銀行業務検定試験 財務2級 合併と企業結合 練習問題 第5問: 取引先の甲社は乙社を吸収合併し、甲社が取得企業となった。対価は新株20,000株と、甲社が持つ自己株式5,000株(帳簿価額15,000千円)で、合併日の甲社株
取引先の甲社は乙社を吸収合併し、甲社が取得企業となった。対価は新株20,000株と、甲社が持つ自己株式5,000株(帳簿価額15,000千円)で、合併日の甲社株式の時価は1株4,000円である。合併契約は、増加する払込資本のうち資本金を30,000千円とし、残りを資本準備金とすると定めている。両社の株主資本は次のとおりで、甲社は合併前、乙社は合併直前の帳簿価額である。金額の単位は千円である。
| 科目 | 甲社 | 乙社 |
|---|---|---|
| 資本金 | 200,000 | 60,000 |
| 資本準備金 | 9,000 | 20,000 |
| その他資本剰余金 | 15,000 | 25,000 |
| 利益剰余金 | 90,000 | 20,000 |
| 自己株式 | −15,000 | 0 |
合併後の甲社の資本準備金と利益剰余金の残高の組合せはどれか。
解答と解説を先に見る
先に見ると、この問題は今回は育ちません。
正解: 1. 資本準備金64,000、利益剰余金90,000
「資本準備金64,000、利益剰余金90,000」が正しく、決め手は増加の総額から処分した自己株式の帳簿価額を引いた額が払込資本の増加になることです。増加の総額は取得の対価の時価で算定し(企業会計基準適用指針第10号 第38項・第79項、会社計算規則第35条第1項第1号)、自己株式を処分したときはその帳簿価額を引いた額が払込資本の増加です(同指針 第80項)。
内訳は契約の定めに従い、利益剰余金は動きません(会社計算規則第35条第2項)。
増加の総額:(20,000株+5,000株)×4,000円=100,000千円
払込資本の増加:100,000−15,000=85,000千円
資本金の増加:契約の定めで30,000千円
資本準備金:9,000+(85,000−30,000)=64,000千円
利益剰余金:90,000千円のまま
検算:自己株式の控除が消え、合併後の合計399,000千円(資本金230,000+資本準備金64,000+その他資本剰余金15,000+利益剰余金90,000)は合併前の299,000+100,000と一致します。
資本準備金79,000の組合せは、自己株式の帳簿価額15,000千円を引いていません。
資本準備金59,000で利益剰余金90,000の組合せは、新株の分の80,000千円だけを払込資本とした値です。
資本準備金44,000の組合せは、乙社の利益剰余金20,000千円を引き継ぎ、その分を払込資本から減らした値です。
資本準備金59,000で利益剰余金110,000の組合せは、自己株式を引かないうえ、乙社の利益剰余金も引き継いだ値です。
取得に当たる合併で自己株式を処分すると、交付株式の時価の総額から処分した自己株式の帳簿価額を引いた額が払込資本の増加で、利益剰余金は動きません。
根拠・参照資料: 会社計算規則第35条
関連キーワード: 吸収合併・自己株式の処分・払込資本・資本準備金・合併契約
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