです。「期末の自己資本比率の上昇」は向きが逆で、320,000÷800,000=40.0%から250,000÷800,000=31.25%に下がっています。
利益率が横ばいのままROEが上がるときは、自己資本の減少による財務レバレッジの上昇を疑います。
関連キーワード: ROE・財務レバレッジ・デュポン分解・自己資本比率
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