銀行業務検定試験 財務2級 合併と企業結合 練習問題 第7問: 取引先の甲社は乙社を吸収合併する(甲社が存続会社)。合併比率は乙社株式1株に甲社株式5株で、両社とも自己株式はなく、1株に1個の議決権がある。甲社の旧株主と乙社
取引先の甲社は乙社を吸収合併する(甲社が存続会社)。合併比率は乙社株式1株に甲社株式5株で、両社とも自己株式はなく、1株に1個の議決権がある。甲社の旧株主と乙社の旧株主をそれぞれ総体で比べ、議決権比率のほかに取得企業の判定を変える事情はない。
| 項目 | 甲社 | 乙社 |
|---|---|---|
| 発行済株式数(株) | 120,000 | 40,000 |
| 総資産(千円) | 900,000 | 600,000 |
| 純資産(千円) | 400,000 | 300,000 |
合併後の乙社の旧株主の議決権比率、取得企業、甲社の個別財務諸表でののれんの組合せはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 3. 62.5%、乙社が取得企業で、のれんは生じない
「62.5%、乙社が取得企業で、のれんは生じない」が正しく、決め手は交付株式を入れた議決権比率で乙社の旧株主が最も大きいことです。株式を対価にする結合では通常は交付する側が取得企業ですが、そうならないこともあり、これを逆取得といいます。
判定の要素の一つが結合後の議決権比率です(企業会計基準第21号 第20項)。
交付株式:40,000株×5=200,000株
合併後の株式:120,000+200,000=320,000株
乙社の旧株主:200,000÷320,000=62.5%
甲社の旧株主:120,000÷320,000=37.5%
消滅会社が取得企業なら、存続会社の個別財務諸表は消滅会社の資産と負債を合併直前の適正な帳簿価額で受け入れるので、時価との差額としてののれんは出ません(同 第34項、企業会計基準適用指針第10号 第84項)。
「62.5%、甲社が取得企業で…」は存続会社であることや総資産の大きさで甲社を取得企業としています。
「25%、…」は5を掛け忘れて40,000÷160,000とした値です。
「37.5%、…」は甲社の旧株主の比率を乙社の旧株主のものと読み違えています。
「…甲社の時価を基礎にのれんを計上する」は取得企業の判定は合っていますが、個別の処理と違います。
逆取得の吸収合併では、議決権比率で取得企業を消滅会社と判定し、存続会社の個別財務諸表は帳簿価額で受け入れます。
関連キーワード: 逆取得・取得企業の決定・議決権比率・吸収合併
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